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2013年12月16日 (月)

国際学力調査の問題を見ていて

Photo
これ「帆船の問題」というのですが。

[問1]
 凧のような帆を使うメリットは、帆の高さを150mまで揚げられる点です。その高さであれば、風速が船のデッキ上と比べて約25%速くなります。
 船のデッキ上で測定した風速が24km/hの時、凧のような帆に吹き込む風の速さはおよそどのくらいになりますか。
A 6km/h      B 18km/h      C 25km/h      D 30km/h      E 49km/h

これ、計算するという感覚もなく、24+6=30って出ませんか?
0.25は1/4、 24/4=6
ね。
0.25とか0.125とかいう数は、ちょっと特別だから、身につけておいていいと思うんですよ。

[問2]
 図が示すように、角度が45度、高さが150mの状態で船を引っ張るには、凧のような帆のロープの長さをどのくらいにすればよいですか。
A 173m       B 212m       C 285m       D 300m

1:1:√2(≒1.4)は知っているとして
私は
  15×14は15×15より小さい。15×15=225だから、あ、答えはBね。
妻は
  150の4割増し、150+60=210、あ、答えはBね。

みなさんはどんな思考をなさいましたか?
{私の場合、2ケタの数の自乗は暗算できるんです。}

★若干の疑問がありまして。
150mの高度に凧を揚げる、という設定だからこれでいいのですが。
個人が凧揚げする時の感覚でいうと
凧糸を20m繰り出した。凧は約45度の角度で揚がっている。凧の高さはどのくらいなんだろう?
という感じの方が日常感覚に近くないかな。と。

1:1:√2というのは、別な見方では
√2:√2:2なんですね。
ですから、高さ約14mまで上がっているんだな、となります。
5階建ての建物のてっぺん近くまで上がっていることになりますかね。

あるいは、コピー機で縮小をかけるときに70%というのがありますね。面積が半分になりますね。
あれは1/√2=0.707・・・のことなのです。
直角二等辺三角形の斜辺を1とすると、直角を挟む2辺は約0.7です。
こんなのも知っておくと{さして便利でもないか}。

★もう一つ。
「調味料の問題」{これはNHKが例として使っていたな}
Photo_2
ドレッシング100mL←サラダ油60・酢30・しょうゆ10
ドレッシング150mLを作るのに、サラダ油は何mL?
というわけで、単なる比例。
1.5倍すればいい。それだけ。
60×1.5=90mL
ドレッシングがa倍必要なら、各成分もa倍すればいいだけの話。
「割合の概念を試している」という解説があったのですが、そうだとすると
100:60=150:a
という立式を考えているのでしょうか、
a=(150×60)/100ですか?
いいけどさ。
正答率は日本では70%だったそうです。
これができないと、料理をするのに、レシピは2人前で書いてあるけれど、3人前作るのにどうしよう、と立ち往生してしまいます。
レシピどおりの分量で素材を販売してほしい、という投書を見たことがあります。
きっとその方は、この「調味料の問題」が解きにくい方なんだろうな。

★元高校化学教師としては、本当に正答率が70%もあるの?とちょと悩む。
C + O2 → CO2
12g         22.4L(0℃、1気圧)
では炭素Cを15g燃やした時にできる二酸化炭素は(0℃、1気圧)で何Lですか?
これが70%解けるかな。
自信ないです。
炭素が1.5倍になったのだから、できる二酸化炭素も1.5倍だよ、と口を酸っぱくして言ったつもりなんだけどなぁ。

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