すてきなおバカさん
★下の記事との関連もあるのですが
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-b1fe.html
2013年11月12日 (火)「無口な人の魅力」
★フックブックローで最近素敵な歌が流れます。
そのタイトルが「すてきなおバカさん」なのです。
前半だけ引用します。
すてきなおバカさん
作詞:山川 啓介 作曲:服部 隆久
すきに なるのなら
すてきなおバカさんいきるのが ちょっぴりぶきようなひと
ひとのかなしみは じぶんのいたみ
こっそりだれかのために ながしてるあせすきになっても きっと(こいしても)
きづかない おバカさん
(後略)
いいでしょ。
大人っぽいなぁ。子どもには意味を完全には理解できないかもしれない。
でもこういう歌を聴いて歌詞を記憶に保持して育つ子はきっと、「すてきな」大人になりますよ。
思春期から青年期のある時、あ、そうか、こんな意味だったのか、なんて気づく日が来ることでしょう。
★現在「バカ」という言葉は差別語扱いされて、口にしにくくなっています。
以前、ある同僚が、「ばっかも~ん」という彼の口癖を授業中に使ったら、親から文句が来た。
生徒に対して教師が「ばか」とは何事か、とね。
愛情のこもった、励ましの言葉なのにね。
その生徒は親からも友人からも、「おまえばかだなぁ」などといわれることなく高校生まで来てしまったんでしょうかね。
で、ばっかも~ん、と言われてショックを受けたのかなぁ。
ま、全般に、今の人は「叱られ」慣れてはいませんね。
叱られると、自分の人格を全否定されたように感じてしまうらしい。
打たれ弱いなぁ。
{団塊世代はその点、打たれ強いですよ。}
★「いきるのが ちょっぴりぶきようなひと」なんて、粋な表現だよなぁ。
漢字の熟語にすれば「愚直」ですかね。
ぐ‐ちょく【愚直】
正直すぎて気のきかないこと。馬鹿正直。「―な男」
広辞苑第六版より引用
ちょろちょろ小回りの利く「小利口」よりはるかにいいですね。
そういう語感を知ってほしいなぁ、利口者が多いものなぁ。
★論語
巧言令色鮮し仁
剛毅木訥仁に近し
こうげん‐れいしょく【巧言令色】カウ‥
[論語[学而]「巧言令色鮮すくなし仁」]口先がうまく、顔色をやわらげて人を喜ばせ、こびへつらうこと。仁の心に欠けることとされる。
剛毅木訥仁に近し(ごうきぼくとつじんにちかし)
[論語[子路]]意志が強く、飾りけがなくて口数が少ないのは、道徳の理想とする仁に近い。
広辞苑第六版より引用
★むの たけじ著「詞集 たいまつ」評論社刊から
カミソリが多すぎる。マサカリがほしい。木を切り倒さなければ、紙だってつくれやしない。ひとかどの人物とは反逆者のことである。
★「ぽっぺん先生と帰らずの沼」舟崎 克彦著、筑摩書房 から
「独活(うど)大学の初代学長のことば」として
山椒の小粒となるよりも、独活の大木となれ
「ぽっぺん先生と帰らずの沼」はアニメにもなりましたね。
素敵なアニメでした。子らと一緒に見たことを覚えています。
★「ブッダのことば スッタニパータ」中村 元 訳、岩波文庫 青301-1 から
75:今のひとびとは自分の利益のために交わりを結び、また他人に奉仕する。今日、利益をめざさない友は、得がたい。自分の利益のみを知る人間は汚らしい。犀の角のようにただ独り歩め。
721:欠けている足りないものは音を立てるが、満ち足りたものは全く静かである。愚者は半ば水を盛った水瓶(かめ)のようであり、賢者は水の満ちた湖のようである。
★
およそ深い泉の体験は、徐々に成熟する。
何がおのれの深い底に落ちてきたかがわかるまでには、
深い泉は長いあいだ待たねばならぬ。
(泉に)石を投げ込むことはやさしい。
しかし石が底まで沈んだとき、だれがそれを取り出すことができようか。
ニーチェ「ツァラトゥストラ」(手塚富雄訳、中公文庫)
721の句とニーチェの言葉、通底するものがありますね。
↓ここで引用した茨木のり子さんの詩 「みずうみ」ともまた通じるものがありますね。
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★年寄りの「文句」「慨嘆」た~らたら、でした
これを歌にできれば「じいさんロックンロール」になるかなぁ。
日本には本物の「大人のロック」なんてないに等しいからなぁ。
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