ひずみの再配分
昨日夜7時のNHKニュースで、興味深い話を聞きました。
↓このリンクがいつまで維持されるのかはわかりませんので、リンク切れになっていたらご容赦ください。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160418/k10010487201000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_049
NHK(4月18日 19時08分)
広範囲でほかの活断層にひずみ 地震活動に注意を
16日のマグニチュード7.3の大地震のあと、九州の広い範囲でほかの活断層にひずみが加わり、地震が起きやすくなっている可能性があることが、専門家の解析で分かりました。・・・
・・・東北大学の遠田晋次教授は、16日と17日行った現地調査などを基に、16日の大地震によって周辺の活断層にどのような影響が及んでいるかを解析しました。
その結果、16日の大地震でずれ動いたと考えられる活断層帯の北東側と南西側、それに北西側や南東側で、放射状に地震によるひずみが加わっているとみられることが分かりました。新たにひずみが加わったところには、熊本県阿蘇地方や大分県、それに震源の南西側など、その後、地震活動が活発になっている領域が含まれていて、遠田教授は、大地震によってひずみが高まったことで地震活動が活発化したとしています。
・・・
私が日経サイエンスで「新説」として知ってブログでもご紹介してきたことが、だんだん「通説」になってきたようです。
ある活断層で溜まっていた歪が解消されると(=地震の発生)それですべての歪が解消されるわけではなく、周辺の活断層に歪が再配分されて、それらの活断層で地震が発生しやすくなる、という話です。
この図で青いところは断層が滑って動き、それによって歪が解消あるいは少なくなった部分です。
そして赤いところが再配分によって新たに歪が強くなった部分です。
北東方向と南西方向で地震が増えていることと一致しています。
こういうふうに図で示してもらうとわかりやすいですね。
もちろん赤い部分で必ず地震が起こるわけではありません。
可能性が高まるけれど、地震にはならないかもしれないし、赤く示されていない部分で地震が起こることも大いにありうることです。
「絶対」ということはあり得ませんので、そのようにご理解ください。
でも、ある種の指針には充分になると思います。