« ヘクソカズラ | トップページ | いくらなんでも湿っぽい »

2015年8月31日 (月)

明日から九月ですね。

★立秋からもうすぐ1カ月。
Heinentitokyo
↑このグラフ見てください。立夏から秋分までを含む期間の東京での気温の平年値です。
矢印のところが立秋でした。年間のピークがそろそろ終わるころでした。
そして9月に入るとぐんぐん気温が下がっていく。

Kodo_kion
年間の太陽の南中高度と気温の平年値のグラフです。以前に掲載したものを再利用。
夏至の頃に太陽からのエネルギーの流入が最大になりますが、気温のピークは立秋の頃に来るわけですね。
このずれ具合は、たまたま地球という星がもつ「組成」のせいです。
もし地球が「金属球」だったら、太陽の南中高度変化は同じですが、気温はもっと速く追随するでしょう。
金属の方が岩や水の塊りよりも熱しやすく冷めやすいですからね。(熱容量の小さいものは熱しやすく冷めやすいということです。)

なんにせよ、まあ、気温のピークは夏至からずれてやって来るのです。

★気温なんてのは毎年違う。暑い夏もあれば、冷夏もある。
どんな年でも変わらないのはなんでしょう?
太陽の運行ですね。

二至二分は、否応なく決まります。
昼の時間の長さで定義できますものね。

equinox
►n 春[秋]分,昼夜平分時;〔天〕 分点:PRECESSION of the equinoxes/AUTUMNAL EQUINOX, VERNAL EQUINOX.
[OF<L (noct- nox night)]
   リーダーズ英和辞典第3版より引用

「equi」は「等しい」、「nox」は「night」なんですね。英語はストレートだ。

solstice
►n 〔天〕 《太陽の》 至(し)《太陽が赤道から北または南に最も離れた時;⇒SUMMER SOLSTICE, WINTER SOLSTICE》;〔天〕 至点;[fig] 最高点,極点,転換点.
[OF<L (sol sun, stit- stito to make stand)]
   リーダーズ英和辞典第3版より引用

こうです。
これだと、360度を90度ずつの4等分で、まだ粗いですから、もう4等分しましょう。
夏至から45度太陽が進んだところの「日」に名前を付けたい。
夏至から45度、秋分まであと45度という日です。
「夏の終わり」と名付けますか?「秋の始まり」と名付けますか?
古人は秋の始まりと名付けたんですね。で「立秋」。
こうやって、「終わり」ではなく「始まり」で名をつけたのが「四立」です。

二至二分四立はこのように、太陽の位置の「名前」なのですね。
「光の季節」なのです。決して「気温の季節」ではないのです。
「まだまだ暑いのに、暦の上では秋だなんて、古い暦はこれだから困る」とか。
そういうことはいいっこなし。

★こんな文章を読みました。
(サザエさんをさがして)暑中見舞い 手書きに思いを込めて(デジタル朝日 2015年8月1日03時30分)

・・・
 ところで、この暑中見舞いを送る時期は、8月の第1週くらいまで。立秋を過ぎると「残暑見舞い」にするのが習わしとされる。今年は8日が立秋だから、間もなくだ。暑さは真っ盛りなのに、もう残暑とは違和感があるだろうか。
 だが、これこそ日本人に固有の季節感だと、俳人の長谷川櫂(かい)さんが著書で強調している。それは、かすかな季節の変化をつかむ敏感さなのだ。「まだ暑いうちに秋を探る、寒いうちに春を探る。この探るという心の動き……」。これこそ昔ながらの季節の区切りだと、長谷川さんは書いている。
・・・

「暑いうちに秋を探る、寒いうちに春を探る」という「気温」による季節区分ではないのです。
太陽の位置による季節区分、それはとりもなおさず「光の季節」なんですよ。
申し訳ないけど、俳人は秋の訪れを「気温」で感じてるんですか?
まだ暑いのに立秋だ、なんて絶対におっしゃいますな。それは恥ずかしいですよ。
「光の季節」を敏感に感じ取ることこそ、季節に敏感な俳人の真面目でしょう。

立秋という日を過ぎると、太陽の南中高度が眼に見えて低くなりはじめ、日の入りの時刻はどんどん早くなりはじめ、日の入りの方角がぐんぐん変わり、部屋に差し込む夕日の位置がどんどん変わっていきます。
この頃は夕方6時になるともう暗いでしょ。ちょっと前までは7時ころまで明るかったのに。
秋は足早にやってきます。

しん‐めんもく【真面目】
(シンメンボクとも)
①本体そのままのありさま。本来のすがた。転じて、真価。浮世床[2]「瞽女のうたふ越後節の―はこれでございだ」。「―を発揮する」
②まじめ。実直。「―な態度」
広辞苑第六版より引用

国立天文台 > 暦計算室↓
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FC6F3BDBDBBCDC0E1B5A4A4CEC4EAA4E1CAFD.html

http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FB2ABC6BBA4CEB7B9A4AD.html

http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FB5A8C0E1A4CFA4CAA4BCCAD1B2BDA4B9A4EBA4CEA4ABA1A9.html

http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FC6F3BDBDBBCDC0E1B5A4A4C8A4CFA1A9.html

« ヘクソカズラ | トップページ | いくらなんでも湿っぽい »

理科おじさん」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ