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2015年7月17日 (金)

台風の東側で

★台風に関する情報をいろいろと見ながらふと思ったことを二つ。
私は気象予報士ではありませんので、これから書く私の記述に関して、気象災害などへの一切の責任は持ちかねます。ご了承ください。

★1
201507160955wind 2015.7.16
NHKでも最近、この画像に似た「風の状況」のグラフィクスを使うことがあります。
昨日の気象情報で風の様子を見ていたら
「台風の風は反時計回りなので、台風の東側では強い南風が吹きます」
という説明でした。それは実際正しい。実際に東京でも強い南風が吹いていました。
午前7時頃から一日中、南南東から南の風が風速5~6m/sで吹いていました。
それはいいんですけど、じゃあ台風の西側は?
上の画像で、台風の近くの西側では、北もしくは北西の風が吹いていますが、東側の南風のように広い範囲ではないようです。
ん?なんでだ?

台風は進路の右側で風台風になりやすい、ということは昔から言われていました。
台風自身の速度と風速が重なるからだ、という説明でしたっけ。
今回の台風11号はゆっくりですので、あまり速さの足し算は意味がなさそうだ。

となると・・・
そうか、台風の東側には太平洋高気圧があるんだっけ。
高気圧の風は時計回りです。
台風とその東側の高気圧の間では、南の風が重なりますね。
速さが増すということはないにしても、風向きが互いに「順」ですから、広い範囲で互いに妨げ合うこともなく南風が吹くことができるのだろう。
これが私の推論。
15071606
16日朝の天気図です。
台風の東には高気圧があって、間の等圧線は真っ直ぐに南北方向に立っています。
これに沿って、南風が広範囲で吹いたのでしょう。
台風の西側を見ると、低気圧があります。
低気圧同士が並ぶと、風向きが「逆」になり、互いに打ち消し合いますね。
ですから、今回の台風の西側では東側ほど広範囲には北風が吹かなかったのだろう。
と、まあ、一応の納得を得たわけです。

★2
201507171230
これは今日17日の昼頃にダウンロードした画像。
東北の太平洋側から日本海側へ風が山脈を越えて吹いているようです。これは湿った空気のはず。
そうなると、山を登って水蒸気を雲にして捨て、その潜熱であまり温度の下がらなかった空気が、乾燥した状態で山を吹き降りると、温度が通常の地上の空気より高くなって吹き降りることになる、というフェーン現象が発生しているのではないでしょうか。
20150717120000
これは17日12時の時点での気温の分布。
秋田から新潟あたりでしょうか、30℃以上の赤いマークが見られます。
これはおそらく私が予想しているフェーン現象でしょう。
30℃以下の湿った空気が、山を越えて、30℃を超える乾燥した空気になって吹き降ろしているのだと思います。

繰り返しますが、気象予報士ではない私の推測ですので、気象学的に正しいかどうか保証はできません。
元理科教師の推測です。その点は充分にお含みおきください。


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