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2016年1月 6日 (水)

水平線

初日の出の話題や、ダイヤモンド富士の話題をニュースで見ました。
私自身はそのことにはあまり関心がない。思い出したのは「水平線までの距離」の話。

★地球上では空気がありますので、本当は空気による光の屈折を考えないといけないのですが、面倒だ。大雑把な見積もりのお話ですので、原理的なことだけに絞ります。
Horizon
地球が完璧な球体で、空気の屈折を無視すると、上の図のような関係が描けます。
地球の半径をRとし、地表面からhの高さのところからみる水平線までの距離をxとしましょう。
ピタゴラスの定理を使って、図中に書き込んだような関係式が得られます。

●人の目の高さは2mないんですが、計算が楽なように、h=2mで計算してみましょう。
水平線までの距離は5.1kmなんですね。
これを遠いと感じるか、意外と近いな、と感じるかはお任せします。
・アフリカの大平原に象が立っていると、5kmほどのところの地面からでも視認できる。それを獲物として狙うとしたら、5kmを移動して接近していくわけですが、近いですか?遠いですか?
・大草原で、二つの軍隊が向き合う。地平線に相手が見える。5km程度の間隔です。遠いですか?近いですか?

富士山のてっぺんから見る水平線は約220km先なんですね。
逆に、富士山から220kmのところから、富士山の山頂を見ることができます。

富士山頂、真珠の輝き 奈良から見えた「パール富士」(2013年11月27日05時26分)
 富士山に「満月」が重なって輝く「パール富士」が、南西に約252キロ離れた奈良県曽爾(そに)村の倶留尊山(くろそやま、1038メートル)付近から撮影された。富士山から最も離れた場所からの「パール富士」の写真となる。
 奈良県天理市の住職新林正真さんが22日夜、満月に近い状態の月を500ミリの望遠レンズで撮影した。富士山展望マニアの田代博さんによると、これまで最も遠い「パール富士」は三重県松阪市からの約211キロで、大幅な記録更新になるという。
 新林さんは6月にも奈良県川上村から、太陽が富士山に重なって輝く「ダイヤモンド富士」の最遠撮影に成功している。新林さんは「肉眼では見えず、撮影には苦労した。ダイヤモンド富士とパール富士を奈良県から撮影することができてうれしい」と話している。

はるか望む富士の後光:276.8km最遠撮影(2004/6/8)
  富士山から276.8km離れた奈良県川上村の大台ケ原山系で、昇る朝日の中に富士山のシルエットが浮かぶ「ダイヤモンド富士」が写真にとらえられた。

ダイヤモンド富士、奈良から撮った 277キロ先(2013年7月10日13時55分)
 【大久保泰】富士山に太陽が重なって輝く「ダイヤモンド富士」が、南西に約277キロ離れた奈良県川上村の経ケ峰(きょうがみね)付近から撮影された。同県天理市の住職新林正真さんが9日早朝、標高約1350メートルから、北東の空に映る富士山頂と朝日を、300ミリの望遠レンズで捉えた。
 新林さんは6月5日朝、富士山から約292キロとさらに離れた、同県の仏生ケ岳(ぶっしょうがたけ)付近の標高1700メートル程度の場所から、ダイヤモンド富士を撮影していた。富士山に関する著作が複数ある高校教諭の田代博さんによると、最も遠くから撮影されたダイヤモンド富士という。
 ただ、この時は何とかわかる程度の写真。新林さんは「世界文化遺産になって初めてのきれいなダイヤモンド富士を奈良県から撮りたい」と今回挑戦し、成功した。

いかがでしょう。地表面ではなく、山からの撮影ですから、250kmとか280kmくらいとかですが、そう大きな違いではない。原理的な計算法はそれなりに正しいですね。

●東京スカイツリーの450mの展望台から見る地平線は、約76km先。
ネット上の地図ででも、76km先はどの辺か調べてみてください。
ちなみに、箱根駅伝は片道約100kmです。

★ x と h の関係をグラフにしてみました。
Horizon_2
一見すると「平方根関数」のグラフに見えますが、違います。その話は後回し
横軸は「m(メートル)」で、縦軸は「km」です。ちょっと分かりにくかったですね。
3800mのところで220kmというのが読み取れます。
利用価値があるというほどのものではありませんが、ながめて「ふ~ん」をどうぞ。

★ところで、最初の図は、特に地球に限定されるものではありませんね。
図の円の半径を変えれば、他の天体上での「(地)平線」までの距離も計算できますね。

●月の半径は「1737.4km」
高さ2mから周囲を見ますと。
約2.6kmの範囲が見えます。

●火星の赤道半径は「3396.2km」
高さ2mから周囲を見まわすと
約3.7kmの範囲が見えます。

火星探査機「キュリオシティ」の正確な仕様は知らないのですけれど、その実物大模型と人が並んだ写真を見たことがあります。ほぼ人間の背丈程度の高さのところにカメラがあったと記憶します。
ということは、火星面でキュリオシティが見る「火平線」は、約3.7km先ということになりますね。
想像を刺激されます。
そもそも「キュリオシティ」という命名に痺れました。
curiosity」って「好奇心」ですもんね。
知の原動力は好奇心です。

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