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2015.11.22 6
煮た実。
簡単に皮がむけます。
後はまあ、菜箸で突いたりしながら残った種子を取り除き、ぬるぬる感がなくなるまで揉み洗いして。
きれいになりました。
軽く脱水して乾しておきました。
それだけ。
色が気になる方は、漂白剤を使ってもいいでしょう。私共は漂白はしませんでした。
さて、風呂で垢すりに使ってみますかね。
懐かしい話です。子どもの頃は、もっぱら手ぬぐいかヘチマで体を洗っていました。
ヘチマの新品は「痛い」んですよね。でも使っているうちにへなへなになる。
洗髪専用のシャンプーというものもない時代ですからね。ヘチマは優れた垢すりでした。
ところで、「垢」というものを実際に知っている人はいるのかな、今の若い人は。
私の子ども時代は、週に2、3回くらいしか風呂に入っていませんでした、そして私は成長期のガキ。
手ぬぐいを湿らせて腕や脚をこすると「垢」というものがぼろぼろと出たものなんですよ。
今は爺さんですから、そう垢も出ませんけど。毎日入浴しているし。
「垢が抜ける」「垢抜けした」なんて言葉のもともとの意味はわかるかなぁ。
★付録
http://kotowazagyakubiki.seesaa.net/article/341674061.html
垢で死んだ者はない
風呂に入らなければ垢がたまり不潔になるが、
だからといってそれが原因で死んだ人はいないということ。
風呂嫌いな者の言い訳。
または、風呂嫌いへの皮肉として使われる。
類義語、垢に食われても死にはせぬ 垢がたまっても死なない
若い人は「フケツ!」と叫ぶだろうなぁ。
http://www.eonet.ne.jp/~hidamari-ehon/contents90.html
『ちからたろう』
・・・
ちからたろうは、じいさま・ばあさまの垢から生まれました。風呂なんかめったに入れない貧しい暮らしの中で、垢でつくった小さな人形。それが力太郎でした。まっくろけなわらしだけどかわいいわらし。
・・・『三ねんねたろう』
・・・
三年と三月たった秋祭りの日、寝太郎が急に起き出した。ひげぼうぼうの垢だらけの寝太郎は・・・
・・・
庶民の「生活と垢」は切り離せなかったんですよ。
垢抜けしない「かかし爺さん」の昔の思い出。
2015.11.5
いつ、どうやって、これを穫り入れるか。それが問題だ。
夫婦で、切る方受ける方と分担するしかないかな。
一つだけの巨大なヘチマ。面白がっているうちに、すごいことになりました。
11.22
「いいにゃんにゃんの日」に「いい夫婦」をしましたよ。
私が高枝切バサミで切り落とし、妻が受けることに。
私、足元が不安定な人ですから、落下してくるヘチマを受けるよりも、腰を安定させて高枝切を腹辺りに固定して操作する方が安全。
うまくいったか?
妻がみごとなキャッチ。
あの時にさぁ「マーク」って叫ぶとね、「フェアキャッチ」が成立するんだよ。
ご存知ですか、ラグビーの話。
ヘチマの実のサイズは40cm位、重量は1.2kg弱。
大きさの割には軽いですね。
これが先端部です。花が咲いていた時の姿を想像してください。
出刃包丁はないので、園芸用ののこぎりでザクザクと3つに切り分けました。
手でぐわっと開いた写真。
果肉は少なくて、繊維と種子が目立ちます。
断面はこうなります。
このあと煮るつもりですから、生のままの種子を採っておきたい。
手でほぐして採取しました。楽に取れる分だけ。
熟しているかどうかよくわかりませんが、また播いてみるつもり。
わずかに青臭くてぬるぬるする作業ですが、そうたいしたことはない。
もっと大変かと思っていました。
昔は、実を腐らせる、ということだったように思いますが、それは今は無理。
で、大型の鍋で煮ることにしました。
2015.11.10
ツマグロキンバエがいました。
「褄(つま)が黒い」のも見えるし、複眼の模様も見えるし、特徴はつかめた写真です。ボケてるけど。
ヒメナガカメムシが交尾していました。
左がメスでしょうね、大きいから。
私による「擾乱(じょうらん)」のせいかな。こんな具合になってしまった、ごめん。
ヒメナガカメムシはよく交尾中の姿を見ます。
ハエみたいな透明な翅の小さなカメムシが交尾していたらヒメナガカメムシですよ。
ウスモンミドリカスミカメです。
カメムシ科です。
虫ナビによりますと
http://mushinavi.com/navi-insect/data-kame_kasumi_usumonmidori.htm
エサ:キク科植物,ナス,レタス,イネなどの汁
幼虫も同様。
淡い黄緑色をした小型カスミカメムシ。
光沢は弱く、褐色の不明瞭な斑紋がある。
色彩変異もあり、別種とされて過去にさまざまな種名で呼ばれてきたほど同定は難しいが、本種の特徴としては、楔状部先端(前翅左右先端の尖った部分)が暗色であることや、体形が細めであること、後脚腿節先端付近に帯状の褐色紋があることなどで同定できる。
上の写真、確かにキク科にいます。
「楔状部先端が暗色」「後脚腿節先端付近に帯状の褐色紋がある」
こういう特徴が一致しているように思われます。
あまり頻繁に見かけるわけではありませんが、珍しいというほどでもありません。
複数いました。この時期、花が少ないから虫が集中してしまうのでしょうね。
ルリマルノミハムシも。
複数いました。
ずいぶんいろいろな昆虫が集まっています。貴重な栄養源なのでしょう。
今年は秋にもいっぱいルリマルノミハムシを見ました。
基本的にキク科が好きですね。この虫たちは。
家の前にやってきた小菊の本家の方へ行ってみました。この辺りから我が家へ種子が飛んできたのだと思います。
2015.11.10
手前から奥にかけて、いろいろな色の花が群れ咲いています。
まずは黄色から。
この色は何という名前にしたらいいのだろう?
紅、でいいのかな。色の名前は苦手です。{奥ゆかしくないな}
白い花。
表現しづらいです。
ここの花も、以前からあったというわけではないので、ここの花の「もと」がどこかにあるはずですが、そこまではよくわかりません。
どこかで栽培していた園芸種が「逸出」してきましたかね。
いっ‐しゅつ【逸出】
①のがれ出ること。ぬけ出ること。
②すぐれていること。ぬきんでること。
③〔生〕栽培の目的で持ち込んだ外来植物が野生化すること。広義の帰化に含まれる。
広辞苑第六版より引用
「逃げ出した」でもいいんですけどね。
{私は「逸出した②」人物ではなくって、世間様から「逸出した①」案山子です。}
2015.11.9
妻のお散歩写真。
この白い花、なんだろう?
シャリンバイというのはこれか?
いや、違うなあ。バラ科の雰囲気じゃないもんな。
なんだろ、よくわかりません。教えてください。
これを見た私の最初の反応は「シソ科だ!」
よく見るぞ。
そうかローズマリーだ。
名前にたどり着くのに時間がかかります。
アブが来ていたそうで。
いい写り具合です。
これはホソヒラタアブでしょう。
我が家では今年ほとんど見かけなかったアブですが。
遠いのをズームで撮ったということですが、うまいことピントが合って、なかなかいい。
「人の顔」なんか認識してくれなくていいから、ある一点できちんとピントが合う機能を提供してくださいな、カメラ・メーカーさん。「虫認識機能」ならなお歓迎しますが。
★41歳の頃でした、激烈な腰痛に襲われるようになり、体力の保持のために泳ぎ始めました。今はなくなってしまった都立明正高校に勤務しているころでしたね。
普通の方なら体力維持のためにジョギングとか始めるところでしょうけれど、私、走れません。
私は泳げる、だから泳ぐ。障害者だから泳いでいる、のです。障害があるのに、障害を乗り超えて泳いでいるのではありません。
多摩川にかかる丸子橋のそばの「東急スイミングスクールたまがわ」という施設で、日曜一般開放という、会員でなくても泳ぎに行けるプログラムを利用して泳ぎ始めたのでした。第1回は1989/4/23。
以来26年、この施設で泳いできたのですが、施設側の都合で12月から別の場所に移転して営業になり、日曜は休館日となって、日曜一般開放がなくなることになったのです。
私はいろんな条件のもと、11月8日を最終日としました。
★で、ちょっとここらで記録をまとめておこうかな、という気になりました。
下の表は、100km泳ぐのに要した日数です。
km 日付 日数
1989/ 4/23
100 1990/ 5/ 6 378
200 1991/ 1/ 6 245
300 1991/10/ 6 273
400 1992/ 6/14 252
500 1993/ 1/10 210
600 1993/ 7/11 182
700 1994/ 1/30 203
800 1994/ 8/14 196
900 1995/ 3/ 5 203
1000 1995/10/ 1 210
1100 1996/ 6/23 266
1200 1997/ 1/12 203
1300 1997/10/19 280
1400 1998/ 6/28 252
1500 1999/ 2/14 231
1600 1999/10/24 252
1700 2001/ 3/11 504
1800 2002/ 4/28 413
1900 2003/ 5/25 392
2000 2004/ 7/11 413
2100 2005/ 7/ 3 357
2200 2006/ 6/ 4 336
2300 2007/ 5/13 343
2400 2008/ 9/21 497
2500 2010/ 5/16 602
2600 2012/ 2/26 651
2700 2013/11/10 623
2800 2015/ 8/ 9 637
2816.8 2015/11/ 8 91
この表から、横軸を泳いだ距離(100kmごと)、縦軸を日数としてグラフ化すると
こうなります。
以前、200日程度で100km泳げたのが、終わりの方では600日以上かかっています。
これが「年齢による衰え」というものの実態です。
初めの頃は2時間くらいで、3000mとか泳いだんですよ。4000mいったこともあったかな。さすがに5000m泳いだことはない。
それが最近は1500m泳いで帰ってくると、疲労が火曜まで続いてしまう。衰えました。
横軸が時間(毎年4月1日で区切り)、縦軸が泳いだ距離の累計です。
2800kmをちょっと超えたところで、終わりました。
3000kmは遠いなぁ。無理かも。
★ところで。
もう泳ぐのはやめたんですか?いえ、なんとか泳ぎ続けますよ。
区立のプールとかいろいろあたってみまして、結果、多摩川の向こう側の私設スイミングスクールに、「一般」開放があることを見つけ、そこへ行こうと思っています。
今度は、1000mを週2回、と思っています。負荷を小さくして回数を増やすのもいいかな、と。
すでに4回ほど行ってみました。
泳ぎやすいプールですが、慣れないせいか妙に力んで泳いでますね、ワタシ。
力が入っている割に「進んでないなぁ」という気分。
なんだかこれまでとは違う疲れ方をしている、という感じ。
翌日に疲れはあまり残っていませんが、もっと習慣化・ルーティン化しないといけませんね。
年を取ると変化に対応する能力が低下します。
変化すること自体は嫌じゃないけど、適応が遅いよ、全くこの「老かかし」。
更衣室からプールサイドまでがこれまでより少し遠いので、プールサイドまで、ステッキを使おうかな、とか、これからまだいろいろ工夫が要るようです。そういう工夫を楽しみましょうかね。
26年のまとめと、新たなステップへの現況でした。
2015.11.7
線路際の小菊を見ていたら、ルリマルノミハムシがいっぱい。
右下にはハチも来ていますね。
ピンボケの偶然産物。
ハチの方はボケて、意図していなかった小さな昆虫が写っていました。
アザミウマですか?
よくわかりません。
アリとルリマルノミハムシが「ごっつんこ」なのですが、双方とも気にしていませんでした。
妻を呼んできて、これがルリマルノミハムシだ、瑠璃色で蚤のように跳ねるハムシ、なんだよ。
で、反射光で瑠璃色を見せようと、ちょっと花をつまんで角度を変えたら、動きを感じ取って、「プチッ」という感じで跳びはねて一瞬に消滅しました。「なるほど蚤みたいだ」とそこは納得してもらえましたが、瑠璃色は見えなかったようです。
黒い虫だ、と思ってますよ、きっと。
2015.11.5
モンシロチョウ@ビオラ。
最後かもしれないと思ってとにかく撮影しています。
上のぶれた白いものがモンシロチョウ。
ビオラの花のあたりを飛んでいる姿です。
なかなかとまってくれませんでした。
ヤマトシジミ@オンコ。猛烈にぶれてます。
瞬間的でよくわからなかったのですが、1匹がもう1匹に体当たりするような激しさで交差しながら飛んでいました。飛跡が絡まり合う。
オスが交尾を求めて、メスが交尾拒否しているのかな、とも思いました。
かなり激しい飛翔でした。
これはムラサキシジミです。
なんどか見ているのですが、すぐ忘れる。
翅の表が見えれば間違いなくムラサキシジミとわかるのですけれど。
こんな風に裏しか見えないと戸惑う。
一瞬、ジャノメチョウの仲間かなと思いましたが目玉模様がないし、小型のタテハチョウかなとも思ったのですけれど違うし。そうかシジミチョウの仲間か、と調べたらムラサキシジミでした。
このムラサキシジミは成虫で越冬するはずです。
上の写真の個体は少し翅が傷んでいますが、大丈夫かな、元気に春を迎えられますように。
↓過去記事です。よかったらどうぞ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-a7e0.html
2014年10月22日 (水)「ムラサキシジミ」
チロリアンランプの葉です。
2015.11.5
しばらくこの写真を眺めてください。
小さな葉の陰が大きな葉に映り、その大きな葉の陰が壁に映る、という二重構造が2組、写っています。
ホースは雨水貯留タンクのオーバーフロー用のホースです。
そのホースの上下にあります。
これは同じ写真に、説明用の矢印を入れてみたもの。
ホースの上で見ますと、左の白い矢印で指した小さな葉の影が中央の大きな葉に映っています。これも白い矢印で指しました。黄色の矢印で指した大きな葉の影が壁に映っていて、それも黄色の矢印で指しました。
同じことがホースの下でも起こっています。
葉の位置、太陽光線の角度、その「ハーモニー」ですね。
ふと気づいて面白かったのでお目にかけます。
この日この時限定、の出来事でした。
妻が撮ってきてくれた秋の花見。
2015.11.5
これはサザンカ。
これはツバキ。
オシベの姿で見分けている私。他にもポイントはあるんですが。
これはまたステキなピンクのツバキ。
密蔵院にはオトメツバキもあるし。
ただ、これだけツバキ・サザンカがあるということは、チャドクガ防除にかなり力を入れないと公共のお寺としては責任重大。殺虫剤の定期撒布とかやっているんでしょうね。
いくら虫好きでもドクガは付き合いきれません。
◯敬して遠ざける
[論語[雍也]「鬼神を敬して之を遠ざく」]敬ってなれ近づかない。転じて、うわべは敬っているような態度をとりながら、内実はうとんじて親しくしない。敬遠けいえんする。
広辞苑第六版より引用
「毒蛾を敬して之を遠ざく」のでありました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-7005.html
2015年11月20日 (金)「はやぶさ2が接近しています」
↑ここで、スイングバイを遠くから見て、近傍での出来事を無視すると、「衝突」のように見える、というお話をしました。
そのような視点を得たのは、大学生の頃でした。で、その思い出話などをちょっと書きたくなりました。
★4年生のときでした。あれは理学部の企画だったのかな。
理学部の講義しか受けていない学生に、工学部の講義を受けさせて、視野を広げさせる、というような企画だったと思うのですが。
★三体問題の話でした。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
三体問題(three-body problem)
3つの天体が互いに万有引力を及ぼし合いながら行う運動を解く天体力学の問題。二体問題は一般的に解けるが,三体問題は一般的には解けないことが H.ポアンカレ等により証明されている。ただし特殊な制限条件のもとでは解かれており,3つの天体が常に一直線上に並ぶオイラーの直線解,伸縮する正三角形の頂点に配列するラグランジュの正三角形解 (ラグランジュの特殊解 ) ,および周期軌道を与える周期解が知られている。
機動戦士ガンダムで「ラグランジュ点」というのは有名になりましたね。
で、こういう特殊な問題以外には一般解がない。
有名な三体問題として「ピタゴラスの三体問題」というものがあることをを教わりました。
問題はこういうもの
辺の長さ3,4,5のピタゴラス三角形の、対応する頂点に質量3,4,5の質点を置く。
時刻ゼロで、運動を開始しさせると、それ以降どのように運動するか、という問題。
一般解はないのです。
そうなると、微分方程式を数値積分で解くしかないですね。
コンピューターがないと数値積分は「辛い」。
下の参考サイトによると「1967年にエール大学のサブヘイ(Szebehely)らに よって解決された」とのことです。
私は1967年には19歳です。工学部の講義を聞いたのは割とすぐ後といえるころなんですね、多分。当時そういうことは知らなかったけれど。
工学部の先生は、数値積分を行って天体の動きをプロットして自分たちで動画にした、とおっしゃって、その動画を上映してくださったのでした。
面白かったなぁ。
3つの天体は重力によって相互作用し、離合集散を繰り返します。そのまま3つで集団を作ったままになるのか、と思っていると、2つが連星を形成し、残る一つがその連星の軌道の中を突っ切って通過し、重力カタパルト現象で加速されて一直線に去っていきます。あとの二つは連星のままになります。
こんな経過を動画で見たのでした。
この途中、星が引き合って衝突するようなシーンが何度も現れるのですが、先生は、これは実際に衝突しているのではなく、重力によって相互に相手の周りを回って離れるという出来事である、と教えてくださいました。
衝突として扱うこともでき、その場合、完全弾性衝突で、運動量も運動エネルギーも保存される、とのことでした。
●このときに、天体の運動を「衝突」のように見ることができるという視点を獲得したのでした。
当時における最新の研究を、まだ巨大だったコンピューターを駆使して、時間をかけて数値積分をやったんですね、きっと。
微分方程式では、時間幅は無限小ですが、数値積分では時間幅が有限。で、その幅を小さくすれば誤差は小さくなるのですが、計算に要する時間がとてつもなく大きくなる。計算時間と許容できる誤差とをどのように折り合いをつけるか、が問題。
後に私も自分でマイコンで数値積分を試みるようになって、やっと後からわかったという次第です。
万有引力は距離の自乗に反比例します。質点が接近すると距離 r が小さくなりますが、その小さい値が分母に自乗の形で入っていますから、r の小さな誤差でも爆発的に拡大してしまい、計算が破綻するのです。それを回避するのが大変な「技術」なんですね。
{昔は「パソコン」といわず「マイコン」といいました。「シャープX1ターボ」という機種で長く遊びましたっけ。}
とまあ、そういうわけで、たった一回、ある90分の講義が、今も私の中に残っています。
目的とか夢とか、そういうことを抜きにして、役に立つかどうかもわからない知的好奇心の活動が、今も私の中にちゃんと残っているのです。「学ぶ」ってそういうことだと思うけどな。
夢の実現に向かって、役立つものを学び、役に立たないものは捨てる、というのは精神世界を貧弱なものにすると思っています。
★参考サイト
http://www.marble-cafe.com/planet/Pythagoras/Pythagoras.html
ピタゴラス三体問題のシミュレーション(更新日 2005/12/27 (2005/12/15作成))
ピタゴラス三体問題とはピタゴラスの三角形(三辺の長さが3,4,5の直角三角形)が あるとき、その頂点に、それぞれ重さ3、重さ4、重さ5の物体を置いたときに 万有引力だけでどんな運動をするか、というシミュレーションです。
1913年にブラウ(C.Burrau)によって研究され、1967年にエール大学のサブヘイ(Szebehely)らに よって解決された問題とのことです。(パソコンで見る天体の動き(長沢 工 著、地人書店出版、1992) より)
JAVAソースがあります。JAVAが使える方はご覧ください。
↓これ、面白いです。動画があります。
http://sci.tea-nifty.com/blog/2013/03/geogebra42gif-2.html
ピタゴラスの三体問題をGeoGebra4.2でGIFアニメにしてみる。
http://www.din.or.jp/~take_din/math/3body.htm
ピタゴラスの3体問題
↑エクセルのVBAプログラムで、概要がわかります。
2015.11.5
この時期になってもツマグロヒョウモンは羽化します。
他のチョウは越冬蛹で冬に向かう頃なのですけれど。
飛翔力を発揮して高いところに飛びあがってくれると飼育者としては一安心。
この個体はメス。おそらくすぐに交尾産卵するでしょう。
幼虫は生命活動がゆっくりになってしまいますが、ゆっくり成長しながら冬を生き抜いていきます。南方系のチョウのはずですが、耐寒能力が非常に高いようです。
上のメスが羽化して放そうと思ってケースを見たら、2匹いる!
遅れてオスが羽化してきたのです。突然増えるなよ、あわてちまう。
オスの方はまだ体が重たそうだったので、メスを出したケースに厚手のカーテン地をかけて「夜だよ」ということにして一晩休息してもらいました。
11.6
6日、放しました。
これは妻の撮影。
こちらはちょうど反対側から私の撮影。
黄金のチョウですね。
一晩ゆっくりしましたから、パワー充分、飛び去っていきました。
11.9
この日も羽化、放しました。
前進したがってしまって、「上へ」を忘れるやつもいまして。
そういうときは手を添えて、上へ。
かわいいものです。何度やっても。
2015.11.4
カエデが暖かい黄葉をしています。
黄葉しているのは小さな葉。
緑の葉も共存しています。
ふと思い出しました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-30bf.html
2012年9月20日 (木)「カエデ」
カエデの木の状態が変化しています。
高さ2mくらいで、小ぶりな葉っぱの木だったのですが、今年、2カ所から太めの枝が伸びまして、大きな葉をつけているのです。
写真中、下の少し黄色味を帯びた葉が以前からの小さな葉。ちゃんと緑のもありますから枯れかかってきたというわけではありません。
さて、写真上方。まるで緑の噴水でも吹きあげているかのような枝。
葉が大きくって、緑が濃くって、下の葉とは確かに違う。
↑ここで書いた大きな葉が今、紅葉の遅い葉です。
11.21
なかなかうまく撮れませんでしたが、大きな緑の葉と小さな黄色い葉です。
1本の木で枝ごとに性質が違う、というのは不思議なことですね。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-7005.html
2015年11月20日 (金)「はやぶさ2が接近しています」
↑ここで書きましたように、はやぶさ2は地球スイングバイをして、小惑星「りゅうぐう」へ向かいます
↓「りゅうぐう」という命名については下をどうぞ。
http://www.jaxa.jp/press/2015/10/20151005_ryugu_j.html
2.選定理由
・「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なること。
・小惑星1999 JU3は水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であること。
・既存の小惑星の名称に類似するものが無く、神話由来の名称案の中で多くの提案があった名称であること。
・「Ryugu」は「神話由来の名称が望ましい」とする国際天文学連合の定めたルールに合致し、また、第三者商標権等の観点でも大きな懸念はないと判断したため。
↓記者会見などはここが詳しいようです。
http://mainichi.jp/feature/news/20151009mog00m040008000c.html
はやぶさ2:いざ「竜宮」へ 惑星科学の「玉手箱」を開こう=JAXA名称決定会見詳報(2015年10月09日)
★さて、ここからは、まったくの「与太話」。
はやぶさ2は「りゅうぐう」へ向かうのですが、実は私、竜宮へ行ったことがあるんです。
いえ、亀の背中に乗って、ではなく。
・私が泳げるのは、幼いころから海でちゃぷちゃぷやっていたせいなのですけど。
その海、母の実家のそば。秋田県の白神山地近く。五能線が走る海岸段丘の下です。
波打ち際から5mも出ると、急激に深くなって実に気分のよい海なのです。
この浜から、40~50m位かなぁ100mはないと思う、沖に岩が一つ顔を出していまして、地元では
「竜宮」
と呼んでいたのですね。
・小さな子が大きい子にガイドしてもらって竜宮までたどりつけるようになると、一応「一人前」になるわけです。
私の母もそういう少女だったそうで、竜宮の岩から飛び込んで真っ直ぐ下へ潜水していき、3~4m潜ると海底に達して、底の砂を握って海面へ戻ってくる、というような遊びをしたと聞きました。
・私が独りで旅行するようになった高校一年の頃かな、独りで「竜宮へ行こう」と決意して、ぷかぷかと、立ち泳ぎを斜めにしたようなスタイルで竜宮までたどりついたときは嬉しかったですね。
・ここで、経験を積んだ。
・浜から竜宮へ行くときは「内側」にいる意識なのです。
竜宮へ着いて、その岩の沖の側へ回った時、目の前には何にもなかった。ただ海が広がっているだけだった。水面から頭を出しているだけの低い位置から見る海は圧倒的で、自分が「外側」に出てしまったと感じて、パニックを起こしました。非人間的な迫力でした。
水は飲みませんでしたが、焦って焦って焦りまくって「内側」へ逃げ帰ったのでした。
海という所は怖いものです。泳力とは関係なく、心理的にショックを起こすことがあるんですね。
・竜宮に近づくときは目標の岩がだんだん大きくなってくるので、自分がちゃんと泳いでいてちゃんと目標に向かって移動しているという実感があります。
ところが、浜へ戻ろうとすると。
浜は広い。いくら泳いでも近づいた実感がない。おまけに流れがありまして、流されていくということは実感できる。
これがまたパニックでして。
浜への帰りは、遠かった、長くかかった。
これが初めて竜宮へ独りで泳いでいった時の経験です。
プールで泳げても海でも同じように泳げるとは限りません。
自分の体一つで生の自然と向き合うというのは「おそろしい」ことなのです。
覚悟して、ご注意くださいますよう。
2015.11.4
何と迂闊。
玄関前に座り込んで、傍らの鉢のベゴニアを見ていたら。
なんだか花の中の様子が気になる。
これと↑
これと↓
ちがうなぁ。
細かい毛が生えているのはメシベのような気がする。
ということは、ベゴニアって、雄花と雌花がわかれてるんだっけ?!
翌日確認↓
11.5
この花は雌花ですね。
こちらが多分雄花。
う~む。実が生ることは知っていましたが。
いや迂闊。
https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/begonia.html
ベゴニア(シュウカイドウ科シュウカイドウ属)
雌雄同株で、雌花と雄花が別々の花序につく。雌花は下位子房を持つ。蜜を作らないので、訪花者への報酬は雄花の花粉だけ。報酬を持たない雌花は、雄花を「真似る」ことで昆虫が間違って止まることで送粉すると言われる。確かに、雌花の柱頭は色や形が雄花の葯の集まりと似ている。
そうなのか。蜜は作らないんだ、ふ~ん。
いろんな仕組みがあるものですねぇ。
2015.11.4
ブルーサルビアにいました。
花弁の食痕はこのルリマルノミハムシの食事跡かな。
拡大してみたら、なんとなく体に粉がついている感じですね。
花粉ですか。ブルーサルビアの花粉というのは意識したことがないので、この花の花粉だと断定できませんが。
花にもぐって食べたんでしょう、きっと。
11.6
この日もブルーサルビアにいました。
2匹も。
ピンボケなのですが、色の感じが少しは「瑠璃」っぽく見えるだろうか、と掲載しました。
普通はカメラでも肉眼でも、ほとんど黒い虫です。
11.7
庭のコギクを見ていたら、ルリマルノミハムシがいました。
かなり花を食べたな、という感じ。
花粉もついています。
このまま成虫で越冬して、新しい個体は来春以降。
たくさん食べて、あたたかい場所を見つけて、また来春。
我が家では、今日11月22日は
いいニャンニャンの日
となっております。
いえ、すべてのニャンニャンはいいニャンニャンです。
★はやぶさ2が地球スイングバイをするのが12月3日の予定。
↓この記事で書きましたように、地球の公転軌道近傍での速度は30km/s程度のはず。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f709.html
2015年11月12日 (木)「小惑星が接近しましたね」
NHKのニュースでは
はやぶさ2 地球の重力利用して進路変更へ
11月3日 18時15分
・・・
秒速30.3キロから秒速31.9キロに加速
・・・
ね、そんなものです。
http://fanfun.jaxa.jp/countdown/hayabusa2/mission.html
↑ここに、はやぶさ2のスイングバイのよい図があります。
http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/swingby_navigation.html
↑ここには「スイングバイ航法」の原理図があります。
↓ここから引用します。
http://spaceinfo.jaxa.jp/hayabusa/about/principle1.html
原理「スウィングバイ」と「万有引力の法則」
■ スウィングバイの原理
惑星の質量をMとし、探査機の質量をmとし、探査機が惑星に近づいていると考えましょう。距離が小さくなればなるほど、引力Fは大きくなります。つまり、探査機は惑星に、力Fで引き寄せられるというわけです。そのとき、探査機の速度は、進もうとする方向と惑星との引力Fとの関係で、徐々に速くなります。しかし、探査機が惑星の後ろを通過して、惑星から離れようとすると、今度は逆に、力Fで引っ張られるために、探査機の速度は遅くなってしまい、結局は元の速度にもどり、探査機の進む方向が変わっただけになってしまいます。ところが、実際の惑星は公転をしていますので話は複雑です。惑星は探査機を引き寄せながら、探査機に近づいているのです。そして、探査機が惑星の後ろを通過した後は、探査機と同じ方向へ進むことになるので、惑星に引き寄せられるときに増えた速度を相殺することはありません。最終的には、探査機は惑星の近くを通過することによって加速されることになります。
(ブログ筆者の注:公転は円運動ですが、スイングバイの近傍では直線運動と見ても問題ありません)
この解説の前の段落は、惑星が静止している場合の出来事。あるいは、惑星(地球)に座標を置いた場合の見え方。
その場合、惑星に向かって接近してくるときと離れていくときで、探査機の速さは変わりません。地上で見ていて、探査機が加速して去っていくようには見えないのです。
解説の後半の段落は、惑星が公転運動をしている時。あるいは、座標を太陽系に広げて、地球も探査機も運動していると見える場合になります。
このように、座標を変える、「視点」をどこに置くかを変えてみる、ことはとても重要なことです。
JAXAのサイトからお借りしました。
これが、スイングバイによる増速ということです。
その結果、地球の公転軌道周辺を飛んできた「はやぶさ2」は「りゅうぐう」の軌道へと接近していくわけです。
★通常の解説はこれでいいのですが、せっかく「あいまいな案山子」が何か言おうというのですから、さらに視点を変えてみましょう。
これは、図左上から下へ飛行してきた探査機が地球の重力で軌道を右方向へ90度曲げられて飛び去ったという図です。
{作図は単に双曲線を描いて、点を打っただけです。}
これをですね、はるか彼方から、物体の大きさなど見えず単なる「質点」として扱う視点に移動してみましょう。
もう軌道が「曲げられた」とかいう「近傍のこと」は無視。そうすると
左上から飛行してきた質量の小さな探査機が、大質量の惑星に衝突して右の方へ跳ね飛ばされた、というように見えることになります。この衝突は完全弾性衝突で、運動量だけではなく運動エネルギーも保存される衝突です。
天体が運動していて、他の天体と重力で相互作用しながら互いに相手の周りを回って離れていった、というような出来事は、このように詳細を省いて、完全弾性衝突の問題として扱うことができます。
この立場で、加速スイングバイをみますと。
微小質量の探査機が大質量の惑星に、斜めに「追突」されて、進行方向を変え速度を増す
と見ることができるのです。
一つの出来事が、いろいろに見えるのだ、ということの面白さを味わってください。
{また次の話ができてしまった。実ははるか昔、大学生の頃、理学部の学生(私)が工学部の講義を聞いて、天体の「衝突」問題を知ったという経験があるのです。それはまた後ほど。}
★参考サイトの追加
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1510/15/news132.html
↑スイングバイの時に地球周辺をどのように通過していくのか、その軌道を地図に投影したイラストがあります。
http://fnorio.com/0085swing_by_navigation1/swing_by_navigation1.htm
(1)m1>>m2の場合
・・・
これは高校物理の練習問題ですが、(1)が、スイングバイの原理を示している。m1が惑星、m2が惑星探査機と考えれば、スイングバイ航法とは小さな惑星探査機が巨大な惑星に衝突されてはじき飛ばされる現象です。旨くやれば、探査機は惑星の公転速度の2倍以上の速度を得ることができる。そのぶん惑星の運動エネルギーと運動量は減少するが、質量が巨大故にそのことで生じる惑星の速度変化は無視できる。
スイングバイ航法の本質は運動量保存則です。[運動の法則]、[運動量保存則]、[エネルギー保存則]は同等の内容を別な方向から見ているのですが、この現象の理解には運動量保存則の見方が最も適している。そのとき、エネルギー保存則は跳ね返り係数e=1の完全弾性衝突を代弁している(別稿「力積と運動量」参照)。惑星と探査機の相互作用は完全弾性衝突の例です
サムネイルをクリックすると、大きな画像になります。
鼻の位置が二つの花の真ん中に来るように顔の位置を定めて。
{例えば}右目をつむって左目で右の花を見ます。
そして顔を左右には動かさないようにしながら前後に動かします。
左目の視野内で二つの花を意識しながら動かしてください。
この場合ですと、左の花がふっと見えなくなる位置があると思います。
花が大きいので丸ごと消えるかどうかはわかりませんが、姿が消えます。
{逆に左目をつむって右目で見る、というのも確かめてください。}
これが有名な「マリオットの盲班」の実験です。
消えた花の像は、ちゃんと網膜上に結んでいるのです。
ところが、その場所が「視神経乳頭」という視神経が眼球から外へ出ていく場所であるものですから、そこには視細胞がなく、像は結んでも、視覚刺激にはならないのです。
盲点とか盲班というのは、視野の中に見えない部分(欠損)が存在するという出来事で、その見えない部分のことを言っています。
他方、網膜上でそれに対応する位置は視神経乳頭というのです。
網膜上に盲点があるというのはちょっと間違い。かな。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B2%E7%82%B9
盲点(もうてん)とは、脊椎動物の目の構造上、生理的に存在する暗点(見えない部分)の一つ。生理的な暗点なので生理的暗点とも言う。またフランスの物理学者エドム・マリオットにより発見されたため、マリオット暗点(マリオット盲点、マリオット盲斑)とも言う。盲点に相当する網膜上の部位は視神経円盤または視神経乳頭と呼ばれる。
http://www.wakodo-megane.co.jp/wisdom/brind_spot.html
動画で実験ができます。不思議ですよ。
★ところで、「脊椎動物の目の構造上、生理的に存在する暗点(見えない部分)」というのが気になりますね。
網膜という視細胞の並ぶ膜に、視神経乳頭という光を感じない部分がどうして存在するのか。
この原因をお伝えしたいのですが、今回はここまで。
背光型網膜、対光型網膜、眼の発生、生物にとっての「内」と「外」の問題。
こんなことがキーワードとして登場するはずです。私の頭の中では方向性はあるんですが、結構話がでかくなりそうな予感。そのうち書きますので、期待せずに待っていてください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f709.html
2015年11月12日 (木)「小惑星が接近しましたね」
このニュース原稿ではあまり強調されていませんが、「秒速35kmものものすごい速さで飛んでいる」というような強調の仕方をしたニュースも聞きました。
そりゃまあ、35km/sといえば、3500m/sですから、時速にしたら3.6倍して12600km/hですもんね。
とんでもない高速です。
とはいえ、そんな高速で飛ぶ小惑星が地球に衝突したら大変だ、という感覚でとらえてほしくないのです。
・・・
ほらね、地球の公転速度は約30km/sなんですね。
地球の公転軌道周辺を飛ぶ物体はみなこんな速度で飛んでいるのです。
↑ここでこんなことを書きましたが、人工衛星や国際宇宙ステーションに関しても、似たようなことがあります。
国際宇宙ステーションで、スペースデブリとの衝突が心配されたりする事態ですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%87%E3%83%96%E3%83%AA
ここで言う「スペースデブリ」には、耐用年数を過ぎ機能を停止した(された)、または事故・故障により制御不能となった人工衛星から、衛星などの打上げに使われたロケット本体や、その一部の部品、多段ロケットの切り離しなどによって生じた破片、デブリ同士の衝突で生まれた微細デブリ、更には宇宙飛行士が落とした「手袋・工具・部品」なども含まれる。
・・・
スペースデブリは、地表から300 - 450kmの低軌道では7 - 8km/s、36,000kmの静止軌道では3km/sと非常に高速で移動している。
で「秒速8kmの高速で飛ぶ物体が当たったら大変なことになる」と。
そりゃ、相対速度8km/sで衝突したら大変ですが・・・。
★地球が真の球として、空気抵抗を考えずに、地表面すれすれを飛ぶ人工衛星を考えると、約8km/sの速さで飛ぶことになります。
静止衛星の場合だと、赤道上空の地表から36000kmのところを24時間で回りますから
(2×π×(36000+6400))/(24×60×60)=3.1km/s
ということで
通常の人工衛星はこの3~8km/sで飛ぶと考えてください。
すごい高速ですが、同じ軌道上でなら相対的に静止ということになります。
ですから、軌道要素が似たようなスペースデブリなら、相対的には秒速8kmでの衝突とはなりません。
ただ、極軌道に打ち上げた衛星のロケット残骸とか、ミサイルで人工衛星破壊実験などして飛び散った残骸などは、とんでもない向きで飛んでいることもあり得ます。そうなると、相対速度が8km/sを超える衝突もあり得ることになります。
ですから、ただ「8km/sで飛ぶ物体だから怖い」ではなく、相対速度がどのくらいなのか、監視機関が測定している相対速度などをきちんと評価して、「相対速度が大きく危険なスペースデブリを避けるために、軌道を変更した」というような感じで伝えるべきなんですね。
★ごく大雑把な話。
半径rの等速円運動における向心加速度aは
a=(v^2)/r
です。
質量mの物体が半径rの等速円運動をすると
運動方程式はF=ma ですが
F=mg であり、加速度は上の式ですから
mg=m((v^2)/r)
となります。
g=(v^2)/r
v=√(gr)
こうなります。
地球の半径6400km=6400000m,g=9.8を代入して計算すると
v≒7900m/s=7.9km/s
という結果になります。約8km/s。
向心力として、mgではなく、万有引力の式を使えば、地表面から離れた高度での等速円運動の速さなども計算できます。
式だけ書くと
v=√(GM/R)
Gは万有引力定数で G=6.67×10^(-11) m^3・s^(-2)・kg^(-1)
Mは地球の質量で M=5.97×10^(24) kg
Rは地球の重心からの距離
地表なら R1=6.4×10^(6) m
静止衛星軌道ならR2=4.2×10^(7) m
R1で計算すると v=7.9km/s
R2で計算すると v=3.1km/s
となります。
★ところで、人工衛星の打ち上げ基地はどこの国でもなるべく南に建設します。
日本では種子島、アメリカならケープ・ケネディなど。
なんでだ?
そして、通常の衛星は東向きに打ち上げます。
なんでだ?
地球の自転速度を利用したいからなのです。そうすれば積載する燃料が少なくて済む。
ということは同じ量の燃料であるなら、赤道になるべく近い南から、東向きに打ち上げれば、重い衛星が打ち上げられるのです。
http://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/60.html
人工衛星を載せたロケットは、なぜ東向きに打ち上げるのですか?
2013年2月27日(水)人工衛星などを地球の軌道に投入するためには、非常に大きなスピードが必要になります。
そのスピードを少しでも稼ぐために、地球の自転方向である東側に向けて打ち上げを行います。
地球は1日に1回転(自転)していますが、この回転の方向は、西から東に向けて回転しています(太陽が東から西に動いてみえるのはこのためです)。また、その時の地表の速度は、北極や南極に近いほど遅く、赤道に近いほど速くなっています。
JAXAが打ち上げを行っている種子島宇宙センターを例にあげますと、種子島センターは北緯約30度に位置し、そこでの自転の速度は秒速約400メートルにもなります。
つまり、ロケットを打ち上げる場合、東側に打ち上げることによって、地球の自転速度を有効に利用することができ、エネルギー的に効率がよくなります。
結果として、同じロケットでも、より重い人工衛星を打ち上げることができます。
ちなみに、真西に打ち上げる場合の人工衛星の質量は、真東に打ち上げる時のほぼ2分の1の物しか打ち上げられなくなってしまいます。それほど地球の自転速度は、打ち上げる人工衛星の質量に影響しているわけです。
このようにして打ち上げられた人工衛星は、地球を西から東に回る軌道に投入されることになります。
しかしながら、人工衛星はそれぞれの目的を持って打ち上げられ、かつその目的を達成するために適した軌道に投入されます。
したがってすべての人工衛星が必ずしも東側に向けて打ち上げられているわけではありません。
地球観測衛星は全地球を効率的に観測するため、投入される軌道は、地球の北極と南極上空を通る、ほぼ縦に回る軌道(極軌道)に投入されますが、この場合は、南に向けてロケットを打ち上げます。
またイスラエルではこれまで数回人工衛星の打ち上げを行っていますが、自国の東側には他の国があるため、西側に向けて打ち上げを行っている、という例もあります。
★もうお分かりと思いますが、人工惑星を打ち上げる時には、地球の公転速度を利用することになります。
それもやはり東向き、ですね。
現在、はやぶさ2が、太陽系を天球の北から見た場合、他の惑星と同じ反時計回りの軌道をとって地球に接近しつつあるのは、このように地球の公転速度を利用して太陽を周回する人工惑星軌道に打ち上げたからなのです。
ちょっと物知りになっていただきました。
物理教師だった時は、こういう話をよくしたものです。
2015.10.30
ほぼ真正面から陽を受けているルコウソウの花です。
筒状になったところまで陽がさし込んで、蕊の影が映って見えます。
ルコウソウがヒマワリになっっちゃった、というのを考えていて。
ひ‐まわり【日回り・向日葵】‥マハリ
キク科の一年草。北アメリカ原産。茎には剛毛を生じ、高さ2メートルに達する。夏、直径20センチメートルもの大形の黄色い頭状花を開く。観賞用とし、また種子から食用油をとる。太陽を追って花がまわるという俗説があるが、実際にはほとんど動かない。園芸品種がある。日輪草。ひぐるま。<季語:夏>あさ‐がお【朝顔】‥ガホ
(朝咲く花の意とも、朝の容花かおばなの意ともいう)ヒルガオ科の蔓性一年草。熱帯アジアの原産で、日本には中国から渡来し、江戸後期に園芸植物として改良発達した。広義に別種のアメリカアサガオを含める。茎は左巻き。夏、葉の付け根にラッパ形の大きな花をつける。品種が多く、花色は白・紫・紅・藍・縞・絞り、また形も獅子咲きなど変化に富む。種子の色も黒・茶・白などあり、漢方生薬の牽牛子けんごしとして利尿・下剤。秋の七草にいうアサガオは別植物。しののめぐさ。鏡草。牽牛花。蕣花。<季語:秋>
広辞苑第六版より引用
「向日葵」ね。{キク科なのにね。}
「東雲草」ね。{ルコウソウはヒルガオ科の仲間だし。}
くっつけちゃおうか。
「向日東雲草」なんてどうですか?
2015.10.29
キヌサヤです。去年は市販の種子を買ってきて播きましたっけ。
その市販の種子が「真っ青」でびっくりしたのでした。
↓その話
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-fbe4.html
2014年11月 5日 (水)「なんだこりゃ!?絹さやの種子」
「青い種子なんてないよなあ、この色は「いきもの」の色じゃない。」
10.24の青い種子の写真。10.31発芽の写真。
今年は、市販品ではありません。我が家で採った種子からの芽生えです。
市販品は、当然F1(雑種第一代)で、豆の質がそろっています。でないと商品になりませんからね。
今回はF1の交雑種F2です。
豆が収穫できたとして、品質はばらつくはず。
それが楽しみなんですよね。
豆は生き物なんだもん。多様なのが当たり前。
種苗会社に頼らず、品質のばらつきのある農産品を楽しむという消費者が増えると、世の中もっと楽しくなるような気がするんですが。みんなキリキリと角張ってるんだもんな、現今は。
2015.10.28
マメカミツレですね。妻がかわいいといって去年道端から連れてきたもの。
ノボロギクも連れてきましたが、あれはどこへ行ったやら、姿を見せませんでした。
この鉢は、そのまま放置してあったもので、マメカミツレの再来。
あまり目立たない花ですが、不思議と魅力的でかわいい。
長く咲きます。
http://matsue-hana.com/hana/mamekamiture.html
松江の花図鑑のマメカミツレのページ。
どうぞ。
2015.10.27
キイロテントウです。不鮮明で申し訳ない。
菌食。
ダンダラテントウでしょう。
アブラムシを食べます。
恥ずかしい写真だなぁ。
もう成虫の活動時期も終わりに近づいていると思うと、なんとなく愛おしくってね。
今年の草刈りも終わりまし多から、もうどこに潜り込んでも大丈夫です。
秋がもっと深まって、枯れ草の下などで昆虫が越冬しているだろうな、というときに草刈りをされた年もありました。あの時は打撃をくらいましたね。
翌年の昆虫叢が貧弱化した。
電鉄会社の草刈りは当然のことで責めませんが、雑木林なんかをあまりにきれいにしないでくださいね。昆虫がダメージをくらいます。昆虫が減れば鳥も困る。
鳥が好きな人は、虫も大事にしてください。
2015.10.26
ネコハグモの巣です。上の方の獲物はハエですが、下は何だろう?
見たことがあるような気もするのですが、判然としません。
10.28
庭を往復してきて、今度は外へ、と門のところへ来たら耳のそばで、ハエの羽音。
なんだ?と音の方向を見たら、ネコハグモにつかまったハエが逃げようと暴れていたのです。
この写真の時点では、ハエはまだかなり暴れていました。
12:30頃です。
見ている間に抵抗力が落ちてきました。
さっきまでクモは腹端部に噛みついていましたが、腹の方に移りましたね。
もうほとんど抵抗できません。
ここでこの場を離れて、外の散歩へ。
一周して戻ってきた12:48ころ。
クモはハエを巣の中に引き込んでいました。
大きな獲物ですから、ゆっくり時間をかけて食べるのでしょう。
10.29
翌日、同じ場所を見たら、こうでした。
クモは網の下で休息状態。
食べ終えたハエは放置。
思うに、食べがらを置いたままの方が、次の餌を誘引するのにいいのかな、と。
クモの戦略まではよくわかりませんが。
2015.11.7
久しぶりに見たシワバネキノコバエの仲間。
触角も「顔」もハエ目らしくないんです。
10.26
↑比較のために。
小さなハチですが、シワバネよりは大きい。
で、最大の違いは「平均棍」なんですね。
ハチは翅が2対4枚。
シワバネは1対2枚の翅と、翅が退化した一対の平均棍。
年に一回くらい見かけます。
どういう生活をしているのやら。
そして、出会うのは庭のほぼ決まったある空間内の葉の上なのです。
以前はランタナの葉の上で。今回はランタナの向かいのキョウチクトウの葉の上で。
生活史と出会う位置との間に何らかの関係があるのかなぁ。
わかりません。
以前の記事↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-8577.html
2012年11月 2日 (金)
シワバネキノコバエ:1
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-0537.html
2014年11月13日 (木)
シワバネキノコバエの仲間
★先日、小惑星が地球に接近したという出来事がありました。その画像が「どくろ似」だというので話題になりました。
NHKニュースの一部↓
ハロウィーンに最接近の小惑星「どくろ似」(10月31日 14時46分)
NASA=アメリカ航空宇宙局は31日、日本時間の来月1日未明に地球に最接近する小惑星の画像を公開し、どくろの形に似ていて、ハロウィーンの日に合わせてどくろの仮面をかぶっているようだとしています。
・・・
この小惑星は直径600メートルほどで、秒速35キロで移動していて、アメリカでハロウィーンの日に当たる東部時間の31日の午後、日本時間で来月1日未明に地球に最接近し、およそ48万キロの距離まで近づくとしています。
・・・
このニュース原稿ではあまり強調されていませんが、「秒速35kmものものすごい速さで飛んでいる」というような強調の仕方をしたニュースも聞きました。
そりゃまあ、35km/sといえば、3500m/sですから、時速にしたら3.6倍して12600km/hですもんね。
とんでもない高速です。
とはいえ、そんな高速で飛ぶ小惑星が地球に衝突したら大変だ、という感覚でとらえてほしくないのです。
太陽を回る地球の公転軌道周辺を飛ぶ物体は、みんな30km/sくらいの速さにならざるを得ないんですよ。
ごく単純化して、365.25日で半径1,5000万kmの円軌道を一周する、としてみますね。
(2×π×1,5000,0000)/(365.25×24×60×60)
=942477796km/31557600s=29.9km/s
ほらね、地球の公転速度は約30km/sなんですね。
地球の公転軌道周辺を飛ぶ物体はみなこんな速度で飛んでいるのです。
公転面に対する角度や、軌道曲線に対する角度や、いろんな要素がありますので、みんな同じとは言えませんが、この辺(地球周辺という意味)では、この程度のスケールの速さで飛び交っているんだよ、ということは知っておいていいと思います。
★ところで、地球の公転速度が出ましたから、地球の自転速度はどの程度のものか。
話はまたまた単純化します。
赤道半径を6400kmとし、24時間で1回転で計算してみましょう。
(2×π×6400)/(24×60×60)=40212km/86400s=0.465km/s=465m/s
赤道上での自転速度は465m/sです。
緯度が高くなると遅くなりますけど。この値に緯度のコサインの値をかけたものになります。
北極ならθ=90度でcosθ=0になって、自転速度がない。あたりまえ。
東京が北緯35度として、cos35=0.82くらい。
465m/s×0.82≒380m/s くらいなものです。
実感ないですね。そんな速度で「今」動いているなんてね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E7%B3%BB
太陽系が銀河系内の軌道を一周するには約2億2500万から2億5000万年ほどかかり[18]、太陽系が誕生してから現在までに約20から25周していると考えられている。太陽系の軌道速度は217km/sで、約1,400年で1光年、8日で1天文単位進む。
多くの研究者は、近傍の銀河の観測位置に対して銀河系は約600km/sの速度で宇宙空間を運動していると考えている。21世紀初頭の推定ではこの値は130km/sから1,000km/sまでばらつきがある。仮に銀河系が600km/sで運動しているとすると、我々は1日に5184万km移動しており、1年では189億km動くことになる。これは我々が毎年地球から冥王星までの距離の約4.5倍を移動していることを意味する。銀河系の運動方向はうみへび座の方向だと考えられている。
http://news.mynavi.jp/news/2012/10/03/109/
太陽から天の川銀河の中心までは2万6100光年、太陽系の場所での銀河回転の速度は240km/s(約2億年で1周)であることを発表した(画像1)。
私共は、銀河系内を秒速200kmを超える速度で移動していて、その銀河系自体が近くの銀河に対して秒速600kmもの速度で移動している。と、まあ。宇宙のスケールは「スゴイ」のです。
2015.10.23
お、ウラギンシジミだ。突き当りのデュランタの葉で。
左の後翅がぼろぼろですね。
飛んでしまわないように、急激な動きを避けて、そっと離れて門へ行きインターホンを押します。
私が散歩中にインターホンを押した時は、何か見せたいものがある時、と決まっていますので、妻はインターホンには答えずコンデジ持って飛び出してきます。
これ、ウラギンシジミ。
大きいわね、これでもシジミチョウなの?
モンシロチョウくらいあります。翅の形が違うけど。知らないと見間違うかも。
一応妻にも見せましたから、少し大胆に接写を試みます。
上の写真がそれ。天狗さんみたい、かな。
口を伸ばしているんですね。
何か水滴がありますけど、雨の後じゃない。
ツマグロオオヨコバイの排せつ物かな。
明らかに何かを吸っている、そして、おいしいらしい。
妻も翅の傷みを気にしていました。
成虫で越冬すると教えたら、大丈夫だろうかと心配していましたが、この個体の生きる力に任せます。
春になってまた会えたらいいね。
2015.10.22
もうこの季節になりましたか。
秋が深まってくると、フタモンアシナガバチのオスが日溜りで、ぶんぶん飛び交ったり、休んだり。
もう生殖の仕事は済んだのだと思います。
一匹がとまっていると他のハチが体当たりしてきてまた飛び去ったり、じっとしていてくれません。
これも翅を掃除していますね。
きれい好き。 10.24
黄色い顔がオスの特徴です。触角の曲がり具合も特徴の一つですが、顔面の色の方がわかりやすい。単眼も写っていますね。
11.3
オスですから、産卵管から変化した「針」があるわけがない。
ですから刺されません。でも、掴もうとしたら噛むかもね。やったことはないですけど。
ま、興奮させないように、見ていれば何ということもないハチです。
時々手にとまったりしますよ、で、かえて向こうの方がびっくりしたように飛び去る。
秋の深まりを感じる日溜りです。
2015.10.22
ビヨウヤナギでみかけたのですが、一瞬前に、この辺りからアシナガバチが飛び去ったようだったのです。
単なる「遭遇」でしょうけれど。
アシナガバチのパワーだと網にかからず飛び去った、で、クモの方は攻撃された感じになったのだと思います。
写真のクモの姿はおそらく「威嚇」の姿勢だと思います。
普段、ぎゅっと縮まっているのが、前脚を高く振り上げている。
小さな緊張感が走ったのでした。
10.30
これは小さな餌を食べているところ。
で、脚が開いています。触肢で獲物を固定しているのだと思います。
威嚇ではありません。
11.7
ヨモギの葉で。
普通に見かけるのはこの姿。
脚をぎゅっと縮めまして、頭胸部は見えなくなる。
たまに脚の隙間から眼が見えて、睨まれます。
くぼみに網があったらこのネコハグモの可能性が高いですからクモの姿を観察してください。
2015.10.21
妻がコンデジをもって慌てた様子でやってきました。
これチャドクガじゃない?
おお、これはチャドクガだよ、どこにいた?
郵便受け。
まずいな、もう夕刊が入るころだ。
というわけで、普段は夕方にはもう動かない私も動けるように補助具をつけて駆けつけます。
台所の塩素系の殺菌・漂白剤のスプレーを持ってきてくれぇ。
ガから30cmくらい離れた所で、スプレーの勢いと量を試してから、ガめがけてスプレーを噴射します。
ガはほぼ即死、真下に落ちます。
ただ、塩素系ですので、薬剤やしぶきがかかった草は枯れます。これは仕方ない。
ゴム手袋をはめて、死んだガを拾い上げてポリ袋に入れて終了。
以前、同じようにチャドクガを発見して、殺虫剤のスプレーを噴射したことがあるのです。
即死はしません、何秒間か飛んで逃げます。3~4mは飛べます。
着地した場所が見えていれば死骸をちゃんと処分できますが、もし木陰・草陰などに入られて見つからないと気分が悪い。
ガは死んでいても毛が飛ぶかもしれない。
本体が死んでも毛だけで害をなすのがチャドクガの始末の悪いところ。
幼虫の場合は、スプレータイプの風呂洗剤の泡で包んで、呼吸困難にして殺して、泡で濡れて毛が飛ばないようにして始末するのが緊張感が少ない。
成虫の場合は、上記のように、塩素系殺菌剤が安心です。
成虫がいたということは産卵したかもしれないと、しばらくの間ツバキやサザンカを注意して見るようにしていましたが、どうやら見えないようです。一応風通しよく枝きりをしてあるので、多分大丈夫だと思います。
2015.10.20
舗装の端のスキマで生活しているヒメツルソバ。
ヒメツルソバはこういう環境には強いですね。
10.21
こちらは鉢で生活しているヒメツルソバ。
地味ですけど、好きだな。
葉のV字型の模様が特徴的です。
これはどう見ても私のアングルではない。妻が撮ってきてくれたもの。
最初の写真と同じ株。隙間から生えていることがよくわかります。
花の部分だけトリミングするとこうなります。
ピンクの塊りはつぼみの集団、普通「花が咲いた」と思っていますよね。
妻も、自分でこの写真を撮りながら、つぼみと花の識別をしていなかったんですね。
11.7
ふと思い出して、「花が咲いている」と妻に教えたら、あらそうなんだ、と気づいてくれました。
肉眼では識別しづらいわね、とコンデジで撮影していました。拡大鏡のかわりです。
2015.10.27
あれ!?緑色タイプだ!
これもエビガラスズメの幼虫です。
ルコウソウの葉を今まさに食べているところ。
しっぽ=尾角がなかなかかわいいでしょ。愛嬌があります。
腹脚5対。うち4対は腹部、もう1対は腹端というか尾部というかにあります。
ぎゅっとしがみついた姿が何ともいえずかわいいんですね。この魅力には抵抗できない。
でかい黒褐色タイプもいました。色のせいで迫力がある。
頭部がなんだかめり込んだみたいになってます。
これが前の記事で書いた22日に目の前で脱皮したやつかなぁ。
可能性は高いのですけど、確定はできません。
頭部です。特徴的な触覚が見えています。
この辺りに、おそらく、3~4匹はいるんじゃないですかね。
私共の目の前に2匹いる、ということは、それと同じかそれ以上が見えないところにいると考えて大間違いではないと思います。
2015.10.20
何度も登場しているエビガラスズメの巨大な幼虫。
ルコウソウの葉を食べています。
ヒルガオ科が食草です。
10.22
ふと見たら、なんだかいつもと見え方が違う。
ん?とよく見れば脱皮の途中。わ、珍しい、と家の中の妻を呼んで二人で観察会。
古い皮を後ろへ送っているところです。
まだ色の淡い頭部。
側単眼が薄い飴色に見えます。大きな楕円形のものは気門です。
ずいぶん後ろまで皮が送られました。
わ、「しっぽ」がでた!二人で大喜び。哺乳類の尾とは違います。
「尾角」という名前の突起で、スズメガの仲間の特徴です。これが見えたら「これはスズメガ科だ」と言ってください。「よく知ってるね」といわれるんじゃないですか。
私共はなじみですから、これを見ると、かわいいなあ、と思う。
全部脱げました。
左上に旧尾角の殻、左下に新しい尾角、まだ色が淡い。
脱皮はかなりのスピードで進行しました。
EXIFデータでは、発見が12:46で最後の写真が12:57でした。約10分ほどの出来事。
脱皮途中という中途半端な状態は危険ですから、なるべく早く済ませてしまうのがよいのでしょう。
二人の観察会、楽しい時間でした。
これから体が固まって、また旺盛な食欲でルコウソウを食べるのでしょう。
まあ、いいです。どうぞ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-c50b.html
2013年11月15日 (金)「エビガラスズメ」
↑坊やとお父さんが我が家の前でエビガラスズメの幼虫を見つけたという楽しい話。よかったらどうぞ。
2015.10.19
君は一体何をやってんだぁ!?
花の真ん中に頭を突っ込んでいる。食べているんでしょうねもちろん。
葉や花弁を食べるくらいはよくあることとして、花のど真ん中で、花そのものを食うかよ。
外側の花びらにも食痕がありますが、おそらくこの幼虫の仕業でしょう。
オオタバコガの幼虫だと思います。結構大きいですよ。
結局、頭部は見えませんでした。
珍しい食べ方だなぁ。
幼虫図鑑を調べたら
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/ootabakoga.html
チェリー・セージの花のつぼみに頭をつっこんで食っていた。この加害の様子が特徴的らしい。
花は違いますが「花のつぼみに頭をつっこんで食っていた」とありますので、オオタバコガの幼虫の食べ方はきっとこういうものなのですね。
以前、タチアオイの大きな葉で見かけたことがあって、標準的に、縁からえぐるように食べていましたっけ。
花をまるごと食べちゃうというのもやるんだ。すごいなぁ。
10.23
ふと思い出して見まわしたら、こんな花が。
これはどう考えてもオオタバコガの幼虫の食痕だろうな。
物凄い食べ方していますよ。
今回、こういう食べ方を初めて知りました。
もう蛹になったのかなぁ。
2015.10.19
これはまた、腹部の大きな堂々たるメス。
撮影時も獲物を抱えているようでした。
越冬準備中、でしょう。
線路際のキバナコスモスの実が変。
なんだ?とよく見ればネコハグモが網を張って巣を作ったのです。
ネコハグモにとっては、ここは「すべてがくぼみ」なんですねぇ。
ネコハグモは、葉のくぼみ、人工物の隅、など「くぼみ」を利用するクモです。
このキバナコスモスの実にやってきたネコハグモの目からすると、3次元的にくぼみだらけの空間、に見えたのでしょうね。
なるほど、そういう解釈もありなのか、と私としては苦笑しながら近寄りました。
獲物になったハエがありました。左奥にネコハグモの腹部背面が見えます。
ナルホドねぇ。感心しました。
私としては、トゲトゲの実が中心から立体的に放射状に突き出たもの、と思っていましたが、
球形空間の中に、多数のくぼみが入りこんだ場所、という解釈があり得たとは。
一つの空間もも解釈次第で異なって見えるんですね。
世界は見る目の数だけ存在するのです。
★前の記事と同じく、月曜の朝の話。
朝6時ころ、食卓脇の窓が妙に明るく照らされていました。
東からの光が入る位置ではないのに。
なんだろう?と思っていたら、私より先に猫缶などを資源ごみとして出しに行った妻が笑いながら帰ってきて教えてくれました。
外から見ると、我が家の窓がお日様に照らされている、なんだ?と振り向くと、線路向こうの家のガラス窓に当たった朝日が反射して、我が家の窓を照らしていたのだそうです。
へぇ、そうなんだ、長らく住んでいて、そんな(ことに気付いた)の初めてだなぁ。
と夫婦二人でびっくりしたのです。
で、「みんなの体操」など致しまして、体をほぐしてから新聞紙を出しに行った私。
2015.10.19
帰り際に、その「光る窓」だけ撮影してきました。
プライバシーの関わりもありますので、家の姿はわからないように、窓だけ撮影。
この撮影時、もう、反射光は我が家の方へは来ていませんでしたけど、出来事の記憶のために。
単純化して考えると、太陽は24時間で360度回って見える。割り算して
「1分で0.25度動く」のです。高度とか方向とか全部勘案すると面倒だから簡略化してしまいました。これ結構速いんですよ。
写真は6時50分の撮影。もう反射光はどこへ行ったやら。
ほんの短時間の出来事なのです。
そして、翌日からもう、この出来事は起こりませんでしたので、ある1日にしか生じない、絶妙の角度と時間、だったのです。
よく古代の遺跡などで、春分の日だけ光がさし込むとか、そういう設計がありますね。
似たような出来事なのでした。
朝日の当たらない我が家の窓に、朝日の反射光が差し込んでくる、というステキな出来事を認識しました。
2015.10.15
こんな季節につぼみ。鮮烈。
開花することができるでしょうか。
10.28
この花はここまでで終わり。。
でもまあ、頑張るものですね。
もう終わっただろうなどと思っていたら。ゴメンナサイ。 11.4
上を見ていませんでした。木のてっぺんで咲いている。
この写真で左側の影になっている方の花をアップ
青空を背景に咲き誇っています。
コントラストが強烈です。
ちゃんと上まで見ていなければなりませんね。ぼんやりしていました。
★時々思うのですが。
よく、単一種の花が何千何万も、一斉に開花して美しいというニュースに接します。
でもね、植物だって「いきもの」だ。個性がある。
早く咲くのもいれば、のんびりゆっくり、季節を外して咲くのもいる。
そういうのも「生物多様性」の一つと言うべきなんじゃないかなあ。
たくさんの種類がいる、ということだけが生物多様性ではないだろうと思うんですが。
いろんなのがいて、みんなそれぞれすばらしい。ね、そういう許容幅の大きさが「多様性」じゃないのかな。
ということで、テレビで、一斉開花、というようなシーンが映し出されると、なんとなく寒々しい気分になるんですよ。
てんでんばらばらこそ美しい。
「一斉に」というのは、ある種「異様だ」と感じます。
人間社会もまた。
2種類のグラフを上下に並べてみました。
日々の気温と日々の平年気温については、上下とも同じです。
違うのは、ちょっと見にくいのですが、細い黒い線。
変動の激しい日々の気温を「均す」ための移動平均の取り方です。
・上はこれまでと同じ移動平均で、ある日の平均値として「前7日+当日+後7日」の15日間の平均を使っています。
当日より「後の7日」も使っているので、ブログで10月が終わった、さあ今月はどんな月だったのか、と書こうと思っても、11月7日までいかないと、10月分が終わらない。半端でね、気力が落ちる。
・下のグラフは、ある日の平均値として「前9日+当日」の10日間平均にしてみたものです。
感覚的には「この十日間(旬)はどうだったかな」という感じ。これなら、月の終わりにすぐまとめができます。
で、上のグラフでは、その違いが見づらいかなと思いまして。
これは平年値からの差だけをグラフ化したもの。
上が前後を加えた15日間移動平均、下は前だけの10日間移動平均です。
平均をとる区間幅の関係で上の方がより滑らかですね。
全体として傾向を眺める分には、ま、大差ないといっていいと思います。
1月は比較的暖かかった。
3月末から4月初めの気温変化は激しかった。
5月が異様に高かったですね。気温の絶対値は5月ですから25℃~30℃というようなところですが、平年値からのずれがすごく大きかった、という意味です。
7月のしょっぱなは、低くなってしまって、不順な夏の始まり。東京の日照時間が異常に少なかったり。
7月終わりから8月初めには、今度は猛烈に暑くなってしまいまいして、猛暑日が連続。
9月、2学期冒頭は授業にならないくらい暑いのが普通なのに、寒い秋の始まり。
9月の終わりごろからは、比較的穏やかな変化、平年値を少し上回りながら推移しています。
湿度の変化です。
上下の違いは、説明通り。
このグラフを解説する気にはなりません。ふ~んと眺めてください。
解説してもいいかなというのはこれ↓
これは上は湿度のグラフで、下は平年差のグラフです。
気温の高い時に湿度が低く、気温の低い時に湿度が高いという傾向=二つのグラフの山と谷が反転する傾向が見えますでしょ。
ここでの湿度は相対湿度です。
相対湿度は、ある温度でその空気が含みうる水蒸気の最大量で、実際に含んでいる水蒸気量を割ったものです。
{「量」というのが何かについては、ここでは深入りしません。直感的に「たくさん」「すくない」でいいです。}
温度が高ければ、含みうる最大量が増えます。
空気の入れ替わりはもちろんあるのですけれど、ある大きな空気の塊りの中に入ってしまったら、しばらくは空気中の水蒸気量はそう変わらない。ところが日々の気温は変化する。気温が高いと湿度計算の分母が大きくなりますので、割り算結果は小さくなる=湿度が低くなる、こういう出来事がグラフに表れているのだろうと思います。
{絶対湿度というのがあって、空気中の水蒸気量そのものを示すのですが、それだとまたグラフの様相は大きく変わるでしょうね。}
★これからは、新しい移動平均でのグラフを、「月のまとめ」のように出そうかな、とも思っています。
2015.10.15
オンブバッタのメスですが、もう寿命いっぱいのところでしょう。
シソをいっぱい食べてくれたよなぁ。
卵はたくさん産んだかな。
また来年、ちびちょいのがわんさか出てくるのでしょう。
★ところで、11月2日の朝日歌壇に
雀蜂がおんぶばったを齧りおり逃れし雄が葉陰ゆ覗く:(福山市)武 暁
こういう歌が載っておりました。
スズメバチが幼虫のためにオンブバッタを捕獲して解体し、団子状にして巣へ持ち帰るところだったのでしょう。
成虫は自分では、獲物を食べません。幼虫に与えるためです。
激しい命の営みですが、どちらも真剣。
肉食性の昆虫を嫌わないでくださいね。
振り返って我が身を考えればわかることです。
上の歌を読みまして、思い出した記事があります。
http://musisanpo.musikoi.main.jp/?eid=888073
「オオスズメバチの肉団子作り」という記事です。
ハラビロカミキリを捕獲して解体している画像があります。
このブログは女性が書いていらっしゃる。透徹した「眼」の持ち主でいらっしゃいます。
2015.10.14
以前、何度か見たことのあるハチ。その場では思い出せませんでしたが。
http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_hachi/shirosujihimebachi.htm
シロスジヒメバチ Achaius oratorius albizonellusa
ヒメバチは似たものが多く種名が判らないことが多いのですが、背模様がはっきり見えたので名前が決まりました。
シロスジヒメバチはオスとメスでかなり紋様が異なるようです。一番目立つ違いは触角中頃に白紋があるのはメスで、オスにはそれがありません。
そうか、シロスジヒメバチだ。上の記述によれば「触角中頃に白紋があるのはメス」ということなので、私の撮影したのはメスですね。
触角の白紋は5節あるのかな。
脚の白紋も特徴的ですね。
ヒメバチといえば寄生性。
ガの幼虫に産卵するのかな。
「ヒメ」といいながら、このハチは大柄でして、普通のヒメバチのイメージとは違います。
検索してみたら、私は過去に何回もこのハチの記事を掲載していました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_6eee.html
2008年5月15日 (木)「シロスジヒメバチ(?)」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-99d6.html
2009年5月 7日 (木)「シロスジヒメバチ」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-99d6.html
2010年7月21日 (水)「シロスジヒメバチ」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-99d6.html
2013年7月15日 (月)「シロスジヒメバチ」
しばらくご無沙汰だったようですね。
これまでの記事は夏前から夏。
今回は秋。
産卵期としてはそろそろ終わりも近かったでしょう。
秋は急速に深まります。
★「大黄金展」というのがあったようで。
純金バルタン星人、1080万円 新宿高島屋(2015年10月15日16時30分)
新宿高島屋(東京都渋谷区)で15日、純金製の「バルタン星人」が発売された。光り輝く姿に見入った客を、両手のハサミをあげたポーズで威嚇していた。
・・・
私は世代的にバルタン星人とは無縁でして、それが純金であろうとなかろうと一切関心はないのですけど・・・
この展覧会の新聞広告にちょっと気になるものがありました。
いえ、欲しいとか買いたいとかいう関心ではなくって。
理科爺さんとしての関心。
・18金のお鈴(おりん)も載ってましたが、これは一応、仏壇に置いて、ち~んと鳴らすのですから「実用品」かな。
24金では柔らかくて、佳い音が出ないんです。で、18金にして、固くしてあるのですね。
・「純金の湯呑」も掲載されておりました。これが「使えねぇな」なのです。
6,415,200円
だそうです。恥ずかしながらワタクシ、3桁区切りでは読めない。
641,5200円と書くと、読めます。ふ~ん。
高っけぇ。
これは使えねぇなぁ、というのが私の感想。
こんなもん、私には買う趣味も資産もないのですが。
いや、買う人だって、この湯呑で煎茶を飲もうとは思わんでしょう。
玉露を飲むなら、杯状の小さな茶碗がいい。
抹茶を飲むなら、でかい椀がいい。
となると、煎茶?番茶?ほうじ茶?まさか。
きっと大事に飾っておくんでしょうね。
★理科爺さんとしては「これは湯呑としては使えない」と思います。
何を言いたいかというと、金は熱伝導率が大きすぎる。のです。湯呑としては。
熱伝導率という概念自体は「熱の伝えやすさ」ですから、小学生でもわかる。
熱の伝わり方「伝導・放射・対流」なんて習うでしょ。
これが、きちんと定義しようとすると結構厄介。
熱伝導率=熱の流れに垂直な単位面積を通って単位時間に流れる熱量を,単位長さあたりの温度差(温度勾配)で割った値。
説明しません。ふ~ん、そんな単位になるのか、でいいです。この数値が大きければ熱を伝えやすいのだし、小さければ熱を伝えにくいのです。
{一言・二言だけ:W(ワット)=J(ジュール)/秒 を使って式を変形しています。Kは絶対温度ですが、絶対温度でも目盛り幅は摂氏温度と同じですので、安心してください。}
★さて、熱伝導率の具体的な値を見てみましょう。ウィキペディアから。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%BC%9D%E5%B0%8E%E7%8E%87
一般的な材料の室温付近での熱伝導率
材料 熱伝導率(単位: W・m^-1・K^-1)
カーボンナノチューブ(C) 3000 - 5500
ダイヤモンド(C) 1000 - 2000
銀(Ag) 420
銅(Cu) 398
金(Au) 320
アルミニウム(Al) 236
シリコン(Si) 168
人造黒鉛(カーボン)(C) 100~250
真鍮 106
ニッケル 90.9
鉄(Fe) 84
白金(Pt) 70
ステンレス鋼 16.7 - 20.9
水晶(SiO2) 8
ガラス 1
水(H2O) 0.6
ポリエチレン 0.41
エポキシ樹脂 0.21
シリコーン(Qゴム) 0.16
木材 0.15 - 0.25
羊毛 0.05
発泡ポリスチレン 0.03
空気 0.0241理科年表 第84冊 物54(410)
追加で、理科年表第88冊 2015年版から引用
チタン 26 (0℃で)
磁器 1.5(常温で)
ガラスのコップや磁器の湯呑なら「1」程度。金だと「320」です。
2桁も違う。
人間には2種類の「湯」がありまして。
風呂なら40℃程度。
飲むなら60℃程度。
他の動物でも、40℃の湯が体にかかってもまあ平気でしょうが、60℃の湯に接したら危険を感じて避けるでしょう。
多分、人間は加熱調理を行うようになって、口からとりいれるものについては、許容温度が上がったのではないですか。
さて、お茶でも飲みますか。ポットから90℃程度のお湯を、茶葉の入った急須に注いで、適当な時間の後、湯呑に注いで「どうぞ、粗茶ですが」
まだ70℃やそこらはあるだろうな。
60℃であっても、金の湯呑では熱くて持てません。
ふーふー冷まして、40℃くらいにしてから、手に取って口をつけて、やっと飲める。
口に入る飲み物としては、ぬるいよなぁ。{玉露ならそのくらいの温度かもしれませんけど}
★私のクレームはお分かりいただけたと思います。
金は熱伝導率が大きすぎて、熱いものを飲むには適さないのです。
湯呑、茶碗、皿など、熱いものを入れる食器が陶磁器やガラス製なのはこういうわけなのです。熱伝導率の小さな材料でできているのですね。
熱々の飲み物が入っていても、持てなきゃ仕方ない。
他方、調理の道具は、熱源の熱を具材に素早く伝える必要があるものでは、金属製ですね。
ゆっくりでいい時は、土鍋などのように、熱伝導率の小さいものでもいい。
使い分け。
熱伝導率の表を見ますと、銀や銅は金よりもは熱を伝えやすい。
銅は錆びるので、食品関係にはあまり使いませんが、銀の食器はありますね。
銀のスプーンで熱いスープを飲むのは要注意かも。
アルミニウムも結構熱を伝えやすい。で、冷凍食品の自然解凍用の台に用いたりしますね。もちろん鍋にも。
ステンレスは1桁熱伝導率が小さい。で、ステンレスの浴槽、というものもありうるわけです。
いくら金持ちでも、金の浴槽なんか作った日には、湯が冷めやすくってかなわないでしょう。
意外なのはダイヤモンドの熱伝導率の大きさ。
ガラスより1000倍も大きい。
ここでちょっと、演習問題。
問い:20℃の部屋の中に、ずっと一緒に置いておいた木の机と鉄のハサミ。
当然、温度は両方とも。20℃のはず。では、手で触ったらどちらが冷たく感じますか?
答え:鉄のハサミ。
触った時に感じる「熱さ・冷たさ」というのは、その物体の表面温度そのものではないのです。
熱を伝えやすい物体だと、接触した手の表面の皮膚から熱がどんどん逃げる。それを人間は「冷たい」と感じるのです。
木の机は同じ温度ですが熱伝導率が小さいので、手の熱が逃げない。で、そんなに冷たく感じない。
では。
ダイヤモンドと、ガラス玉を持ったら、どっちが冷たく感じますか?
もうお分かりですね、ダイヤモンドが冷たく感じるのです。
唇やその周辺はとても敏感ですから、唇にダイヤとガラス玉を当てると区別が楽そうですね。
ダイヤモンドとガラス玉を冷蔵庫で冷やしておいて、取り出すと・・・
両方とも表面に微細な水滴が凝縮して曇りますが、ダイヤモンドの方はすぐ室温にあたたまり曇りが消える。ガラス玉はなかなか暖まらず曇りが消えにくい{のだそうです。やったことないけど。}
話が変わりますが。
★NHKの朝のニュース番組の中「まちかど情報室」というのがありまして。
2015年10月19日(月)の放送分で、「体温が伝わって冷たいバターもカットしやすいナイフ」というのが紹介されていました。材質は銅合金(チタン加工)だそうです。
それねぇ、体温が伝わるのかなあ。そうなら、手がすごくヒヤットするはずですが、そうなのかどうかは聞き逃しました。
むしろ、室温が伝わりやすいのじゃないかなぁ。室温はおそらく20℃は超えてるでしょ。空気の方が大容量熱源になるという気がしますが。
★銅製だから、熱が伝わりやすい、と思うでしょうけれど・・・。
昔、化学教師現役時代。
銅の針金(太さは1mm程度)を、直径7~8mmのガラス棒に巻いて、長さ3cm位のコイルを作り、柄として長さ20cm位の針金を真っ直ぐに延ばしておきます。全部銅製ということになります。
この銅針金の柄の部分をもって、バーナーの炎に入れると、酸化炎のところでは黒く酸化されます。還元炎に当たった部分は還元されてピンクといっていい金属の銅の色が観察できます。これを、各班でやらせる。
生徒は、銅の針金なんか持ってバーナーで焼いたら熱いでしょ、やけどしない?と騒ぎます。
私、熱いかもね。もし熱かったら、直ちにその場で手を離してどうの針金を机の上に落っことしな。机が焦げるほどのもんじゃなし。投げるなよ絶対、それは危険だから。素直に落っことせばいいんだよ。
さ、やってみよう!
だ~れも落っことしたりはしないのですね。生徒は意外そう。
手に熱が伝わってくる前に、大部分は空気中に逃げてしまうんですねぇ。
同じ実験を、年配の先生がやっておられましたが、一生懸命に木の棒の柄をつけていた。ご自分でやったことがないんだな、ということが同僚の私には伝わってしまう。ま、実験というものはやってみないとわかりません。
★これ、逆に、銅製のナイフを3~4℃のバターにくっつけるというシーンで考えてください。
おそらく、バターの「冷」は手まで来ないで、空気中に逃げると思うんですよ。
熱が伝わるのと、マイナスの熱=冷が伝わるのと、考え方としては向きが逆なだけで同様に考えられるのです。
もちろん熱は原子分子の運動エネルギーですから、マイナスの熱というものはありませんが、定性的に考察する場合には冷というものの伝達と考えてもいいのです。
★まあ、どうでもいいんですけど。
頭でっかちはいけません。
昔から、バターをスムーズに切りたかったら、ナイフをお湯にちょっとつけて切ればいい、といってたはずですよね。
古い技です。
{もいっちょ余談}
夏場、氷柱の前に立つと、対流というのではなくて、冷気が放射されてくるように感じませんか?
「冷の放射」って変な気がすると思いますけど。
熱放射の主要部分である赤外線について考えましょう。
電気ストーブから赤外線が放射されてくれば「熱放射」ですね。あたたかい。
赤外線を見ることのできる生物がいるとして。
この生物の目には、電気ストーブは明るく輝いて見える。
では、この生物が氷柱を見るとどうなるでしょう。
氷柱からは赤外線が出てこない。だから、氷柱の赤外線色は「黒」なんですね。
そこから赤外線が来ないのだから、熱が来ない。これが「冷の放射」という感覚になるのです。
★NHKのニュース↓
ニホンリスが冬支度 岩手・滝沢
10月29日 0時14分
厳しい冬を前に、リスが木の実を集めておく冬支度の行動が、岩手県滝沢市の公園で見られ、かわいらしい姿が訪れた人たちを楽しませていました。
リスは体長が20センチほどになる二ホンリスで、夏の間は赤茶色の毛をしていますが、冬になると灰色に生え変わるのが特徴です。
岩手県滝沢森林公園の中のネイチャーセンターでは、冬を前にしたこの時期、頭や背中が灰色の毛に変わってきている二ホンリスを見ることができます。
リスは食料が不足する厳しい冬を前に、地面を掘って木の実を隠す「貯食」と呼ばれる行動を取ることで知られています。この公園のニホンリスも、クルミが落ち始めた先月上旬から「貯食」を始め、この日も、木から下りてクルミを見つけては、器用に割って食べたり、茂みに隠したりしていました。
・・・
参考サイト↓
https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/seikasenshu/1994/p04.html
「小型の無線発信機(本体約2g)を木の実に付け,運ばれた位置を受信機で探索」という研究。すごいことを考えますね。
「秋にリスは156個のクルミを運んだが,このうち42%はすぐに食べ,58%は貯食した(地面に47個,樹上に44個)。このうち39%(61個)は後日リスが食べ,12%(19個)はアカネズミが盗んだ。樹上に貯食したもののうち8 個は落下した。結局,7%(樹上から落下した 8個と地面の3個)は5月まで地上に放置され, 発芽の機会を持った」
ということです。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/risu/kaikata/ciyosiyoku.htm
このサイトに面白い話が紹介されていました。
はるか昔、リスと木の約束・・・・・・・
「あなたたちリスは、私たちの木の実を地面に埋めてください」
「そのかわり、すこしのお礼をさしあげます」
「木の実を100個、地面に埋めたなら、そのうち95個は食べてもかまいません」
「でも残りの5個は食べないで、埋めたままにしておいてください」
「その5個の実の私たちの子孫が、やがて大きな木になるように・・・・・・・・」
(シートン動物記・旗尾リスの冒険)よりこのリスと木の約束は、いまもなお続いています・・・・・・・・
なるほどねぇ。7%と5%か、ほぼ同じ。いい見積もりですねぇ。
リスが「忘れちゃう」というのがまた、いいんですよね。
「完璧」なんてのはいけないんです、っ。
適当に、まあまあ、ほどほどに。
生きやすい方がいいでしょ。
★リスの貯食行動に基づく英語。(以前にもご紹介したことがありますけど、重複して。)
時事英語に挑戦:squirrel away (朝日新聞 2011/09/24)
Tens of billions of dollars in assets held by Gadhafi's regime were squirrel away in foreign bankas.= AP
squirrel(リス)にawayがついて動詞になると、金品などを「隠して蓄える」の意味になる。リスの特徴を反映した面白い表現だ。例文は、民衆蜂起で42年に及ぶ独裁政治に終止符が打たれたリビアのカダフィ大佐に関する記事から。
[訳]数100億ドルに及ぶカダフィ政権の資産が外国の銀行に蓄えられていた。
squirrel
{名詞}動リス;リスの毛皮.
{動詞}(他動詞)ため込む.
パーソナル英和辞典より引用http://ejje.weblio.jp/content/squirrel+away
squirrel away
【動詞】
1将来の使用などのために貯蓄する
(save up as for future use)
動物の行動をよく見ていますね。
★日本語にしちゃいましょうか
「栗鼠る(りする)」
とか。
「そんなに栗鼠っても、結局使いきれないよ」とかね。
2015.10.13
翅がぼろぼろになっています。
生きられる限りはちゃんと生きるんです。
人間の俗世より、はるかに清らかな悟りの世界ですよ、虫の世界は。
注意して見ていただくとわかりますが、脚の間に深く頭が降りている。
つまり、深く口を突っ込んでいるのです。
ぶれていなければもっとわかりやすかったでしょうけれど、ご勘弁ください。
大田区はアオスジアゲハを増やすといってますからね、我ら夫婦なんか先駆者ですね。
★朝日新聞の読者投稿欄「ひととき」
アオスジアゲハの里に(2015年10月24日05時00分)
アオスジアゲハの幼虫を見たことがあるだろうか。ほぼ全身きれいな緑色で、アゲハチョウの幼虫よりいくぶん丸みを帯びた感じ。大変かわいらしい。さなぎは透明感のある緑色で、ここからあの黒っぽいチョウになるのが不思議なほどの美しさである。
以前は庭のクスノキによく幼虫がいたが、ここ10年ほとんど見なくなった。親であるアオスジアゲハもごくたまにしか飛んでいなくて寂しい思いをしていた。
先日、出先の道端でクスノキの小木を見かけた。まさかと思いながら探すと、驚いたことに、まだ数ミリ程度のが2匹いた。「こんな所にいるとハチにやられちゃうよ。うちにいらっしゃい」と話しかけながら葉っぱごと連れ帰った。
幼虫は大きくなると葉っぱの3枚や4枚はすぐに食べ尽くす。幸い庭のクスノキの葉はたくさんある。これからは出かけた先々で見つけたのをみんな連れてきて1匹残らず大事に育て、やがて羽化した成虫を次々と空に放ち、うちの近辺をアオスジアゲハの里のようにできるといい。
今、飼育ケースでは、その後また別の場所で見つけた1匹が加わって3匹が元気に育っている。
愛知県の女性でいらっしゃいます。
こういう投書に接すると嬉しくなります。
寄生のこともご存知です。透明感のある緑色の幼虫、木の葉に擬態したと思われる蛹。
みんなご存知のはず。うれしいな。
終齢幼虫がバリバリ音を立てて葉を食べる、元気元気、の音。
お仲間がいて心浮きたちます。
我が家でも、冬越しの蛹になるべく、現在成長中。
楽しいですね。
2015.10.12
電柱にハエが6匹止まっていました。
で、つまんないことを思いついてしまった。
かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ 合わせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ
「かえる」を「ハエが」に置き換えて。
「ぴょこぴょこ」を(何にしますかね)「ぶんぶん」にしましょうか。
という、我ながらあほらしい思いつきなのでした。くっだらねぇ
{早口言葉になんかなってません。スラスラ言える。}
一回しか「ぴょこぴょこ」といってないのに、どうして「み」なんだ?
6回「ぴょこぴょこ」と言ってないぞ。
「ぴょこ」だけ感情すると、8回言ってるみたいな気もするし。
ナゾだ。
早口言葉の最高難度のものをご紹介しましょう。
ぱみゅぱみゅ ぱみゅぱみゅ み ぱみゅぱみゅ あわせて ぱみゅぱみゅ む ぱみゅぱみゅ
挑戦してください。
2015.10.12
玄関を出たら、近くのどこかにいたらしく、ガが飛んで、イチイの木の陰の方に入っていきました。
それ以上には飛んではいない、とほぼ確信できたので、そ~っとガが回っていった側を覗き込んでいったら、いました。
ホシホウジャクですね。驚かせてまた飛んでしまわないように、そっと近づいて撮影。
すぐに離れました。
ホトトギスの方へ歩いていったら、またホシホウジャクがいました。
ホバリングしながら蜜を吸っています。
飛ぶと黄色が目立つようになるガなのです。止まると地味。
で、ぐるっと回って戻ってきたら、さっきの場所にまだホシホウジャクがいる。
同じ位置だと思います。ということは、ホトトギスの花で見かけたのは、この個体とは別個体だったのですね。
短時間のうちに2個体を見たようです。
そういう季節なのでしょう。
ちなみに、ホシホウジャクの幼虫の食草はヘクソカズラだそうです。
そうなのか、家の前のあの辺で育ったのかもしれない。
家の子、なんだなぁ。
2015.10.10
巨峰なのですが、色があまり濃くなりません。
でも、柔らかく熟した実はとても甘い。
小さくて緑っぽくて硬い実は、砂糖漬けにしたり。
酸味も強いけど、おいしいですよ。
★私がつくる「得意おやつ」:プレーンヨーグルトに自家製のジャムなどを適当に混ぜ、牛乳を加えてよくかき混ぜて、飲むというか食べる。
これ最高。お試しあれ。毎日コーヒータイムにこれを作って二人で食べてます。
自家製マーマレード。自家製カリン・ジャム。自家製ブドウの砂糖漬け。自家製リンゴジャム。・・・
何にもない時は、プレーンヨーグルトと牛乳を均一に混ぜて飲むのもおいしいです。ミカンジュースくわえたり。
ナンダっていいんですね。自由自在、無手勝流。
健康的でしょ。
2015.10.10
放置して忘れていたラッキョウにつぼみがついている、と妻。
プランターに集めました。
ほら、こんなになっている。
いいですね、ニコニコ嬉しくなる姿。
10.23
咲きました。
葯のない、白くて先が細いのがメシベですね。
奥の方に、緑色の子房も見えます。
これから次々咲きそうです。
10.26
どんどん増えてます。
咲いてからしぼむまでの期間がずいぶん長い花です。
ラッキョウの花というものを見てみたいね、と初めてやった時には、ビギナーズラックで花を見ましたが、その後うまくいかなくてずっと花とは縁遠かったのですがやっと咲いてくれました。
かわいい花です。食品スーパーは「種苗店」でもありますので、トライしてみてください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-148d.html
2010年11月 1日 (月)「ラッキョウの花」
↑始めて花を見た時の記事です。
2015.10.10
東急電鉄の「電車とバスの博物館」の企画。
小学生が書いた記事。中で私の目を引いたのは
これ。
ホーム進入時「65km/h」に驚きました。これは東横線などでしょうね。
東急多摩川線だと、ホームは短いし、進入速度は40km/h位だと思います。
v=65km/h{÷3.6}≒18.1(18)m/s
です。
S=200mで停止する、加速度を求めてみると。
a=(v^2)/(2S)=(18×18)/(2×200)=0.81
なるほど、このくらいだと、あの停止時の踏ん張りの感じになるのですね。
電車はバスより停止時の加速度が小さい、私のような障害者にはバスより電車が楽です。
普段、多摩川線に乗っていますと、山手線などがものすごく「荒々しく」感じます。
ホームに入ってくるときのスピードがすごいもんな。
多摩川線は穏やかです。
★ところで、電車でもバスでも、停車してから立つように言われますけど。
あれ、苦手。
加速度のない、等速走行時に立ち上がって、ちゃんと踏ん張れるようにつかまり構えて、それから停車の加速度に対応したい。
立ち上がってから、腰を真っ直ぐにし歩ける状態になるのに、一呼吸二呼吸かかるんですよ。
とてもじゃないけど、止まってから立つというのは心理的負担が大きくてかなわない。
いろんな事情があるので、許容してほしいなぁ。
私を見かけると、席を譲ろうとしてくださる方もいて、ありがたいのですが。
私、立ったり座ったりするという動作そのものが辛い。短距離・短時間ならじっと立っている方が楽なんです。
「次で降りますので」とお断りして、降りる駅じゃないのに降りてしまうこともある。
いろんな事情があるのです。
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