フジとクマバチ
2015.4.24
水車のところに藤棚があります。
観光名所の、ものすごい藤とはもとより比べ物になりませんけど、それでもこの棚の下にいると芳香に包まれます。
いい気分。
人も少ないし、落ち着いて楽しめます。
藤を見に行くと、ほぼ確実にクマバチと出会います。
クマバチもこの花が好きなんですね。
撮ってみな、というような感じで目の前を悠然と飛びます。
とにかくもうシャッターを切るのみ。
下手な鉄砲も数撃ちゃあたる、という撮影。
花にとまってくれると撮りやすいですね。
羽音が大きいので怖がる方もいますが、大丈夫です。
メスは刺す能力があるはずですが、よほど興奮させない限り大丈夫。
むやみと怖がる方が危険を呼びこんでしまいます。
★ちょっと検索してみました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%90%E3%83%81
クマバチ
フジの仲間の花はクマバチに特に好まれるが、とても固い構造で蜜を守っており、クマバチの力でこじあけないと花が正面から開かない。また、クマバチが花にとまって蜜を飲もうとすると、初めて固い花弁が開いて隠れていた花柱と葯が裸出し、クマバチの胸部や腹部に接する。このことから、フジはクマバチを花粉媒介のパートナーとして特に選んでいると考えられる。こうした、クマバチに特に花粉媒介を委ねている花はクマバチ媒花と呼ばれ、トケイソウ科のパッションフルーツなどの熱帯果樹や、マメ科のフジやユクノキなどに見られる[2]。
はあ、そうなんだ。「クマバチ媒花」というのがあるんだ。知らなかったなぁ。そりゃクマバチはパワフルですものね。
藤を見に行くとクマバチに会う、というのはそういう相互関係があってのことだったのですね。
共進化といっていいのかな。ただ、依存性が高すぎると危険も増す。クマバチが何かの理由で絶滅してしまったら、フジは花粉媒介者がいなくなってしまう。緩い方が有利かも。
http://net1010.net/2014/04/id_9238/
ハナバチ類は花の蜜を吸うために長い舌を持っていて,蜜をもらう代わり受粉を助けるという共生関係があります。
ところが,クマバチは頭が大きくて花の中に入らないので体に花粉がつきません。
こうした受粉を行わずに花蜜だけを奪う行為は,「盗蜜」と言われています。
平凡社『日本動物大百科 第10巻 昆虫Ⅲ』(1998年)には,次のように書いてありました。クマバチ類は例外なく盗蜜の常習者である。長舌バチであっても中舌の発達が悪く,これをおぎなうために斧(おの)形に発達した外葉を花冠の基部に突き刺して穿孔盗蜜をする。このような採餌様式には送粉効果はともなわない。たとえば,キムネクマバチはブルーベリー(ツツジ科)の花冠の長い品種ではすべて穿孔盗蜜を行なう。
それでも,クマバチ類が有効な送粉者とされる果樹にパッションフルーツ(トケイソウ料)がある。この花はきわめて大型で,ミツバチなどの中型以下の訪花昆虫には送粉できない。クマバチ類は花に対応した体の大きさを生かして有効に送粉することができる。このようなケースは,フジやユクノキなどの木本性のマメ科で見られ,花弁がばねじかけでかたく閉じられており,クマバチ類だけがこじ開けることができるしくみになっている。熱帯果樹のなかには, 「クマバチ媒花」が散見される。盗蜜者という悪役だけではないのである。
あのですね。
クマバチはタチアオイではおそらく有効なポリネーターになっていると思いますが。
タチアオイの花は大きくてオープンです。そこへクマバチはもぐりこむ。
次々と訪花して潜り込む。
飛び出してくるのを見ると、花粉を「降らせる」んですよ。
花粉まみれになって飛び出してきて花粉を散らしながら次の花へ入る。
これは充分にポリネーターですね。
と、私は去年の経験から思います。
↓ここにその観察を載せてあります、是非ご覧ください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-040b.html
2014年6月23日 (月)「クマバチ:1」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-485a.html
2014年6月23日 (月)「クマバチ:2」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-0df5.html
2014年6月23日 (月)「クマバチ:3」
花から飛び出してきたクマバチに、私、頭から花粉を振りかけられましたもの。
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