« ランタナ | トップページ | ランタナにて »

2016年6月30日 (木)

鳥瞰・俯瞰

★朝日新聞1面の連載に、私なりのおまけをつけてみました。
解説はしません。「観照」してください。
↓これが元。
折々のことば:442 鷲田清一(2016年6月28日05時00分)

 批評性というのは、自分がどんな文脈の中にいて、いかなる役割を果(はた)しているのかを、自分から離れて鳥瞰(ちょうかん)できる想像力のことです。
 (内田樹〈たつる〉)
    ◇
 都知事の不正をめぐるメディアの報道ぶりにふれて、「批評性」は「暴力性」とも「攻撃性」や「粘着性」とも無縁なものだと、武道家・思想家は6月15日のツイッターに書き込んだ。報道や社会的発言における知的誠実さは、その発言が意味するところを状況の中にきちんと位置づけえていること、一にこれにかかっているのだろう。

↓以下、私の「おまけ」
定年時代(東京版 平成28年5月下旬号)

「自分を俯瞰する」  女優・樹木希林さん
 ・・・
 仕事でも私生活でも意識しているのは「俯瞰」。自分の演技や、置かれている状況に陶酔することなく、少し離れた位置から客観的に見るようにしている。映画の中では「幸せは、何かをあきらめないと手にできないのよ」と息子を諭すシーンがあるが、樹木さん自身は「あきらめる、というよりも俯瞰すればいいのよ」と言う。そうすれば、執着していたことから少し距離を置くことができるからだ。
 「この映画でいうと、良多も最後にちょっとだけ自分の姿を俯瞰することができたんじゃない? そこで今まで気付かなかったものが見えたときに、望みが生まれたんじゃないかな。いつまでも泥の中をあっぷあっぷしているのは、つらいからね」
 ・・・
 10年前に乳がんが分かった時は手術を受けたが、現在は放射線治療を定期的に行うのみで普通の生活を送っている。薬も飲まず、長生きも望んでいない。「寿命が尽きたら“ありがとうございます”と言って去りたい」と穏やかに語る。
 「もしもの時も、延命治療だけはやめてもらいたいと思っているの。周囲にもちゃんと言ってあります。大丈夫よ、うちには『おくりびと』(娘婿の本木雅弘が主演した映画のタイトル)がいるから(笑)」
 ・・・

「執着から距離を置く」それが仏教の真髄ですね。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-2aef.html
↑ここもどうぞ。

(憲法を考える)あの隔離から(2016年6月10日05時00分)

 ■風評広げるのは「私」たち 樹木希林さん(俳優)
 2年前、「あん」という映画を撮りました。そのとき演じた主人公のモデルを訪ねて鹿児島の星塚敬愛園というハンセン病療養所に行ったことがあってね。遠かったわ。
 ・・・
 1930年代に、国は療養所に強制収容して患者を根絶する「無らい県運動」を進めて、密告を奨励したのよね。そのとき、ふつうの人たちが自分を守るために彼らを差し出した。いや、誰かを責めるつもりはないのよ。ただ、風評を膨らませたり、流れを強めたりするのは結局、私たちなのよ。隣近所の目と耳を気にして。でも、その目となり耳となってるのもまた、一人ひとりの「私」。だから、自分はどうなんだって自分を疑ってみることも時には必要じゃないかしら
 今、誰かを排除しようという風潮が強いとしたら、その人たちの不満が言わせているのよ。つらいのね、きっと。それを聞く耳を持っている人がいないから。思うのは、自分の弱さを知るってこと。それを知っておくだけでも無駄じゃない。息苦しい時代に入りつつあるから、余計にそう思うのかしらね。

折々のことば:437 鷲田清一(2016年6月23日05時00分)

 がんになると「いつかは死ぬ」が「いつでも死ぬ」になる。それじゃあ生きている間、おもしろがりたい。
 (樹木希林)
    ◇
 「全身がんです」と医師に言われた女優は、NHKテレビ「あさイチ」(5月19日)で、どうしてそんなふうに明るくいられるのかと問われ、こう答えた。お迎えが来るのは当たり前、普通に死ねればそのがんは「上出来」だとも。ただ人は、残される人への思いだけは断てない。その時間をも「面白がる」にはどうしたらいいのだろう。

http://book.asahi.com/clip/TKY200807250298.html
鶴見和子さんをみとった妹 記録を自費出版(2008年7月25日)

・・・
 「『死ぬっておもしろいことねえ。こんなの初めて』と姉がいい、兄は『そう、人生とは驚くべきものだ』ですって。2人で大笑いしてるの」
・・・

http://h-kishi.sakura.ne.jp/kokoro-407.htm
ただひたぶるに生きし君―姉・鶴見和子との日々―
                       ゲ ス ト 内 山 章 子(あやこ)

内山:  ここの家へ来たことあって、ここへ坐っていたんですよね。それで、「楽なことはすぐできちゃうからつまんないのよ。難しいことほど面白いのよ」と言ったのを、今朝凄く思い出したんですけどね。亡くなる時に、「死ぬって面白いわねぇ。私、長く生きたけど、こんなの初めて」と言いましたでしょう。あの時、それで兄と二人で笑っていたんだけど、その「面白い」ということは、「難しい」ということだ、と。やっぱり「死ぬのは難しい」って言わないで、「死ぬのは面白いのねぇ」と言ったんじゃないかと、今になって思うんですね。その時は記録を作ることでいっぱいでしたから。

« ランタナ | トップページ | ランタナにて »

人事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ランタナ | トップページ | ランタナにて »

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ