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2015年7月21日 (火)

オオシオカラトンボ羽化:1

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-73b6.html
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-c3b0.html
↑7月8日にも、オオシオカラトンボの羽化をお目にかけました。
同じようなものですが、池もそろそろ終わりですし、もうこれだけ目の前で見ることもできないかもしれないので、もう一回ご紹介します。

0702_2oosiokara0 2015.7.2
6:41
テレビ体操を終えて、覗いたら、羽化が始まったところでした。
背中が割れて、そこから体を出し、ひっくり返っています。
白いひものようなものが見えていますが、これは胸部の「気管」だと思います。

http://www.odonata.jp/07jhs/larvae/

 トンボをはじめとした昆虫は,気門(きもん)とよばれる,胸や腹にあいた穴から空気を取り入れて呼吸します.トンボの幼虫は水の中でくらしていますので,その間はえらで呼吸します.均翅類には尾さいがあって,それで呼吸していますし,不均翅類には直腸というおしりの穴のすぐ内側にえらがあります.トンボ幼虫の羽化が近づくと,呼吸の方法も変化してきます.胸の気門がひらいて,そこで呼吸しはじめるのです.ですから,羽化近い幼虫は,上半身を水面から出してじっとしていることが多いです.こうなると,あと2,3日で羽化します.

水中生活の時には、気門は閉じています。
呼吸は腸内の鰓で行います。
それが空気呼吸に切り替える時には、上に引用したように、胸部の気門を開いて外の空気を気管へ導入し、そこから酸素を体液に取り込むようになります。
その、胸部の気管が今、上の写真で見えています。

0702_2oosiokara1
6:50
まだ、ひっくり返っています。
気管が見え、まだ小さくたたまれたままの翅も見えます。

0702_2oosiokara2
7:07
起き上がりました。脚が乾燥してきて、体を支えるだけの強度に達したのでしょう。

0702_2oosiokara3
7:09
腹まで抜き出しました。
ヤゴの気管は脱け殻に残ります。当然、成虫の体内ではヤゴの気管を脱いだ新しい気管が空気を体内に取り込んで、そこから体液に酸素を渡したり、二酸化炭素を排出したりしているはずです。

0702_2oosiokara4
7:17
翅が伸びはじめました。

0702_2oosiokara5
7:26
翅がかなり伸びてきています。
これは「成長」ではありません。
「伸長」あるいは、「展開」です。
体液を翅脈という管に圧力をかけて送り込んで、伸ばしているのです。
翅の展開が終わると、翅脈は中空の管になります。
中空の管というものは、同じ太さの棒に比べて、軽いうえに機械的強度が大きいのです。
ですから、薄い膜状の翅を支え激しいはばたきを支えて、トンボのあの優れた飛翔力を生み出しているのです。

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