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2014年11月20日 (木)

自然対数の底 e について

★階乗の話は終えましたが、最後にeが出てきましたね。
このeについて少しお話ししたいのです。

「Xはたの(も)しい」スティーヴン・ストロガッツ 著、冨永 星 訳、早川書房
という本の「第19章 eのすべて」
という章から部分引用します。

今、ある銀行の預金口座に1000ドル預けたとしよう。ちなみにこの銀行はとほうもなく太っ腹で、預金には100%の一年複利で利子がつく。したがって一年経てば、口座には2000ドルが入っている計算になる。
・・・
半年複利なんかはどうだろう?これだと、最初の六カ月では50%分の利子しかつかず、次の6カ月でまた50%分の利子がつくことになるんだがねえ……。
・・・
一年後には計2250ドル…
・・・
極端な話、利子が無限につく複利――連続複利――だとどうなるか。その場合の一年後の金額は、さきほどの金額より多くなるが、猛烈に増えるわけではなく、2718ドル28セントになる。この場合の厳密な答えは実は1000ドル×eで、
eは
E
という極限値で定義される。

連続複利についてわかりやすいサイトがありました。これも参考にどうぞ。
http://oto-suu.seesaa.net/article/291512245.html
【数列】連続複利とネイピア数 ”e”

 ファイナンスで、投資運用の理論的な計算値を考える際に、1年間の合計金利が100%になるように複利運用をしたら運用額はどうなるか、という考え方をすることがあります。
 合計金利が100%とは、たとえば半年複利であれば年利100%を半分の50%、50%に割って、150%(1+0.5)を2回掛ける、3ヶ月複利なら、4分割して、125%(1+0.25)を4回掛ける、という意味です。

さきほども出した式ですが
E
これ簡単ですね。

エクセルのシートでやってみました。
↓シートに書き込むのはこういう式
n    1+1/n   (1+1/n)^n
1   =1+1/A2 =POWER(B2,A2)
2   =1+1/A3 =POWER(B3,A3)
3   =1+1/A4 =POWER(B4,A4)
4   =1+1/A5 =POWER(B5,A5)
5   =1+1/A6 =POWER(B6,A6)

セルに表示される値は↓
n      1+1/n               (1+1/n)^n
1   2.00000000000000    2.00000000000000
2   1.50000000000000    2.25000000000000
3   1.33333333333333    2.37037037037037
4   1.25000000000000    2.44140625000000
5   1.20000000000000    2.48832000000000
6   1.16666666666667    2.52162637174211
7   1.14285714285714    2.54649969704071
8   1.12500000000000    2.56578451395034
9   1.11111111111111    2.58117479171320
10  1.10000000000000    2.59374246010000
20  1.05000000000000    2.65329770514442
30  1.03333333333333    2.67431877587030
40  1.02500000000000    2.68506383838997
50  1.02000000000000    2.69158802907360
60  1.01666666666667    2.69597013933022
70  1.01428571428571    2.69911637097617
80  1.01250000000000    2.70148494075333
90  1.01111111111111    2.70333246105819
100 1.01000000000000    2.70481382942153

n=100でもまだまだ全然近づきません。
私の暗記法では e=2.718281828 です。

十進BASICでn=10000でやってみました。
↓プログラム
-------------------------
!compound-interest & e

LET MAX = 10000
LET D = 1000

FOR i = 1 TO MAX
   LET E = (1 + 1/i)^i
   IF MOD(i, D) = 0 THEN
      PRINT i; E
   END IF
NEXT i
END
-------------------------
↓結果
  1000  2.71692393223589
  2000  2.71760256932314
  3000  2.71782891987462
  4000  2.71794212107936
  5000  2.71801005010185
  6000  2.71805533957558
  7000  2.71808769089392
  8000  2.71811195530931
  9000  2.7181308281815
10000  2.71814592682522

こういうのを「収束が遅い」といいます。
遅々として進まない。

さきほど引用したサイトでは、「1秒複利」を計算してみていますので真似してみましょう。
1年を
   60*60*24*365 = 3153,6000
秒として
ウィンドウズの関数電卓で計算してみますと
   2.7182817853609708212635582662979
こうなりました↑
2.718281828←私の暗記分
まだ私の暗記分まで届いていませんね。
無限というものはおそろしい。

★階乗数の逆数の和というのがものすごい勢いでeに近づいて行ったのと比べると
ナメクジのスピードにも及ばないかもしれませんね。

ところがですね。
実は
E
↑これ(連続複利)と
Invfac
↑これ(階乗数の逆数の和)とは
数学的には同じものなのです。
立ち入りませんけど。不思議ですねぇ。

★ここまで読んでくださった方への御礼としまして。
最後にオマケをひとつ。クリックしにくいけどクリックしてください。
E_ireko

階乗数の逆数の和をカッコでくくっていくと無限の入れ子ができます。
本来「…」とかいれて「この先無限に続く」と書いた方がいいのですが、今回は、カルキングJというソフトの、書いた式を計算してくれるという能力を使いたかったので、こんな形式になっています。
10までの計算を実行させると、確かにeに近づいていますね。
右辺の数値の端っこにも「…」を入れるのが本来でしょうね。

あまりポピュラーじゃない表現かな、とおもってご紹介しました。
お楽しみください。

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