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2015年12月 9日 (水)

ブロッケン現象

★もう一つ、同じ11月19日のNHK「ネット動画」から。
1128_15_3brocken
飛行機の窓から撮影されたブロッケン現象です。
乗っている飛行機の影が雲に映っているんですね。その影の周りを丸い虹が囲んだ。
そういう出来事です。
「ブロッケンの妖怪」という呼び方もありますね。ドイツのブロッケン山の名を冠したものです。
「ブロッケン現象」で画像検索しますと、いっぱいあります、山の上のもの、飛行機からのものも。
私にはある程度なじみの出来事ではあるのです。

↓参考に。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%B3%E7%8F%BE%E8%B1%A1
ブロッケン現象
ここには「ブロッケン現象。御嶽山王滝頂上にて」「飛行機から見たブロッケン現象」などの写真もあります。

私自身も、自宅前で自分の頭の影の周りに虹が出るというのを経験したことがあって、ブログに載せています。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-6267.html
2009年12月25日 (金)「ブロッケンの妖怪現る!」

★今回は、このブログ読者の方々のなかで、飛行機の中からブロッケン現象を見るチャンスに恵まれる方がこれからいらっしゃいましたら、ぜひトライしてみていただきたいことがありますので、そのご紹介とお願いなのです。

★飛行機の窓から、もくもくとした雲を見たら、ぜひ何秒かの時間隔をおいて、機体からのカメラの「視線」が平行なまま雲を撮影してください。2回シャッターを切ったとしますね。そうすると、その間に飛行機はある距離(Lメートルとしましょうか)を進んでいます。仮想の巨人を考えてください。両眼の間隔がLメートルの巨人です。すごいでしょ。そういう巨人の眼からは、雲のでこぼこが「立体視」できるんですよ。
人間の両眼の間隔なんて10cm足らずですから、近くのものに対しては両眼視差を生じて立体視できるのですが、雲に対してなんて視差が生じないので、立体視はできません。ところが、巨人の眼の間隔はLメートルもあって、雲に対して両眼視差が生じるのですね。それを写真で追体験できるわけです。
家に帰ってから、写真を適当に縮小して、並べます。
小さくして、対象のものが眼の間隔と同じか少し狭いくらいに並べれば、平行法で立体視できます。
多少大きめにして左右逆にして並べて交差法で、立体視が楽しむこともできます。

↓ここにそういう写真があります。
http://www.asahi-net.or.jp/~EP3N-KIZM/zukan/clouds/stereo.htm
雲のステレオ写真

こういうのを自分でも撮れるのです。
まずはこれが第一段階。飛行機でなくても、列車から遠景を3D撮影することもできます。

★さて、本題。
もし飛行機の窓から飛行機の影の周りに丸い虹が出るブロッケン現象が幸いにして見えたら。
そうしたら上で書いたように、雲の立体写真を撮ってください。画面の中央にブロッケン現象が来るように。
何回か、ちょっとの時間差をおいて、何枚か撮ってください。
さてこれを縮小して立体視してみましょう。

雲は立体的に見えるはずです。
ところが、雲に映っているブロッケン現象は、おそらくどうにも見づらい、遠近感がない、そこにあるのにどこにあるのかわからない。変な言い方ですが。敢えて言えば「無限の彼方」にあるようにしか見えないはずです。
チャンスに恵まれましたら是非トライしてください。そしてネット上でみんなが見られるようにしていただければ幸せです。

★参考
↓ここに、ブロッケン現象の3D画像があります。
軽く寄り目をして、右目で左の画像を、左目で右の画像を見る、という交差法で見ます。
http://blogs.yahoo.co.jp/white_rime/20812495.html

 肝心のブロッケンが薄いのでわかりにくいのですが、
ブロッケン現象を見せている高積雲より、ブロッケン現象が遠方にあるように見えますね。
ブロッケン現象は、飛行機の移動と関係なく、太陽との位置関係で見えているので、無限遠にあるように見えます。
 遠くのものほど動きが遅い→止まっているものは無限遠。
ということです。

ブログの筆者ご自身が書いておられるように、惜しむらくは虹色が薄い。
でも、遠近感がないことはわかると思います。

虹もそうですが、ブロッケン現象は、「後ろの太陽-自分の視点」を結ぶ直線上の前方に見えます。
太陽光線は平行と見なせますので、飛行機がちょっと飛んだくらいでは視差が生じないのです。
視差がなければ立体感は生じないのですね。

★虹の場合についての私の議論にリンクしておきます。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-1a08.html
2012年3月30日 (金)「向こう側」

・・・
観光船や汽車から、カメラの方向を固定して遠景を撮影し、「視差」をつくって、リアス海岸の立体視写真とか、富士山の立体視写真とかも作りましたよ。
・・・
飛行機の窓から、雲の立体視写真が撮れます。
飛行機に乗るチャンスがあったらトライしてみてください。
雲に対しては「視差」が生じますから立体視できるのですが、飛行機の影を取り巻く「ブロッケン現象」や「虹」は観測者に属する現象なので、視差が生じません。ですから、こういう光学現象は立体視できないんですね。やってみると納得します。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-d098.html
2010年7月14日 (水)「虹の橋」

「人はそれぞれ『自分に属する』虹という現象を見ている。」

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/98th/sci_98.htm
理科おじさんの部屋:第98回
↑虹についての実験と詳しい解説があります、よかったらどうぞ。

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