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2013年5月 2日 (木)

八十八夜

★{皮肉っぽく}
暦の上では五月なのに、寒くて三月並みですねぇ。

よく、「暦の上では立春ですが、寒さの底です」とか、「暦の上では立秋ですが、今が暑さのピークです」とかいいますね。ここでの「暦」は「旧い暦」であって、古いものはダメ、新しいものほど良い、といった価値観がはいりこんでいますね。
古い暦はしょうがない、寒さの底なのに「立春」といい、8月はじめに「立秋」だなんて実際の季節感とは合わないよ、と思うのですね。
あるいは「月遅れなんでしょ。1カ月遅らせて考えればいいんだ」と思う方も多い。
違う話なんだけど。

なに、現代の科学・技術で月の暦を作ったって、いわゆる旧暦と全く同じものができるだけなんですけどね。違いは「月の暦」か「太陽の暦」かという点です。
月の運行は季節には影響しません。潮の満ち干には関係しますけど。
季節を動かすのは太陽です。二十四節気というのは太陽の位置を示す言葉です。
季節感のない月の暦に、季節感を正確に導入するための太陽暦が二十四節気なのです

前にもお話ししましたが。
立冬から立春まで。太陽の南中高度は7度下がって7度上がるだけです。
アナログ時計の文字盤の60分の目盛りは、360度÷60=6度ですから、目盛り一つ分強、下がって上がるだけ。
立春から立夏まで。太陽の南中高度は32度も上がります。時計の目盛り5分より少し大きい。
すごいでしょ。立春を過ぎると、太陽がどんどん高くなるのです。
年間気温の平年値の底を過ぎるのも立春の頃、立春を過ぎれば、平年値は上昇に転じます。
まさに、「春が始まる」のです。「立春」という名前は季節感に満ちた素晴らしい言葉ですね。

さて、立夏から立秋までは、また7度上がって7度下がる。
確かにこの期間は夏と呼ぶべきですね。
立秋を過ぎて立冬までで、32度下がります。お日様はどんどん低くなり、影が伸びてくるのです。

★二十四節気のうち、二至、二分、四立がやはり生活の中で役に立つと思います。
夏至、冬至、春分、秋分、立春、立夏、立秋、立冬。
360度を8等分すれば45度。
1年365日で360度回るのですから、1日約1度動きます。
45度回るには約45日。
立春から立夏まで90度回るのには、約90日。

ほら「夏も近づく八十八夜♪」
立春から約90日で立夏。八十八夜はその直前。
ね。
立夏は5月5日です。

★NHKの朝のラジオを目覚ましにしていますが、女性気象予報士の伊藤さんという方の声が落ち着きがあって好もしい。天気のワンポイントを五・七・五風に表現なさいます。おもしろい。
今日、5月2日は
   寒気来て、霜・雪 注意の「八十八夜」
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/05/post-1089.html  

日々の気温は年により、土地により変化します。でも、太陽の位置は共通だし、一定。
私も寒いから、たくさん着こんでダルマさんになってますが、あんまり
   「暑い寒いと騒ぐじゃないよ♪お日様の位置が大事いだぁよ♪」
ここからの90度=約90日=約3カ月 は、やはり夏と呼ぶべき季節なのです。

Hirunonagasa
参考になれば、と、1年間の日長の変化をグラフにしてみました。
立春→立夏、立秋→立冬の変化の大きさに比べて、立夏から立秋まではやはり「日長に大差なし」。まとめて夏と呼べますね。
同じことが立冬から立春までについても。
立春を過ぎればやっぱり春なんですよ。


日高敏隆 著「昆虫学ってなに?」青土社、2013.2.20発行
34ページから引用

 けれど、こういうチョウたちも、やはり休眠しているのである。休眠しているのは彼らの卵巣である。冬を越しているチョウのメスの卵巣は、しっかりと休眠状態になっていて、かなり長期間の寒さを経なければ、卵をつくりはじめたりはしない。確実に春になって、卵を産むべき植物、そして卵からかえった幼虫が食べるべき植物が芽吹くまで、けっして卵をつくったりはしないチョウ以外の虫でも、親虫で冬を越すものは、ほとんどがこのタイプの休眠をしている。
 ・・・
 そして多くの虫たちが本当の春の到来を知るのは、暖かさというあてにならないものではなく、日が長くなったという天文学的に信用できるてがかりによっているのである。

虫たちに、立春過ぎたよ、日が伸びてきたね、と声をかけてやって下さい。

★ちなみに
理科年表の「暦」の部で、二十四節気をみますと
   立夏 太陽黄経45度 中央標準時で5月5日17時18分
です。
二十四節気というのは本来は「点」に与えられた名前ですので、太陽がその点を通過する時刻を含む日、に、その名前が与えられるのです。

太陽が立夏「点」を通過するのは5月5日の午後5時18分ですので、5月5日を立夏と呼ぶわけです。

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