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2016年1月18日 (月)

「薬膳」は日本発らしいです

★NHKの朝の「おはよう日本」というニュース番組があります。
火曜日に「けんコン!(健康コンシェルジュ)」というコーナーがありまして、1月12日(火)放送分は
「“カジュアル薬膳”で冬を元気に」というものでした。

薬膳は中国の伝統医学に基づいて作られた食事で、病気の予防や回復、健康維持を目的にしています。 家庭にある器具と食材を使ってカジュアルに楽しめる薬膳のメニューについて、料理研究家で国際中医薬膳師の濱田さんに教えていただきました。
(後略)

いかにも漢方の伝統にのっとる健康によい食事というイメージなんですけど。
NHKのディレクター(2014年時点で)の大森洋平さんという方が書かれた
考証要集 秘伝!NHK時代考証資料」文春文庫、2014年4月1日 第4刷
という本があります。パラパラ読むとすごく面白い。この本から引用します。

医食同源[いしょくどうげん]
 これは1970年代に、折からの健康食品ブームをあおるため日本でつくられた言葉で、中国本来の故事成語ではない。中国・台湾・韓国に逆輸出され、日本人観光客が喜ぶのでレストラン等で使われるようになった。「薬膳」も全く同様、同時期に成立した宣伝コピーで、そもそも中国語としての意味を成していないという。どちらも時代劇で使ってはならない(丁宗鐵『正座と日本人』講談社、236頁)。

ということなんですね。いろいろな説があると思いますが、この本では「出典」を示しておられますので、信用度は高いと思っています。

薬膳というと長い漢方の歴史に育まれ、中国から日本に伝来したもの、と思われる方が圧倒的だと思いますが、1970年代の日本製の言葉なのだそうです。知らなかったぁ。
私、1968年には成人してますから、その後だったんですね。そうだったのか。

ネットで検索してみたら下のようなサイトがありました。
↓茨城大学の中国科学史の先生が書かれたものです。
http://mayanagi.hum.ibaraki.ac.jp/paper04/sinica98_10.htm

真柳誠「医食同源の思想-成立と展開 」『しにか』9巻10号72-77頁、1998年10月
医食同源と薬膳の語源
 最近の大型国語辞典の多くに、医食同源は中国の古くからの言葉などと書いてあるが、出典を記すものはない。一方、新宿クッキングアカデミー校長の新居裕久氏は、一九七二年のNHK『きょうの料理』九月号で中国の薬食同源を紹介するとき、薬では化学薬品と誤解されるので、薬を医に変え医食同源を造語したと述懐している(2011,2,1追記:新居氏が薬食を医食に書き間違えた、という珍説もある。もし珍説どおりなら、『管子』牧民の「衣食足則知栄辱」に由来する衣食足りて礼節を知るの「衣食」は、中国語も日本語も医食と同音につき、新居氏が書き間違えた可能性を推測していい。また現在の中国でも医食同源を使うことがある背景ではなかろうか)。これに興味をおぼえて調べたが、やはり和漢の古文献にはない。朝日新聞の記事見出データベースでみると、なんと初出は九一年三月一三日だった。『広辞苑』でも九一年の第四版から収載されていた。
 国会図書館の蔵書データベースでは、七二年刊の藤井建『医食同源 中国三千年の健康秘法』が最も早く、のち「医食同源」をうたう書が続出してくる。藤井建氏は私も会ったことがある蔡さんという香港人で、さかんに中国式食養生を宣伝していた。すると新居氏と蔡氏の前後は不詳だが、医食同源は七二年に日本で出現した言葉に間違いないだろう(2002, 10, 5追記。新居氏から資料をいただき、蔡氏の書は同年12月刊だったこと、同書を出版した東京スポーツ新聞社の編集者・川北氏が「医食同源」の語彙を蔡氏の書に転用したことが分かり、やはり新居氏の造語だったことが了解された。なお1972年は高度成長期の後半で、飮食にも各種弊害が出現したため、この造語が急速に普及したのだろう)。
 薬膳も近年になって流行した用語で、日本語にも定着した。ただし由来はほとんど知られていない。薬膳の用例は『後漢書』列女伝の程文矩妻の一節に初出するが、煎薬を配膳する意味でしかなかった。現在の意味で使用した最初は、北京中医薬大学の翁維健氏が八二年に出版した『薬膳食譜集錦』だったと本人が述べている。のち薬膳を称し、むやみに生薬を料理に加えて効能をうたう風潮が生じた。困惑した翁氏らは医療機関における伝統的食事療法を中医栄養学、一般社会の保健食を功能食品と呼び分けるよう提唱しているが、ひとり歩きしはじめた薬膳の意味は当面消滅しないだろう。
(後略)

なるほど。
あんまりありがたがるほどのものではないようですね。

私、理科系だからということでもないのですが、漢方を拒否する者です。
植物成分に生理活性があることは認めますが、とにかく論理がめちゃめちゃなんだもん、あんなもん信用できない。
化石を削って食べてみたり、犀の角のイメージから強壮薬にして犀を絶滅しそうに追い込んだり、虎の減少も漢方が片棒担いでるでしょ。象牙屑も漢方で使いますね。そんなことをやっている限り、絶対、漢方を受け入れません。
現代の「西洋」医学だって、必ずしも素晴らしいものだとは言い難いところもあるのですけれど、それでも、統計的に効果を検定するなどしてますよね。私がもし何かの病気になっても、漢方は拒否します。
{とかいって、薬箱に、●●胃酸とか●●漢方胃腸薬とか漢方系の風邪薬などあるんですよ。ほっとけば自分の体力で治るんだけど、気休めにね。自らに対するプラセボ効果(偽薬効果)を楽しんでおります。「飲んだ」「直った」「効いた」という「三た論法」という誤った論理が幅を利かせます。これは無意味な偽科学ですからのせられないでくださいね。}

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