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2014年11月 7日 (金)

閏九月:1

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-33f8.html
2014年11月 5日 (水)「紅葉と落葉@室蘭」

ここの最後に「★今朝の伊藤さんのお話のなかにもう一つ面白い話、「閏月」のことがあったのですが、、これは少し先送りして書きます。ちゃんと下調べしないと間違いそうですので。
今年2014年は旧歴では九月が閏月で2回なのだそうです。」
と書きました。その話をしたいと思います。

★伊藤みゆきさんのオフィシャルブログから引用します。
http://ameblo.jp/ito-miyuki/entry-11948319279.html

170年なかった2度目の「十三夜」 2014-11-05
…そう、きょうは170年で初めて年に2度目の「十三夜」なんです。
記事はコチラ
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20141031/193861/
暦、あまりよくわかっていないところもあったので
これを書くまでに1週間近くいろいろ調べて、国立天文台の方にも教えていただきました。
でも、結局ややこしくなっちゃうので、私が調べたことは3行ほどに圧縮。

で、引用文中のリンク先は、伊藤みゆきさん自身の「天気のヒミツ」。

11月5日は170年で初のお月見!?
天保暦が採用されてから、初めて2度来る「十三夜」
2014年11月4日
{前略}
 それが11月5日の「十三夜」です。
 え!? 十三夜は10月6日だったじゃない? という声が聞こえてきそうですが、今年は旧暦の9月が2回あるのです。
 これは天保暦(天保15年=弘化元年より用いられた江戸幕府最後の暦法)が用いられてから初めてのことです。1844年から数えて初! というのはすごいことですよね。
{略}
 そもそも十五夜とは、旧暦の8/15~16の夜間のこと。今年は9/8~9/9にあたりました。そして十三夜とは、旧暦の9/13~14日の夜間のこと。今年は10/6と11/5にあたります。
 なぜ2回あるかと言うと、今年は旧暦の9月が2回あるからなんです。
 旧暦は、現在では一般的に、“天保暦”という暦法を使っています。天保暦の季節の分け方は、月の満ち欠けをもとに決められている太陰暦と、地球の公転をもとに決められている太陽暦が組み合わされて決められています。その太陰暦と太陽暦のつじつまを合わせるために、約2~3年に一度、1年が13カ月の年が来るルールになっているのです。
 13カ月の年は、閏(うるう)月が1か月できることになります。今年は旧暦の9月が閏月にあたります。
 そして、今年のように9月が2回あるのは、天保暦が採用されてからの170年ではじめてのことなのです。
{後略}

なかなか全体像が把握しきれません。旧暦のことはよくわからないので。時々「閏月」が入るくらいは知っていますが、どういうように「閏」をいれるかは知らない。
そこで理科年表オフィシャルサイトを見に行きました↓
https://www.rikanenpyo.jp/kaisetsu/koyomi/koyomi_014.html

太陰太陽暦
 現在日本で使われている暦は、明治六年(1873)に導入された太陽の動きを基とする太陽暦である。それ以前は太陰太陽暦(天保暦)が使われていたので、現在の暦-新暦に対して、旧暦と呼ばれることがある。太陰とは太陽に対して、天体の月を意味する漢語的表現である。太陰暦は、この月の満ち欠けの周期(朔望月:平均 29.53 日)を基にして作られた暦で、1ヵ月の初めを朔(新月)の瞬間が含まれる日とし、終わりをつぎの朔の前日とした。1ヵ月の「月」はここからきている。

ウム、これは知ってる。

 太陰暦と太陽暦で同じ日に年が始まったとすると、1年目の太陰暦の年越しは太陽暦の12月20日ころになり、3 年目で約1ヵ月のずれとなる。何もしないと太陰暦はその割合で季節より早くなり続けてしまう。

そう、これもほぼ知識内。

 このような季節のずれを補正するため、太陰太陽暦では閏月を入れてこれを改良した。古くから 19 太陽年と 235 朔望月は、ほぼ等しいことがわかっていたので、太陰太陽暦では閏月を 19 年に 7 回入れて太陰暦のような大きな季節のずれが生じないように運用された。
   19太陽年は  365.2422日  ×  19  =  6939.60日
235朔望月は 29.53059日  ×  235 =  6939.69日

ナルホド、19年に7回の閏、なんですね。

それでも閏月を入れる時には、月日と季節の関係が30日ほどずれていることになるので、月日とは別に季節の目安となるものが必要になった。

そうか、ここで二十四節気という「太陽の位置」が必要になるんですね。

 二十四節気は太陰太陽暦で季節の目安であるとともに、閏月を入れる目安ともなっていた。まず、二十四節気を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けて、節気(せっき)と中気(ちゅうき)を交互に配した。その月に含まれる中気によって月の名前を決めていた。たとえば、その 1ヵ月に雨水(正月中)が含まれる月を正月、春分(二月中)が含まれる月を二月とした。

月の名前の決め方があるんですね。

天保暦では二至二分を含む月は 2 月、 5 月、 8 月、 11 月と決め中気の含まれない月に閏月を置くこととした。

今回の出来事にはここまでの解説で十分なようです。この決め方から派生して2033年には「ちょっとした問題が生じることが知られている」そうです↓
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2014.html
国立天文台
旧暦2033年問題について

2033年はどうか。下表のように、中気の2つ入る月が2つ、中気の入らない月が3つも存在しているのである。天保暦のルールによれば9月23日からの月は秋分を含むため8月、11月22日からの月は冬至を含むため11月ということになるが、その間に9月と10月を入れようにも、10月23日からの月しかないため不可能であり、旧暦が決まらないことになる。これが旧暦2033年問題であり、天保暦導入後初めて起こる事態である。

ということなのですが、詳しいことはリンク先を読んでください。
私は多分生きてないでしょうね、2033年なんて。我不関焉です。

★差し当たりこれで、
今は旧暦では「閏九月」なのだ、九月が2回あるために「十三夜」も2回になったのだ
ということが理解できました。
二十四節気は太陽暦なのだ、ということが身に染みますね。

今日は「暦の上では」立冬。
立冬なんていってもまだ冬じゃないじゃないか、「旧い暦」はこれからしょうがない。
なんて思ってませんか?
月は季節を生む原動力ではありません。その月を用いた旧い月の暦は季節と一致しなくなるのです。
季節を生み出す太陽の位置を暦に取り入れて、太陰太陽暦ができました。
二十四節気は太陰(月)の暦ではなく、太陽の歴なのです。

太陽が春分から225度進みましたよ。
ここから立春までが年間で一番太陽の低い季節、太陽パワーの弱い季節、地表から熱が逃げる方が勝る季節です。
すなわち「冬が始まる=立つ」のです。
これほど的確に季節を示す言葉はないと思いますが、いかがでしょうか。
太陽の「光の冬」が始まり、遅れて「気温の冬」がやってきます。
「冬至冬中冬はじめ」というのは、そのことです。
冬至の頃は光の冬の真ん中、気温の冬はその後に厳しくなるということです。

冬が立ちました。

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