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2014年11月10日 (月)

気象予報士さんガンバッテ

★うるさい理科爺さんには、気になることが多い。
先日、天気図では寒冷前線が関東の南にあるのに、その寒冷前線を南から越えて南風が吹くような解説がありました。「南風」という画面上の「部品」を前線の南に置いてしまったんですね。南風で気温が上がるということを説明しようとして。
そりゃないよな。
「寒冷前線がこの位置に来ると北風になりますが、寒冷前線がまだ北側にあるときは、前線に沿うように温暖前線へ向けて南風が吹きます」とかいわなくっちゃ。ハズカシイ気がする。
だって、南風が寒冷前線を越えていくなんて、それじゃあ前線の意味がないじゃないですか?
二つの性質の異なる空気がせめぎ合う最前線が、「前線」なんです、っ。越えてっちゃマズイよ。
基本中の基本なのにね。

★台風20号が、中心部まで前線が入り込んで温帯低気圧に変わろうという話の時。
間違っちゃったようで、秋雨前線なんて言ってしまった。
そりゃマズイよ。
まだ冬じゃなくて、秋だから、ですか?
夏の圧倒的な太平洋高気圧が衰えてきて南へ下がってくるころに、北の空気と南の空気のせめぎ合うところに「秋雨前線」ができて、「秋雨」が降るんです。秋の長雨の時期です。
10月も終わろうか、という頃の話じゃないんですけどね。

★元理科教師としては、ちょっとなあ。
中学校で教えたときも、ちゃんと前線の意味について授業やったけどなぁ。
ラジオの「気象現況」を録音していって、教室で録音を聞き取りながら天気図用紙にデータを書き込んで天気図を描くという実習もやらせたんですけどねえ。

できることでありましたら、気象予報士さん、たくさん勉強してくださいね。
蓄積が多いほど番組での「ゆとり」が生まれてくるんですよ。
森田正光さんの気象予報なんか、ゆとりだらけで、相手をするアナウンサーが森田さんの「暴走」をコントロールするのに一生懸命でしょ。年齢のせいもありますが、知識の蓄積量がものすごいんですよ、森田さんは。
見習ってください。

{実は教師もそうなんです。教えるべき内容だけ知っていれば教えられるのかというと、ゼッタイそういうことはない。先生も小学生だったんだから誰でも小学校の授業ができるというわけにはいかないんです。そのへんに誤解があるんですよね。教えるべき内容の10倍も100倍も勉強して、やっと授業ができるようになるんです。ご理解ください。自分が教わったことの再生産なんだから教師なんて楽なもんだ、ではないのです。}

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