√2 の話:その5(黄金比って本当に美しい?)
★前回、黄金長方形と白銀長方形を折り紙で作りました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-d70e.html
√2 の話:その4(黄金長方形と白銀長方形を折り紙で作る)
で、
これ一番上は辺の比が1:2
二番目が黄金比
三番目は白銀比
四番目は1:1の正方形
なのです。
正方形は美しい図形だと思いますが、絵の枠としちゃちょっとなぁ、建築のサイズとしては背が高くてすわりが悪い、どっしり感がない、かな。
1:2の長方形は、ちょっと長すぎるよなぁ。
その中間あたりをとると
これは辺の比が
上が黄金比≒1:1.6
真ん中が 1:1.5
下は白銀比≒1:1.4
なんですねぇ。
大差ない気がするんだよなぁ。
1:2でもなく、1:1でもなく、その間当り、という感覚でものをつくれば、このあたりどれかに落ち着くんじゃないですか。少し長めなら黄金比、少し短めにとるかとなれば白銀比。
どうでもいい気がするんだな。
数学的に黄金数というのはとても面白い。
それはまったくそうなのでして、私もこうやっていろいろ書きたくなる。
ただ「黄金の比率なのだ」「黄金比は素晴らしい」という言葉・レッテルに引きずられすぎてませんか?というのが私の問いかけ。
レッテルを貼り付けるとそれが勝手に動き出す。独り歩きしてしまう。
そんな現象が起こってやしないか、と疑うわけです。
そもそも私には全く美術的センスがないので、自分の感性的には、どうでもいいんですけど。
1.4~1.6を美的に鋭く識別することはできない人なものですから。
白銀数も数学的に面白い数です。黄金数に匹敵する。
そういう面白さは感じ取れる性質です。
白金比というのもあるんですって!
1:√3≒1:1.7
のことなのだそうです。
こうなるともう、どうでもいいですね。
1.5の辺りで、適当に長め短めに調整してください。
それで充分でしょう。
「おおまかな」感覚でいきましょうよ。?
少し短めがよければ白銀比 (1:1.4 [5:7 ])
少し長めがよければ黄金比 (1:1.6 [5:8 ])
もうちょっと長くてもいいかな、となると白金比(1:1.7 [5:8.5])
ね、そんなことですよ。
黄金比だから美しい、と信じ込まないでください。
ちょうど良いのが良い加減。
いい加減でいい、とは申しませんが。
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