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2015年1月13日 (火)

√2 の話:その8:黄金数・白銀数・貴金属数

★連分数にすると、Φと1+√2は実に美しい。

φ=(1+√5)/2
1;  1   1   1   1   1   1   1   1   1   1   1   1   1   1   1 

1+√2
2;  2   2   2   2   2   2   2   2   2   2   2   2   2   2   2 

検索してみると↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%87%91%E6%AF%94
黄金比(おうごんひ、英語: golden ratio)は、
    1 : (1+√5)/2
二次方程式 x2 - x - 1 = 0 の正の解であり、これを黄金数(おうごんすう、英語: golden number)という。しばしばギリシア文字のφ(ファイ)で表される

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E9%8A%80%E6%AF%94
白銀比(はくぎんひ、silver ratio / silver mean)とは数学定数であり、無理比のひとつである。
二次方程式x2 -2x -1= 0の正の解
1+√2 =2.41421356…
を白銀数 (silver number)と呼び、しばしばギリシア文字のτ(タウ)で表される。このとき 1:(τ-1) の比を白銀比という。すなわち、
1:√2=1:1.41421356

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%B4%E9%87%91%E5%B1%9E%E6%AF%94
貴金属比(ききんぞくひ、英語: metallic ratio)は、
1:(n+√(n^2+4))/2     (n は自然数)
で表される比である。
貴金属数
(n+√(n^2+4))/2     (n は自然数)
は、二次方程式 x^2 - nx - 1 = 0 の正の解であり、これを貴金属数(ききんぞくすう、英語: metallic number)という。
n の場合、第 n 貴金属数といい、特に第 1 貴金属数 (1+√5)/2 を黄金数、第 2 貴金属数 1+√2 を白銀数、第 3 貴金属数 (3+√13)/2 を青銅数という。

★ははぁ。全部、同じ根っこなんだ。
「貴金属数」という名前は初耳でした。

n=1の時、黄金数
n=2の時、白銀数

となれば勢いがついて 金・銀・銅→Gold・Silver・Blonze
といくのは、成り行き上当然かな。

n=3の時、青銅数  (3+√13)/2 = 3.3027756377319946465596106337352

という数になります。
ちょっとやりすぎじゃないのか、という気もします。
なんだかなあ、絵画やデザインで使える比かどうか。ワカリマセン。

「貴」金属というべきなのかなぁ。
Noble metalとか Precious metal といわずに、Metallic Number と言ったのは、この後にも同様な数を生み出せるけれど、金・銀・銅の先に「貴金属」と呼ぶものがないせいでしょうか。

n=0とすれば
1が生じますね。これ「白金数」とでも呼んでおきましょうか。(もちろん単なる冗談です。信じないで下さいよ。)

★ついでに化学の話。

ききんぞく【貴金属】
noble [precious] metals. 【用法】空気中で酸化せず, 化学変化をほとんど受けない金属, という意味では noble metals. これらの金属が産出量も少なく, 高価であるという意味では precious metals.
新和英中辞典第5版より引用

ひきんぞく【卑金属】
 a base metal.
パーソナル和英辞典より引用

ひ‐きんぞく【卑金属】
空中に放置するとき酸化されやすく、水分・二酸化炭素などによって容易に侵される金属。アルカリ金属・アルミニウム・鉄の類。↔貴金属
広辞苑第六版より引用

「貴」という言葉は化学では独特の意味を持っているのです。業界用語のようなものですので、聞きかじっていてくだされば結構でして、押し付ける気はありません。

貴金属は「化学変化をほとんど受けない金属」。
同じ意味で
「希ガス」は「化学変化をほとんど受けない」ので「貴ガス」ともいうのです。

★もういっちょついでに、
「レアアース」って、「希土類」のことです。

き‐どるい‐げんそ【希土類元素・稀土類元素】
(rare earth elements)周期表3族のうちスカンジウムとイットリウムにランタノイドを加えた17元素の総称。性質はいずれも酷似し、天然に相伴って産出し相互に分離し難い。最初、比較的希な鉱物から得られた酸化物から分離されたのでこう命名されたが、地殻中の存在量は希少ではない。ただし、61番元素のプロメチウム Pm だけは天然に存在しない放射性の元素である。 →周期表(表)
広辞苑第六版より引用

ちょっと誤解がありそうなので書いておきます。
ニュースではこの「レア=まれ」という意味がごちゃごちゃになっているようですよ。

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