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2014年9月12日 (金)

家庭用燃料電池システム

★9月9日の「究極のエコカー」という記事で、水素はどうやって作るのかという疑問を提出しておきました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-5a39.html
2014年9月 9日 (火)「究極のエコカー」

「走行中に出るのは水だけ」ということは確かですけどね。
水素はどうやって作るのですか?
炭素と水の反応で水素と一酸化炭素ができる反応なんか有力でしょうね。
あるいは炭化水素(石炭や石油からの産物)と水の反応とかね。水素と二酸化炭素ができるかな。

★こんな記事が出ました。

(レッツeco活)おうちで発電、じわり拡大 燃料電池、マンションにも導入(朝日新聞 2014年9月10日)
 ・・・
 エネファームとは、家庭用燃料電池システムの愛称。ガス会社や機器メーカーなどでつくる燃料電池実用化推進協議会がつけた。システムは、2009年に全国で発売されている。
 東京ガスのエネファームは、都市ガスで水素を発生させ、空気中の酸素と反応させて発電。その際に水とともに出る廃熱も利用して、お湯をわかす。発電時に二酸化炭素は出ない。
 本体は、水素と酸素が反応する「燃料電池ユニット」、お湯をわかしてためる「貯湯ユニット」で構成。ためたお湯を使いつくした際に予備として使う、ひと回り小さい「バックアップボイラー」も合わせ、セットで販売している。
 使うのに特別な操作は必要ない。内蔵のコンピューターが燃料電池による発電量を調整する。発電能力は最大750ワットなので、それ以上の電気を使うときは電力会社から購入する。「運転中も、特に気になるような音はしません」と伊藤さんは説明する。
 ・・・

 まただよな。「発電時に二酸化炭素は出ない」のは確かです。電池としては水素-酸素燃料電池ですからね。
じゃあ、水素はどうやって作るの?
都市ガスの主成分はメタン(CH4)です。このメタンの中の水素を、水分子と反応させて水素を取り出すのです。
この反応を「改質」といいます。
メタンから水素を取ったら何が残ります?
炭素ですね。まさか、固体の炭素=ススを出すことはしないですよね。
となれば、一酸化炭素か二酸化炭素しかない。
一酸化炭素という有毒ガスを環境に放出するわけにはいかないから、当然二酸化炭素に変えて放出するんですよね。
ほら、二酸化炭素が出た

家庭用燃料電池システムは、いいシステムだ、と私は思っています。
何がいいか。エネルギー効率がいい
燃料電池自動車では、電気しか使いませんので、熱は捨てることになる。
ところが家庭用燃料電池システム、発生する熱も利用するので、エネルギー効率が非常に高くなる。
同じ量の二酸化炭素を排出した時に、取り出せるエネルギー量はどのくらいか、という風に見ると、家庭用燃料電池システムはいいシステムなんです。
それは理解しますが、あたかも、二酸化炭素と無縁のエネルギー源です、みたいに書くことはいただけない。
二酸化炭素も出ますよ、でも効率が高くて環境への負荷が小さいエネルギー源なのです、ときちんと明示的に書くべきでしょ
明示的にということは非常に大事なのです。
でないと「信仰」みたいになってしまって、似非化学にも平気で乗せられてしまう。
気を付けたいものです。

参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
コジェネレーション

コージェネレーション、またはコジェネレーション (cogeneration)、英語ではcombined heat and powerともいわれる。これは、内燃機関、外燃機関等の排熱を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高める、新しいエネルギー供給システムのひとつである。
略してコージェネ、コジェネとも呼ばれる。一般的には熱併給発電(ねつへいきゅうはつでん)または熱電併給(ねつでんへいきゅう)と訳されている。
・・・
燃料電池システム
水素と空気中の酸素から電気をつくりだし、副次的に発生する熱を蒸気や温水として回収する。現在、発電効率35〜65パーセント、総合効率で80〜90パーセントに達している。水素はシステム内でガス・灯油・アルコール・バイオマスなどから取り出す。排出されるものは、CO2、水以外ほとんどなく、騒音や振動も少ない。大型で高効率のものは現在、実証実験段階にあるがコストと耐久性が問題である。

「排出されるものは、CO2、水以外ほとんどなく」
そうなんです。二酸化炭素は出るんです。お忘れなく。
「水素を作る」ということは大変なことなのです。

東京ガスのサイトから
http://www.tokyo-gas.co.jp/techno/stp1/00h2_j.html

エネファームの燃料処理の概要
 都市ガスの原料である天然ガスは臭いがなく、微量な漏れでもガス漏洩をいち早く発見できるよう保安上の目的から付臭剤を加えています。天然ガスは、硫黄分が含まれていないクリーンなエネルギーですが、硫黄分を含む付臭剤を加えるため、都市ガスはわずかながら硫黄分を含んでいます。この硫黄分がそのままエネファームに入ってしまうと、燃料処理装置やPEFCスタックの性能低下を引き起こします。そこでまず、脱硫器を使って都市ガス中の硫黄分を全て除去します。
 硫黄が除去された都市ガスは燃料処理装置に導入され、その中では以下の3つの化学反応が行われています。都市ガスの主成分であるメタンと水蒸気を反応させることにより水素を製造するとともに、副生する一酸化炭素はPEFCスタックに悪影響を及ぼすので、10ppmまで低減します。

    改質反応 CH4+H2O → 3H2+CO
    「都市ガスに水を反応させて水素と一酸化炭素に分解」

    CO変成反応 CO+H2O → H2+CO2
    「一酸化炭素を1%以下まで除去する」

    選択酸化反応 CO+1/2O2 → CO2
    「微量残った一酸化炭素をppmレベルまで除去する」

こういう化学反応は常温では起こりませんので、ガスを燃やして高い温度を作る必要があります。
いったん反応が進行し始めると多分反応熱によって高温は維持できると思いますが。
それも意識しておきましょう。

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