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2014年4月25日 (金)

素朴な疑問

:お花見の季節も終わりまして。
興奮も鎮まったところで愚問を。
滝廉太郎作曲で有名な「花」の歌詞を考えてしまった。
{きっかけは、NHKのフック・ブック・ローで、歌詞の解説をやっていたことでした。}
時代背景的には、1900年(明治33年)に出版された歌曲集に掲載されたと聞いております。

私が躓いたのは

春のうらゝの隅田川
のぼりくだりの船人が
櫂のしづくも花と散る
ながめを何にたとふべき

この歌詞の
「櫂のしづくも 花と散る」
という部分なのです。

:花見船って、複数の客を乗せて、船頭さんが多分一人で漕ぐ船ですよね。
そういう船って、船尾に船頭さんが立って漕ぐような気がする。
船頭さんが漕ぐのは櫂にしても櫓にしても、水中に浸したまま往復運動をして、推進力を生むのではないか。
その漕ぎ方で「しづく」が散るかなぁ?
と。

:ボートに乗ってオールで漕ぐ、という動作なら、「しづくが花と散」ってもいいんですけど。
オールは水面から出ますからね。
ボートは複数の乗客を乗せて誰かが漕いでくれる、という乗り物じゃないでしょう。
とすると、「のぼりくだりの船人」というのは、隅田川で花見客が貸しボートにでも乗って、自分で漕いでいたのか?
明治33年ってそういう時代だったのかな?わかりません。
現代の、千鳥ヶ淵あたりなら、ボートを漕いでいる人もいますけどね。

:どっちでもいいじゃん。櫂とオールは一緒。

oar
►n
1 オール,かい,櫓(ろ);オールのようなはたらきをするもの《翼・ひれ・腕など》;オール状のもの《攪拌用具など》
リーダーズ英和辞典第3版より引用

:手漕ぎボートだとね、川を「のぼりくだり」することはできることはできますが。
でも、気分よく調子にのって川を下ってしまうと、上ってくるのは大変なんですよね、流れに逆らうから。
{個人的には、ある湖で風の強い日、ボートで風下に行って、風上へ漕ぎ帰れなくなって、遭難しそうだ、と焦った思い出があります。川じゃないけど。}

:かすかな記憶。子どもの頃にラジオかなんかで聞いたような。
花見船などは、基本的に客を乗せるのは下りだけ。
少し川を下ったところで客を降ろして、船に綱をつけて、川岸から引いて元の上流の位置へ戻る。
そしてまた客を乗せる。
そんな、かすかな記憶。
もし、この記憶になにがしかの正しさがあったら、
「のぼりくだりの船人」というのは、いいのかなぁ。
もちろん、その時代の歌詞なんだから正しいんでしょう。
川上りの船頭さんは、大変だっただろうな。

という、混乱が私の中にあります。
気づいてしまった者の「ふしあわせ」というやつです。
気づかなければよかった。

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