「不可解」な事件:モモスズメサムライコマユバチ
★前の記事のモモスズメサムライコマユバチの寄生ですが、思い出してみると、実はちょっと前に見たんですね。
その時も、妻がこんなの見ちゃった、と写真を撮ってきてくれて、白い泡のようなものが垂れていて、その先っちょにイモムシがぶら下がっている、というものでした。
で、私も見に行ったよなぁ。あれ、いつだったんだろう?
私の写真の収納の仕方は、日付を名前とするフォルダの下に、その日の撮影順に番号を振って、番号と共に見たものの名が書いてあります。わからないものだった時は「不明・花」とか「不明・虫」とか書いてあるのが普通です。
で、以前に撮影したものを探していったら
6月26日のフォルダのしたに、「不可解」という名前をつけたフォルダがありまして、そこに前回の写真が入っていました。
何が起こっているのか、全然わからなかった、ということがよく「わかり」ます。
2015.6.26
これが妻が撮ってきてくれた写真。
この時も桜桃の木です。
こうやって見ると、確かに白い泡のようなものが垂れていて、その先に大きなイモムシがぶら下がっている、という感じですね。粘っこい液体の泡のような気がします。
これは私の一眼レフ。少し傾けて、全体が入るようにしました。
ここでは、上部の葉にくっついた方へは私の意識は向かっていません。
アリがいる、下のイモムシにたかっている、そっちの方ばかり見ていたと思います。
アリがイモムシを襲う?わからん。
イモムシの腹から甘い汁が出る?わからん。
この時は、このイモムシがスズメガの幼虫だということにも気づきませんでした。
とにかく全体が全く把握できなくて、葉を枝から切り離して捨ててしまいました。
後味の悪い気分が残りましたっけ。
★今回と同じように、、生きた状態のモモスズメの幼虫が、写真上部の葉にいるところで、寄生蜂が腹を食い破って出てきて、大きな繭を作り、その中で自分が小さな繭を作って蛹化した。{この蛹化した粒々がこの時は見えなかった。}
で、幼虫は死に、葉につかまっていることができなくなって落ち始めた。
大きな繭の糸の網は丈夫でぶら下がってしまった。
腹部が開いて体液が出たため、アリは昆虫の死骸があると認識して群がった。
こんな展開だったでしょうか。と今のところ想像しています。
★{お説教}
目の前に「見える」。視覚としては対象を確かに捉えている。
ところが、その見えているものの「意味」が全く分からない、ということが起こりうるのです。
この場合は私共の知識不足のせいですが、自然科学の世界では、既存の「認識の枠組み」からはみ出してしまって、なんだかわからない、というところへ突入した時に「発見」がなされるのです。
仮説を立てて実験で検証すれば、新しい理論が見つかる、なんて気楽なものではないのです。
認識枠を破壊して、新たに構築しなおす、ということが発見なのです。そんなもの、仮説とかで予想できるわけないじゃないですか。
日常の中にも、ひょっとして自分の認識枠ではとらえられないことが起こっているかもしれませんよ。心を「柔軟」にして身の回りを見続けることが大事です。
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