悶絶
★日差しには秋の気配を感じますが、まだまだ暑い日が続きます。
孫のキスぶちゅっと音立て濃厚で汗にまみれて悶絶しそう:藤田佳予子
永田和宏評:ああ幸せな悶絶
孫のキスの熱さと、気温の暑さと。
評は言い得て妙。「しあわせな悶絶」
教室の湿度上昇わたしたち三十六個のシューマイになる:中村桃子
永田和宏評:シューマイの比喩の大胆さには脱帽の他ない。
36個の蒸し上がったシューマイ。赤い頬、湯気の上がるようなほっかほかの顔。
もう、なんというか、すごいですね。教室って楽しかったよなぁ。
テレビのニュースで、暑さで上気した幼子の顔を見ることがありますが、わぁおいしそうなシューマイだぁ、と呟くようになってしまいました。
★処暑の日(8/23)、ニュースでまたまた「今日は処暑、暦の上では暑さがおさまる頃ですが・・・(暑い)」という話。
「処暑」がきたら、その日を境にガクッと暑さがおさまる、なんて思っているんですかぁ?
暑さ涼しさを繰り返しながらだんだん秋に向かっていく。
立秋を過ぎて15日もしたら、暑さは暑さですが、質的に「和らぎ」も出てくるでしょう。
それを感じ取るのが感性。季節感。
ある日を境に「デジタル」にかくっと季節が変わるわけなどないじゃないですか。
常識を知らないなぁ。
立秋から太陽が15度進んだ、夏至からは60度進んだのです。
日が傾いてきますよ、それが実感できるようになります。
二至二分・四立で360度を8等分しますから、その間隔は45度。
約360日かけて、360度回るのですから1日に1度太陽は進んでいきます。(もちろん本当は地球が進むんですけどね。)
そういう感覚で季節を「鑑賞」してください。
二百十日、二百二十日は、立春から数えて210日、220日。
つまり、太陽が約210度、220度進んだ頃、という指定方法ですね。
月の暦では指定することのできない太陽の位置、そして季節、を教えているのです。
210日で約7カ月。2月上旬から約7カ月経てば、9月上旬、220日なら9月下旬。
ほら、台風シーズンですね。
二百十日は台風が来る日、なのに、来なかった、などと言うようなとらえ方をしないで、その「頃」が台風「シーズン」なんだよ、と理解すれば、非常に分かりやすくて役に立つ台風への警戒の教え・防災知識だということが分かりますね。
季節の進行、台風の襲来、そういうものは「月の運行」によるものではなく、「太陽の運行」によるものです。
季節感のない太陰暦の中に、季節をもたらす太陽暦を書き込んだのが二十四節気なのです。
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