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2014年12月 1日 (月)

雨の後

1112_8osiroibana 2014.11.12
オシロイバナ。
撮影は12:35なのですが、この状態。
暖かい日なら昼にはしぼんでいる花です。
「しぼみきれていない」
寒いと植物の生命活動も低下します。
雨でしたし。
そのため、「花を閉じる」という動作を行うことができていない、と見るべきなのかな、と考えます。
受動的にしぼむのではなく、能動的にしぼむのではないか、と最近は考えています。
複数の日にわたって開閉を繰り返す花はもちろん能動的に開閉しているのですが。
一日花で、花の時間が終わったから、受動的にしぼんじゃった、ではない気がしているのです。

1112_9rukousou
ルコウソウですが、花のカップに水がたまっているのが見えますでしょうか。
雨水にさらされた花粉は浸透圧の関係でふくらんで破裂とかしないのか?
セルロース製の細胞壁で包まれた細胞は膨らもうとしても保護されるはずですが、花粉はなぁ、むき出しの細胞ですからね。

★こんなことを書いていて、思い出しました。
「ブラウン運動」です。
ブラウンは「花粉が水中で不規則に揺れる現象を観察した」と、今も誤解が残っているようなんですね。
私が教師生活を始める前にすでに、これは誤解である、ブラウンが観察したのは「浸透圧によって破裂した花粉細胞の中身が流れ出して、その中の微粒子が揺れて見えたのだ」ということは知られていました。{私が科学史の大学院を出たせいもあるかもしれませんが。}
ですから、中学校で線香の煙を生徒に観察させてブラウン運動を見せたときも、そのように説明しましたし、化学教師としても、生物教師としても、誤解の存在と、正しい内容の説明をしてきました。
でもなぁ、未だにこの誤解は完全には解消していないようなので、残念かつ悲しいことだと思っています。

高校生物でムラサキツユクサのオシベの毛での原形質流動の観察がよく行われますが。
見るべきものを知らないと見えない、ということを痛感します。
観察中の生徒から「見えない」と呼ばれてそばに行き、ちょっと視野をずらして、この真ん中の細胞を見てごらん、というと見えたりするんですね。毛の根元近くの「長けた」細胞がいい。液胞が発達していてその周囲や間の原形質の動きがはっきり見えます。毛の先端近くの細胞はあまりはっきり見えません。
おそらく、成長中の先端近くの細胞に細胞間の結合を通じて栄養を送るために原形質を流動させているのだと思います。
ですから、毛の根元の方の細胞が活発です。
顕微鏡の画像をテレビ画面に映し出す装置がある場合、こういう風に見えるよ、と示しておくとやはり自力で見つけやすくなります。
人は見たいものを見る、ということですね。
誰も見たことのない「新しいもの」を発見するということはものすごく大変なことなのです。
自分自身の概念枠を壊す作業を伴いますからね。

また、オシベの毛の観察中に細胞が破裂して、原形質が外に流れ出し、ブラウン運動が見えていることもよくあることです。
でも、生徒は気づかない。こちらも、見るべき課題を増やすと生徒がパンクしかねませんから、原形質流動の観察中にはあまり積極的には教えない。余力のある生徒がいて、しかもその生徒の観察対象にブラウン運動が見えている場合は、あれブラウン運動だぜ、と教えて、観察させることもありました。

↓参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%81%AB%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8F%E3%82%8B%E8%AA%A4%E8%A7%A3
ブラウン運動にまつわる誤解

 1827年(1828年説も)、イギリスの植物学者ロバート・ブラウンは、花粉を観察していた際、細かな粒子が不規則に動く現象、いわゆるブラウン運動を発見した。当初はロバートはこれを生命に由来する現象と考えたが、のちに微細な粉末なら生物に由来しなくてもこの運動が生じることも発見した。1905年にアインシュタインが媒質の熱運動による物理学的事象だと説明した。
 上記において、ロバートが観察した「細かな粒子」は、正確には「花粉粒から出た細粒子」(tiny particles from the pollen grains of flowers、『PSSC物理』原著)であり、花粉そのものではない。花粉の大きさは通常、直径30 - 50μm、小さいものでも10μm程度はある。対して水分子は、球形ではないため場所により差があるが約0.3nmであり、花粉に対して約10万分の1と余りにも小さく実際に花粉を揺り動かすには至らない。ロバートがブラウン運動を見つけた粒子とは、水に浸漬した花粉が浸透圧のために膨らんで破裂し、中から流れ出したデンプン粒などのより微細な粒子であった。

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