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2016年2月 2日 (火)

過去最大の素数

朝日新聞デジタルから

過去最大の素数発見、2233万8618桁 米大学教授(朝日新聞デジタル 2016年1月24日07時25分)
 米セントラルミズーリ大は21日、1とその数自身以外では割りきれない素数を研究している同大のカーチス・クーパー教授(計算機科学)が、過去最大となる約2233万桁の素数を発見したと発表した。これまでより約500万桁大きい。
 素数は無限に存在することが証明されているが、どのように出現するかは現在もわかっていない。素数は電子商取引などで使われる暗号に応用されている。大きな素数の発見は、より解読が困難な暗号の作製につながり、コンピューターによる計算技術の向上にも役立つと期待される。
 クーパー教授は、世界中のコンピューターをつなげて素数を探すプロジェクト「GIMPS」のメンバー。「(2^n)-1」で表される「メルセンヌ数」から素数を見つける方法で素数探しを続けている。
 これまでの最大は、2013年にクーパー教授が見つけたn=57885161(1742万5170桁)。今回はn=74207281が素数であることを約800台のコンピューターを駆使した計算で突き止めたという。3で始まり1で終わる2233万8618桁の数字だ。稼働させていた計算プログラムは、昨年9月17日に新たな素数を見つけていたが、関係者が発見に気付いたのは今年1月7日だったという。
 同大には、賞金としてGIMPSから3千ドル(約36万円)が支給される。1億桁以上の素数の発見者には、賞金5万ドルが与えられるという。(ワシントン=小林哲)
     ◇
発見された最大の素数(2233万8618桁)
「3003764180……1086436351」

朝日が大きく扱いましたね。
M74207281__
普通の表記だとこういう数です。

↓詳しい話は参考サイトで
https://wired.jp/2016/01/22/discover-your-own-prime-number/

2016.1.22 FRI 「史上最大の素数」更新される
これまでで最大となる2,233万8,618桁の素数(49番目のメルセンヌ素数)が、昨年9月に発見されていたことが判明した。過去最大だった48番目よりも500万桁大きいものだ。
・・・
M74207281のコピー(21.7MBのテキストファイル)は、こちらからダウンロードできる。
{ブログ筆者注:「こちらからダウンロード」をクリックすると直ちに「ダウンロードするか否か」というメニュー画面になります。ダウンロードしてもいいという方だけクリックしてください。ファイルサイズが大きいので。}

 「メルセンヌ素数」を分散コンピューティングで探すプロジェクト「Great Internet Mersenne Prime Search」(GIMPS)は2016年1月、これまでに知られているなかで最大となる素数が発見されたと発表した。
 この素数は、49番目のメルセンヌ素数(2のべきより1小さい素数)になる。「M74207281」と名付けられたこのメルセンヌ素数は、2,233万8,618桁で、過去最長だった48番目のものよりも500万桁大きい(48番目のメルセンヌ素数は、2013年にGIMPSプロジェクトで発見された)。
 M74207281が発見された公式の日付は2016年1月7日(米国時間)となっているが、クーパー博士のパソコンからGIMPSのサーヴァーに実際に報告されたのは2015年9月17日だった。バグが原因で通知が送付されず、GIMPSデータベースの定期メンテナンスの間に、ようやくその存在が気づかれたのだった。
 2の冪より1小さい自然数(メルセンヌ数)が素数である場合、その数字はメルセンヌ素数と呼ばれる。メルセンヌ素数は、17世紀前半に素数の研究を行ったフランス人神学者、マラン・メルセンヌにちなんで名付けられた。
 1996年に発足したGIMPSは、インターネットの歴史のなかでも最長寿の「草の根スーパーコンピューター(分散型コンピューター)」プロジェクトであり、現在知られている大きなメルセンヌ素数15個すべての発見に貢献している。
 GIMPSは現在、すべてのメルセンヌ素数の発見者に3,000ドル、初となる1億桁以上のメルセンヌ素数の発見者には5万ドルの懸賞金を与えるとしている。
 ・・・

★では
3で始まり1で終わる2233万8618桁の数字だ
これを確かめてみましょう。

x = 2^74207281
とします。「-1」は最後にやればいいことなので、2の冪の部分だけ考えます。

両辺の常用対数を取ります。
log(x) = 74207281*log2
 = 22338617.47766583413194177722145

●これでもう、この素数は「22338618桁」であることがわかりました。

●この素数の始まりの部分を知るには
10^0.47766583413194177722145 = 3.0037641808460618205298618715225
ですので↓こうはじまります。
30037641808460618205298618715225…
30037641808460618205298609835916605005…
下の行が正しい値のコピーですので
24桁一致していました。

●末尾はというと
74207281= 18551820*4 + 1
指数を4で割った時の余りが1です。
そのことから
2^74207281 の末尾は「2」であることがわかり、1を引いて
素数の末尾は「1」です。

★上で使った論理については既に詳しく述べたことがありますのでここでは省略します。
↓私のブログの過去記事やHPで詳しく扱っていますので、そちらを参照してください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-a2c7.html
2013年2月12日 (火)「世界最大の素数を発見」
↑ここでは48番目のメルセンヌ素数の話を扱いました。
「2^5788万5161-1」

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/freestdy/BigPrime.htm
理科おじさんの自由研究20:43番目のメルセンヌ素数。
「2の24036583乗-1」

★ここまで読んでいただいた方にお土産。
Primenum1
最初の1000桁です。
テキストエディタで読みこんだ画面のコピーです。
1行が100桁。10行で1000桁。
Primenum2
終わりの11行です。
「223387」行目に18桁あります。
ですから総桁数は
223386×100+18=22338618
桁ですね。ちゃんと「1で終わっています。」
よかったよかった、食い違っていたらどうしようと思いましたよ。

★続きがあります↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/m74207281-1d9c.html
2016年2月 3日 (水)「M74207281」にまつわる話題
この大きな素数の中に、0~9の数字は均等に現れているのか?というようなことがテーマです。

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