純露(じゅんつゆ)
2015.3.20
ひょいと見かけて、懐かしいな、と買ってきました。
個包を開くと、あれ?くぼんでる、こうだったんだっけ、以前から。
色の違うのも、やはりくぼんでいる。
これって製造法から来る必然的なくぼみかもしれないな。
★以下私の勝手な想像です。間違ってたらごめんなさい。
下のすぼまった「型」が並んでいる。
そこに水分量の少ない飴を流しいれて冷やし固める。
すると、液体から固体に変化する時に体積が減少するのでくぼむ。
ただし、外側から固まってきて、最後に残った柱状の液体部分でこのくぼみが発達する。
そのために飴の中央部にくぼみができる。
こんなところではないでしょうか。
今回再現実験してませんが、蝋を溶かして容器に入れ、ゆっくり外側から冷めるようにすると、中央部が凹むはずです。
ただ、その凝固時の体積減少が、これほど大きいものなのか、ということはわかりません。
停大体の物質は液体から固体に凝固するときに体積が減少します。
逆に凝固時に体積が増えるもの少ないけれどありまして・・・ご存知の通り水ですね。
水をゆっくりと外側から冷やしてて凍らせると中央が盛り上がります。
諏訪湖の御神渡りもそういう現象ですね。
「わぴちゃんのメモ帳」というブログがありまして、ワタクシ愛読しておりますが
http://wapichan.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/14-d294.html
1月4日の逆さつらら
↑ここに面白い写真があります。
逆さつららは、水面に張った氷に開いた穴から、水が押し出されるようにして柱状の氷が育っていったものです。
液体から固体に凝固する時に体積が増加するという珍しい性質の現れです。
で、純露はその逆現象なのではないか、と想像したわけです。
★追加:活字合金は凝固時に体積が変わらないか少し増加します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%BB%E5%AD%97%E5%90%88%E9%87%91
活字合金(かつじごうきん)は印刷用活字にもちいるための、錫、鉛、アンチモンの合金でグーテンベルクが発明した。
組成の例は一般の活字で鉛80%、アンチモン17%、錫3%である。この組成の場合、融点は240℃(凝固完了温度)である。
活字を鋳造で製作するための合金に必要な性質は、微細な型の中に入っていける流動性と、凝固時の収縮度合の小ささ(出来れば若干膨張するほうが良い)である。アンチモンは凝固の際0.95%体積の膨張があり鉛は3.44%収縮する。鉛にアンチモンを加えて行くと収縮の割合が直線的に減少してアンチモン75%で0になる。紙型用等、堅さの要求されるものには錫の割合を多くする。青銅も凝固収縮率は小さいが、融点が高いので低融点の活字合金に用いられる。また、耐久性の問題から和文タイプライターの活字は亜鉛ダイキャスト製の物が用いられる場合があった。
純露のように凝固時に縮むと、鋳型から離れてしまい、活字の細部が欠けたりして、うまくできないんですね。
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