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2014年12月 1日 (月)

近似の精度

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-e62b.html
2014年11月28日 (金)「連分数から近似分数を作る」

↑ここで、連分数から近似分数を作った時のメインはeだったのですが、話の進め方としてはπの方がしやすいので、ファイルからπの部分を再掲します。
{記事中「 」をダウンロードとなってるところは、マウスの左クリックでファイル内容が読めます。ダウンロードする必要はないけど読みたいと思ったら、気にせず左クリックしてください。ダウンロードは右クリックでどうぞ}

π
3   7   15   1   292   1   1   1   2   1   3 
3 / 1 = 3
22 / 7 = 3.14285714285714
333 / 106 = 3.14150943396226
355 / 113 = 3.14159292035398
103993 / 33102 = 3.1415926530119
104348 / 33215 = 3.14159265392142
208341 / 66317 = 3.14159265346744
312689 / 99532 = 3.14159265361894
833719 / 265381 = 3.14159265358108
1146408 / 364913 = 3.1415926535914
4272943 / 1360120 = 3.14159265358939

「Cによる初等整数論」芹沢正三 著、森北出版、1993年
この本で、いっぱい遊ばせてもらったのですが、ここで
「22/7」が第1次近似、「355/113」が第3次近似として出てくることを知って、「そうだったのかぁ」と非常に驚き嬉しかったことを覚えています。
この二つの近似分数は有名だと思うのですが、ご存知ですよね。
355/113 は「1,1,3,3,5,5」と奇数が並んで分子分母に入るので、非常に覚えやすい。
その割に3.141592まで正しいんですから驚きです。

で、結果を見るに、分母「113」の次は「33102」です。
跳びましたね。
335_113
これをご覧ください。
292の逆数は「0.00342465753424657534246575342466」
これをすごく「0」に近いとみなしてしまいますと
1.00342465753424657534246575342466は、ほぼ「1」ということになって
近似分数が、ここである意味自発的に終わってしまう。
もちろん相手はπなんですからそんなことはないのですが、まるでπが有理数のようになってしまう。{ホントは、誤差が小さくなるという意味です}
その有理数が355/113なのですね。
連分数の中に「大きな数」が現れたとき、その一歩前で止めて作った近似分数は精度が高いようなのです。

「連分数のふしぎ」木村俊一 著、ブルーバックスB-1770、2012年
この本、一応、出た直後に買って、ざっと読んだつもりだったのですが、今回読み直してみたら、面白いことが続々。
ひどい読み方をしていたものだと、我ながら呆れました。

p.190から引用

[推測]連分数展開の中に大きな数が分母としてあらわれたら、そのひとつ手前で止めて作った連分数近似の精度はよいであろう。

 実際、次のような定理が成り立つ。

[定理6]αのn次連分数近似がp/qであったとする。また、αを連分数であらわしたときの(n+1)番目の分母が「◎」であったとする。
・・・
とすると、p/qとαとの差は1/(q^2)のさらに1/◎以下である。

この本では既に「定理2」として
「αの連分数近似としてp/qという分数が出てきたら、その誤差、つまり|α‐p/q|は1/(q^2)以下である。」
というのが出てきていまして、証明済みです。
それを踏まえて、次の分母がわかっていたら、誤差がさらに1/◎倍に小さくなるということを証明しています。
そうなりますと、◎が大きな数の場合、1/◎はとても小さいわけですから、誤差もすごく小さくなるんですね。
πの例では、◎として292が来たわけです。ですから、その一歩前で止めて近似分数にすると制度が非常に高い、ということなのでした。それが335/113なのです。
今回、読み直してみて、ナットク。

連分数というのはなんと奥が深いものかと、認識しなおしました。
{私は数学者ではなく、数学観察者なんですね。理科教師の「観察眼」を数学に適用しているようなものです。数学を観察して楽しむ(=数楽)、というのも悪くはないですよ。楽器の演奏ができなくても、上手に歌えなくても、音楽は楽しめる。同じように、数学を楽しむことができたっていいはずですよね。そして、理科・自然科学も楽しめるはずです。}

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