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2014年9月12日 (金)

家庭用燃料電池システム:付記

家庭用燃料電池システムの話を書きましたが、追加したいことが頭の中に浮かんできまして。

★家庭用燃料電池システムを概念的に理解するための図を描いてみました。
Nenryodenti
燃料の都市ガス=メタンと空気中の酸素がInputですね。
で、燃料電池内部でメタンを改質して水素を作り、その水素と酸素で発電する。
すると、電気エネルギーと熱エネルギーと水がOutputされる。
でもね、図でわかるように装置全体で眺めると、もう一つのOutputがありますね。
メタンを改質して生成する二酸化炭素です。炭素が消えてしまうわけではないので。
全体で眺めると
   メタンを酸素と反応させて二酸化炭素と水が発生しているのです
あれ?それって、ガスを燃やしているのと同じじゃない?
そうなんですね、毎日お湯を沸かしたり、料理をしたり、ガスを燃やして熱エネルギーを取り出し、使っている。
全体の収支関係は同じですね。このように部分にとらわれずに、全体の収支関係を見る、というのも重要な視点です。

燃料電池では、取り出すエネルギーのメインを電気エネルギーとして取り出し、熱エネルギーも捨ててしまわないで温水の形にして使おうということなのです。
二つのエネルギーを同時に取り出すのでcogenerationなのですね。
で、効率が高い、ということになります。

詳しく追及し始めるともっといろいろ厄介な話もありますし、科学の話では完結せず経済や場合によっては政治も絡みますから、全体像はここでは扱いかねます。ごめんなさい。

★「直接メタノール燃料電池」というのもあります。
アルコールランプに火をつければ、炎を上げて燃えて熱が出る。小学校の時から知っている事実です。(メタノールとエタノールが混じった燃料用アルコールを使うことが多いけど。)
このメタノールの燃焼という化学反応からでるエネルギーを熱だけにせず、電気エネルギーとして取り出そうというものです。
「直接」というのは、メタノールを改質して水素を取り出して・・・ではなく、メタノールをそのまま使うということです。
燃料極:CH3OH + H2O → CO2 + 6H+ + 6e-
空気極:(3/2)O2 + 6H+ + 6e- → 3H2O
全体では CH3OH + (3/2)O2 → CO2 + 2H2O
{注:「+」や「-」の記号は右肩に乗せたかったのですが、新たに図として描くのも面倒で、手抜きしました。}

★更に、メタンを使うけれど改質しないで使う、という燃料電池も作られています。
            CH4 + 4O-- → CO2 + 2H2O + 8e- (燃料極)
                      ↑(固体電解質中を移動)
2O2 + 8e-  → 4O--                      (空気極)

★本当は燃料電池の世界はもっと広範なのですが、ここではふっと思いついたことを付け加えておくだけにします。

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