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2015年2月26日 (木)

発電機

★前の記事で、モーター=発電機という話をしました。
↓朝日新聞にこんな記事がありました。
(花まる先生 公開授業)電気作る大変さ、体感(デジタル朝日 2015年2月7日05時00分)

 ・・・
 前回の授業では、発電機に豆電球を1個つないで点灯させ、発電するのを確かめていた。ハンドルを回す運動エネルギーが、豆電球をともす電気エネルギーに変換されるしくみだ。
 「今日は、豆電球の数を2個、3個、4個、5個と増やしてみます」。豆電球は発電機からそれぞれ線をつなぎ、1個ずつ増やしていく。「どんなことが起こると思う? 予想してみよう」。先生の問いかけに子どもたちの答えは、「増やすごとに暗くなる」「何個増やしても均等に光る」に分かれた。
     *
 1人が代表で実際に回してみる。数が増えても、電球ごとの明るさは変わらなかった。
 「明るさのほかに、何か変化を感じることはあるかな」。先生が声をかけると、「重い?」と返事。「お、よく気づいたね」。電球の数が増えると、回すハンドルが重くなった。4人一組の班ごとに、豆電球を1個つないだものと5個つないだもの、二つの手回し発電機を配って全員が試してみる。
 「確かに……重(おも)っ!」。子どもたちが必死にグルグルとハンドルを回し、口々に叫ぶ。
 最初、ハンドルの重さの変化を予想した意見はなかった。「なんで重くなるのかな。豆電球1個が1軒の家だとしたら、家5軒分に使う電気の量はずっと多くなるよね」
 豆電球を点灯させる電気エネルギーを多く発生させるためには、運動エネルギーも多く必要になる。つまり、ハンドルをたくさん回さないといけない。子どもたちはそのことを、体で実感した。
 ・・・

この話、私も既に理科おじさんの部屋でやっています。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/80th/sci_80.htm

●一生懸命{手回し発電機の}ハンドルを回すと、回転数に応じて明るくなったり暗くなったり、なかなかに面白くって、U君は楽しそうに遊んでいます。そこへ突然Uおじさんは、回路を切ったり入れたりし始めました。
●「何だ?」という感じのU君。「ハンドルを回す力は同じかい?」とUおじさん。
 「回路が切れるとハンドルが軽くなる。電球が光るとハンドルが重くなる」とU君。
●Uおじさんの説明
 そう、発電機のコードの両端が開放されていて、その間の抵抗が「無限に大きい」と、発電機は「電流を流す力」は発生しているのだけれど実際に電子を動かして電流を流すことはできないので空回りするんだね。歯車つきの機械装置を回すエネルギーは必要だけれど、消費されもしない電気エネルギーをつくるわけにもいかず、空転しているのさ。
 ところが、電力を消費するムギ球(一般的には負荷というんだが)がつながれると、そこへ電流を流して、発熱させて、光エネルギーを出す、ということになる。ムギ球が発散するだけのエネルギーを発電機から送り込んでやらなければならないから、ハンドルが重くなるんだね。
     発電機のハンドルに力を加えて円周に沿って距離を移動させると、手が仕事をする。
     → その仕事は発電機によって電気エネルギーになる。
     → 電気エネルギーはムギ球のフィラメントを発熱させる=熱エネルギーに変わる。
     → 熱エネルギーの一部は光エネルギーになってムギ球が光る。残りはムギ球から熱として空気中に逃げてゆく。
↑こんなエネルギーの変換が起こったんだよ。
●ところでね、実際の火力発電所などでも同じことが起きるのさ。夏、暑い日にたくさんの人が高校野球をテレビで見ようと思う。エアコンのスイッチを入れ、テレビをつける。すると、たくさんの電気エネルギーが消費される。消費されるエネルギーは発電所で作って送り出さなくちゃならない。
 それはどういう形で分かるかというと、発電機が「重くなる」のさ。だから、発電機にエネルギーを供給する水蒸気の量をそのままにしておくと、発電機が重くなって、回転数が落ちてしまう。だから回転数が落ちないように、水蒸気の供給量を増やすんだね。
●U君の手元の発電機が火力発電所、ムギ球が家庭のテレビやエアコンに対応しているんだよ。スケールは全然違うけれど、できごとは一緒なのさ。
 火力発電所  ⇒ 家庭のテレビ、エアコン
 U君の発電機 ⇒ ムギ球

夏場、電力需要が増えたときに、それを発電所が知る方法ってご存知でしたか?
工業高校で同僚の電気科の先生に教わって、私自身びっくりしたのです。
聞いた瞬間、そうか!というaha!感覚に襲われましたね。
理科教諭は、原理のことは「机上で」それなりに知っている。それが技術として具体的に実現されている「現場」を知らないんだなぁ。話を聞けば、一発でわかるんですがね。
発電機をつくっている工場を見学した時も感動しましたね。
手回し発電機しか知らない男が、巨大な発電機ですもの。
自動車のタイヤだってバランサーが必要だったりするのですから、巨大な発電機では、質量分布を均一にするためにすごい技術が駆使されていました。
そりゃそうだよなぁ。と机上の空論派の理科教諭。

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/82nd/sci_82.htm
ここで

「発電機を回すと、プラス極(赤いコードの方)では電子を奪い取り、マイナス極(黒いコードの方)では電子を押し付ける力が発生するんだね。無理やり電子を奪ったり押し付けたりするのにはエネルギーが必要だ。それは今U君が手に感じているハンドルの重さとして実感されているものなのさ。だから、電気分解をやめると、エネルギー消費がなくなり、発電機は空回りするはずだよ。」
 といって接続を切ると、手元のハンドルはその瞬間突然軽くなって空転してしまいます。「アレッ」そうなんだ、とU君。何度かくり返してやってみて、電気分解では、手がする仕事が電気エネルギーに変換されて、そのエネルギーで水が分解されて泡が発生していることを納得してもらいました。

化学教諭としては、電気分解を手回し発電機でやるのは面白い。
エネルギーを「注ぎ込んでいる」という実感がわきます。
花まる先生もいいところを衝いていらっしゃる。
授業で実際に出すかどうかは別として、教師は背景の深みを知っておくことが大事。
それが授業の深みになるんですよ。

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