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2015年9月15日 (火)

ハラビロカマキリ

0902_2harabiro1 2015.9.2
線路の柵の柱、てっぺんにハラビロカマキリがいました。
飼育下で成虫になって放した個体かもしれません。
また飼おうという気はないのですが、線路の中は危険だし、繁殖行動はぜひ我が家の庭でお願いしたい、と妻を呼んで庭に放すことにしました。
インターホンで呼んだ妻が来るまで興奮させないように見ていたのですが、面白い動作をする。
0902_2harabiro2
体を左に振って、顔は正面を向いている。
0902_2harabiro3
顔の向きは正面のまま、体を右に振る。
2枚合体させますね
0902_2harabiro
動作がわかりますでしょ。
これは何をやっているのでしょう?
威嚇?
いいえ、この動作で、距離を測っているのです。
おそらく、柱のてっぺんまで来てしまって、とまどっている。
どこか近くに枝とかあればそこへ移動したい。

カマキリは、餌の昆虫との距離を「両眼立体視」で測定して鎌の届く範囲に入ると電光石火で鎌を伸ばして餌を捕獲するのです。
その他に、自分が動くことで「視差」を作り出して、対象との距離を測るということもするのです。

去年の私の記事です↓ここから引用。(ぜひ全体をお読みください)
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-58d1.html
2014年8月22日 (金)「ハラビロカマキリ」

運動視差
 両眼視差は左右の眼の位置の違いによって生じるが、自分自身が移動して別の位置へ移動してもはじめとは異なる光景を得ることができる。このように運動によって得られる光景の変化を運動視差(motion parallax)とよぶ。たとえば、電車に乗って風景を眺めていると、遠くの山はあまり動いて見えないが、線路際の電柱などは高速で視野を横切っていく。つまり運動中には、遠い背景はゆっくり動き、近い物体は早く動いて見える。このため、運動視差は背景から物体を区別するのに役立つほか、距離の推定にも利用することができる。
 実際に運動視差を利用して距離を測る動物の例として、バッタやカマキリがあげられる。たとえば、左の図のように離れ小島にカマキリを置くと、近くにある物体に対してジャンプして飛び移る。このジャンプの直前にカマキリは頭部を左右に揺らす動作を行い、それによって生じる運動視差で距離を測ると考えられている。

ほらね、柱のてっぺんに来てしまって、どこか近くに移動できるところはないか、と距離を測っているんですね。

[しつもん!ドラえもん]2000 どくしゃ編(2015/8/29)
 いくら走っても月は同じ場所に見える。なぜ、ついてくるのかな?
[こたえ]とても遠くにあるから
 遠くのものは、自分が動いても見える大きさや方向があまり変わらないよね。月は38万kmも離れているから、走っても見え方が変わらないんだ。

「運動視差」というんだね。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-58d1.html
2009年7月 2日 (木)「ハラビロカマキリ」
これも↑参考になるかと思います。

0902_2harabiro4
妻が捕虫網を持って到着。
話をしながら、手に乗せられないかな、と手を出したら怒られてしまいました。
指をちょんとカマで挟まれて、痛て。
これは威嚇ポーズです。
怪我するほどのことはないのですが、怒られちゃったからな、と捕虫網の外側につかまらせて庭へ運んで放しました。

★昔、オオカマキリを継代飼育していたときの経験。
交尾させるために、大型水槽に足場の枝を入れメスを先に入れて落ち着かせました。
そこへオスを入れたら、メスと正面から向かい合う形になってしまいました。
まずいかな、と緊張したら。
オスが腹部の先端を翅の下で左右に大きく振ったのです。
そしてちょっとして、メスの正面から急接近して背中側に乗り交尾態勢に入りました。
当時は、オスがメスに何かサインを送って、食欲・攻撃欲を減退させたのかな、と思ったのですが。
両眼視差による距離測定の話を知って、謎が解けました。
オスは腹を振ることによって、そこに「餌がある」とメスに思わせた。
動くものがはっきり見えるのですからね。
そうすると、メスは餌がまだ遠くにいると両眼視で「測定する」でしょう。
そのすきに飛び乗ったのだろう、と推測するわけです。
おそらく間違っていないと思いますが。

交尾が済むとオスはメスの背中から飛び降ります。野外でしたらそれで1m位は一気に離れることができるはず。そうやすやすとメスに食べられたりはしません。
飼育下では、オスが飛び降りたところでオスを外に出してやります。
5,6年間飼育していましたが、オスがメスに食べられたということは一回もありません。
ちゃんと跳び離れます。

★先日、本屋で棚を見ていたら、平積みになっていた写真集が視界に入ってしまいました。
「世界のカマキリ観察図鑑」海野和男、草思社
海野さんは私共と同世代の昆虫写真家、勝手に親近感を覚えております。
おまけにこの本の帯!
「カマキリは面白い。可愛らしい。大きなカマと大きな目玉。すぐ怒るし。」
マイッタ。買うっきゃない。
   てぇへんだ、すんごい本 見つけちまった
と妻に渡して、二人で大喜びしました。
なんちゅう老夫婦だ。
まるでガキだね。

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