閏九月:2
★閏九月ができる状況をもっとストレートに視覚的に提示できないものかな、と無い知恵を絞ってみました。
円で描ければ一番よいと思うのですが、私の環境では自在に円を分割したりすることができません。
前の記事でリンクした国立天文台の暦計算室のサイトには下のような表があります。
表1:2014,2015年の旧暦月
朔 中気 旧暦月
2014/01/01 大寒(十二月中, 1/20) 12 月
2014/01/31 雨水( 正月中, 2/19) 1 月
2014/03/01 春分( 二月中, 3/21) 2 月
2014/03/31 穀雨( 三月中, 4/20) 3 月
2014/04/29 小満( 四月中, 5/21) 4 月
2014/05/29 夏至( 五月中, 6/21) 5 月
2014/06/27 大暑( 六月中, 7/23) 6 月
2014/07/27 処暑( 七月中, 8/23) 7 月
2014/08/25 秋分( 八月中, 9/23) 8 月
2014/09/24 霜降( 九月中, 10/23) 9 月
2014/10/24 閏 9 月
2014/11/22 小雪( 十月中, 11/22) 10 月
2014/12/22 冬至(十一月中, 12/22) 11 月
2015/01/20 大寒(十二月中, 1/20) 12 月
これで十分と言えば十分なのですけれど。もう少し「視覚的」にしたいな。
{と思うのは教師としての教材作りの習性かな。}
エクセルのシートに書き込んでみました。
1列目が西暦です。その各月の1日はそのままの行高さにしておいて、それ以外の行高さを低くして表を圧縮しました。
2列目は「朔」です。当然、旧歴の各月はここが「ついたち=月立」ですね。
3列目は二十四節気の「中気」です。
「天保暦では、冬至を含む月は11月、春分を含む月は2月、夏至を含む月は5月、秋分を含む月は8月」なのでしたね。
これらを起点にして、旧暦の月を書き込んでいきます。
これがこの表の全体像。
↑問題の「閏九月」の前後だけ本来の行高さに戻したものです。
「霜降」は旧九月三十日。
「小雪」は旧十月一日。
その結果、2014/10/24の朔を「ついたち」とし、2014/11/21を「二十九日」とする「いっかげつ」に「中気」が入らなくなってしまいました。
それでこの月が「閏月」となり、九月の次の月ですから「閏九月」になったわけです。
これでやっと納得。イヤハヤ。
中気は360度÷12=30度ごとにきます。
約30日ごとですね。
ところが、この閏の月は29日なので、中気が両方とも月の外にはみ出してしまうことがありうるわけですね。
なるほどね。やっとわかりました。
★ところで、今この11月は6週間あるということにお気づきでしょうか。
7×4+1+1 で30日で6週間なのですね。
11月1日は土曜日で前の週の終わり。
11月30日は日曜日で次の週の初め。
で、その間に日~土が4週間。
30日の小の月で6週間ってちょっと珍しいかな、などと思っていました。
29日の閏月の、朔日の前の日に霜降、月末の翌日に小雪、と中気が両側へはみ出してしまった、というのと、アナロジーになるかな、と思い出しました。
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