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2014年2月27日 (木)

硝酸銀

★フィルムの原材料に使われる硝酸銀水溶液を盗んで売った、というニュースがありました。
「30リットル余り、金額にしておよそ130万円分」
「2年半の間に、およそ4000リットル、金額にして2億円分を盗み業者に販売していた」
「業者は「廃液と聞いて、買い取り、銀を抽出した」と話している」

よくわからない。
130,0000円/30L≒43000円/L
8,0000,0000円/4000L≒50000/L
1Lで4,5万円ですか。
なんだか儲けの薄い話のような気もしますが。
会社が失った財産としては2億円になるのかもしれませんが、容疑者や業者はそう大きな儲けは出していないような気もする。わかりません。

★それより、自分の思い出がよみがえりましたね。
昔から硝酸銀は値段の高い試薬でした。
ベトナム戦争で銀の値段が高騰したことがあって、そのあおりをくらって高校化学などで硝酸銀がほとんど使えなくなったこともあります。
酸化銀電池も高かったな。
工業高校に勤務していた時、大型のガラス瓶に硝酸を入れておき、使用できない写真フィルムをみんなで放り込んでおくようにしましてね。
フィルムの中の銀を溶かして、硝酸銀溶液にして。
かなり溜まったら、再結晶で硝酸銀を取り出して使ったことがあります。
古い話だなぁ。

★ブロマイド

ブロマイド【bromide】
俳優などの肖像写真。プロマイドとも。
広辞苑第六版より引用

ブロマイド‐し【ブロマイド紙】
印画紙の一種。臭化銀を主体としたハロゲン化銀写真乳剤が塗布されているもの。引伸しに多く用いる。臭素紙しゅうそし。
広辞苑第六版より引用

ブロマイドというのは「臭化物」のこと。
臭化銀=silver bromide から、後だけ取り出して「ブロマイド」になったんでしょうね。

一方で、水酸化銀あるいは酸化銀と臭化水素酸の中和産物とも見ることができますから、塩(えん)ですね。
銀の塩ですから「銀塩写真」という言葉も生まれるわけです。
最近はデジタルカメラの画像に対して、「銀塩写真の良さ」が語られたりね。
私はもうデジタル派です。だって、銀塩写真は現像・焼き付けにお金がかかるんだもん。
老人の趣味には適さないですね。デジカメはその点、何枚撮っても財布がいたまないからいいなぁ。

★銀の析出
イオン化傾向の実験でね。デモンストレーション実験ですが。
太い(内径30mmくらいかな)試験管に、深さ10~15cm位も硝酸銀水溶液を入れます。濃度はまあ、適当に。イオン化傾向の実験に使うという程度の濃度で。
試験管にフィットするゴム栓を用意し、穴をあけてガラス棒を通します。直径5mm位の太めのガラス棒。
このガラス棒に、直径1mm位の銅線を巻き付けます。あんまり密着させず、螺旋を描いて巻き付いている、という感じがいい。で、試験管にガラス棒のついたゴム栓をします。
授業の最初にセットして授業やってると、目の前の生徒が、なんか起こってるぞ、と騒ぎ始めます。
で、終わり近くに机の間を持って回ります。
銀が析出してきているんですね。生徒喜ぶ。
さて、その次の授業にそのセットをそのままそっと持っていきます。
銅のコイルに銀の針状結晶がびっしり密生して析出していまして、これが見ごたえがある。
しかも、その分、銅がイオン化して溶けだしていますから、液は青くなっている。
なかなかに見ごたえのあるものができますので、お試しください。(高校化学の先生にお勧め)
生徒は、銀だ銀だ、きっと高価なのに違いないと騒ぐんですが。
現在でいうと金が4000円/g程度ですか、それに対して銀は70円/gくらいですから、金額的にはまるっきり大したことはないのです。それを話すと、生徒はたいていがっかりする。

もうけにならないじゃん。
あはは。

なのでした。

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