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2013.10.17
線路敷地内の草に発見。
一瞬、トノサマバッタかな、と思ったのですが、これは違いますね。
ボリューム感が違う。
なんだか見覚えがあるようでいて思い出せませんでした。
眼の下の筋、これが非常に特徴的ですね。
http://www.mushiken.com/v2/zukan/mk_batta/tsuchiinago/tsuchiinago.html
↑このサイトでは
目の下に涙を流しているような筋があるのが特徴。
とありました。
ナルホド。
成虫で越冬だそうです。
大昔に見たことがあるような気がしますね。
でも大田区に来てからは初めてじゃないだろうか。
2013.10.16
ちょっと時期を外した開花です。
結構いろんな花が時期を外して咲いています。
ところで、こういうときに私はよく明日香さんの「花ぬすびと」を引用しましたが、その飛鳥さんが亡くなられました。10月25日だったそうです。
シンガーソングライター明日香さん死去 「花ぬすびと」
朝日新聞 2013年10月28日08時54分
・・・
1982年、「花ぬすびと」で世界歌謡祭グランプリを獲得してデビュー、30万枚のヒットとなった。がんによる闘病生活を送りながら、ライブ活動を続けていた。
youtubeで聞けます。(リンクしてありません。)
ご自分で入力して聞きに行って下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=AkOQzuB0RU8
あるいは、「明日香 花ぬすびと」とアンド検索するとヒットします。
2013.10.16
目の前でホバリングされると撮りますね。
わざわざ、私の眼の高さに入ってくるのですから、これはもう、ありがとう。
感じとして2,3匹の個体がこの辺りを飛びまわっているようです。
幼虫の食草はヘクソカズラだそうでして、ご近所にありますね、それなら。
うちのランタナでエネルギーを補充して、そのあたりのヘクソカズラの辺りで繁殖行動、かな。
妻も、ホシホウジャクがランタナでホバリングしながら蜜を吸う姿が気に入ったらしいのですが。
食草はヘクソカズラだって、と教えたら、軽く噴いてました。
またむしれない草が増えちゃったわ、と。
ヘクソカズラはご近所にあって、たまに我が家にも入り込んでくるのですが、妻はそれを排除していました。ホシホウジャクの食草となると、抜きにくいなぁ、になってしまったようです。
来年はどうなりますことやら。
多様な植物が多様な昆虫を支えます。
植性を単調にしないでください。それはとても寂しいことです。
201310.15 朝7時半ころ。
これは前の記事で書いた前日羽化したクロアゲハでしょう。
夕方に放したのですが、もう夜だからと一晩玄関前で過ごしたようです。
南殿桜の葉に悠然とつかまっていました。
どうも、自分が出立した場所を記憶していて、戻ってきたり、そこを中心として活動したりしている、と感じてしまいます。
場所の記憶、というものがあるように感じられてしまいます。
続けて15日も羽化。
2時過ぎには出たがりました。
はばたいています。
顔のアップ。いい顔してます。
10.15
アゲハも羽化しました。
夕方だったのですが、騒がせて翅を傷めたら大変。
放しました。
10.16
翌日、やはりまだ玄関前にいまして、やがて飛び去りました。
台風が早朝に通過した日でしたが、はかなげなチョウだからといって、風で吹き飛ばされてしまうというわけではないのです。そうそう簡単にやられません、しぶといんです。
参ったな、いくらなんでも
★昨晩(10月28日)、夜7時のNHKのニュースを見ていたら、「1票格差訴訟 東京は12月に判決」というニュースがありました。
「ことし7月の参議院選挙では、議員1人当たりの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり・・・」とアナウンスされている時の画面のテロップをご覧ください。
「4点77倍」だそうです。
いくらなんでも、そういう表記はないと思うんですけどねぇ。
誤記であることを願いますが。
気象関係で、NHKでは、気温を読むときに例えば「31.2℃」は「31度2分」と読む、「35.0℃」は「35度ちょうど」と読むことは以前から知っていて、このブログで不快感を表明したことがあります。
ただまあ、日本語に「度・分」という読みがあるので、日本語を大切にするNHK{極度の皮肉を込めて}としてはそのような読みを採用しているのだろうと、想像しますけど。
今回の「4点77」にはマイッタな。
基本的にNHKは小数が嫌いなのでしょうかね。
ニュース原稿そのままかどうかは知りませんが、アナウンサーが読んだ内容と同じテキストでは「4.77」なのになぁ。
とにかく、極度の不快を表明します。
★先ほど、昼のニュースで関東地方の有効求人倍率のニュースがありました。
「最も高かった東京で1.39倍で、前の月と同じでした。次いで群馬が1.00倍、栃木が0.86倍、茨城が0.84倍、千葉が0.76倍、神奈川が0.73倍、埼玉が0.65倍と、4つの県で前の月を上回りました。」
という内容。原稿は小数表示でした。しかも「ちょうど」の場合も「1.00」と、「ちょうど」を表す「0」まで使ってますね。
画面表示の一部です。
読まれた内容と同じですね。小数表示だ。
これなら、違和感はない。
やっぱり昨夜の「4点77」は誤記で、誰も気づいていない、ということなのだろうな、と善意に解釈しましょうか。{変換ミスというのはこの場合まずあり得ないし・・・
{試みに私のパソコンで、「よんてんなななな」と打ち込んで変換したら「四点七七」となりましたが。笑える。}
あ~ぁ。
マイッタナ。
2013.10.14
ん?オオハナアブか?
クマバチだ。
クマバチはいつもぶんぶん音を立てて飛びまわる状態でしか接したことがありません。
近づけるチャンスはめったにない。
そっと、そ~っと。
体に丸い粒々の花粉がいっぱいついています。
庭のフウセンカズラのグリーンカーテンのネットです。
ハチのいる場所には花はない。ネットのロープにくっついています。
私が近づいても気にせず、何かやっています。
前脚でロープにつかまって、中脚をしげく動かしています。
体中が花粉だらけなので、どうも体の掃除に専念しているらしい。
全然こちらを気にしていないので、私もだんだん大胆に詳細を見に行く。
脚で花粉を掻き寄せているようです。
後ろ脚の花粉を掻き落とすところ。
花粉が塊になってポロッと落ちて行きました。へぇ、そんなことするんだ。
しばらくこの掻き落としをやっていましたら、大分花粉が少なくなりましたね。
でもやっぱり気になるらしい。
ミツバチのように花粉を集めて持ち帰る、ということはしないのですね。
体についてしまった花粉が邪魔で仕方ないようです。
ミツバチにこれを見られたら、もったいない、と怒られそう。せっかくの花粉なんだから団子にして食べなよ、クマバチさん。
最初に見かけた時に比べるとずいぶんさっぱりしましたが、背中の方までは掃除できそうにないですね。
前脚を、チョンとロープに引っかけてぶら下がっているようすは、「かわいらしい」としか言いようがなかったです。
それにしてもなぁ、ずいぶん長い時間私がそばにいて写真を撮っているのに全く意に介しない、というのも、大胆だなぁ。
傍らに人無きがごとし、という行動でした。
さすがクマバチ、ヒトごときにビビったりはしません。
★小池龍之介さんという僧侶が朝日新聞で「心を保つお稽古」という連載コラムを書いておられます。
今年の2月21日の記事で
・・・
長年にわたって菜食を続けて精進料理の自炊をしてきたのですが、一昨年ごろから自分の場合、栄養失調とおぼしき症状が出始めてまいりました。
・・・
そこで動物性の食品をとるよう勧められたのですけれども、第一のこだわりとして肉・魚は食べられません。第二のこだわりとして乳製品や卵も食べたくなく、そうこうするうちに多忙さも加わり体調は徐々に悪化してしまいました。
・・・
元々は、心身を整え瞑想しやすいようにと継続してきた食生活ですのに、まさにそのせいでふらついて、瞑想しづらくなっているのを認めざるを得なくなったとき。ようやく、こだわりを半歩手放して無精卵とヨーグルトを食べる気になったのでした。おかげで最近はすっかり元気。うーん、卵焼き、おいしいですね。
自己像への執着はそれに応じた思考や見解とくっついていますから、その執着を手放すに際しては、自分が愚かだったことを認めねばなりません。それには「自分は正しかったんだ」と思いたがるプライドがうずき、苦痛が伴うものではあります。
・・・
とまあ、御苦労なさったようです。
★私は「菜食主義」というものに疑念を持つものです。
植物を食べるのはよくって、動物はいけない、という論理が間違っていると考えるからです。
植物も動物も、真核生物、ミトコンドリアを持ち、酸素を使ってエネルギーを獲得する生活様式を持ち、繁殖に際しては「減数分裂」という同じ方式を用いて生殖細胞を作り子孫を残してきた。
何か差をつける必要がありますか?
一緒に生きてきたお仲間じゃないですか。
私たち「ヒト」は、他の生命を食べることでしか生きることができません。
植物と動物に差をつけるなどということより、もっと大事なことがあるはずなのです。
自分がどのように生きるか、ということでしょう。
欲望にまみれて生きる人たちは、何を食べたって「命を貶める」のです。
欲望を離れて、生命38億年の流れに身を任せてちゃんと生きる人は、何を食べたって「命を讃える」のです。
★さて、この10月24日の記事で小池さんは
筆者の中で十年以上にわたって続いた菜食(ベジタリアン)生活は、前に本欄で記したように卵を食するようになり、崩れました。それに続いて今月ついに、栄養のため週に一度のペースで魚を食してみたのです、清水の舞台から飛び降りるかのように、恐る恐る。
・・・
お金を払って魚料理を注文するのも間接的に殺生サイクルを進めることになる……。「君の死体を食いちぎって栄養にさせてもらうね」と懺悔の気持ちをこめて、感慨深く噛み締めたのでありました。それと共に、十年来「菜食の自分は正しい」と思ってきた、主義の檻から脱獄したかのような、新鮮な心地の中にもいたのでした。
・・・
こう書かれました。
「なまぐさ坊主」になってしまった、というような気持ちでおられるのでしょうね。
純真なお方です。
おなぐさめしましょうか。ブッダのお言葉で。
「ブッダのことば スッタニパータ」中村 元訳、岩波文庫 青301-1
第二 小なる章
二、なまぐさ
243:この世において欲望を制することなく、美味を貪り、不浄の(邪悪な)生活をまじえ、虚無論をいだき、不正の行いをし、頑迷な人々、――これがなまぐさである。肉食することが<なまぐさい>のではない。244:粗暴・残酷であって、陰口を言い、友を裏切り、無慈悲で、極めて傲慢であり、ものおしみする性(たち)で、なんびとにも与えない人々、――これがなまぐさである。肉食することが<なまぐさい>のではない。
245:怒り、驕り、強情、反抗心、偽り、嫉妬、ほら吹くこと、極端の高慢、不良の徒と交わること、――これがなまぐさである。肉食することが<なまぐさい>のではない。
「肉食することが<なまぐさい>のではない」とブッダはおっしゃいました。
その人の心が、生き方が「なまぐさい」のであれば、菜食主義でも「なまぐさ」なんです。
どうぞそのようにご理解を深めてください。
2013.10.12
カナヘビって、特に成体は、樹上性が強いんですね。
小さな幼体が地面を走っているというのは、よくあるのですが、成体はこうやって木の葉の上、枝の間で見ることも多い。
そういうところの「イモムシ」なども食べるのかな。
いえ、ヒメクチナシのオオスカシバがまるっきり増えないのを見ての、想像です。
現場を見たことがあるわけではないです。
アシナガバチがイモムシを肉団子にしているのは見たことがあります。
カナヘビが何かを食べているところは見たことがないのです、実は。
今年は庭にカナヘビが多いので、何か庭の生態系に影響が出ているのかな、などとも思っていますが、いいさ、自然にバランスの取れるように生きてください。
そういう庭です。
2013.10.12
駅のそばのコンビニです。サンクス。
春でしたか、店内を改装したのですが、そうしたら素敵な工夫が施された。
レジの前の、小物置きの台に写真のようなくぼみというか切れ込みというか、が作られたのです。
各レジ機の前にそれぞれあります。
私:これ、私のようなステッキ使用者のための配慮かい?ありがたいなぁ。
店員:傘とかも。
私:ああそうかぁ、日よけの傘を持っている方も多いものなぁ。会計の時にすっごく楽でいいよね。
店員:ありがとうございます。
というわけなのです。
いや実際、便利というか助かります。
財布を出して支払いをするには両手を使う。ステッキをどこかに立てかけたい。
こういう切れ込みがあると、ステッキが転がって倒れずに済むので、実にありがたい。
本屋のレジでは、たいてい何かの見本の本などが置いてあって、それを利用してステッキを立てさせてもらっていますが、積極的にこういう工夫をするとは、これは粋な計らいだ。
傘の方も楽ですね。人数としてはそちらの方が多いでしょう。
ということは、ステッキ利用者も、元気だけど傘をさす人も、みんな便利=ユニバーサル・デザインですね。
少し前に上のような会話をしたのですが、この日、思い切って、写真撮っていいですか、と店員さんにたずねたら、快く了承してくれました。
写真を撮って、モニターでその写真を見てもらって、お店に迷惑のかかるようなものは写っていないことを確認してもらいました。
お店の名前は出してもいいの?と聞いたら、悪い事じゃないのですから、いいですよ、と。
ありがたいことです。
改装のときなどには、こういう工夫をしていただけるのは嬉しいことですが。
既にある小物置きの台に、わざわざ切れ込みを入れることはないと思います。
何か、ステッキや傘を軽く立てかけられるような、出っ張りをつけるとか、何か少し重さのある物を置くとか、工夫のしようはいくらでもあると思います。
ぜひ、お願いしたいものです。
眼の定期検診に行った眼科で、ストレートな線の小物置きだったので、受付の方に、こんな工夫があるとすごく楽でいいんですよ、眼科の患者さんには年配者も多いでしょうし。と、話をしてきてしまいました。
普及するといいな。
Many thanks for Sunkus.
2013.10.12
土曜日の「本屋散歩」に出かけようと庭を横切りランタナの前を通って、勝手口の方へ。
ランタナの花にアオスジアゲハが飛来していて、花から花へ移りながら蜜を吸っていました。
妻を呼んで、一緒に見ました。ずいぶん長くランタナの花の周りを舞っていましたので。
きれいでしょう。
日差しを受けて輝いています。
★で、二人して気づいたのですが。
ランタナの花は、小さな花の集合です。
その一つ一つに、順番に口吻を挿し入れては抜いて、隣へ、また隣へ。
これは後から参考のために撮った写真です。
左の花では小花が輪になっていますね。
アオスジアゲハは、並んだ小花に順番に口吻を入れて蜜を吸っていた。
ということは、視覚的に、今吸っている小花、次の小花、と「見ながら」蜜を吸っているのではないでしょうか。
花にとまって、口を伸ばしたら、咲すぼまりの花の奥に自動的に口が入っていった、ということではないと思います。あてずっぽうではない。
能動的に、これ、つぎ、つぎ、と見ながら吸っていく。
確実に蜜を吸う場所を「見て」いると思います。
ホシホウジャクなども、空中に停止したまま口を伸ばして花の奥の蜜を吸うのですから、視覚情報を使わなければ無理です。
複眼で見る世界で、目の前の花の構造がきちんと識別できる、ということですね。
私らはいわば「個眼」で物を見ていますので、複眼の世界は想像するしかないですが、意外と世界の見え方はそう違わないのかもしれないな、などとも思うのです。
台風27号・28号の関係で、この言葉が登場したのはいいのですが、ちょっと「混乱してますね」という状況ですね。
★朝日新聞では
「藤原の効果」、複雑な台風の動き類型化(朝日新聞 2013年10月25日05時00分)
・・・
その藤原が、二つの台風が接近した場合に互いに影響し合い複雑な動きをする現象を分析、類型化して1921年に発表したのが「藤原の効果」だ。
その動きのパターンは6種類。弱い台風が強い台風に融合する「相寄り型」。先行する1個をもう1個が追う「追従型」のほか、「離反型」「時間待ち型」など、さながら恋人同士の関係のよう。双方が1千キロ以内に近づかないと顕著に現れないとされる。
・・・
■データ少ない時代には有効
・・・
気象庁の藤田司・アジア太平洋気象防災センター所長は「データが限られた時代は過去事例の類型化が予報に有効だったのだろう。現在は、後からみれば藤原の効果と言える複雑な動きも織り込んだうえで予報を出している」と説明する。
気象情報提供会社ハレックス気象担当部長の市沢成介さん(69)も「変な動きをしたら何でも藤原の効果と言い出すのはおかしい。いまでは複雑な動きもほとんど説明がつく」と話す。
・・・
■災害防ぐ予報、考えの根底に
気象庁OBの市沢さんはそれでも、63年に入庁後しばらくは「藤原の効果」を加味して予報を組み立てるよう先輩から指導されたという。「先達の築いた偉大な理論と経験則です」と藤原の足跡には敬意を払う。
・・・
★毎日新聞では
質問なるほドリ:台風の接近、多いよね?(毎日新聞 2013年10月25日 東京朝刊)
・・・
Q 27号と28号は同時に北上しているけど、複数の台風が近い距離にあるとどんな影響があるの?
A 台風同士が約1000キロ以内まで近づくと影響し合って、反時計回りにお互いを追いかけながら回転したり、小さな台風が大きな台風に吸収されたり、複雑な動きをするとされます。旧中央気象台(現気象庁)の台長だった藤原咲平さんが戦前提唱した説なので「藤原の効果」と呼ばれます。
現在の進路予想は気圧、気温などをコンピューターで解析する「数値予報モデル」を採用しています。藤原の効果の概念も組み込まれ、進路予想が混乱する可能性は低くなっています。
確かにね。
・藤原咲平さんが「二つの台風が接近した場合に互いに影響し合い複雑な動きをする現象を分析、類型化して1921年に発表したのが「藤原の効果」だ。」
・「先達の築いた偉大な理論と経験則です」
・藤原咲平さんが戦前提唱した説
それは間違いじゃないし、当初の藤原氏の説は「経験則」だったのかもしれません。
でも、私が解説したように
◎回転の向きが異なる二つの渦は安定的に共存しうる。
◎回転の向きが同じ二つの渦は安定的には存在できない。
ということは、これは物理的な事実です。
ただ、「安定的に存在できない」ときに、じゃあ、どう動くのさ、となると、
初期には経験則として類型化することは有効だったでしょう。
現在は、気象データはきめ細かいし、スーパーコンピューターを使って、流体力学的に予報が作られるようになったので、経験則はほとんどいらなくなったのでしょう。
藤原の効果のせいで事態が複雑化している、と考える必要はありません。
{でもね。気象予報に携わる方は、必ず「空」を見るべきですよ。空の見方も知らないで数値予報を伝えるだけでは、生きたきめ細かい予報はできませんよ。}
でも、台風が二つ接近すると、通常の滑らかな進路予想からずれて、妙な動きが入ってくるよ、ということを知っておいても悪くはない。そのような現象に名前をつけて「藤原の効果」と呼ぶんだよ、と理解してもよいのではないでしょうか。
気象庁の予報を頭っから信じ込むのではなくて、気象庁の予報を「メタ」な立場から眺めて、ふむ、藤原の効果というもののあらわれが、数値予報の中に出てきているようだな、と見ることができるようになったらいいな、と思うわけです。
藤原の効果は、出発時は経験則でしかなかったかもしれませんが、実は渦というものの物理的な性質が背後にああるのです。
物理法則の実体化としての気象、のもとで私たちは生活している、と感じてください。
天気予報は、流体力学という物理学の具体的な表れなのです。
物理って「日常的なもの」でしょ。
★もっかい。
夏の気圧配置は南高北低で、冬の気圧配置は西高東低
ですね。
日本周辺の支配的な気圧配置を見れば、高気圧と低気圧がペアでしょ。
時計回りの高気圧と、反時計回りの低気圧という回転の向きが異なる二つの渦が、日本列島をはさんで「安定的に共存」しているわけですね。
これって、物理的な出来事でもあるんですね。
★リンク
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-f0d3.html
2013年10月23日 (水)「藤原の効果」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-fc94.html
2013年10月24日 (木)「渦について(後に追記あり)」
2013.10.10
雨戸を閉めようとしたら、西の空に。
普通、天使の梯子というと、上から下へ開きますけど、今回のは沈みゆく太陽の光線で上へ向かって開きました。
空気が清澄なら光の筋が見えるわけはないわけです。
曇り、とか濁り、とかは感じられないけれど、微細な粒子(液滴も可)が空気中にあるということですね。それが雲の隙間から洩れた光線を散乱して、光線を横から見ている私の眼に見えた、ということです。
高校化学でコロイドのところで「チンダル現象」というのを学んだかと思いますが、あれとほぼ同じ現象と考えていいでしょう。
我が家からの空は、どうしても人工物が入る。
広々と何もない空とは縁遠い生活です。
ぶつぶつ:チンダル現象と教えては来たんですが。
Tyndall の発音は、実際のところ、チンダルなんでしょうかねぇ。
ティンドールではないか、という疑念を抱えたまま教師生活を終えてしまいました。
ネイティヴの発音を聞いたことがないのです。
2013.10.10
妻が外出。2階にいた私は、ドアの音を聞いて、ああでかけたな、と思っておりましたら。
突然、ドアが開いた音、小走りに妻が玄関のところまで来て、セスジスズメが歩いてるわ!と大声。
???状況が理解できない。成虫が歩いてるのか?そんなぁ。なんだ、なんだ。
と降りて見れば、玄関から小型の飼育ケースをもって飛び出していった妻が、セスジスズメの幼虫を「保護」して連れてきました。
なんだよ、幼虫か、どうしたんだよ。
道の真ん中を歩いてたのよ、あのままじゃ車にひかれちゃうわ。
というわけで、無事保護されたセスジスズメの幼虫です。
蛹になるべく、潜り込みやすい場所を求めて歩き始めたんでしょうね。
妻に発見されてよかったよ。
別の女性なら、ギャァ~、だよ。車にひかれちゃうかもしれないし。
今回の幼虫は茶系ですね。渋い。
7対の目玉模様が輝くようだ。
細工が細かいなぁ。バットマンみたいな模様がありますね。
瞳の輝きのつもりかなぁ。
こういう風に見ると、かなり蛇風ですね。
あるいは、(人の)顔パターンというか。
とにかくまあ、私共の保護下に入りまして。
蛹になるつもりなんだろうけど、食い足りなかったりしたらかわいそうだし
と、腐葉土をケースに入れ、ホウセンカの葉も入れて静置。
何日かして、もう蛹になったかな、と葉を取り除けていったら、くぼみを作って丸まっていましたが、まだ蛹にはなっていなくて。
ばたばた暴れて、うるさいな、といわれてしまいました。
ごめんごめん、とまた葉を重ねて、静置。
10.16
10月16日にまたそっと覗いてみたら、蛹になっていました。
安心してちょっと大胆に撮影。
足元の部分を拡大すると
きれいな脱け殻です。幼虫の頭には側単眼まで見えるという脱け殻。
よかったよかった。
おばちゃんのおかげだよ、よかったね、と蛹に言い聞かせてやりました。
10月25日現在、まだ羽化していません。
2013.10.10
セスジスズメが羽化していました。
このセスジスズメの幼虫時代、蛹時代の姿は下の記事にあります↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-9381.html
2013年10月 1日 (火)「セスジスズメ」
落ち葉の下に潜り込んで蛹になりました。
足場が必要かも、と前の記事では書きましたが、結局何もせずにいたのです。
そうしたら、この日、羽化していることに気づきました。
羽化直後なのか、2,3日経過していたのか、はっきり分かりません。チョウのように、羽化後、体が乾いて飛べるようになると、出たいよ、と騒がないようなのです、で、気づくのが遅れた。
ごめんな。
羽化してるぞぉ、と妻を呼んだのですが、始め腹側しか見えなくって、地味なガねぇ、と申しておりました。背中側から見るとかっこいいんだよ、といいつつ、少し動いてもらって、撮影。
あら、スマートね、と妻の感想。
この「筋」がいいんですよね。色は地味だけど。
出してやったら脇のトクサにとまってじっとしていましたが、やがて飛び去りました。
今年100匹を超えて羽化したぞ、という話をする時、このセスジスズメもカウントに入っています。同じチョウ目ですから、差をつけるいわれはない。
我が家発のスズメガさんです、一緒だもんね。
2013.10.10
これは羽化したてとかいうのではありません。
ボウガシの葉の比較的高いところに平らになっていたので、面白がって一枚。
メスです。
ゆっくり翅を開閉してきれいな姿を見せてくれました。
花がある場所ではないので、休憩、なのでしょうね。
10.10
これはどうだろうかなぁ、10月9日に2匹羽化して旅立っていったのですが、そのうちの1匹ではないか、と(希望的に)想像します。
昼の散歩で、外へ出て、まず突き当りの方へ行き、今度は線路の柵の方へ向きを変え、柵の中の状況を観察しながら歩くのですが。
線路の柵の端っこにいたら、その目の前にこのアゲハが飛来して、オシロイバナにとまった。花はもうしぼんでいて、吸うような蜜もないのに、わざわざやってきてくれた、と、そういう感じがしてならないんですね。
こんにちは、元気だよ、と挨拶に来てくれたような気がしてなりません。
妻も、玄関を出るとチョウが近づいてくるのよ、あいさつに来るのね、と言っております。
チョウ・ワールドの住民なのです。
2013.10.10
前回、濃い緑の葉の中にものすごく濃い色のつぼみが顔を出したところを載せました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-0107.html
2013年10月11日 (金)「シュウカイドウ」
花がだんだん開いてきました。
そうするとやはり色は「稀釈」されてきますね。
いえ、この状態でだって、緑と赤の鮮烈な対比、なのですけれど。
でもやっぱり、つぼみって濃い、なぁ。
昨日、藤原の効果などのお話をしましたが、今日は、実験できますよという話。
★実験ではないですが、竜巻の映像がテレビでたくさん流れました。
あれは雲を伴うことで可視化された大規模な大気中の渦管です。
小規模なものは、風に木の葉が巻きあげられて渦を巻く、というのが見られますね。あれも渦管の可視化。
★新しい水から沸かしたてのお風呂に入りますと、水にとけきれなくなった空気が微細な泡となって肌に着きますね。その状態で、肌を手のひらの縁で撫で、掻き取り、肌から手を遠ざけるように、穏やかに動かして下さい。肌と遠ざかる手の間に、周囲から水が流入しますが、その時渦管が生成し、そこに微細な気泡が巻き込まれて可視化されます。
まるで白い糸のようなものが水中に引き伸ばされるのを見たことはないですか?
あれが渦管です。
渦管が水面に達すると、渦管の断面が、水面のくぼみとして現れるのですが、そこまではなかなか見えないと思います。
あるいは、二酸化炭素入浴剤で湯の中に微細な泡があるときでもできます。
ぜひお試しください。渦の実態とはこういう管だったのだ、ということが実感できます。
また、想像力を働かせて、この渦管が両端でつながったら「リング状」に独立した渦管の輪ができるのだな、煙の大砲や、イルカのバブルリングと同じなんだな、などと考えながらじっくり温まって下さい。
湯当たりなさいませんように。
★手のひらを湯の中から水面に立てて、手を押すように湯の中に沈めると両側に渦ができますよね。
手が沈みきるまでは緩やかに、手が沈んだら一気に深く手を沈めると、水面からかなり深くまで渦管を作ることもできます。面白いですよ。
★水面のくぼみ程度の渦でいいので、確実に渦が作れるように練習して下さい。
それと水面の反射などを利用して、渦を観察することに慣れること。そして、普通の渦の寿命がどの程度か、なんとなく体感しておくこと、これをお願いします。
手を手前から向こうへ押すようにして沈めた場合、手のひらの左側に反時計回りの渦ができ、右側に時計回りの渦ができます。
これを、図中では反時計回りの方を「渦A」、時計回りの方を「渦B」と表記しました。
先ず図1のように。
左右の手を並べるようにして、押し沈めると、両手のひらの間には、回転の向きが逆であるような渦を並べることができます。
この並んだ渦を眺めると、特に相互に干渉することなく、並んだままやがて消えていきます。
次に図2のように。
両手のひらを向かい合わせに交差するような動きをして渦を作ります。
すると、手のひらの間には、同じ回転の向きの渦が生じてすれ違うことになります。
観察していただくと、この時の渦は、互いに相手の周りを回るような、絡みあうような動きをして、すぐに消えてしまいます。
このケースが「藤原の効果」の原理に対応するものですね。
なんだかんだいっても、お風呂遊びは楽しい。
のぼせてしまわないようにしながら、楽しんで下さい。
★水面に渦を作った後、渦の下を掻きおろすように手を動かして水を下に流します。
すると、渦が深くなったりして寿命を延ばすことができます。手を動かすエネルギーが渦に供給されたのだ、という見方もできます。
また、渦の真下で、手のひらを斜めにして水面に平行に動かすと、渦を長持ちさせることができます。これはその斜めの手のひらの水平な動きが下への水流を生じて渦を強化するのです。
これが、船の「櫓をこぐ」という動きの原理です。
櫓を動かす方向と船の進行方向とは垂直ですね。
水泳でスカーリングという動きがありますが、これも同じ原理です。
★ずいぶん昔に「気を送る」とかいって、机の上に倒れやすく折った紙を置き、ちょっと離れたところから、手のひらを開くようにしながら何かを送るような動作をして、紙が倒れて、「超能力だ」と騒いだことがありました。
手のひらを開く動作では、大した「風」は起きませんので、風が吹かないのに紙が倒れた、気を送ったからだ、というのでした。
これ、実はおそらく「渦」です。渦は質量のある物体のごとくに進んで、紙にぶつかって倒すことができるのです。
お風呂で渦の実験をして身につけていただくと分かりますが、渦を作るというのと、水流を起こすのとは違うんですね。
渦はしばらくの間、あたかも質量のある物体の塊のごとくにふるまって進行する。
水中で魚が泳ぐ。このとき、尾びれで渦を後方へ押しやって、その反動で進む、という泳ぎ方があるのです。ある種の「渦ロケット」ですね。質量のある物体のごとくに扱える渦に速度を与えて送り出すと(運動量の放出)、同じだけの運動量を送り出した側も得て、前進できるというわけです。(運動量保存の法則)
アメンボが水面で脚を後へ掻くと、水中に小さな渦が出来てそれを後に送り出すことができます。
このようにして後方へ運動量を放出すると、アメンボ自体が前進する、というメカニズムがあるようですよ。
★だらだらと、渦について頭に浮かんでくることを書き連ねました。
よろしければ今晩、入浴時に、渦管の観察と水面の渦づくりなどお楽しみください。
反省:2013.10.25記
上で、水面に渦を作って観察する話を書きましたが、「頭の中の実験」はやはり最適ではなかったですね。
私自身は頻繁に渦を作って遊んでいるものですから、つい、上の図のような組み合わせでもいいだろうと、描いてしまったのですが。
◎回転の向きが異なる二つの渦は安定的に共存しうる。
これは、片方の手のひらを押すような動作をしながら沈める、という単純な渦の作り方で十分に観察できます。手のひらの両側に生成した渦が、ペアを組んでずっと移動していくのが見られます。
◎回転の向きが同じ二つの渦は安定的には存在できない。
これは上の図でご紹介した方法では、なかなか難しいですね。
手の周囲にできた渦が複数絡みあってしまって、識別が難しいです。出来事が複雑化してしまいました。
渦は絡みあうなぁ、ということぐらいは分かります。
その程度の実験だとご了解ください。
手のひらを手前に向けて沈めて、大きな渦を作り、干渉させるというようなことも試みてください。よろしく。
やっぱりやってみないとダメですねぇ。やってみてもダメでしたけど。
反省。
2013.10.10
ずいぶん秋も深まってきましたが、まだ咲きます。
「咲き仕舞い」というのか「仕舞い咲き」というのか、これが今年最後の花だよ、というのを見届けようと思っているのですが。
単に5枚の花弁がくっついて鉢のようになっているだけでなく、それぞれに切れ込みがあって、10枚が並んでいるような感じになりました。
色々な咲き方をしてくれます。
髭は一本だけ。
でも、これでも、ヒゲだもん、と言っています。
花の中央。み~んな「白」の世界。
この粒々感も、いいですね。
こちらは、つぼみのくせに「髭もじゃ」。次に咲くのはこれかな。
つぼみと葉一枚とがセットになるようですよ。
こちらもそうです。
これから咲くつぼみたち。
只今準備中。
種も採れます。来年再現できるかな。
そうそう簡単には「仕舞い」にはなりませんよ、と言ってますねぇ。
咲き始めは確認しやすいのですが、「咲き仕舞い」は難しいなぁ、嬉しいけど。
ずっと見続けるよ。
2013.10.8
キンカンの葉の上にいました。
カメムシ目 > グンバイムシ科 > トサカグンバイ
です。
パッと見て、グンバイムシはすぐ分かります、軍配の形をしていますから。
わかりやすくていいですね。特別虫好きということでなければ、グンバイムシだ!でいいと思います。それでも、虫に詳しいんだね、と言ってもらえますよ。
アワダチソウグンバイはよく見かけますが、これはちょっと違うみたい。
調べてみたらトサカグンバイのようです。
名前の由来の頭の特徴まではとらえられませんでしたが、眼が赤く光るのはとらえられました。
今の季節、セイタカアワダチソウの葉に、こんな姿の虫がいるかもしれません。
眺めてみてください。サイズは4,5mmです。
★朝日新聞の記事から
二つの台風「藤原の効果」も 相互作用で動き複雑に?(2013年10月23日01時08分)
非常に強い台風27号は22日、沖縄の南東海上を北西に進んだ。週末には西日本や東日本に近づく見込みで、伊豆諸島でも注意が必要だ。強い台風28号も南鳥島の近くを西寄りに進行。二つの台風が1千キロ程度以内に接近した場合、相互作用で動きが複雑になる「藤原の効果」で予報が難しくなることもあるという。
(後略)
読売新聞では
「藤原の効果」…台風27・28号の動向複雑に(2013年10月22日11時43分)
台風27号の進路は予想が難しくなっている。もともとスピードが遅く、数日後の位置を予測しにくかった。さらに、27号を追いかけるように進む28号と接近すると、二つの台風が相互作用する「藤原の効果」により、動きが複雑になると見込まれ、予報のブレが大きくなる恐れがある。
(中略)
日本気象協会は「27号はもともと予測が難しい台風だった。それに加えて、今後は藤原の効果があるため、さらに動きが複雑になるだろう」と話している。
◇藤原の効果
二つの台風の距離が約1000キロ・メートル以内に近づくと、互いに影響して台風が複雑な動きをすること。中間点を中心に、二つの台風が反時計回りに互いを追いかけるように回転したり、小さい台風が大きな台風に吸収されたりする。戦前に中央気象台(現・気象庁)台長の藤原咲平氏が提唱した。
さらにNHKラジオの気象予報士・伊藤さんのブログでも
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/10/post-1249.html
「早起き☆お天気☆ONAIR日記」2013年10月22日 08:55
(前略)
きのうから、「台風が合体しないの??」と何度も聞かれて、「近づくと"藤原の効果"で複雑な動きをすることがあるんです」と"藤原の効果"をキーワードに話してたら、今朝、大久保ちゃんから「朝ご飯のときにその話をして"藤原の効果"が頭に残ってたら、夕方のYahoo!の検索ワードの上位に入ってた」と教えてもらいました。
台風がある程度の距離に近づくと、複雑な動き(片方が待ったり、離れていく動きをしたり...)をすることがあるので、最新の予報をご覧ください。
(後略)
近年、あまりこの「藤原の効果」という言葉を聞かずにいました。
65年も生きてますと、何度か聞いていますよ。
さらに、これからお話しするつもりの事情で、私は小学生の頃にこの藤原の効果の原理を「理解」してしまっていました。
伊藤さんという気象予報士さんは、データはもちろん気象庁発表のものを使うのですが、気象現象への理解が深く「自分の言葉で」解説して下さいますので、好感をもっています。
なんだかなぁ、雲の名前も知らないの?というような、初歩的なレベルどまりの予報士の方も多く見受けますので。
★さて、ウィキペディアから引用します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E3%81%AE%E5%8A%B9%E6%9E%9C
藤原の効果
藤原の効果(ふじわらのこうか、英:Fujiwhara Effect)または藤原効果とは、2つの熱帯低気圧が接近した場合、それらが干渉して通常とは異なる進路をとる現象のことである。1921年に当時の中央気象台所長だった藤原咲平が、このような相互作用の存在を提唱したためこの名がある。
(中略)
2つの熱帯低気圧が接近すると、それぞれがもう片方の熱帯低気圧の周りを反時計回りに接近しながら移動していくことになる。これにさらに、亜熱帯高気圧や気圧の谷の風に吹き流される運動が足し合わされるため、熱帯低気圧ごとにかなり異なった動きが見られる。藤原の効果が見られるようになる熱帯低気圧間の距離はその熱帯低気圧の大きさや強さにより異なるが、だいたい1000km以内とされている。
(後略)
解説としてはこれで上々ですね。「後略」の部分に効果のいろいろな現れ方など書かれていますので、興味がおありでしたらお読み下さい。
★さて、私がなぜ小学生の頃に知っていたかというと。
岩波の科学映画のおかげなのです。
記憶はあやふやですが、確か日曜日の6時台の15分間、放送されていました。
「光子の窓」とか「シャボン玉ホリデー」とかも、日曜の6時台だったのではないかな。
この岩波の科学映画で見たことが、私の理系人間としての最も深いところでの基盤になっています。そして、その当時に直感的に理解したことが、後に理論的に分かるようになったりする経験をしていますので、「わからないままにのみこんでしまう」ということも、とても大事なことなんだ、と思っています。理解が後からついてくるということはよくあることです。
常に何でもかんでもそのとき「わかる」ことが大事だ、とは必ずしも思っていません。
★岩波科学映画で見たことを思い出しながら解説します。 図1
上の図1をご覧ください。
水槽に水が入っていて、中央に取り外しのできる仕切り板が立っています。そして、マグネティック・スターラーかなにかを回転させて、まるで「竜巻のような」渦を作ることができます。
ここまでのことを先ず、図から見てください。
{水槽の上下に点線で描いた円は、後で話に利用します}
図1では、渦の回転の向きが「逆」に描いてあります。
この状態で仕切りを抜き去るとどうなるでしょう?
2本の渦は、互いに干渉することなく、安定して存在し続けます。
では、同じ向きの回転をする渦を2本作って、間の仕切りを取り除くとどうなるでしょう?
渦同士が絡みあってしまって、自立した渦として存在できなくなり壊れてしまうのです。
どうして?
図2
上から渦を見た図のつもりです。
左の渦は反時計回り、右の渦は時計回りで、逆向きに回っています。
二つの渦の間の流れを見てください。同じ向きの流れですね。
ですから、特に相手の渦との間に干渉は生じません。 図3
反時計回りの渦を二つ並べてみました。
二つの渦の間の流れが逆ですね。
ということは、流れがここで衝突して、激しいことになるわけです。
一方が圧倒的に強ければ、弱い方を押し流してしまうかもしれません。
同程度の強さの渦なら?渦の方が反作用を受けて、相互に反時計回りに相手の周りをまわることになるでしょう。
それが「藤原の効果」の原理なのです。
水の渦で話してきましたが、空気の渦でも同じこと。「渦」というところに焦点を絞ると、同じ議論ができるのです。
図2と図3には、LとH、と書きこんでありますが、これはLが低気圧、Hが高気圧のつもりです。
●高気圧と低気圧は共存できます。高気圧から吹き出す風を、低気圧が吸い込む。流れに乱れは生じません。天気図上で高気圧と低気圧が並んでいても相互の干渉はないのです。
●熱帯低気圧のようなコンパクトな同じ向きの渦が二つ並ぶと、相互に干渉してしまいます。
一方が圧倒的に強ければ、相手を振り回したり、吸収してしまったり。
同程度の強さなら、相互の回転を生じたり。
それが藤原の効果なのです。
でも、偏西風やら周囲の高気圧の配置やら、その時に応じて状況が違いますので一概に「こうなる」とは決めつけられません。
今回の台風27号、28号の間で、相互の干渉が生じるかもしれない、というのが「27号はもともと予測が難しい台風だった。それに加えて、今後は藤原の効果があるため、さらに動きが複雑になるだろう」ということの意味です。
災害が絡むかもしれませんので、私ごときには決めつけ的なことは一切言えません。
ただ、「複雑な動き」をする可能性があるということ、その裏にこういう理屈があるということを知っていただければと思います。
★さて、最初の図の中で、「上下に点線で描いた円」がありましたが、これはなんでしょう?
渦という言葉は普通水面の渦巻きを意味しますが、実は水中にも渦の管が伸びていて、その水面での断面がが普通にいう渦なのですね。
そこで、この渦の全体を「渦管」ということにします。細長い渦の管です。
図1は、水の中の2本の渦管、ですが、空気中の2本の渦管と考えてみてください。
その渦管を延長して隣の渦管とつなぐとどうなるか?(点線に沿って)
図の場合のように渦管の回転の向きが逆である場合、延長してつないでも、回転の向きが一致します。
上側でも、下側でも。
うまく描画できませんでしたので、読者のみなさんの想像力で補って下さい。
つながるでしょ。
そうすると、環状に閉じた渦管というものが生まれます。
★イルカが水中でバブルリングというものを吹くのを見られますね。
これは水中での環状に閉じた渦管なのです。
最初はイルカたちが自分たちで発見した遊びだったらしいのです。
で、イルカの知能は高いので、誰かがバブルリングを発見して遊んでいたら、それを見た別のイルカが、あれ面白そうだ、とまねをしたというのですね。
これは高度な知能です。
猫などは個々にいろんな技能を持っていても、「まねる」ということがほとんどなくて、仲間に伝わるということは少ない。
◎人間にもバブルリングを作れますよ。
わたしも、出来ます。
息を適度に肺にためて、プールの底に仰向けに沈み、口を「あ」の発音より少し絞ったくらいに開いて、肺から息を「ほう」と吐くと、リングになって水面に浮かんで行きます。2,3個連続して作れます。
イルカさんの友達になった気分で嬉しいですよ。
ただし、水中で体や呼吸が自由にコントロールできるレベルの人に限定です。
下手すると、肺に水を吸い込みますからね、命がけになってしまう。
★理科の実験ショーとかいうので、「煙の大砲」というようなのをよくやりますね。
穴を開けた箱に煙を入れておいて、側面を叩くと、穴から煙の輪が飛び出すというもの。
これは、バブルリングと同じものです。
空気中の閉じた渦管を煙で可視化したものです。
▼やっちゃいけない実験:昔喫煙者だった時代。煙草の箱のセロファン包装を少し引き出して箱状にします。煙草の火でセロファンに穴を開け、煙草の煙を口から穴の中に吹き込みます。
そうして煙草の箱を指先でとんとん、と叩くと、直径が1cm足らずのミニ・リングが飛び出してきます。大学生の頃喫茶店でよくやった遊びです。
単に、煙の輪が飛び出して面白い、というだけでなく、環状に閉じた渦管という概念に少しでも接近できるように指導できるのが本当の理科教師でしょうね。
ショーをやって、わぁスゴイ、で終わるのなら、理科教育とはいいかねます。
実験さえやれば理科好きになるとは限らないのです。
★ところで、ちとややこしい話ではあるのですが。
粘性のない「完全流体」というものを考えます。
粘りがないので、何か物を入れてかきまわしても渦はできません。
もし、何らかの方法で渦が作られて「ある」としたら、粘性による運動の減衰がないので、その渦は消滅しません。
完全流体の中で、渦は「不生不滅」なのです。
これって、初期の原子論の原子の性質と表現が似ていませんか?
原子は不生不滅。
でね、空間はエーテルという完全流体で満たされている、光はエーテルの振動だ、という概念があった頃。
そのエーテルという完全流体の中の渦こそが原子の正体だ、と考えられたことが、短期間ですが歴史の中にあるんですよ。不生不滅ですものね。
マイケルソン・モーリーの実験でエーテルの存在が否定された、というようなところへ話はつながっていくわけですね。
余分な話でした。渦を巡っては非常に面白い話がいっぱいあるのです。
藤原の効果からいろいろ思考が飛びまわりました。
適当につまみ食いしてお楽しみください。
2013.10.7
おなじみの花ですが。
ん?ヒトデ形?
変ですねぇ。こういうのも「書き順を違えた」というのかなぁ。
植物の花にとって、こういう間違いは時々起るもののようですね。
ふ~ん。
ね、これが標準形です。
日本のキンモクセイはすべてオスの木ですので、花にもメシベはないわけです。
花の中央部にちょっとだけ出っ張りのようなものが見えますが、メシベの痕跡でしょう。
なんだか、寂しい木です。
別件
★ある化粧品メーカーの広告
金木犀のにおいが合図ですよ。
甘くなつかしい秋の匂いを感じたら、空気が乾燥しはじめた証。小ジワの芽が育ちやすい季節です。
だそうです。
わたしゃカンケイないけれど。
★朝日新聞の読者投稿欄で
「芳香剤のにおいでいつも頭が痛くなる。電車の中で、化粧品や柔軟剤のにおいに気分が悪くなることもある。」という方が「キンモクセイだってくしゃみや涙目の原因だけど、嫌いにはなれない。」と書いておられました。
★私は、キンモクセイの香りは遠くから漂ってきて、ん?どこから香ってくるのかな?というくらいのほのかな香りが好きです。
キンモクセイの木の下に立つと、香りがきつくて。ちょっと、つらい感じです。
変なたとえですが、昔、父親が髪を固めていたポマードを思い出すなぁ。
ちょっと、ぎとぎとした感じがキンモクセイの強い香りにはつきまとう気がしてしまいます。
★NHKの朝のニュース番組の中で、「フレーバーをつけた日本茶」という話が聞こえてきました。10月15日でした。
「ほうじ茶にドライハーブの金木犀をブレンドした」のだそうで、「フルーツのような香り」なのだそうです。
台所に立っていてこの話が耳に届いた瞬間、私は
ヤダ、ゼッタイやだ!ゼッタイ飲まない!
と叫んだのでありました。
個人的な趣味ですからお許しください。
ワタシ、桜湯とか、花の香りの紅茶とか、苦手なんです。
飲まないんです。
日本茶は日本茶の香りがいいんです。
そこにキンモクセイの香りがつくなんて、想像を絶します。
ヤダ。
キンモクセイは屋外でほのかに香るのがよい。
と私は思うのであります。
{繰り返しますが個人的な趣味です。笑ってお許しください。}
2013.10.7
今年はホシホウジャクがよく姿を見せます。
ランタナの花は好きみたいですね。
口吻の長いこと!
ホバリングしていると黄色が目立ちます。
翅は高速ではばたいているので、透明なのではないか、と思うほど。
オオスカシバの場合は、ホバリングしながら前脚を花にかけて口吻を伸ばします。
ホシホウジャクは、全面的に脚を体にくっつけてしまって体は完全に空中にある状態でホバリングし蜜を吸っています。
激しいホバリング動作と、蜜を吸うという動作が分離できるんですね、すごい。
写真写りはかなりいい。
激しく動き回っているのですが、フラッシュを発光させて撮影して、後で見ると、ちゃんと写っている。
翅の動きの範囲が見えますね。
★さて、こうやって花の前でホバリングしている姿を載せましたが。
木の葉に翅を閉じてとまっている姿とを見比べてみてほしいのです。
↓ここです。ここに、とまっている姿の写真があります。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-734a.html
2013年9月17日 (火)「ホシホウジャク」
ここでは、このとまった姿を見て、悩んだということを書きました。
ホバリング中の見え方とのギャップが大きいということをご理解いただけたでしょうか。
逆に、今はとまっている姿は見かけません。ホバリングばかりです。
★10月20日の夜7時のNHKニュースの中で、「はやぶさ2に搭載 内部の石採取の装置開発」というのを聞きました。
はやぶさ2に搭載 内部の石採取の装置開発(NHK10月20日 16時4分)
日本の小惑星探査機「はやぶさ」の後継機、「はやぶさ2」の打ち上げが1年余りあとに迫っています。
・・・
小惑星では地表だけではなく、内部の石や砂も採取して持ち帰るため、機体には金属の弾丸で人工のクレーターを作る世界初の装置が搭載される予定です。
その「インパクタ」と呼ばれる装置の開発試験が今月中旬、岐阜県飛騨市の山中にある試験場で行われました。
JAXAによりますと、試験は合わせて5回行われ、いずれも、およそ100メートル先の的の中央付近に弾丸を命中させることに成功したということです。
試験の様子はハイスピードカメラなど複数のカメラで撮影され、元は直径30センチほどだった金属の板が、火薬によって弾丸に姿を変え、秒速2キロという極めて早い速度で飛行する様子が映されています。
(後略)
こういう内容で、下のURLで動画も見られます。
(リンクがいつまで維持されるのかは知りません)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131020/k10015415281000.html
で、ハイスピードカメラの映像として下のような画面がありました。
丸いのが飛翔するインパクタです。
実験室内での映像でしょう。
縦縞があって、乱れが見えます。
その乱れをつなぐと、V字形の衝撃波面になります。
大雑把に線を引いてみました。
「目分量」で片側30度くらいしか開いてないですね。
30度というのは時計の文字盤の5分です。
う~む。
「秒速2キロ」だとするとarcsin(340/2000)≒10度
なのですね。(片側の角度です)
30度程度だとマッハ2くらい(約700m/s)なのです。
ま、そんなことを気にする人はほとんどいないでしょうけれど、
「インパクタの飛翔を実験室でとらえた映像で、秒速700m程度で飛んでいる時の映像です」
とでも言ってくれれば、科学的に「誠実」なんだけどなぁ、と思う次第です。
屋外での実験の映像もあり、この時はおそらく「秒速2000m」程度で飛んでいるのでしょう。
口うるさい理科じいさんの余分な雑感でした。
★なお、衝撃波面の角度と物体の速度の関係式は、下にあります。
上の図もここから持ってきました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-cdc0.html
2011年12月 9日 (金)「衝撃波」
・・・
いい加減な図なので、線がずれてたりしますがご容赦ください。
話を単純化して。
1秒間で、点Oから物体が速度Vm/sで点Aまで進みました。
ですから、AOはVという長さになります。
同じ1秒間に、速度vm/sの波はBまで広がりました。
ですから、BOはvという長さになります。
そうすると
sinθ=v/V
となるわけですね。
Vがvより非常に大きいと、θが小さくなるわけです。
Vとvが等しかったら、θ=90度になってしまって、いわゆる「音速の壁」みたいな状態になるわけです。
・・・
2013.10.7
ルコウソウの葉に、黒いものが。
イモムシのウンチじゃないか、という気がするのですが。
この周辺を見まわしましたが、とくにイモムシは見つかりませんでした。
虫を探すというときに、地面に落ちているウンチ、というのも重要な情報なのです。
食草の下にはウンチが落ちてます。
ちょっとマニアックですが、糞を見て虫を知る、というのもあるのです。
ルコウソウは前の記事でも書きましたが、アサガオの仲間です。
以前、ルコウソウでエビガラスズメの巨大幼虫を発見したことがあります↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-a567-3.html
2010年11月17日 (水)「エビガラスズメ幼虫」
そんな記憶もあって、ひょっとしてあいつらか?とも思ったのですが
ウンチの落とし主は、今回は分かりませんでした。
2013.10.7
これナ~ンダ?
キバナコスモスの花びらが散り落ちています。
フウセンカズラの実や葉、ルコウソウの葉などが散っています。
この情景を見て、夫婦二人して、ニコニコ。
というのはこれ、近くの保育園の園児たちがお散歩にやってきて、遊んだ結果なのです。
うれしいですね。
花をちぎってみたり、葉をちぎったり、痛かったり青臭かったり、いろいろな経験をするのがよいのです。それが逆に生き物への優しい感性を養う。
この日は、「○○先生がチョウチョつかまえたよ、見て見て」という声も聞こえました。
実によい。
イチモンジセセリか何かをつまんでつかまえたのじゃないかな。
子どもたちが集まって「観察会」をやっていました。
私たち夫婦は今でこそ虫の飼育が大好きですが、子どもの頃はたくさんの虫の命も奪ったのです。
花をむしってはいけない、虫を殺すなんて残酷だ、なんてやってると、かえって生き物を知らず、自然を大切にすることを知らない人になっちゃいますよ。
自然を大切にする人になるためには、幼い頃の自然の中での体験が必要なのです。
私共の線路際雑草園には保育園児に手で触ってむしって遊んでもらいたい、という意図があるのです。
丁寧に手入れされた丹精込めた「園芸」だったら、それを園児がむしろうとしたら先生は止めますよね。
うちのように雑然と茂り咲いていれば、安心して草花遊びもできるし、花もちぎれるし、葉っぱもむしれるし。
わぁアリさんだぁ、ダンゴムシさんだぁ、といじくりまわして大いに結構。
これを意図しているのです。
ちょっと時間差を置いて、別の保育園の園児のお散歩隊も通っていきました。こちらのお散歩は我が家の方の袋小路には入らずに逆方向へ線路沿いに散歩していくのですが、ご覧のように遊んで行ってくれました。
フウセンカズラを面白がってむしったようですね。
いい眺めだなぁ。うれしくって仕方がない。
10.12
この保育園の広告です。
「自然豊かな環境で五感を使って様々なことを発見します」
よいよい、善哉。
我が家もその「自然環境」の一部としてどんどん利用して頂きたい。
五感、就中「手ざわり、香り、色彩」などを全開にして遊び、吸収して下さい。
じゃんじゃんむしっていいよ、という意味です。
まことに喜ばしいことじゃ{年寄語で}。
★うっかりじいさんのぼやき。
Rythmique
リトミックという言葉はかなり昔から知っていたのですが、こういう綴りでしたか。
フランス語ですね。英語ならリズミックなんだ。
音楽を体で吸収するような方向性の教育なのだろうな、と綴りを見れば伝わりますね。
変にリトミックなんて気取らないで、分かりやすくいってほしかったなぁ。
今時やっと気づきました。トホ。
2013.10.7
12時半ころ。
線路際のカラスウリの葉に、クロウリハムシが2匹いて、溝(トレンチ)掘り作業の真っ最中。
見やすいように伸びあがって上から撮ると
左の虫は、斜めのアングルではよく分かりませんでしたが、溝は掘り終えて、その内側を食べ始めているようですね。カラスウリの葉は食べられないための阻害物質を出すのですが、溝でせき止めてしまって、その内側でのんびりおいしい葉を食べるわけです。
右の虫は今ちょうど溝掘り作業中。それにしてもまあ、きれいな円を描くものです。
10.7
12時45分頃。
線路沿いの花や虫を見て戻ってきたところ、です。
左の虫はずいぶん食べ進みました。
大きな穴が開いています。
右の虫は溝が二重になっていますね。そして食べ始めて小さな穴が開いたようです。
少しアングルを低くしてみました。
よく見ると、右の虫は12時半ころに掘っていた溝の内側にまた少し溝を掘って、溝の先を食べ始めたようです。
妻を呼んできて、見せました。
トレンチ行動というすごい技の解説をして、見てもらいました。
葉にこういう円が描かれていることがあることは知っていたようですが、目の前でクロウリハムシが実際円を描いてその中を食べている姿を見て、驚いていました。
それにしてもまぁ、みごとな円を描くものねぇ、とは元数学教師の妻の感想です。
10.7
15時過ぎ。
ちょっと見に行ったら、虫は一匹になっていました。
右の個体が消えて、左の個体が独りで食事を続けていました。
残っていた個体にピントを合わせると、葉の隅にまた小さく溝を掘って内側を食べているようです。
わぁ、落っこちそう!
なんかもう、後脚の置き場がなくなってきてますよね。
うっかりちょっと後退すると落っこちるんじゃないか、と心配になります。
自分の状態は把握してるんだろうなぁ、落っこちかかってから気づくなんて事はないよねぇ。
10.8
12時半過ぎ
どちらの個体かは知りませんが、また新たに溝を掘って食事をしていました。
その後はここのカラスウリの葉でクロウリハムシを見かけていません。
食痕は増えたように思いますが、ちょうどその瞬間に出会うということは稀な偶然なのです。
一期一会を日々体感しております。
★最近のところでトレンチ行動を扱ったのはコレ↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-4790.html
2013年10月 4日 (金)「トレンチ行動」
参考サイト
http://blog.goo.ne.jp/mushidoko64/e/be8463a63165e16615f92d3ae8d144e2
虫目で歩けば
朝日新聞の1面の下の方に「しつもん!ドラえもん」という小さなコーナーがあって、そこには質問があり、答えは紙面のどこかにあるので探しに行こう、という企画です。
他愛もないといえばまあそうなんですけど、面白がって毎日見ています。
10月18日付のこのコーナーは、開始以来「1337」回目でした。
1337という数は、知る人ぞ知る、有名な数なんですが。
ご存じですか?
車のナンバーや切符の番号などに4桁の数がありますね。
例えば「1234」としましょうか。
この数を、4つの数に分解します。1と2と3と4。
で、この4つの数に対して四則演算を行って、「10」を作るのです。
この例では
((1+2)+3)+4=10
((3×4)-2)×1=10
((2×4)+3)-1=10
・・・
いっぱいできます。
「1567」なんかどうですか?
4つの数が0を含まない1~9であって、重複がない、という条件下では
必ず10を作ることができる
ということが分かっています。
{私は、証明したのではなく、プログラム書いて全数検査して確認してあります。}
さて「1337」ですが。
0は含んでいませんが、3が重複していますので、単純に10になるかどうかはわかりません。
私が作ったプログラムは、1つだけ解答を提示します。ですから
1337から10を作ることはできる
ことを保証します。
トライしてみて下さい。
難問として有名なものなのです。
答えにリンクしておきますが、十分に苦しみ悩み抜いてからご覧くださいますように。
↓希望の種
「Answer.txt」をダウンロード
2013.10.4
黄色と黒で大型、遠目に一瞬クマバチかな、と思いましたが違いますね。
オオハナアブです。
前から写させてくれました。
ハエ顔。短い触角。
それにしても口の周りが花粉だらけになりました。
虫としても気になるらしく、掃除。
触角の下は気にしていないらしく、口を掃除。
あるいは、口で脚を掃除なのかな、どちらなのかは知りません。
でもやっぱりまた花に突っ込んでいきます。
もう、すごいですね。
複眼に模様があります。独特な模様です。
虫ナビというサイトでは
大きな複眼には迷路のような模様があり、頭部の複眼の間には3つの赤い単眼がある。複眼が互いに接しているのが♂で、離れているのが♀である。
幼虫が水生のため、池や湿地が多い草原でよく見られる。
とありました。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-abu_oohana.htm
この「水生の幼虫」というのが別名オナガウジと呼ばれて、気持ち悪がられる幼虫です。
「かかしさんの窓 オナガウジ」と間にスペースを挟んでアンド検索をかけてください。いっぱいヒットします。
「複眼の間には3つの赤い単眼」というのですが、実は2枚目から4枚目までの写真に単眼が写っていますので再度戻ってご覧ください。
正面から複眼の模様など撮っていましたら、下の方に何かいますね。
小さなハエのようです。
どのくらい小さいか、オオハナアブの顔と比べてご了解ください。
オオハナアブが飛び立つ瞬間が写りましたが、右下、あの小さなハエも写っています。
なんだか、大騒ぎなやっちゃね
とでもハエに台詞をつけてみましょうか。
ハエの部分の拡大。
ハエの種類はよく分かりません。見覚えのあるような気がするのですけどねぇ。
別の花へ移動しまして、また近寄れたものですから。パチリ。
黄色い帯のような部分がどうなっているのか、よく分からないのですが、面白い写り方をしました。
翅に薄黒い模様があるのですね。
目立たないのですが。
いっぱい写真を撮らせてくれました。
気のいいやっちゃ。
★朝日新聞の読者投稿欄「声」で、70代の方がこんなことを書いておられました。
・・・
昔は鮮魚が手に入らなかったので、祖母は塩イワシを買って料理していました。骨ごと砕いた団子汁など、無駄が出ないよう工夫をしていました。祖父も焼き魚を食べた後は骨や頭に熱湯をかけ、お吸い物として酒の肴にしていました。
・・・
私は子どもの頃、冬場、焼き魚を食べると、残った骨を火鉢の火であぶってカリカリに焼き「骨煎餅」といって食べたものです。おいしかった。
最近、食品からのカルシウム不足に加えて、紫外線にあたることを極端に嫌いすぎて、ビタミンDが不足して、幼児の骨格異常が起こっているというようなことを聞きます。
魚食べましょうよ、小骨は食べてしまいましょ。シシャモやメザシもいい、骨ごとバリバリ。
煮干しをかじるのもうまい。畳イワシなんてのもおいしかったな。
紫外線は健康のために必要なんです。適度にお日様にあたりましょう。
極度に紫外線を怖がるのはやめません?
ガラス越しの日光は紫外線が吸収されて少ないんですから、電車の窓から入る日差しまで遮ろう、なんて、潔癖症という精神状態になってしまいますよ。
赤ちゃんの日光浴は必須。骨の丈夫な子に育てましょうよ。
煮魚を食べた後の骨や頭をご飯茶碗に入れて、お湯を注いで、よく掻きまわし、くずして、「スープ」と称して飲みました。ダシがでてこれがうまい。
今の私が魚の目玉を平気で食べられるのは、このころの習慣のせい。ほぐしているうちに目玉も出てきますが、面白いから口に入れて、白くなった表面を歯で削って食べていると、そのうち中のまだ白濁していない水晶体が出てきたりして面白かったのです。味なんてないんですが、なんとなく目玉を食べるのは「おいしい」ですよ。
母親としては、そうやってご飯茶碗を湯で濡らしてくれると、洗いやすかったのですね。
もっと以前の、お膳に一人前の食事をのせて供した時代、ご飯の椀で湯を飲むのは、供する側への思いやりでもあったのです。
井戸水使ったり、石鹸があるかないか、という時代のことですからね。
弁当を作ってもらったら、弁当箱でお茶を飲むのは当たり前、そうすると後で洗いやすいですからね。弁当を作ってくれた人への感謝の気持ちです。
そんなこと、今はみんな知らないかもしれませんね。
朝日歌壇から
高野公彦選
無愛想な君の「ありがとう」が聞けるから月に一度はリビング床屋:楠 恵
わたくし、結婚して40年超、床屋に行ったことがありません。
浴室の入り口に腰掛けて、妻に髪を刈ってもらいます。
櫛の歯の間に剃刀の刃を挟んだようなもので削るように刈ってもらいます。
昔は頻繁でしたが、でも月一ではなかったな。もう少し間隔は広かった。
今じゃ、刈るべき髪が「息絶え絶え」ですので、年に3,4回で済みます。
経済的な生活でしょ。理髪料金いくらくらい節約したのかな。
昔はなぁ、床屋さんやってもらうと、刈った髪が洗面器に山盛りになるし、時間もかなりかかったのですが、今はさびしい、15分もあれば済んでしまう。あぁ。
高野公彦選
樽叩く餌の知らせに屋敷蛇梁よりおりて厨房にくる:安部長一
評:人になついた珍しい蛇。
「屋敷蛇」だそうです。アオダイショウですね。日本では屋根裏にアオダイショウが棲むことは歓迎されました。毒蛇でもなし、ネズミを食べるようですし。蛇と人、互いの生活が隣接することを毛嫌いなどしなかった。今はなぁ・・・。
コブラの芸、などもあるのでしょうから、アオダイショウも条件反射で餌付けすることはできるのですね。
★朝日歌壇(10/14)にこんな歌がありました。
高野公彦選
日本の文化だという居眠りを五割がしている昼の電車:内藤勝人
この歌は永田和宏氏もとっています。
で、選者のお二方は、「居眠りが日本の文化だ」ということについて、どう理解なさっているのだろう?面白い表現だ、と思われたかな?
私の知る範囲では、この話は、朝日新聞の書評に載ったのです。
「世界が認めたニッポンの居眠り」 [著]ブリギッテ・シテーガ [訳]畔上司:阪急コミュニケーションズ
外国人が日本で電車に乗って驚くのが車内の「居眠り」だという。車内だけでなく、学校でも会社でも、国会議事堂の中ですら、頭を垂れる人は多い。本書は英ケンブリッジ大学の研究者が日本の睡眠文化について調べた1冊だ。
日本固有の文化である「居眠り」の起源は平安時代にまで遡るというから驚きだ。近代になり、生活習慣の変化で我々は夜にまとめて寝るライフスタイルを理想にするようになったが、日本では昼間のうたた寝の習慣は残ったままだったという。(後略)
内藤氏は、書籍そのものか、この書評か、をうけて歌を作られたのではないかと想像します。
歌の評に「日本人の居眠りに関する書も出版されている。」というような文がはさまっていればなあ、と思う次第です。
台風26号の経過ですが
★ものすごかったです。
私の自宅付近では、16日未明から豪雨。風向きが北から北東くらいで、窓のほとんどない側から吹きつけましたので、気持ちとしては比較的楽でした。南から西の方向だと、大きなガラス戸などがあって、吹きつけられるとかなり怖い。
朝7時過ぎくらいからでしたでしょうか、雨が弱まって、風がものすごく激しくなりました。
それもほぼ午前中いっぱい。強風の状態は続きましたが、暴風ではなくなりました。
★さて、時々気象庁のサイトを覗いて、天気図をダウンロードしていました。全部漏れなく、ではないのですが。3枚お目に掛けます。
16日15時
6時、12時の時点では前線は現れていますが、まだ中心部には入り込んでおらず、台風は暖かい空気のかたまりとしての「熱帯低気圧」としての構造を保っています。
15時になると、温暖前線と寒冷前線が中心部でつながった「温帯低気圧」の構造に変化しました。
これを含めて私がダウンロードした天気図から気圧と速度のデータをお目にかけます。
月日 時刻 気圧 速度
1015 06 940hPa 25km/h
1015 09 945hPa 20km/h
1016 06 955hPa 60km/h
1016 09 960hPa 70km/h
1016 12 960hPa 80km/h
1016 15 968hPa 95km/h 温帯低気圧に変わる
1016 18 968hPa 95km/h
1016 21 964hPa 95km/h
1017 03 958hPa 95km/h
1017 06 958hPa 75km/h
台風が温帯低気圧に変わったからといって、それは「弱くなった」ということではありません。
構造が変わっただけです。
気圧はわずかに上がりましたが、速度が時速95kmに上がっています。これはとんでもない速度です。秒速に換算すると、26m/sで中心が進んでいるのです。その進行方向右側では(26+○○)m/sの風が吹くでしょう。○○の部分は台風から変わった直後ですから、30くらいの値は入るでしょう。
温帯低気圧でも暴風が吹き荒れるのです。
さらに、
温帯低気圧に変わってからも、気圧がわずかに低下するという「発達」をしましたね。
構造は温帯低気圧ですが、持ち込んできた水蒸気量が、突然消滅するということはないのですから、暴風雨が続く、ということに変わりはありません。
台風情報を見聞きしていて、温帯低気圧になったか、もう大丈夫だ、とは思わないでくださいね。
こと台風に関しては、災害を伴いますので、私ごとき素人がうっかり発言するわけにはいきません。
ですから、事後に、後知恵で、注目点などをお話しできる程度なのですが、防災知識の片隅にでも置いて下されば幸いです。
★私はテレビはニュースくらいしか見ない人です。ドラマは「見ない」というより「見たくない」ものですから、最近の事情はよく知りません。それでも、「倍返し」ということばが流行っているらしい、くらいのことは新聞紙面から読み取れますので、ふ~ん、くらいは知ってます。
気分のいい話じゃないようで。
★朝日新聞の「ニュースの単語帳」という小さな欄に面白い言葉がありました。10月17日付。
言葉:人敬我一尺、我敬人一丈
意味:人が私を敬えば、私は相手をさらに敬う
だそうです。
なんと!10倍返しですね。{註:一丈は十尺です。為念。}
面白かったのでご紹介します。
赤ちゃんをあやすと、にこっとしてくれます。これは万倍返し(かな?)いやもっとかな?。
2013.10.4
蜜を吸っている口吻を見てください。
途中で湾曲して下向きに向きを変えていますね。
この曲がる場所は決まっていて「屈折点」というのだそうです。
昨日のベニシジミの記事で引用した「ぷてろん・ワールド」に再度リンクします↓
http://www.pteron-world.com/topics/anatomy/seichu/head2.html
口吻は伸ばしたり、巻いたり自在ですが、伸ばしたときに口吻が曲がる場所は決まっていて、その場所を屈折点(くっせつてん)とよびます。蝶が花の蜜を吸うときにこの屈折点から下が前後に動いて蜜を探す行動を見ることができます。
ね。ちゃんと名前がついているのですね。
それにしても、イチモンジセセリの顔はかわいいなあ。
2013.10.3
ハハコグサが咲いていました。
ハハコグサって、春の七草の「御形」ですよね。
ちょっと時期を間違えたかな。
★10月14日の朝日歌壇、永田和宏選
書き順を違えたほどのあやまちは花にもありて秋のたんぽぽ:児山たつ子
評:「秋のたんぽぽ」の驚きを形容する比喩表現が面白い。
なるほど、「書き順」をたがえた、とたとえましたか。
おもしろい。
私はよく、季が違っちゃったね、とか、花の形態が標準形から外れちゃったね、という写真を載せますが、「書き順」かぁ。
書き順なんか、常に間違いっぱなしだからなぁ、私は。
同じなんだね。
★明日香さんの「花ぬすびと」のリフレイン
二度咲き 夢咲き 狂い咲き
季節でないのに花が咲く
二度咲き 夢咲き 狂い咲き
人の心も また同じこと
ふと口ずさんでしまいます。
★ヒメアカタテハという、ツマグロヒョウモンと見間違いそうなチョウがいます
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-4f7d.html
↑ここで
幼虫の食草はハハコグサ、ヨモギなどなど・・・。
妻に教えたら、ハハコグサ増やさなくっちゃ、と一言。やっぱり、似た者夫婦だなぁ。
と書きました。
ハハコグサは大事です。
2013.10.3
ベニシジミがキバナコスモスで吸蜜。
眼が独特ですね。真っ黒。
白い顔につぶらな黒い瞳、と見えます。
ゆったりしていてくれて、写真が撮りやすかったです。
真正面ショットも撮れました。
眼が合った。
なぁに?
ヤマトシジミではここまでは近づけません。
ありがとう、素敵な写真を撮らせてくれて。
★ところで、チョウの口は「吸う口」ではないのではないか、という声があります。
蜜という液体に、細い管の口。だから毛細管現象で自動的に上がってくるので、吸ってはいないのではないか、というのですね。
液体と管があれば毛細管現象、と発想するのはちょっとまずいですね。短絡的。
いかにも理科的に見えますが、論理性はない。
蜜は水より粘っこいです。水ほど楽に細管を上がりません。
口の先端から咽まで上がってくるとしても時間がかかります。
チョウの蜜を吸う行動を見ていると、非常に短い時間で次々と移動していくものも多くあります。あんな短時間の間に、蜜が毛細管現象で上がっていくとはとても思えません。
そして
液体に細い管が立っていて、上端部のAまで毛細管現象で液体があがったとしましょう。
で、どうなるの?
そこまで。
そこまでが毛細管現象なんですね。
Aから液体が噴き出すわけじゃないんです。
ですから、この管がチョウの口吻だとして、Aは頭部の中の咽頭のあたりなのですが、そこをこえて、自動的に消化管に蜜が入っていくわけはないのです。
じゃぁどうしたらいいの?
ポンプが必要なのです。
咽喉がポンプ作用をするのです。
膨らんだり縮んだりして、積極的に「吸う」しかないのですよ。
蚊がヒトの血を吸うときだって、ポンプで吸っているんです。
論理的に考えればそれしかないことが分かると思います。
★
http://www.pteron-world.com/topics/anatomy/digestion.html
ぷてろんワールドというサイトの、チョウの体の仕組みの解説です。
花の蜜まで口吻を伸ばし、頭部内にあるポンプを使い、蜜を吸い上げます。
・・・
頭部内のポンプの仕組みは単純で、咽頭(いんとう)の大きさを変化させることによって、液体を吸い上げています。咽頭を膨らませると、口吻から液体が吸い込まれ、その後口吻を閉め、咽頭を縮めると食道(しょくどう)へ液体が流れていくという仕組みです。
食道を通った液体は胃へと流れ込みます。成虫の胃は幼虫の胃より大きく、沢山のエサを蓄えておくことが出来ます。その後中腸(ちゅうちょう)、後腸(こうちょう)、直腸(ちょくちょう)へと移動し、最後に尿として排出されます。
http://www.pteron-world.com/topics/anatomy/seichu/head2.html
↑同じ、ぷてろんワールドのチョウの頭部の構造の解説です。
↓この前のページもものすごく面白いので、よかったらどうぞ
http://www.pteron-world.com/topics/anatomy/seichu/head.html
2013.10.3
まだ色づく前の実。花の数に比べると、大きくなれる実は少ないようです。
花の方を見たら、大型のハエ。
どういうハエかな、よく分かりません、寄生バエの可能性もあるかなあ。
撮影時は気づいていなかったのですが、写真右下に「イモムシ」っぽいものが写っていますね。
植物の構造じゃないようですよね、体節がある「イモムシ」のような気がする。
さて、何の幼虫かはさっぱり分かりません。
10.4
クロヤマアリが蜜を舐めに来たようです。
人間の目には地味で目立たない花ですが、ちゃんとターゲットの昆虫がいるのでしょう。
それはチョウではなくって、こういうアリなど。
カップ状の小さい花に蜜が入っているのでしょうね。
3日の写真のハエも、口が短いですから、こういう「浅い鉢」は嬉しいでしょうね。
10.8
色づいてきました。
ムラサキシキブほどじゃないですが、この淡い紫もなかなかよいものです。
2013.10.3
キンモクセイの花の下で
ヒメグモが子育てしていました。
あまり「追跡」的に見てきませんで、卵のうの時期を見逃しました。
母グモの色が普通より濃いなあ、とは思ったのですが
10.7
もう子グモは解散、母グモもいませんでした。
おそらく、母グモは子グモが解散する頃までの寿命なのでしょうね。
ササグモでも、母グモは卵のうをそばで守っていて、子グモが出てくるともういなくなります、多分死ぬのでしょう。
普通にみる昆虫は産卵後の世話はしませんが、クモは種によってこういう「世話」をするようです。そうすると当然、子の生存率が上がるでしょうから、産卵数は少なくなる。
いろんな繁殖戦略があります。どちらが優れているというのでもない。
みんな一生懸命に生き抜いています。
2013.10.3
イヌタデの花にとまっていました。
翅に傷みもなく、元気そう。
写真上のほう、後翅の「触角までついた目玉模様」のようなものは「偽眼模様」というのだそうです。
http://homepage3.nifty.com/ueyama/shubetsu/shijimi/uranami/uranami.html
ウラナミシジミ
後翅の偽眼模様は、片側に2個あり、片側だけで顔の模様になっています。黒い紋だけでなく、構造色で光る眉のような模様があり、アニメチックな雰囲気でかわいらしく見えてしまいます。この模様は天敵を欺くためと思われていますが、天敵に襲われてうまく逃げるシーンを一度見てみたいものです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%8A%E3%83%9F%E3%82%B7%E3%82%B8%E3%83%9F
ウラナミシジミ:後翅の後端には黒い斑点が2つあり、2つの斑点の間には細い尾状突起が突き出ている。この黒い斑点と尾状突起は複眼と触角に似ていて、頭部に似た模様をもつことで身体の方向や頭部の位置について敵の目をあざむいていると考えられている。
私自身もブログに書いています。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-ecfb.html
2012年12月17日 (月)「ウラナミシジミ」
記事は12月ですが、写真は「11.21」です。もう生存可能な時期の終わりにきて、はねがぼろぼろのチョウでした。
★ところで、前と後ろを「偽装」する昆虫として私が知っているのは「クロスジホソサジヨコバイ」ですね。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-yokobai_hososaji_kurosuji.htm
翅の先の1対の黒紋や2対の暗褐色の筋などの模様には意味があり、翅の黒紋をヨコバイの眼に、筋は前脚と中脚,頭部を尖らせることで翅先に擬態しており、天敵からの攻撃で的を外すことができるのである。しかし、幼虫では翅がないので、腹部先端に眼を表現した黒い紋がある。
ぜひご覧ください。
http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_7aa2.html
尊敬するサイトです。ここにこんな記載がありました。
頭の方向を間違え易いので、「マエムキダマシ」の別名を頂戴している様です。
幼虫の腹部先端に黒い紋がある写真もみられます。ご覧ください。
私自身もこのクロスジホソサジヨコバイは何度も掲載していますが、リンクはめんどくさい。
「かかしさんの窓 クロスジホソサジヨコバイ」でグーグルのアンド検索をかけてください。出てきます。
★さて、2013年10月12日の東京の最高気温31.3℃で最も遅い真夏日でした。(前日に続く記録更新でした)。
これは、1875年の統計開始以来98年ぶりの「観測史上最も遅い真夏日の記録」です。
まるっきりありがたくないなぁ。
気温変化が激しくって、体に変調をきたしそうですよね。
★ところで、朝日新聞の「気温と湿度」という記録の欄の
10月12日の最高気温は31.3℃、最低気温は25.0℃でした。
但し書きがあって、
「最高は午後3時まで、最低は前日午後9時~午前9時」
なのです。
一方、気象庁の正式な統計記録では、この日の最低気温は「19.8℃」です。
朝のうちの最低気温は25.0℃だったのですが、夕方以降に下がって、19.8℃が出たので、「一日の最低気温の記録」は「19.8℃」なのです。それはそれでいいのですが・・・。
★
ご覧ください。気象庁のデータをグラフ化したものです。
11日は、午前9時頃以降ずっと25℃以上ですね。
12日は、午前6時に25.0℃まで下がって以降は、19時頃まで25℃以上ですね。
そうすると、
10月12日は熱帯夜だった
と言ってもいいのではないでしょうか。
{12日の10分ごとのデータを見ても、25.1℃が最低になっています。25.0℃を含む1分くらいの平均値が25.1℃だったのだろうと推測しますが、専門家ではないので不確かです。}
★気象庁のサイトの「ホーム > 気象等の知識 > よくある質問集 > 気温について」から。
熱帯夜とは何ですか?
夕方から翌日の朝までの最低気温が摂氏25℃以上になる夜のことをいいます。
また「ホーム > 気象等の知識 > 予報用語 > 気温、湿度 」のところにも
「解説用語:気象庁が発表する報道発表資料、予報解説資料などに用いる用語 」として
熱帯夜 夜間の最低気温が25度以上のこと。(備考:気象庁の統計種目にはない。)
とありました。
「{10月11日の}夕方から翌日{12日}の朝までの最低気温が摂氏25℃以上」だったのですから
2013年10月12日は熱帯夜だった
といって間違っていないと思うのですが。
{「以上」ですから「気温≧25.0」でいいわけですよね。勘違いしてませんよね}
いかがでしょうか。
新聞やテレビの報道では、まるっきり「熱帯夜」という言葉がなかったので、気にしています。
ひょっとして「最も遅い熱帯夜の記録」だったのではないか、と。気になるなぁ。
★NHKラジオの気象キャスター伊藤みゆきさんのブログを読んでおりましたら
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/10/post-1239.html
きのう(10/9)は、新潟県の糸魚川で35.1度を観測して、「10月初の猛暑日」に。
・・・
台風24号から変わった低気圧が日本海を北上。
南風のフェーン現象で日本海側で季節外れの高温になりました。
糸魚川はフェーンの影響が強まる地域のようで、
「日本最高の最低気温」の記録ホルダーでもあります。
(1990年8月22日に30.8度までしか下がりませんでした)
そうなんだ!と気象庁のサイトで調べましたら、
「日本最高の最低気温」は、1990年8月22日に30.8℃
でした。もう一回、そうなんだ!
おや?
「日本第2位の最低気温」は、なんと、2013年8月11日の東京の30.4℃
でした。わぁ。
{蓮舫さんが喜びそうですね。チト古いか}
「糸魚川」としてあるのが1990年8月22日、日本最高記録の日の1時間ごとのデータです。
「東京」というのが今年2013年8月11日の1時間ごとのデータです。
一日全体を通じて眺めると、今年の東京の方が暑い一日だった、という感じがしますね。
1時間ごとの記録には出てこないのですが、この日の東京は最高気温が38.3℃だったのです。
NHKのニュースがよくまとまっていました。
東京都心の最低気温 138年間で最も高く(NHK 8月12日 1時38分)
東京の都心では11日夜になっても気温があまり下がらず、11日の最低気温は30度4分と、統計がある過去138年間で最も高くなりました。
気象庁によりますと、東京の都心の気温は11日の朝30度9分までしか下がらず、日中は強い日ざしを受けてぐんぐん上昇しました。
11日午後1時40分すぎには38度3分まで上がり、9年前の平成16年7月以来となる38度以上の最高気温を観測しました。
気温は午後4時すぎにいったん30度5分まで下がったあと、夜にかけて上下を繰り返し、結局、午後11時49分に観測された30度4分が11日の最低気温となりました。
東京の都心の最低気温は、平成16年7月21日に観測された29度6分がこれまで最も高い記録でしたが、11日はこれを上回り、138年前の明治8年に統計を取り始めて以降、最も高い最低気温となりました。
「最高の最低気温」を競うのはあまり嬉しくないなぁ。
2013.10.2
チョウが羽化しますと、とにかく一枚、羽化したぞ、という証拠写真を撮ります。
2,3時間後、放すわけですが、その時にちゃんとモデルさんになってくれるかどうか分からないものですから。
ケースの蓋をそっと開けます。
この個体は落ち着いていて、撮影に応じてくれました。
もう出たくて仕方がなくって、撮影する暇もなく飛び出していくのもいます。
わぁ、きれいですね。
ケースから飛び出して、近くの木にちょっととまってから、再度飛ぶのもいますし。
一挙に、5、6m飛び上がって去るのもいます。
でも、なんとなく、旅立ったこの辺り、我が家の近辺をテリトリーにして配偶者を探しているような気がします。
で、私共が顔を出すと、おじちゃん・おばちゃんコンニチハ、と挨拶にやってくる。
そうとしかおもえないよなぁ。
配偶、採蜜どちらにも関わりのない「ヒト」の目の前に飛び込んでくるのはどういうわけか?やっぱ、ごあいさつ、ですよねぇ。
2013.10.13
このアゲハと
このアゲハとの2匹が10月13日の午後ぼほ同時に羽化しまして、夕方放してやりました。
これで、チョウ目100匹羽化しました。
「ちょうちょさん100匹羽化するかなぁ♪」(ともだち100人できるかな♪のメロディーで)
妻が春に呟いていたのが実現しました。
すごいこっちゃ。
これが10月13日までの羽化数の一覧です。
セスジスズメも入っていますので、「チョウ目」です。
5月にモンシロチョウが15匹、コマツナで生育して、寄生も受けずに、わっと羽化したのも効いてますね。
去年は、11月にも何匹か羽化しましたので、11月まで欄を作ってあります。
アゲハ、クロアゲハなど、多分もう少し増えると思います。最終報告は後ほど。
14日、玄関を出ると、アゲハがふわっと目の前に飛んでくるのよ、昨日のあの子みたい、と妻も申します。化粧品などの香りを立てているわけでもなし、玄関前に今は花はないし。
どうにも、こんにちは、と挨拶に来たとしか思えないんですよね。
チョウ・ワールドの住人になってしまいました。
2013.9.30
ウリハムシを見つけたのですが、薄い後翅が少しはみ出しています。
これが羽化時のトラブルなのか、それとも、今飛んできて後翅をしまおうとしてちょっとまだ引っ込みきっていなかったのか、よくわかりません。
私が見ている間は、この状態でした。
チョウやトンボなどの薄い翅が羽化時に展開されていくのは、感動的です。
人間の技術で「三浦折り」というのがあって、人工衛星の畳んだ太陽電池パネルを展開しやすくする技術として有名です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_7c66.html
2007年11月 6日 (火)「三浦折り」
ここで詳しく紹介しました。
とはいうものの、今年見たモノサシトンボの羽化時の翅の展開など、信じがたいほどの折り畳みの展開でした。
甲虫の場合、堅い前翅の下に膜状の後翅が畳みこまれていますね。
飛ぶたびに毎回、前翅の下から展開し、着地するとまた前翅の下に畳みこむ。
信じられないような出来事です。
翅の先っぽを糸のようなもので引っ張るわけでもなし、一体どうやって畳みこむものやら。
折り畳み傘を手で畳むのにも苦労する「ヒトの技」では、どうやってもかないっこない。
たまに、しばらく前翅の下からはみ出していることもありますね。
冒頭の写真がそういう状態なのかどうか、わからないままに、その場を離れました。
虫って、ホントにすごいんですよ。
2013.9.28
お、咲き始めた。
緑とのコントラストが鮮烈です。
葉の陰から顔を出した感じ。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/begoniaceae/syuukaidou/syuukaidou.htm
シュウカイドウ Begonia evansiana (シュウカイドウ科 シュウカイドウ属)
シュウカイドウは中国原産の多年草で漢名は秋海棠。強い日照は好まないようで、半日陰のやや湿り気のある場所で栽培される。地下に塊茎があり、毎年この塊茎から地上茎をだす。葉は左右で形が異なっており(ベゴニア属の特徴)、長さ15cmほど。秋にピンク色の可憐な花を咲かせる。雄花は茎の上部につき、顎は大きくて2枚、花弁は小さくて2枚。雌花は大きくて茎の下部に付き、子房に3枚の稜があって垂れ下がる。雌花は上手に栽培しないと咲きにくい。
確かに「半日陰のやや湿り気のある場所」です。
妻はこの植物の名前が出てこないと、ほら、あの、中国ベゴニア。といいます。
なかなかね、いろいろ「脳がかゆい」事態が多くってね。
知っている、のに、出てこない、ということがしばしば。
もう高齢者夫婦だもんなぁ。
2013.9.28
プランターの隅っこで咲いていたスミレの実が熟して、割れたところ。
★現在、ツマグロヒョウモンの幼虫もたくさん飼育中で、エサのスミレの入手がだんだん大変になってきました。市販のパンジーの葉を入れてやったら、1,2匹倒れて死んでしまいました。何か「薬品」がかかっていたか、根から吸収させるような防虫剤のようなものがあるのか。
しくじってしまって悲しい思いをしました。道端で繁殖しているスミレを探し求めてうろついています。「不審者」に見られそうです。
★以前、プランターでパセリを栽培していたら、キアゲハが産卵して幼虫が生まれ、飼育したことがあるのですね。
エサが不足して、スーパーで買ったパセリをよく水洗いして与えたのですが、死んでしまったことがあります。鮮度保持剤か、なにかがかかっていたのでしょうね。
チョウを飼育する時は、十分な餌を自前で用意しましょう。薬品の一切かかっていないものを食べてもらいましょう。
悲しい思いをしないために。
2013.9.27
たくさん飼っていますので、こういうことも起こります。
仲良しさん、という感じで、いいですねぇ。
この一枚の中に、5匹まではすぐ分かると思いますが、ひょっとすると、6匹写っているかもしれません。密度が高い。
右の脚3本のすぐ前が本当の頭。
小さなポチポチが側単眼です。
こうすると、本当の頭は見えなくなって、「蛇」っぽい顔になるわけです。
かわいい蛇ですねぇ。
一体何匹いて、どうなりますことやら、さっぱりわからず、生活を共にしています。
夜なんか、パリパリ音を立てて葉を食べていますし、ウンチが落ちる音まで聞こえる。
いっぱい食べて、立派なウンチをする。これが元気の証拠。これほどにうれしいことはありません。
2013.9.27
不鮮明ですし、色がくっきりしませんでしたが、これ、ベニシジミです。
翅が少し傷んできています。
今年は結構顔を見せてくれてうれしい。
幼虫の食草は「スイバ・ヒメスイバ・ノダイオウ・ギシギシ・エゾノギシギシ」だそうで、家の近辺にそういう草があることを認識していませんけれど、増えてくれると嬉しいですね。
9.27
こちらはおなじみヤマトシジミ。
カタバミが食草ですから、いくらでもあります。
一度、産卵行動を見たことがあります。後で見たら卵もありました。
でも、うまく飼育できませんでした。
カタバミをしおれさせずに保持するのが難しかったです。
小さな鉢にカタバミを密生させて、鉢ごと飼育ケースに取り込むしかないかな。
そのうち再トライしてみたいものです。
2013.10.9 9時の天気図
この時刻で台風24号は温帯低気圧に変わったとアナウンスされました。
弱まっても中心部まで暖かい空気の核があれば台風なのですが、天気図に見るように前線が中心まで入り込んで、2種の空気の境目の渦になった時点で「温帯低気圧」となります。
参考↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-3193.html
2013年10月 7日 (月)「台風が温帯低気圧にかわる、って」
さて、この低気圧はこのあと、矢印の示す方向へ進みました。
すると、北陸付近は温暖前線へ向かって吹く南から西寄りの風が強く吹いたはずですね。
それがフェーン現象をもたらして、新潟県の糸魚川市で35.1℃なんていうとんでもない記録が出てしまった。
10月なのに猛暑 国内初、新潟・糸魚川で35.1度(朝日新聞 2013年10月10日)
台風24号に南風が流れ込んだ影響などで、日本列島は9日、日本海側を中心に厳しい暑さとなった。新潟県糸魚川市では35・1度に達し、10月の国内の観測史上最高を記録して初めての猛暑日となった。
この日は、新潟県上越市で34・5度、富山県南砺市や朝日町で34・3度など、全国927の観測点のうち140地点で30度以上の真夏日となった。51地点で10月の最高気温を更新した。これまでの10月の最高気温は、2005年に長崎市で観測した34・3度だった。
気象庁によると、温帯低気圧に変わった台風24号に向かって南からの風が入り、フェーン現象が起きたという。(後略)
2013.10.9の気温(糸魚川市)
これが糸魚川市での気温変化のグラうです。14時過ぎにピークだったようですね。
たまりませんね。
生きていくのが辛いわ、とか言いたくなりそうだ。
ちなみに、糸魚川での風向きはといいますと
13:00 南
14:00 南西
15:00 南西
16:00西南西
この風が35.1℃をもたらしたのです。
フェーン現象についての簡単な解説が私のHPにあります↓
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/62th/sci_62.htm
理科おじさんの部屋:第62回
このページの下の方です。
10月9日の昼、散歩に出ていたのですが 10.9
面白いことに、高層の雲はほとんど動かずに、低層の雲がものすごい勢いで流れていきました。温帯低気圧い変わったとはいえ、元台風の威力ってすごいものだな、と眺めていました。
散歩に出たことは出たのですが、風が強すぎて、写真の撮影には全く不向き。ホトトギスの開花情報の写真と、線路際で見つけたハラビロカマキリを撮影して、庭のランタナに移してやって、すぐ家に戻りました。
強風は夜まで続き、オーシャンブルーのグリーンカーテンが風に吹かれて雨戸をこすったりして、大変でした。
そろそろ、多分もうすぐ、空気が入れ替わって秋に戻ると思いますが、気温の変動が激しすぎて、疲れます。
「秋バテ」しますね。
皆様、体調を崩されませんように、御自愛下さい。
2013.9.24
次々と羽化します。メスです。
もう夕方だったのですが、外へ放しました。
もし暴れるとそばにいる蛹が嫌がるし。
人間の方も、なんとなく、そろりそろりと行動することになって気を使うので。
9.25
翌25日にも羽化。
蛹もいっぱいぶら下がっていますね。
ツマグロヒョウモンの蛹は結構活発で、刺激を受けるとくねくね体をひねって体を振るのです。
成虫への変態の最中なのに余分なエネルギーを使わせたくありませんから、なるべく刺激したくない。
羽化したチョウが、出たくなってケース内を飛ぶとマズイので、早目に出します。
いいお顔。
よお、いくぜ。
手乗りツマグロ。オス。
手乗りツマグロ。メス。
なんといいますかね。かわいい、というか、くすぐったい、というか。
うれしいものなのですよ、コレ。
ひとしきり、夫婦してはしゃいでしまいます。
飼育する者にしか味わえない、極上の瞬間。
なのです。
2013.9.24
ハエ目とハチ目、たまたま、一瞬の遭遇。
左の小さいのがツマグロキンバエ、大きい方はセイヨウミツバチです。
ハエ目 > クロバエ科 > ツマグロキンバエ亜科 > ツマグロキンバエ
翅の先端の色が濃いので「褄黒」です。
成虫は花にきて蜜を舐めますが、私個人としてはキバナコスモスで見かけるのは珍しい気がします。
複眼に縞というか波というかの模様があって、特徴的なのですぐ分かります。
そして、私が個人的に呼んでいる「象の鼻」みたいな口も特徴的ですね。
ハチ目 > ミツバチ科 > ミツバチ亜科 > セイヨウミツバチ
こちらが飛びこんできたんです。ツマグロキンバエがいるところへ。
そして先に飛び出していきました。忙しい。
捕食関係にないので互いにまったく無視。
見ていた私が一人で面白がっていたのでした。
2013.9.24
アキアカネ。
今年はあまり集団を見かけません。
たまたま採卵して孵化したヤゴを放してありますが、どうでしょう、その他にも産卵に来てくれるでしょうか。
日を重ねて花びらが長くなっていくタマスダレ。
シダも一緒に写っていますでしょ、雑然具合がわかろうというもの。
シダの葉が垂れてしまわないくらいの体重のカナヘビ。
完全な成体にはなっていませんが、立派なな尻尾だなぁ。
いい面構えだ。
別の場所でもっと幼いのにも出会いました。
顔の雰囲気がちょっと違うでしょ。子どもの顔なんだよなぁ。
カナヘビの小さな幼体も走っているし、お腹の大きなメスのトカゲも走っているし。
こういうところも「にぎやかな」庭なんです。
小さな昆虫とかいるんでしょうね、でなきゃ生活して行けないものなぁ。
「雑然」が生態「系」を生むのです。
{カオティックな状態がシステムを支えるのですね。}
★前の記事で、クロアゲハの吸水行動の写真をお目にかけました。
あのクロアゲハは、おそらく9月21日に羽化した雌雄2匹のうちのオスだったのではないか、と想像しています。
そうすると、「羽化して間もないオス」ということになるわけです。
雄チョウが尿に集まる理由は… 広大教授ら習性の謎解明(朝日新聞 2012年8月19日7時18分)
雄のチョウが家畜や人の尿などでできた水たまりに集まる不思議な習性は、子孫繁栄のための行動であることを広島大の本田計一名誉教授(化学生態学)らのグループが突き止めた。尿に含まれるアンモニアを、雌を追いかけるのに欠かせない筋肉や精子などをつくる原料にしていた。
羽化間もない主に雄のチョウやガは、水たまりに集まって、長いときは数十分間にわたって「吸水行動」をとることが知られている。尿を出しながら吸水する種類もいるため、水分に含まれる何らかの栄養素を取り込もうとしていると考えられてきた。
研究グループは、吸水行動を頻繁に行う琉球諸島にすむシロオビアゲハを選んで、アンモニアを加えた砂糖水を、羽化翌日から5日間与えた。その後、目印をつけておいたアンモニア中の窒素が体のどの組織になっているかを解剖して調べた。
その結果、体内でアンモニアからアミノ酸が合成され、胸の筋肉組織や精子がつくられていることが分かった。砂糖水だけを与えた個体群に比べて、精子の数は3割ほど多くなっていた。ほかのチョウでも同様の合成を行っている可能性があるという。
実験に当たった生物圏科学研究科大学院生の高瀬浩行さんは「繁殖の成功度を高めるために積極的にアンモニアを取り入れているのではないか。チョウの飼育、絶滅危惧種の保全にも役立てられるかもしれない」と話している。
研究結果は、独科学誌に掲載された。
こういうことなのですね。
この同じ研究について中国新聞では、掲載日の記録が欠けているのですけれど
チョウ吸水行動の「謎」解明(中国新聞)
広島大(東広島市)の本田計一名誉教授=化学生態学=と生物圏科学研究科大学院生の高瀬浩行さんが、水たまりや家畜、人のふん尿に集まり、水分を吸うチョウの「吸水行動」は、アンモニアを摂取して繁殖活動に役立てるためだと突き止めた。絶滅危惧種の保全などに役立つ可能性がある。
吸水行動はこれまでナトリウムの摂取のためというのが通説だった。本田名誉教授はチョウがふん尿や死体にも集まることに着目。アンモニアも摂取していると仮説を立て、2009年秋から高瀬さんと実験を始めた。
琉球諸島に生息、頻繁に吸水するシロオビアゲハを学内で繁殖。吸水行動をさせて解剖したところ、アンモニアをナトリウムの1・16倍も摂取していた。
このアンモニアを原料に体内でアミノ酸を合成、精子や精液タンパク質、胸部筋肉組織の製造に使っていることも判明。受精に直接関わる有核精子の割合がアンモニアを摂取していない個体より約3割高いことも分かった。
これらのデータはいずれも精子の競争や飛行力のアップなど、繁殖に有利になることから、吸水行動は繁殖成功度を高めるためと結論づけた。
高瀬さんは「絶滅危惧種の保護や繁殖に役立てばうれしい」。本田名誉教授は「謎が一つ解明できた。他の昆虫類ではどうなのかなど、さらに調べたい」と話している。
精子というものは、運動能力のある遺伝子、みたいなものです。遺伝子はDNA。すると窒素分が大量に必要になるのですね。卵子の場合は発生に必要な栄養をたくさん持たせることが大事ですね。
もう一つ、同じ研究を、読売新聞では
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チョウはなぜふん尿まじりの水を吸うのか(2012年9月10日14時44分 読売新聞)
チョウが人や動物のふん尿を含む水たまりに集まって吸水する習性は、アンモニアを摂取して繁殖の成功度を高めるためだということを、広島大の本田計一名誉教授(化学生態学)らの研究グループが解明した。
研究結果は7月下旬、ドイツの科学雑誌の電子版に掲載された。
チョウは幼虫の頃に植物を食べて育つが、植物にはナトリウムが少なく、成虫になって筋肉を動かすのに必要なナトリウムの欠乏状態になっていることが知られていた。
チョウの吸水行動はナトリウムの摂取が主な目的。ただ、研究グループは、同時にアンモニアなどを吸収して生命活動に必要なたんぱく質を合成しているのではないか――との仮説を立て、2009年秋から11年末まで、沖縄など琉球諸島に生息するシロオビアゲハを使って実験した。
ショ糖(砂糖の主成分)と塩化アンモニウムの水溶液をシロオビアゲハに吸わせた後、解剖して調査。その結果、体内でアンモニアからアミノ酸を合成してたんぱく質に作り替え、精子や胸部筋肉組織の組成に使っていたことが分かった。ショ糖だけを与えたチョウに比べ、塩化アンモニウムを摂取したチョウは、精子の数が約3割増えていたという。
研究グループの広島大大学院生物圏科学研究科博士課程前期の高瀬浩行さんは「他種のチョウも同じとみられ、絶滅危惧種の保護や繁殖に役立てられるのでは」と話している。
同じ研究の記事であっても、読んでいると結構雰囲気が違うものですね。
今回見たクロアゲハの吸水行動は窒素分の補給にはなっていないような気もしますが、でも、若いオスが吸水して繁殖に備えようとしていたということはおそらく間違いないでしょう。
実はチョウの吸水行動については、上に引用した記事が新聞に掲載されたころに扱っています↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-83ab.html
2012年8月20日 (月)「チョウの吸水行動」
書いてあることはほぼ同じですが、よかったら参考までにお読みください。
2013.9.24
雨上がりの水がちょっとたまったマンホールの蓋。
クロアゲハが吸水に来ていました。
口を伸ばしているところがかすかに写っています。
平らになったり。
道に座りこんでの撮影です。
ふわっと舞い上がった瞬間。
影もちゃんと写りましたね。
よく見ると、顔が見えています。
ちょっと脇へ飛んだのですが
この時、私にとっての新発見。
白帯がある!
恥ずかしながら、クロアゲハのオスにこういう白帯があることを知らなかった私。
ん?クロアゲハではないのか?このチョウは。
と、驚いたのでした。
何とかこの白帯をちゃんと撮りたくて、吸水行動がどうのこうのは頭の中から吹っ飛びました。
またマンホールの蓋に戻ってきまして
やや落ち着いてくれました。
後翅の前縁に白い模様があるんですね。
普通に翅を開いただけでは見えない位置なのですね。
飛ぶと、それが見えて、動いていますから白い帯があるように見えるようです。
http://www.j-nature.jp/butterfly/zukan/yokunita/blackageha/
チョウの図鑑というサイトです。
ここに
「オスは、後翅上部に白い紋がある。」
という記載がありました。
意外と「白帯」の写真は少ないようです。
じっくりご覧ください。
この状態では白い模様は見えません。
連写機能を使っています。
飛び上がる直前、前翅を上にあげましたので、後翅の白がちょっと見えます。
前翅を打ち下ろして舞い上がりました。
飛び去っていったのですが、残った私は興奮状態。
妻に、すごいんだよ、クロアゲハに白帯があるんだよ、初めて見ちゃったよ、とまあ、大騒ぎをしていたのでした。
こういうとき私はよく、「てぇへんだ、親分てぇへんだ」などと言いながら妻に報告するのであります。
いやあ、おもしろかった。
2013.9.23
ツマグロヒョウモン羽化。
オスです。
写真右の少し上のあたりに見える真っ赤なものは「蛹便」です。
以前にも書いたことがありますが、チョウは羽化すると、畳んであった翅を展開するために体液に圧力をかけて翅脈に送り込みます。翅脈は管ですので、液体が入ってくると真っ直ぐに伸びますね、それで翅を展開する。でも、人間の動脈のような「脈動」はしません。翅の脈に体液を送り込むだけです。翅が開いたら、余分な体液は捨てます。それが蛹便。
で、翅を乾燥させて、翅脈の中の体液も乾燥させて、空っぽにします。
同じ太さで同じ材質の丸棒とパイプがあったとすると、パイプの方が軽量でしかも曲げに強いんです、棒よりも。
チョウの翅は空洞になった翅脈が支えますので軽くて丈夫でしなやか。力学的に非常に合理的にできているのです。
ツマグロヒョウモンや、同じタテハチョウ科のルリタテハなどは、蛹便が真っ赤なので、初めて見る人は、血を流したのではないかとびっくりしますが、大丈夫です。
ケースの壁を登ってきて
縁につかまり。
やがておもむろに飛び去っていきました。
また、我が家周辺の「チョウ密度」が上がったぞ。
11月近くまで、ツマグロヒョウモンの羽化は続くはずです。
南方から北上してきたチョウですが、秋深くまで活動は続きます。
★朝日新聞の土曜日別刷り特集「be」に「作家の口福」という連載があります。
2013年10月5日の掲載分は清水真砂子さんの「赤く熟したイチイの実には」という文でした。
清水さんは子どもの頃にイチイの実を食べていたのだそうです。
その頃それがイチイとは知らなかったが、一緒に遊ぶ上級生が食べていいもの、わるいものを、きっちり下の子たちに教えてくれていた。イチイは木さえ見つかれば、実は遊び仲間に行き渡るだけあって、私たちは次から次へと口にふくんでは、種子だけプッと吹きとばした。
それから三十数年後のある秋の日、夫と私は作家のフィリッパ・ピアスさんとケンブリッジに近いグレート・シェルフォードの彼女の生家の入り口に立っていた。名作『トムは真夜中の庭で』の舞台となった屋敷である。門に向かって左手には年経たイチイの木があって、折しも実はすっかり熟れていた。私たちはふたりとも手をのばして、赤く熟した実をつまむと、口に運ぼうとした。とたんにピアスさんが顔色をかえて、叫んだ。
「食べちゃだめ!毒よ、それは」
「そんなこと、ありません。子どもの時から食べてきましたもの」。私は言い返した。
「ううん、ぜったい毒。馬だって死ぬのよ」。ピアスさんも引かなかった。
・・・
で、植物図鑑を調べたら「猛毒とあった。ただし、毒は種の中にある」ということだったのだそうです。
★我が家にもイチイの木はあるのですが、私と妻の「踏み分け道」のそばにあるので、歩くのに邪魔にならないように低く小さく刈り込んでいます。
そのせいでしょう、実がなったという記憶がありません。
家のイチイとは違う同名の木があるのかな、と調べてみたら、同じもののようです。
ふ~ん。
ウィキペディアによりますと↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%A4
イチイ
果実は甘く、そのまま食用にしたり、焼酎漬けにして果実酒が作られる。
しかし種子には有毒アルカロイドのタキシン (taxine) が含まれている。種子を誤って飲み込むと中毒を起こし、量によってはけいれんを起こし、呼吸困難で死亡することがあるため注意が必要である。イチイのタキシンは果肉を除く葉や植物全体に含まれる。
そうなんだ。
ブログ記事で
小鳥もイチイの実を食べているんですが、ちゃんと種は食べずに出しているそうです。
誰に教えてもらわなくても毒かどうか分かるのは野性動物ってすごいですよねぇ!!
というのも見つけました。
これはおそらく、考え過ぎだと思います。
要するに、鳥は「噛まない」で「呑み込む」だけなんですね。
消化管を通過するうちに、果肉は消化されますが、種子は表面だけに消化酵素の作用を受けただけで糞と一緒に排出される。
ですから、種子に毒があっても、中毒することはない。
哺乳類は、顎があって歯が生えていて、基本的に「噛んで」「すりつぶして」食べます。
ですから、種子の中の毒の作用を受けてしまうのです。
ウィキペディアで「種子を誤って飲み込むと中毒を起こし」とあるのですが、それはどうかな。通過してうんちに出るだけじゃないかな。
種子の側からしますと、鳥の消化管の中で表面を消化酵素で処理されると「発芽率が上がる」というようなこともあるやに聞き及んでおります。
★今年、ギンナンを蒔いた話↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-93b2.html
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-c28d.html
↑ここで、多分鳥の糞だと思われるものの中にあったギンナンをまいたら発芽して成長している、ということを書きました。鳥の消化管の中を通って、発芽しやすくなっていたのではないか、と想像しています。蒔いたのが全部発芽しましたものね。
★同じようなことがランタナにもあります。
ランタナの実は、哺乳類には有毒だが鳥類には無毒だ、という話です。
これも、哺乳類は噛んで食べるけれど、鳥は呑み込むという食べ方の差のせいです。
植物側は、種子をかじってしまう哺乳類には食べられたくない、種子を糞と一緒に広範囲に撒布してくれる鳥には毒作用がない、という形で進化したのでしょうね。
野生動物がすごいというよりも、種子の広範囲な撒布を狙う植物の知恵(進化)はすごい、と私には感じられます。
★そういえば、哺乳類の消化管を通過して出てきた「コーヒー豆」というのもありましたね。
たまたま日経で見かけたので引用します。
希少「ルアックコーヒー」の識別法発見 日本などの研究チーム(日経 2013/10/7 10:07)
世界で最も高価なコーヒーの一つとされ、まがい物が横行しているインドネシア産の希少品「ルアック・コーヒー」について、日本とインドネシアの研究チームが7日までに、成分分析によって「本物」と識別する方法を見つけ、米専門誌に発表した。
(中略)
ルアック・コーヒーは、インドネシアに生息しコーヒーの果実を食べるジャコウネコ(インドネシア語でルアック)の排せつ物から、消化されずに残ったコーヒーの種子(豆)を取り出し、洗浄、乾燥後に焙煎してつくる。
(中略)
現在は熟練した検査員が味や香りを頼りに判別しているが、人手に限りがある。効率的な識別法確立に向け、チームが研究に乗り出した。
チームは国立インドネシア・コーヒーカカオ研究所が提供したコーヒー21種類のサンプルを分析。各サンプルを特殊な方法で気化させ、アミノ酸や糖などの含有率を調べ、ルアック・コーヒーに特徴的な成分比を発見した。
(後略)
私は飲んだことないです。そのルアックコーヒーというもの。
それほど「違いの分かる舌」の持ち主じゃないからなぁ。
毎日キリマンジャロをドリップして2時~3時ころに1杯飲むのが習慣。
苦みより酸味が好きです。そのくらいの差は分かるけど。
{ティーバッグの紅茶が「紙くさい」くらいの味覚もあります。でも毎日飲むのはティーバッグですけど。30年近く前の昔話:パイプ煙草や葉巻、シガリロと比べると、紙巻きたばこは焦げくさかったです。}
ジャコウネコは「噛み裂く歯」はあっても「すりつぶす歯」はないんでしょうね。だから、多少口の中で噛んでも、種を噛みつぶさず呑み込んでしまうのでしょう。で、うんちに出てくる、と。
しかしまあ、それを焙煎して挽いて飲む、なんてこと、誰が思いついたのかなぁ。
私はダメですね。せいぜいが「蒔いてみようかな」と思うだけだな。
別件ですが:ウィキペディアから引用
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB
インドール
インドールは室温では固体だが、大便臭を発散する。実際大便の臭い成分にもインドールが含まれる。ところが非常に低濃度の場合は花のような香りがあり、オレンジやジャスミンなど多くの花の香りの成分でもあって[1]、香水に使われる天然ジャスミン油は約2.5%のインドールを含む。現在では合成インドールが香水や香料に使われている。
(後略)
こういう話もあるしなぁ。まあ、いいや。
2013.9.23
勝手口のすぐ前にニラが咲き始めていました。
あれ、前からこんなところにニラがあったっけ?
と座りこんで撮影。
妻に聞いたら、日当たりのあまり良くない場所でも咲くかどうか、実験中、だそうです。
やっぱりあまり盛大には伸びていないようでもあります。
いろんなことやってるんだよなぁ。
座りこんだついでに、ちょっと向きを変えると
目の前にミズヒキ。
座りこんだ姿勢ですので、肘が固定しやすい。
久しぶりに花の中を接写。
よく見ると、花の付け根の当たりの感じが、タデ科、という感じなのですね。
今まで意識していませんでしたが、オオケタデが生えてきて、茎の様子などじっくり見たせいで気づきました。
ミズヒキはあちこちに広がって、今年は盛大に咲いていますよ。
2013.9.22
足元に小型のツマグロヒョウモンが飛んできた、と思いました。
ホントに靴のそばまできました。ツマグロヒョウモンは食草を探す時は低いところを飛びますから、そんな状況かな、と思ったのですけれど。
なんか模様が違うんだよな。
やっぱ、これ、ツマグロヒョウモンじゃないな。
「顔」は似てますけどね。
翅の模様が違うなぁ。
複眼の感じは似ています。頭のとんがった感じもよく似ています。
脚が4本しか見えないのもツマグロヒョウモンと同じ。
でも翅の模様は、似ているけどやっぱり違いますね。
とにかく撮影して、調べなくっちゃ、です。
これだけ似ていればタテハチョウ科であることは間違いない。
「庭のイモムシ ケムシ」という本でタテハチョウ科をみたら、いました。
ヒメアカタテハでした。
成虫はコスモス、シロツメクサなどの花で蜜を吸い、樹液や腐った果物には集まらない。越冬できるのは関東地方南部が北限で、寒い地方では死に絶える。南の地方では周年発生(年5化以上)。
だそうです。
幼虫の食草はハハコグサ、ヨモギなどなど・・・。
妻に教えたら、ハハコグサ増やさなくっちゃ、と一言。やっぱり、似た者夫婦だなぁ。
幼虫はツマグロヒョウモンやルリタテハのような「派手」さはないようで、「全身に灰白色の枝別れをしたトゲをもつ」そうです。白っぽいらしい。
しかしなぁ、私共の住まいは「関東地方南部」かなぁ、神奈川県よりは北だしなぁ。
ツマグロヒョウモンも南方系のチョウで、昔は東京ではあまり見なかったチョウでしたが、今は普通に見られます。アオスジアゲハだって南方系、子どもの頃はほとんどいなかったんですよ。
ヒメアカタテハは、東京南部のこの辺りで越冬できるようになったのかなぁ。
まだよく分かりません。
ツマグロヒョウモンについて、引用。
http://www.pteron-world.com/topics/classfication/nymphalidae/heliconiinae/argynnini/hyperbius.html
分布が広がってきているツマグロヒョウモン
日本でのこの蝶が分布は1990年ごろまでは中部以南でしたが、最近は関東まで北上してきており、よく「地球温暖化」の題材として取り上げられます。この蝶の北上については、単純に温暖化の影響と断定できませんが、最近蝶の食草となるパンジーやビオラが増えたことも分布拡大の一因だと思われます。移動性が強く、昔から迷蝶として北海道を含む日本各地で採集された記録があります
ヒメアカタテハについて引用。
http://sorairo-net.com/insect/tatehachou/036.html
河川、耕作地周辺などに生息する、タテハチョウの仲間。
・・・多化性で、関東地方では5月頃から出現し、秋には多数の個体を見ることができます。日本各地に生息していますが、越冬可能な定着地域は関東地方以西の暖地に限られます。
幼虫はキク科のハハコグサ、ヨモギなどを好み、ゴボウなどの栽培植物も食べます。チョウの仲間としては珍しく、特定の食草を持たない雑食性です。
越冬形態は一定せず、成虫、さなぎ、幼虫での越冬が確認されています。
雑食性とは珍しい。飼育してみたいなぁ。飼育屋としてはうずきますね。
私個人が、家の周囲という「定点」で観察している範囲では、初めて見たチョウでした。
注意深く周囲の観察を続けることにしましょう。
2013.9.22
今年はこの場所のタマスダレが元気。
次々と咲いて、開閉運動で花びらが長くなる、というようなことも見ました。
実もなっています。ちょっと私には踏み込めない位置なので、種は採れませんが、散らばって広がるでしょう。
種の観察はベランダのプランターのタマスダレ(ゼフィランサス)で。
種で買ってきたのは「ゼフィランサス」と表示してあったのですが、大差ないのだったら和名のほうがなじみやすい。で、もう、タマスダレで統一していきます。
雑然とした庭では、予想外のことも起きます。鳥さんの種蒔きを楽しむにはあまり丹念に雑草を抜かないことですよね。シロミノマンリョウとかヒサカキとか、鳥が蒔いたんだよなぁ、という植物もいろいろ生えております。
2013.9.22
クロアゲハが2匹羽化しました。
左がメス、右がオスです。
オス。どう写してもまっ黒け。
パソコン画面で見て、やっと青っぽい輝きが見えました。
オスの顔。
顔には別に雌雄差はないのですが、まあ、まあ。
メス。前翅も輝くし、後翅に赤い模様もあるし。
写真写りがいい。
メスの顔。
何にしたって、美男美女。
2匹ともじっくり撮影に応じてくれました。
ありがとう。
で、飛び去っていったのですが・・・
散歩で庭を歩いていたら、黄色いオシロイバナのところでのんびりしていました。
フラッシュを浴びて、浮き上がり、移動しました。
移動した先が、ミズヒキ。
茎が細くてね、なんというか、引っ掛かってぶら下がっている、ような具合でした。
大きいもんなぁ。
狭い庭に大型の役者がいっぱいです。
2013.9.21
妻が、スーパーからの帰り道の桐の実が熟してたわ、と教えてくれました。
で、私も行ってみました。
もうかなり落ちてしまっていましたが、いくつかこういう状態のもあって。
中身をちゃんと見たことはないのですが。
http://www.jugemusha.com/jumoku-zz-kiri.htm
「樹木図鑑」の桐のページです。
実の中身も見られます。
風で飛びやすい種子のようです。
2013.9.20
デュランタの花にアゲハが来ていました。
ちょっととまりにくいですかね。激しくはばたきながら蜜を吸います。
体は固定されていますが、翅がすごい。
この場所にはあまり長くいませんでした、飛び去っていった。
上の写真で背景に写っていた線路の柵の方へヒガンバナを見に行ったら
目の前にまたアゲハが飛びこんできました。
前翅を強烈にはばたいていますね。
ヒガンバナは結実はできないけれど蜜があるのでしょうか。
あまり虫がやってくる花ではないけれど、アゲハは口を伸ばしています。
かなり熱心に探っていました。
おいしい蜜があったのかどうか、分かりません。
しばらくして去りましたが、ヒガンバナとアゲハという取り合わせは結構強烈でした。
ため息が出るような色ですね。
彼岸の入りの彼岸花でした。
2013.9.20
今年、鳥の糞か何かの中にあったギンナンを蒔いたもの。
6月頃に見つけたのでした↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-c28d.html
2013年7月 8日 (月)「ギンナン発芽」
ここで、「葉の形が少し「典型的」ではないようにも見えますが、成長してきたらまた変わるかもしれません。」と書いたのですが。
やはり葉の姿がちょっと違いますね。
こちらがもう30年を超えているイチョウ。
なにかな、雌雄の違いかな、とも思ったのですが、それは俗説だそうです。
http://www.jspp.org/cgi-bin/17hiroba/question_search.cgi?stage=temp_search_ques_detail&an_id=939&category=mokuji
日本植物生理学会―みんなのひろば―
また、樹形や、葉の形態(切れ込み)等で、雌雄性が判定できると主張されている人がいることは知っておりますが、いずれも科学的根拠は無いと思います。この件植物園時代に園の現場の職員と議論したり、個別に照会があった折に議論した結果の結論です。特に、葉の形態は一本の木でも若いときと成長したときとで変わるものですから、そのような変化の範囲内のことかと思います。
ということです。
さて、よく分からないことがまた増えた。
知らないことばかりです。
2013.9.20
ツマグロヒョウモンのメスがヒメクチナシの木のあたりを飛んでいました。
それはスミレじゃないよ、もっと低いところを探してね。
ツマグロヒョウモンの幼虫の食草はスミレ科の植物ですから、みんな背が低い。
で、メスは産卵しようとしている時は低く飛びます。
飛べなくなってよろよろなのかな、と初めは思ったりしましたが、違いますね。
食草の高さを知っている。
線路際のキバナコスモスなどに蜜を吸いに来ている時は、1~2mの高さを飛ぶ。
目的によってどういう高さを飛ぶか、知っています。
アゲハはミカンの木の上の方に産卵したがりますので、高く飛びます。
みんなそれぞれの生き方があって、ちょうどよい飛び方をする。
単にフラフラひらひら飛んでいるのではないのです。
★こんな記事がありました
http://www.asahi.com/national/update/1003/TKY201310020616.html
台風過ぎて、東京都心に虹(朝日新聞 2013年10月3日1時44分)
写真:東京スカイツリー(左)の近くに虹が見えた=2日午後4時46分、東京都中央区から。
写真:国会議事堂の上にも虹が見えた=2日午後4時47分、東京都千代田区。
台風22号が日本列島東の太平洋上を北上した2日夕、東京都内の東の空に鮮やかな虹がかかった。気象庁によると、都内はこの日、朝から雨に見舞われたが、夕方には通り過ぎる台風が雲を持ち去った。強い西日が差し込み、虹が見えやすい条件になった。
もし、虹が「一つの実体」であるなら。
東京スカイツリーのところと、国家き議事堂のところにほぼ同時に存在するわけにはいきませんよね。
「アリバイ」という概念が崩れてしまう。一つのものが、同一時刻に異なる二つの場所に存在することはあり得ない。
{「アリ」は「アレ」ルギーなどと同じ語根の「異なる」という意味です。で「ibi」は「場所」という意味です。ラテン語で。}
私のHP「理科おじさんの部屋」でこんなことを書いています。
十人の人が一緒に虹を見たとき、「一つの虹を十人で見る」のではなく、「十人がそれぞれ自分の虹を見る」のです。
何かの物、たとえば一頭の象を十人が一緒に見るとき、象は一頭です。決して、十頭の象がいるわけではありません。ところが、虹ではそうではないのです。
ということは、虹というのは普通に私たちが見ている「物」ではないようですね。
一人一人が別々に見る「現象」であって、個々の人に個々の虹が見えているのです。でも、言葉では「虹を見た」といって、同じ経験を共有したつもりになれるのです。
スカイツリーのところで虹を撮影した記者さんと、国会議事堂のところで虹を撮影した記者さんと、それぞれが自分という観察者に属する虹を見て撮影しました。決して、同一の「一つの虹」ではないのです。
不思議ですね。
太陽を背にして自分の頭の影を探します。眼と頭の影を結ぶ直線から約40度くらい離れたところを探せば、虹が見えるはずです。
複数の人が立てば、複数の頭の影があります。太陽と頭の影を結ぶ直線もそれぞれの人によって違います。その直線から40度くらい開いたところに虹が見えるわけですが、それもまたそれぞれの人によって違うんですね。
ですから、虹という現象は、観察者に属する現象である、ということになるのです。
○恋人が二人、肩を並べて虹を見ます。二人で虹を見る幸せに浸るかもしれません。
実は、二人はそれぞれ自分の虹を見ているのであって、一つの虹を見ているのではありません。{冷たくってごめんなさい}
○頭には目が二つありますが。右目が見る虹と、左目が見る虹も、厳密に言えば同じものではない。
例えばの話。両目の間隔が100mもあるような「巨人」がいたとしましょう。
両目の間隔がこんなに広いと、きっと空の雲も遠くの山も立体的に見えるかもしれませんね。雲や山に対する両目の視線の角度が異なるかもしれないという意味です。両眼視差、といいます。
両眼視差を利用して「立体視」ができます。
ではこの巨人が虹を見たらどうなるのか?
それぞれの目がそれぞれの虹を見ますので、両眼視差が生じません。
視線の角度が違わない=平行だ、ということは、「無限遠」に虹があるように見えるはずなのです。
雲や山には立体感があるけれど、虹には立体感がないのです。
↓理科おじさんの部屋の第98回
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/98th/sci_98.htm
手前味噌:面白いですよ↑
★さて、10月2日の虹では、「主虹」のほかに「副虹」も見えたようなのです。
主虹というのが普通にいう虹のことです。これは空中の雨滴で、屈折・反射・屈折、で出てくる光で構成されるものです。副虹は、屈折・反射・反射・屈折、で出てくる光が作る虹。
反射が一回多いので、色の順番が逆転した虹で、主虹の外側に現れます。主虹より淡いので気づかない人も多いかと思います。
朝日新聞の記事では副虹への言及はありませんでしたが、ネットへの投稿では、虹が二重になっていた!という写真もありました。
★NHKラジオの気象キャスター・伊藤 みゆきさんのブログでは、さすが気象予報士さん、ちゃんと副虹という言葉を使って、当日の虹の解説をしていらっしゃいます↓
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/10/post-1234.html
早起き☆お天気☆ONAIR日記(2013年10月 3日 10:56)
これは虹が出そうだ!!
と高いところに昇ってみたら...。
こんなミラクルな虹が出てました!!
クッキリ虹と薄い虹...二重です。副虹(外側の虹)がかかってました。
副虹は、内側が赤です。
主虹(赤が外で、紫が内側)と逆です。
この一瞬が撮れたことで、きのう一日がとてもラッキーに感じました。
朝日新聞の写真では、スカイツリーのすぐ右に主虹が見えているのですが、伊藤さんの写真ではスカイツリーのすぐ右の、朝日の主虹の写真とほぼ同じ位置に、副虹が見えています。
二人の撮影者が、異なる場所から撮影したので、それぞれの撮影者に属するそれぞれの虹を見ていた、ということが実に明瞭に分かります。おもしろい出来事でした。
★上でリンクした「理科おじさんの部屋 第98回」では、虹の実験や話を結構詳しくやっています。よろしければお楽しみください。
お勧め:ホースで水撒きしながら虹を作って、頭を動かしてみると、「あれ?えぇ!」という感じが楽しめるはずです。どうぞ。
台風20号、温帯低気圧に
2013年9月27日(金)11時52分配信 時事通信
気象庁は27日、台風20号が午前9時に北海道から東へ離れた海上で温帯低気圧に変わったと発表した。中心気圧は980ヘクトパスカルで、時速65キロで北北東へ進んでいた。
この表現よく聞きますよね。台風って低気圧だよなぁ、それが「温帯」低気圧になるってどういうことだろう?って思いません?
気象庁のサイトから引用
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-1.html
台風とは
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが,このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し,なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット,風力8)以上のものを「台風」と呼びます。
・・・
台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達します。しかし,移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており,仮にエネルギーの供給がなくなれば2~3日で消滅してしまいます。また,日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり,次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わります。あるいは,熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもあります。・・・
「熱帯の海上で発生する」のですから、熱帯低気圧は「全体が温かい空気の塊」です。水蒸気がエネルギーを供給します。
それに対して、温帯低気圧は、冷たい空気と温かい空気が「押し合って」いるその「境目が波打つ」ところに存在します。2種の空気の温度差がエネルギー源です。
単純に、周囲との気圧の差で、相対的に低い場所を低気圧、相対的に高い場所を高気圧、と呼ぶこともあるわけですけれど、2種の空気が押し合う場合は、その境目が前線として現れることも多いわけですね。
ですから、中心から寒冷前線・温暖前線を伴っている低気圧はこれは必ず温帯低気圧です。{温帯低気圧だから前線を伴う、とは必ずしも言えないことには注意が必要です}
★さて、台風20号の場合を見てみましょう。
午前6時の天気図です。この時、台風20号を見ますと、右斜め上に温暖前線、左斜め下に寒冷前線がありますが、その前線は中心部まで入り込んでいません。台風の中心部には暖気の核があって、熱帯低気圧の性格を保持しています。
それが午前9時になると。
前線が中心部まで入り込んでつながりましたね。
ここで、台風が温帯低気圧になった、といえるわけです。
2種の空気の境目の渦、に変わったわけです。
今回は非常に典型的な例でしたので、ちょっと書いてみようかな、と思いました。
台風に関する話は、災害関連もありますので、素人が安易に書くわけにはいかない側面があります。
そのため、事後の、典型例しか扱えません。
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★いろいろ調べてみました。一部をご紹介します。
それぞれをご自分で読んでいただくのが一番です。
私の話は「入り口」ですので。
http://tenki.jp/knowledge/detail?id=432
熱帯低気圧は、海面からエネルギーをもらって発生、発達します。ですから発生する場所はある程度水温の高い海洋上です。決して陸上では発生しません。熱帯低気圧には基本的には前線はありませんが、熱帯低気圧の進行全面に前線が形成されることがありますので、この前線は温帯低気圧のものとは異なり、少し難しいかもしれません。
熱帯低気圧は、最大風速が一定以上になると、台風と名前を変えるのも特有な性質です。
温帯低気圧は、暖かい空気と冷たい空気が交じり合って発生し、温度差によって発達します。発生場所は海上、陸地を問いません。また、どんなに発達しても台風になることはありません。さらに、温帯低気圧は前線を伴うことがあります。
http://www.jma-net.go.jp/akita/Q&A/qandanew_taihuu.htm
台風と熱帯低気圧と温帯低気圧は何が違うのですか?
A.台風と熱帯低気圧は同じ仲間で規模が違うだけですが、温帯低気圧はこれらとは構造が違います。 熱帯低気圧とは、亜熱帯や熱帯で海から大量の水蒸気が上昇することにより空気が渦を巻いて出来る低気圧のことです。 この熱帯低気圧が発達して風速が 17.2m/s を超えると台風と呼び名が変わります。 また、冷たい空気と暖かい空気がぶつかる場所を前線といいますが、熱帯低気圧や台風は暖かい空気だけで出来ているので前線が出来ません。
一方、温帯低気圧は、北側の冷たい空気と南側の暖かい空気が混ざりあおうとして空気が渦を巻くことにより出来ます。 冷たい空気と暖かい空気がぶつかりあいますので、温帯低気圧には寒冷前線(冷たい空気が暖かい空気に追いついている場所)と温暖前線(暖かい空気が冷たい空気に追いついている場所)が出来ます。 また、温帯低気圧が発達して風速が 17.2m/s を超えても台風とは呼びません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%B8%AF%E4%BD%8E%E6%B0%97%E5%9C%A7
熱帯低気圧には4つの大きな特徴があり、これにより低気圧の一種としての「熱帯低気圧」が定義される。
1:暖気(暖気核)のみで構成される。このため、前線を伴わない。
2:潜熱をエネルギー源として発達する。このため、水温が高い熱帯の海洋上で発生し、水温が低い海域や蒸発の乏しい陸上に移動すると勢力が衰える。
3:天気図上では等圧線がきれいな同心円状に分布する。このため、同心円で無い他の低気圧に比べて最大風速が増しやすい。また、風速分布も同心円に近く、目のすぐ外側で最大となる。
4:対流圏下層から上層まで広い層で低圧部となる。
http://rika.shinshu-u.ac.jp/ischool/tenki99/zensen/kiatu03.htm
低気圧
熱帯低気圧と台風の発生
低気圧には、「熱帯低気圧」と「温帯低気圧」の2種類があります。熱帯低気圧は、文字通り熱帯地方でできる低気圧です。熱帯地方で、地上付近で暖められた空気は、周囲より軽くなり上昇していきます。そうすると、地上付近は気圧が低くなり低気圧となります。低気圧になると、周囲から空気が吹き込むようになるのです。
中心の上昇した空気は上空にあがって膨張すると、気温が下がって水蒸気が水滴に変わって雲を作ります。水滴ができるようになると、そのときのエネルギーで上昇気流はますます強くなっていき、地上付近は低気圧が強められていくのです。このようにして、熱帯低気圧がどんどん強くなって中心付近の最大風速が約17m/sを越えると、台風と呼ばれます。
温帯低気圧と台風の発生
ふだん天気予報で言われる低気圧は、ここで述べる「温帯低気圧」のことです。温帯低気圧は、温帯地方でできる低気圧ですが、これは、暖かい空気と冷たい空気が接して渦巻きができます。その渦巻きの中心部分では、上昇気流ができて低気圧になるのです。だから、温帯低気圧は、必ず温暖前線と寒冷前線をともないます。ここが、熱帯低気圧との大きな違いです。温暖前線と寒冷前線をともないますので、温帯低気圧が来ると、雲が多くなり天気が悪くなります。
日本にやってくる低気圧は、ほとんどがこの温帯低気圧で、台湾の北東海上や朝鮮半島沖からやってきます。
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/help/life.html.ja
2. 台風は温帯低気圧に変わりました
よく天気予報で「台風は温帯低気圧に変わりました」との解説を耳にします。これはどういう意味なのでしょうか?
「台風は温帯低気圧に変わりました」という表現は、実は台風の強弱の変化を指す場合ではなく、台風の構造の変化を指す場合に使う表現です。具体的には台風の構造が、熱帯低気圧(tropical cyclone)の構造から温帯低気圧(extratropical cyclone)の構造へと変化した場合に使います。ほとんどの場合、この変化は後戻りしません。
一方、これと似た表現である「台風は熱帯低気圧に変わりました」は、台風の構造の変化ではなく、台風の強弱の変化を指す表現です。具体的には、中心付近の最大風速が台風の最低基準を下回った場合に使います。最大風速がたまたま基準を下回っただけですから、熱帯低気圧から台風に復活することもあります。
このように、台風から温帯低気圧への変化は構造の変化を意味し、台風から熱帯低気圧への変化は強弱の変化を意味します。この違いを理解すれば、「台風は熱帯低気圧に弱まった」という表現はおおむね正しい(注2.1)けれども、「台風は温帯低気圧に弱まった」という表現は正しくないことがわかります。「台風は温帯低気圧に強まった」という場合も少なくないのです(例えば台風200418号)。
もちろんその変化は連続的なので、いつの時点で変化したのかは正確に決められませんが、種々の気象観測データに基づき温帯低気圧の性質が支配的になったと判断できれば、その時点で温帯低気圧への変化を宣言することになります。具体的には前線が台風の中心にまで延びてくるなどして台風の中心付近にまで冷たい空気が入り込み、熱帯低気圧の特徴である暖かい空気の塊(暖気核)が不明瞭になるかどうかを見ることになります。
(注2.1)これも正確には風が弱まったことしか意味していないので、雨が弱まったかどうかは関係ないことに注意しておく必要があります。
★朝日新聞の読者投稿欄「ひととき」に、
スイカの苗を植えたらトウガンの花が咲いて実がなった
という話が載っていました。
これは「接ぎ木苗」のせいではないかな、と調べてみましたら。
一般的には夕顔を台木として使うことが多いようですが、トウガンも相性は悪いといいながら台木になるようです。おそらく、こういうケースだったのだろうと想像しています。
★「接ぎ木苗」というものに関心を持ったのは
田中修 著「植物はすごい」中公新書で、ナスの台木としてワルナスビが使われるという話を読み、実際に妻がナスとトマトを育ててみようと苗を買ってきたら、接ぎ木ナスだった、というところからでした。↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-a3f4.html
2013年6月 5日 (水)「ナス」
ま、それなりに、ナスの収穫はありまして、おいしかったですよ。家計を助ける、というほどの量ではなかったけれど。もとは取ったかな。
トマトはあまり実りませんでした。秋になって元気に花を咲かせていますけど。
★また、毎日新聞の「余禄」から、ゴーヤを育てているつもりでいたらカボチャの花が咲いた、という話を引用しました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-a3f4.html
2013年8月 6日 (火)「ナス」
★(個人的)新聞見出しデータベースを「台木」で検索したら、2011年に新聞記事がありました。
ナスの苗にトマト?も「同居」 福岡で珍野菜(朝日新聞 2011年8月12日10時47分)
福岡県行橋市大谷のYさん(70)方のナスの枝に、ナスだけでなく、トマトかカボチャのような形の小さな実がなった。
市内の園芸店でナスの接ぎ木苗を買って5月に庭の菜園に植えた。不思議な実は直径3センチほど。最初は緑色だったが、だんだん黄色っぽく変わってきた。
園芸店によると、台木に使われた赤ナスか何かの実がなった可能性があるという。「食べられそうもないので、しばらく見て楽しみたい」とYさん。
★そして、今回、トウガンを台木とするスイカの話だろうという話。
「接ぎ木苗」に関する話題はいろいろとあるものですね。
2013.9.18
アジサイの一枚の葉の上に2匹のオンブバッタがいました。
脚の色が違うのですが、サイズが小型で同じ大きさですから、両方ともオスだと思います。
下の個体を便宜上Aとし、上の個体をBとします。
Aが体を左にひねり、Bの存在に関心を示しました。
AはそろそろとBに近寄っていき、ぴょんと跳び乗りました。
そして雌に対するのと同じように交尾姿勢に入ろうとしたのですが、下になったBが細かく体を震わせます。多分、拒否を伝えようとしている。
Aは向こう側へ降りました。
今度はB(手前)がAに関心を示しました。
で、ちょっと近寄っていったのですが、今度はAが体を細かくふるわせました。
Bは拒否されて、Aに乗ることを試みることなく、向こう側へ歩き去りました。
体を細かくふるわせる行動は、「拒否」を示しているようでした。
この間、3,4分です。カメラを構えたまま、ずっと眺めていました。
この行動を見ていると、オンブバッタは、視覚か、嗅覚でそこにいるのが同種であることを知るのでしょうけれど、雌特有の「匂い、あるいはフェロモン」はないようですね。
オスがオスに交尾行動をしようとしたのですから。
初めてこんな行動を見てしまいました。
いろんなことがあるもんだ。
2013.9.19
これは翌日見かけたカップル。
これは下がメス、上がオスです。
体の大きさがまるっきり違いますでしょ。
この時、交尾していたかどうかは確認していません。向こう側をなんとか覗いて確認するほど野暮じゃない。
2013.9.18
ヘチマの葉だったと思います。
きれいなトレンチ行動の「跡」。多分クロウリハムシかウリハムシ。
少し葉をかじったようですが、途中で放棄したみたい。
7月にも、カラスウリの葉で似たような事態を見ました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-4790.html
2013年7月22日 (月)「トレンチ行動」
トレンチ行動というのは、傷つけられた葉が防御のために摂食防御物質を出すことを逆用して、円形に傷つけることで、その内側には摂食防御物質の影響が及ばないようにしておいて、円の内側を食べる、という高度な技です。
せっかく食事の準備が整ったのに、何があったのかな。
残念だったね。
2013.9.18
ツマグロヒョウモンがキバナコスモスにとまったのですが、花が横向きなのです。
で、口吻を伸ばしたら、花弁の間に入っていきました。
でもまぁ、ひょっとするとこのアングルからでも蜜のあるところに届くのかもしれませんね。
シジミチョウなどに比べると、口吻が長いからなぁ。
この個体はメスです。
前翅の裏側、後ろ翅と重なる部分の、独特の赤い色。
これがきれいなんですよねぇ。
飛ぶところだけ、あるいは上から見るだけ、だと見えない色です。
ぜひ、ツマグロさんにお願いして見せてもらって下さい。
ちょっと地面に舞い降りまして、湿り気のあるところで口を伸ばしてみていました。
吸水するほどの水の量はないのですが、何か惹きつけるような匂いがしたかな。
タテハチョウの仲間には腐りかけた果実とか、動物の糞尿などに誘引されるものもいますが、ツマグロヒョウモンがそういうものに惹かれるという経験は今のところありません。
2013.9.19
鉢に植えたイワレンゲ。
急速に大きくなりました。
二つあったうちの残った一つだろ、大事にしなきゃね、と妻に言ったら
あら気づいてなかったの、ベランダのニラのプランターにもう増えてるのよ
え、そうなのか、ニラの花は撮ったけど、下には気づいてなかったぞ
9.20
というわけで、前の記事に続いて再びニラの花登場。
そしてその下には
なるほど、ほんとだ。
多肉植物だもんな、こういう増え方するんだ。
結構増えてました。
頂き物ですから、絶やしたくないですね。よかった。
それにしても、前日、一生懸命「凝って」ぼけた花の写真撮ったりしていて、その「足元」には全然気づいていないんだもんなぁ。
何見てるんでしょうね、マッタク。
実にいい加減な「眼」と「脳」です。
2013.9.17
アゲハが羽化。垂らしておいたティッシュペーパーを歩いて上がってきました。
ツマグロヒョウモンのような、頭がとんがった感じとか、複眼の偽瞳孔とかはありません。
さぁ、行くぞ。
そばのボウガシの葉にいったんとまって
力強いですね。
翅は充分乾燥しているはずですが、のんびりと構えていました。
{写}9.18
翌日。アゲハがまた羽化。ケース内ではばたいています。
こちらは、ケースの蓋を開けたらすぐ飛び出していってしまいました。
そして、ボウガシの高い所にいったんとまって、飛び去りました。
で、こんな腹面からの写真を残していったわけです。
いろんなのがいますねぇ。
個性的です。
越冬する蛹になるのかなぁというのを含めると、今年は100匹を超えて飼育しています。
羽化数100になるかどうかは微妙ですね。
なんにせよ、チョウの家、になっています。
2013.9.17
庭のルコウソウの葉にいた、妙に派手派手しいカメムシの幼虫。
何の幼虫かずっと分からずにいたのです。
9.30
雨水貯留タンクの縁を歩いていたナガメ。
ナガメの「ナ」は「菜」です。ですから、アブラナ科の植物でよく見かけるカメムシです。
この成虫は何度も見ています。
で、頭の中で、この二つの映像が重なったんですね。
ひょっとして、と幼虫図鑑を見てみたら
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/nagame.html
「ナガメ」
あってましたねぇ。
幼虫を見た時にも、ざっとこの幼虫図鑑を見たはずなのですが、「みれどもみえず」でした。
幼虫を見た場所と、成虫を見た場所は、直線距離にして3mあるかどうか。
で、この2匹に何らかの関係があるのかどうかは、わかりません。
現在この付近にアブラナ科はないような気もするしなぁ。
次回からはナガメの幼虫も間違えずに認識できそうです。
★獅子咲き、その後
2013.9.24
これで4輪か5輪くらい咲いていると思います。
頑張るなぁ。
葉もねじれていることにご注意ください。
これは芽生えてからずっと目立つ特徴です。
葉がねじれてぐちゃぐちゃするは、茎も普通のアサガオのようには巻きつかないは、なんだか変なアサガオだなぁ、と思いつつ眺め続けていたわけです。
今思えば、葉の裏が形成できないのですから、ねじれてしまうのは当たり前なのでした。
高校生物で、葉の構造を習うと思いますが、表面と裏面があって、その間の空間に柵状組織があるはず、ですよね。裏面が形成できないとすると、一体光合成などはどうなっているんだろうと思いますが、詳しいことは分かりません。
9.24
これで一輪。
9.24
メシベ・オシベの識別はできませんが、花弁のようなむちゃくちゃな状態にはなっていないようです。
9.25
茶色っぽい丸い頭のがメシベでしょうか。
オシベの葯が見えます。 9.25
雨に濡れそぼつ花。
きれいですが、なんとなく悲しさというか寂しさを漂わせているように感じてしまうのは、思い入れが過ぎるかな。
生きるって、不思議なことですね。
★遺伝子の異常を人為的に保つ。
人為が介入しなければ、こういう花はすぐに消滅していくわけですよね。
なんだかなぁ、園芸って、何なのかな。
いや、植物の話だけではないんです。
ペットとしての犬や猫には、遺伝的な多様性が失われて、遺伝病が非常に多くなっていますよね。
昔から、純系より雑種の方がタフだというのですが、人為の介入によって、ペットたちも多くの生存に不利な遺伝子変異を抱え込んだまま生きている。
人間って、一体、何をやっているんだろう?
★もう一つ、感想を。
今回、「獅子咲き」という名称を教えていただいて、そこから、パンフレットに書かれていた「植物の裏側を作る遺伝子が欠けている」という記述に気づきました。
いったん、そのことに気づいて、観察してきたこととつき合わせて、出来事の概要を推測することができました。
私のような、以前理科教師だったような人間は、このように「後知恵」で解説する能力はあるんですね。
それなりに広範な知識は持っていますから、それを組み合わせて、後付で解説することはできる。
いろいろな資料からいわば「コピー&ペースト」で授業の素案は作れる。
それが授業であるなら、生徒の知らない科学の奥行きを覗きこませて、この先にはこんなことがあるんだよ、おもしろいぞぉ、とガイドすることはできるのです。
そして、生徒との相互作用によって、コピー&ペーストの素案が、生き物としての授業に成長していく。{これが楽しい}
ですが、教師は研究者ではない。あくまでも「後知恵」です。
研究者というものは、「今この瞬間、世界中で私一人だけがこの事実を知っている」というオリジナルの、深い喜びに浸る瞬間があるのだそうです。
教師にはそういう瞬間は存在しないな。生徒との共同作業で、授業を作り育てるという楽しみはあるけれど。
授業、教壇、教室を去った元教師というものは、悲しいものですね。
私にはオリジナルがない。
後知恵しかない。
「教室を失った者を教師とは呼ばんのだよ」と、高校時代の恩師の言葉を、きりきりと痛みをもって思い出します。
★高校生の頃「私には熱がない」と呟いていたことがあります。
芸術家って、自己の内部に「熱」があって、それが溢れだしてしまう、表出してしまう、という激しさがありますよね。自律的に「熱」を表現しますよね。
私にはその「熱」がなかった。
早くからそのことは自覚しておりました。
私は「記述者」なのでしょう。
記述すべき対象がなければ、何もできない者です。
さて、獅子咲きのアサガオの経過についてです。
{お断り:掲載する写真の撮影時点では知らなかった、「植物の裏側を作る遺伝子(KAN1)が欠けている」という情報を使うことにします。時系列に沿ってやっていくとものすごく冗長になりそうなので。}
2013.9.10
萼は正常ですね、ですからこの萼の中に現れるものは姿がどうであれ「一輪」なのだ、ということはだんだん分かってきていました。
この時点で既に、花弁が「巻いて」いるのが分かります。
9.10
そばにもう少し開きかけたものがありました。
通常のアサガオの花弁を「膜状」とここでは表現することにします。
そうすると、花びらが連なって「膜」を形成するということができないようです。花弁の形成要素がばらばらに現れてくる。
「靴下を裏返しにする途中」のような「裏返り方」が見えます。
「裏」が形成されないので、表が全体を包むようになっているのですね。
9.11
ほぼ完全に開いた状態。
これで「一輪の花」です。
オシベ・メシベも葉に由来する構造でしょうけれど、形成できているように見えます。
花弁も葉に由来するものです。
主脈というのかな、糸状のものがあってその先に、花弁が形成されることはされる、のですが、「表」ばかりが成長するので外側にそっくりかえって、筒状になってしまう。
花弁が側方とつながって「膜状」の花弁を形成する、それができない、そのことも明らかです。
9.13
花弁の「表」が、外側にそっくりかえったのだ、という状況をこの写真あたりでご了解ください。
9.13
ほらね。
{注:通常の鉢型の花の内側面がこの場合「表」で、鉢型の花の外側が「裏」です。言葉遣いがややこしい。私自身間違って使うかもしれません、注意してお読みください。}
解説にありましたように、「植物の裏側を作る遺伝子(KAN1)が欠けてい」るので、「表」側部分が成長するのに裏側は存在せず、そのためにそっくりかえってしまうわけでしょう。
なんかこう、やばいなぁ。そういう状態で生きていけるだけでも凄いことだと思えます。
9.13
こういうそっくりかえり方もあるようです。
裂けてしまった、というのではないようです。そっくりかえり方のある種のパターンなのでしょう。
★ここで、成長の差が「ねじれ」を生むという出来事の、別の例をお目にかけます。
9.28
これはプランターで栽培しているニラの葉です。
ラセンを巻いてしまって、まるでダビンチのヘリコプターみたいになっています。
拡大してよく見ると、巻いた内側が何かの原因で成長できなくなっています。
傷か、病気か、詳しくはわかりません。ただ、葉の両側で、成長に差が出たことは事実です。
その結果、伸びた側が円周の外側になって、ねじれたというか、巻いてしまったわけです。
なにがあったのでしょうね。たまたま、あれ妙なことになった、という写真を撮ったわけですが、「ねじれ」を生むメカニズムの一例として使うことができました。
★アサガオが巻きつく、ネジバナがねじれる、カラスウリやヘチマが蔓を伸ばして何かにつかまり、その上で、途中で反転するラセンを蔓に作って茎を引き寄せる。{成長によって縮む、という不思議な効果を生み出しています。}
植物にはこういう「巻く」「ねじれる」という出来事がいっぱいありますが、基本的には成長の差を利用します。カタバミやタマスダレの花の開閉だって、ねじれてはいませんが、花の内側と外側の成長の差を利用して開閉運動をするのですね。
動物のような「筋肉」を使った運動ができませんから、成長の差を使うというのは広く植物が利用する方法のようです。
なんだか、言い足りていない気がするのですが。
不思議の前に「立ち往生」ですね。
★「ねじれ朝顔」というタイトルで書いた記事にコメントを頂きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-79b8-1.html
2013年9月24日 (火)「ねじれ朝顔」
これは獅子咲きといわれています。投稿: | 2013年9月24日 (火) 11時39分
私のREは
ありがとうございます。おかげさまで大分「視界良好」になってきました。黄抱並葉青丸咲の種をいただいたはずでしたので、混乱していました。この種から獅子咲きがでることもあるようですね。投稿: かかし | 2013年9月25日 (水) 12時58分
こうなのですが、「視界良好」の中身を検討してみたいと思います。
{実は未だに五里霧中でしかないのですけれど}
★頂いた何種類かの種には、解説の情報がついていました。
その解説で「マルバアサガオ白髭咲き」と「キバナルコウソウ」は掲載された写真と、手元で咲いた花との対応が明瞭で、迷うことなく同定できたのです。
で、「黄抱並葉青丸咲」の解説のところには、親木としての「黄抱並葉青丸咲」朝顔の写真が掲載されていました。でもそういう花は咲かなかった。
今回、獅子咲きのご指摘を頂いて、この項目を読み直しましたら
黒色の中型種子。黄抱並葉青丸咲、一部、種のできない牡丹咲、獅子、獅子牡丹が出ます。このアサガオは植物の裏側を作る遺伝子(KAN1)が欠けています。
とあって、ぐしゃっとした感じの獅子咲きの写真も掲載されていたのでした。同じ大きさの写真なのですが、知らないと何が写っているのか分からなかったのですね
なんとまあ、迂闊なことでしたでしょう。「みれどもみえず」のままにいたわけです。
いろいろなサイトを調べましたところ、写真で見る限りでは
「青掬水爪龍葉紅覆輪総風鈴獅子咲牡丹」という品種がが近いように見受けられました。
親木の種からどういう咲き方の花が出るか分からないんですね。
むずかしいものです。
そして種を作ることができず(これは私たちも気づいています)一代限りで終わる。
はあ。
なんだかため息です。
鑑賞用にはいいのでしょうけれど、やっぱり「生物」としては不自然な気がしてしまう私です。
★私が調べたサイトをいくつかご紹介します。
九州大学のサイトに解説があります。
http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/mg-files/henka/
変化朝顔(へんかあさがお)
http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/mg-files/henka/fedp/index.html
獅子咲牡丹(ししざきぼたん)
新潟大学のサイトにも詳しい解説があります。
http://www.sc.niigata-u.ac.jp/biologyindex/wada/p22/p22-1-1.html
アサガオの生理学の「アサガオの花形態形成」という項目です。
獅子咲きは、変形した花弁がたくさんあるが、雄しべは正常である。雌しべは、1本の正常な雌しべの基部に、小さい雌しべが5~6本生じることが見つかった。
http://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/024/ex_1.html
季刊誌「生命誌」通 巻24号 「変化朝顔 種子のできない一年草」
ここにも変化朝顔の話が載っています。
★こうやっていろいろ調べて読みましたが、私が詳しく解説できるような話ではありません。
関心がおありでしたら、気軽にリンクしたサイトを覗いてみてください。難しい話ではないのですけれど、奥行きが深くって。
2013.9.15
台風の影響でしたか、雨の日曜日。
アゲハが雨宿り。
翅や体にまん丸な水滴。
チョウの体は完全防水です。
毛は水をはじきます。鱗粉自体も濡れにくいし、並んだ表面が細かな凹凸を形成して水を完全にはじきます。
濡れません。でも、見ている方としてはちょと、辛い気分もしますね。
部屋の中の蛹が羽化して時間も経ち、出たいよ、といいます。
右下には終齢幼虫も顔をのぞかせていますね。
あまり暴れると、幼虫が角を出す。
放してやるしかないですね。
雨は大丈夫としても、台風が心配。
風が強くならないうちに、安全な隠れ場所を探すんだよ、と放します。
上の写真のちょっと雨滴のついたチョウにも、同じように声をかけてやります。
人間の言葉が通じるわけじゃないのですが、やっぱりなぁ、思わず声をかけてしまいます。
思ったほどには荒れなくて、大丈夫でしたしょう。彼らはタフだ。
2013.9.14
ツマグロヒョウモンのメスが、線路の柵の中で蜜を吸っています。
フレンドリーなチョウで、そばの花に移ってきました。
{この先、偽瞳孔など見ながらお楽しみください。}
野外でここまで接近できるとはね。つい「顔見知り」という気分にもなります。
脚が4本しか見えません。前脚は畳んで体にくっつけています。
これは意識的に背景が明るくなるようなアングルを狙いました。
そうしてシャッター速度を1/250にして、絞りが開くようにしました。
このくらいだと「ぼけ味」といえると思いますが。
いろいろアングルを考えて移動したり、露出をいじったりすることができるような、ゆったりとした時間を過ごさせてくれます。
正面から!
ホントいい顔してます。
触角の開き具合で、眉をつり上げているような感じも生じました。気が強そう。
今度はまっ平ら。
こういうふうに見るのはなかなか難しい。
右の触角の先端部が光ってます。そこだけ色が違うんでしょうね。芸が細かいなぁ。
ここまでいくと、ぼけ味なのか、おおぼけなのか、あやふやになってきますね。
一応、頭のあたりに焦点があります。
いやあ、楽しかった。じっくり撮影できました。
素敵なモデルさんで、雑誌の表紙にでもしてあげたいくらいだ。
我が家で羽化して生活しているのではないかな、と思います。
何せ、このあたり「チョウ密度」が高くって、すごいものです。
2013.9.13
キョウチクトウの葉にて。
オスであること、の方が先に分かっていまして。
上顎が棒のように大きいのは、これはオスの特徴ですね。
重たくないかい。人間なら、頭が重くて首が痛む、という感じがしてしまいます。
アリグモを正面から撮ると面白い、というのは知っていて、頑張りました。
真正面から目が合った、という気分にさせられます。
正面の1対の単眼がまた大きくってね。
で、種名なのですが。
「日本のクモ」という図鑑によりますと、ヤガタアリグモの項に
タイリクアリグモに極めてよく似ており、外見での区別は難しい。
という記載があります。
で、一応、ヤガタアリグモということにしておきますが、誤りである可能性を残しているということをご了承ください。
2013.9.13
セスジスズメというスズメガの幼虫です。
ホウセンカの葉を食べていました。
妻が見つけて連れてきました。
黒い体におしゃれな模様です。
「目玉模様」が7対もあるので、目玉には見えなくなっていますね。
この模様を作ること自体はチョウ目の幼虫たちには難しくないらしい。
でも、ビロードスズメのように、ミニ蛇そのものになるのはものすごい。
アゲハだって、あたかも黒い目が1対あるような模様を作っていますよね。
スズメガなんだから、尻尾があるんだよな、と葉をどけて撮影。
立派な尻尾がありました。先端が白いという模様付き。オシャレ。
横から。3対の脚と頭。ものすごい蛇顔に擬態していない分、本来の頭が見えやすいです。
小さな側単眼もこの写真で見えています。
頭部と胸部を拡大。
目玉模様は腹部から始まっていて、黄色い輪の中に「輝き」模様がぐじゃっとありますね。
真正面から。なかなかかわいい。
飼うことにしたのですが、大食いで。
入れてやったホウセンカの葉がすぐなくなる。
かなり大きくなって、もう蛹だろ、と思うのに、まだ食べる。
呆れながらホウセンカを入れていましたら、やがて蛹化の気配。
庭の隅の落ち葉の腐りかかった土と腐りかかった葉を入れたケースに移したら。
蛹になったようでしたが。
ちょと、サボって、蛹化がいつだったか、確認していませんでした。
で、確認しとかなくっちゃね 9.27
落ち葉をそっと取り除いていったら、立派な蛹になっていました。
目に見えないと忘れてしまうものですから、一応蛹の姿は見えるようにしておこうと思います。羽化時の足場が必要でしょうから、ケース側面は紙でも立てて、滑りにくくしておきますね。
さ、いつ羽化するか、よく分かりませんが、気の長い楽しみが増えました。
成虫も何回か見ていて、スマートなガです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/020926a1.html
幼虫図鑑ですが、色々なタイプの幼虫の他に、成虫も見られます。どうぞ。
2013.9.12
もう、アゲハ・クロアゲハ識別してないです。
一緒にわいわい成長しています。
このアングルだとごく普通なのですが
こうやってフラッシュ浴びせると、あら、色の違いがくっきり見えるんですね。
糸でぶら下がっているのは、脱皮殻です。幼虫時代の頭のあたりが大きく残っていますね。
重なって蛹化してしまったのもいます。やはり模様があるんだな。
ま、なんとかなるでしょう。いろいろイレギュラーな事態にも自分で対処できますから。
終齢になり立ての幼虫。頭でっかち、お腹ほっそり。
これからバリバリ食べてでっかくなります。
後ろにあるのはウンチではなくて、脱け殻です。
クロアゲハかな。この模様は。
葉っぱしか食べていないのに、ちゃんと体を構成するたんぱく質だって作れるんです。
食物としての効率は悪いかもしれませんが、ヒトのような「必須○○」はいらない。自前で全部合成するんですね。
凄いことだと思います。ワタシなんぞよりはるかに生き物として凄い。
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