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1:南中高度と受光面積のグラフについて。
南中高度のグラフはきれいなカーブなのですが、受光面積のグラフは、なんだか上下の対称性の低い曲線ですね。
冬至の辺りでは上にとがっていて、夏至のあたりでは平らななべ底のようです。
どうしてこうなるのでしょう?
原因は「1/sinθ」という逆数になっているからなのです。
分母が小さいと逆数は大きくなりますので、分母の変化が大きく表れてくるのです。
分母はいくら大きくなってもその逆数は1に近づくだけですので、変化が小さくなります。
ホントかな?確かめてみましょう。
0≦sinθ≦1 ですね。
分母が0になってはマズイので、5度から175度まで5度刻みでグラフを書いてみました。
黒い曲線がsinθで、右目盛り。
赤い曲線がその逆数で、左目盛り。
です。
面白い形になりましたね。
分母が小さくなると、逆数の方は大きく変化する、ということがお分かり頂けたかと思います。
{この問題、微分方程式をコンピューターで数値的に解いて、天体の運動などのシミュレーションをやろうとすると、必ずぶちあたる厄介な問題でして、昔のパソコンのコンピューター言語では大きな壁でした。今はいろいろ多倍長計算ができる言語もあるようですが、いかんせん、私の方に「気力」がなくなってしまって、もうやってませんけど。}
2:他の緯度では?
前回の話は北緯35度・東京のあたりということで進めました。
そこで、ちょこっと他の緯度での南中高度をグラフ化してみました。
★北緯23.4度というのは北回帰線上ですね。
夏至の時に南中高度90度。真上です。
これは聞いたことがあるはずですが、グラフにしてみるとナルホドでしょ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%8D%E3%82%B9
エラトステネス
・・・
エラトステネスは図書館で学ぶうちに、シエネでは夏至の日に陽光が井戸の底まで届くこと、つまり南中高度が 90°となる(北回帰線上に位置する)ことを知り[5]、このことにより地球の大きさを計算できることに気付いた。アレクサンドリアで夏至の太陽南中時に鉛直に立てた棒とその影が作る角度が、シエネとアレクサンドリアの緯度の差に基づくものとみなし、シエネとアレクサンドリアの距離が地球大円の1/50であることを確かめた[6]。
・・・
有名な話です。
「夏至の日に陽光が井戸の底まで届く」
ね。
{北緯35度はとばしまして}
★北緯66.6度というのは、北(きた)極線上です。
これより北は北極圏。
冬至の日に太陽南中高度が0になってしまいます。水平線上ということですか。
厳密な話をすると、空気の屈折とか、高度とかいろいろありますので、ごく大雑把に考えて下さい。
★北緯90度は北極点
角度がマイナスになっているのは地平線より下、です。
秋分から春分まで、太陽はのぼってこないんですね。
http://www.env.go.jp/nature/nankyoku/kankyohogo/nankyoku_kids/donnatokoro/donnatokoro/taiyou.html
極夜と白夜
南極には一日中太陽が出てこない日があります。これを極夜(きょくや)といいます。反対に、一日中太陽が出ている日もあります。これを白夜(びゃくや)といいます。このようなことが起こるのは、地球のまわっている軸がかたむいているからなのです。
図があって分かりやすいです。
★赤道上はやめときます。
頭の真上から南北23.4度以内に常にあるわけです。
3:ピークのズレについて。
ヤカンに水を入れてガスの火にかけます。すぐさま沸騰するわけではありませんね。遅れが出ます。
もし同量のてんぷら油を鍋に入れて、同じ強さの火で加熱します。水よりは速く熱くなるはずです。
物体には「熱容量」という属性があります。
物体の1℃温度を上げるのに必要な熱エネルギー量です。
でも、同じ物質の水であっても、1Lの物体の時と、10Lの物体の時では熱容量が違ってしまって不便ですね。
そこで、同じ質量あたりの熱容量を考えましょう。
これが「比熱」です。
物質1gの温度を1℃上げるのに必要な熱エネルギー量。です。
より正確な定義や値はここでは議論しません。
水の比熱はとても大きなものだというだけでいいです。
ですから、同じペースで熱を与えても、比熱の小さいてんぷら油はすぐ熱くなり、水はなかなか熱くならないのです。
さて、太陽の南中高度は夏至に一番高くなりますが、平年気温のピークはほぼ立秋の頃になります。
そのせいで、まだ暑いのに秋だなんて変だ、という感覚を生じるのですが、立秋を過ぎると平年気温は確実に下がり始める、やはり立秋は秋の始まりなんだな、と捉えて下さい。
冬も。太陽の南中高度の一番低い冬至から遅れて、立春のころに平年気温の底を過ぎます。
立春を過ぎれば気温が上がり始める、やはり春の始まりなんだ、と理解して下さい。
2枚のグラフを重ねて上のグラフの地を透明化するという技を私は持っていませんので、上下に並べてみました。
上が太陽の南中高度のグラフ。冬至から冬至まで、になっています。
下は最高気温と最低気温の平年値のグラフ。
見た感じで、横軸スケールがほぼ一致するようにしてあります。(いい加減ですが)
夏至から約1カ月強の遅れで年間のピークに至る。
冬至から約1カ月強の遅れで年間の谷底に至る。
ということがお分かり頂けると思います。
太陽という「炉」で熱されて、大地が温まるのにこのくらいの時間的な遅れが出るのですね。(冷える時も)
水である海は温まりにくく、大陸は温まりやすいです。(比熱の違いによる)
ですから、夏には、海の温度が相対的に大陸より低い。で、太平洋に高気圧、大陸に低気圧、という配置になり、南から湿った風が日本付近に吹きこんできます。
太陽からのエネルギー供給が減る冬場。大陸は冷めやすく、海は冷めにくい。で、大陸に高気圧、海に低気圧、という配置になって、西高東低、冬の季節風が大陸から日本付近に吹いてくるわけです。
その「境」で、梅雨、秋の長雨、の季節がきますね。
大気の勢力争いです。
今は梅雨。
「気象庁は29日、関東甲信地方で梅雨入りしたとみられると発表した。平年より10日早く、1951年からの統計開始以来3位タイの早さだという。」
なんだかなぁ、天気図には梅雨前線が「explicit」には現れていなくって、「implicit」に日本列島あたりに前線帯が隠れてます、なんて言ってますが、すっきりしないな。
梅雨前線が現れてから梅雨入り宣言したっていいのに、とかかしさんは思うものです。
★先日のNHK
これでなっとく「効果的な紫外線の防ぎ方は」(5月16日放送)
最近、気温がぐんぐん上がって、日ざしも強くなってきました。
そうなると、気になるのが紫外線です。
一般的に、夏に最も強くなるとされる紫外線ですが、紫外線の種類によってはそうともいえないんです。
このグラフは、1か月あたりの「UV-A」と呼ばれる紫外線の平均値を表したものです。
5月が最も多くなっています。
この「UV-A」は、皮膚の深いところまで入って、シワやタルミなどの原因になるといわれています。・・・
どうもね、紫外線と暑さが関係しているように感じているのではないかと気になりまして。
「夏に最も強くなるとされる紫外線」といった時、夏というのは7,8月のことでしょうね、多分。
夏は暑い。夏は紫外線が強いと聞く。だから「暑さ」と「紫外線の強さ」は関係している。
と考えてないかなぁ。
★ちょっと違うんですよね。
東京でのデータですが
日の出 日の入り 南中高度(約)
立夏(5/5 ) 4:45 → 18:31 71度
夏至(6/21) 4:25 → 19:00 78度
立秋(8/7 ) 4:53 → 18:40 71度
太陽の南中高度にせよ、昼の時間にせよ、この期間そんなに大きな変化はない。
この日照量で照らされて、少し遅れて気温が上がる。
一方、紫外線は太陽光線の一部ですから、この期間、紫外線の照射量もそう大きな変化があるはずもない。
ですから、
●結論:紫外線量は太陽の高さ、日射量によるのであって、気温と相関しているわけではないのです。
★もうちょっとだけ分析的に。
「太陽定数」という考え方があります。
昔、高校で地学を学んだ時の記憶を引っ張り出して来て、考えを進めています。
↓ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%AE%9A%E6%95%B0
太陽定数
太陽定数は地球大気表面の単位面積に垂直に入射する太陽のエネルギー量で約1366W/(m^2)である。
この値はわずかに変動しますので、物理などで「定数」という時の意味とはちょっと違いがあります。上のサイトに変動を示すグラフがあります。
物理の定数は「定まって」いなければなりません。
でも、地球が太陽から受け取るエネルギーの基本量ですから「定数」といっても差支えはないでしょう。
山賀先生という、私などと同世代の地学の先生のHPから↓
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/taikitotaiyoenergy.htm
大気圏外で太陽に垂直な1m^2の面が、1秒間に受け取るエネルギーは1.37×10^3 J・m^(-2)・s^(-1)で、これを太陽定数という。
私はこの表記の方が好きですね。
1平方メートルあたり、1秒あたり、に受け取る「エネルギー量」です。
「エネルギー(J)/秒(s)」は「W(ワット)」なので、ウィキペディアの方はワットで表記しています。
物理的には全く同じことですので戸惑わないでください。
★さて大雑把な話をしましょう。
この図で、下の実線は「地表面」、上の点線は「大気圏の上限」としましょう。スケールは全くデタラメです。概念図です、これは。
太陽光線は斜めに宇宙空間から地表に入射しています。その角度はθとします。
空気中を通過するうちに減光するでしょうが、太陽光が大気中を通過する長さ=L/sinθ となりますね。
また、断面積が1平方m(1m×1m)の光束が斜めに地表に当たると、横幅は同じで、縦の長さが(1/sinθ)に伸びますので、地表面での受光面積Sは1平方m×(1/sinθ)となり、「1」を表記しないものですから、受光面積S=1/sinθ と表記してあります。sinθが「量」を持つのではありません。面積に拡大の「係数」をかけるという意味です。
どちらも、1より小さいsinθの逆数になっていますので、1より大きくなる、ということを頭の隅っこに入れておいて下さい。
★ここからはこのθについて考えます。
以前にも「(南中時の)太陽高度」の図をお目にかけたことがあります。
この図には時間経過が入っていませんので、横軸に時間をとってグラフ化しました。
横軸の0…8は
0:立冬
1:冬至
2:立春
3:春分
4:立夏
5:夏至
6:立秋
7:秋分
8:立冬
です。
黒い線が太陽の南中高度(北緯35度での値)で、右目盛りです。
立冬から立春まで、非常に太陽高度が低い。
そして、立夏から立秋まで、7度上がって下がるだけで、太陽高度はずっと高いということですね。
立春から立夏までと、立秋から立冬までの高度変化はとても大きなものです。
グラフの赤い線は南中高度のサインの逆数で、こちらは左目盛り。
立冬から冬至、立春の期間、1.6~1.9くらいの値。
受光面積でいうと、断面積1平方mの太陽光の光束が2倍近い面積に当たることになります。「エネルギーが薄められて」しまいますね。
その上、大気を通過する距離も同じように、大気層の厚みの2倍近くを通ることになり、そこでのエネルギーの損失も大きくなります。
ということで、この期間、地表に降り注ぐ太陽エネルギーは非常に少なくなります。
他方。立夏から夏至、立秋の期間は話が逆。
受光面積は非常に1に近い、つまり頭の上から光が差してくるのですね。
大気を通過してくる距離も、真上近くからですから、大気層の厚み程度しか通りませんので、エネルギーロスも小さい。
大量の太陽エネルギーが降り注ぎます。
★さて、紫外線というのは、太陽光の一部なのですから、太陽エネルギーが大量に降り注いでいる、立夏→夏至→立秋の期間に最も多く降り注ぐのは当たり前。
熱いからとかどうとかじゃなくって、太陽が高い位置にあるこの期間が紫外線が一番強い期間なのです。
「まだ5月ですが、真夏のような強い紫外線が・・・」というのは間違いなのですね。
「もう5月ですから、これから立秋の頃までが『日射の夏』です。年間で紫外線の一番強い季節です」というべきなのでした。
★
あれ?6,7月が低いじゃないですか、かかしさん、嘘言ったな。
確かにね。
こちらのグラフを見て下さい。
札幌では6月あたりにピークがあって、私がお話しした通りになっています。
つくばと鹿児島では5,6月がほぼ同じ。
これ、どうしてだと思います?
「梅雨」ですよ。
日射量の大きなこの季節に、「雲が蓋」をしてしまうんですね、空に。
北海道ではあまり目立った梅雨がありません。雲の蓋がないので、ほぼ理屈通り。
鹿児島とつくばには梅雨の影響が大きく出ている。
那覇は?
那覇では梅雨が早く来ます。5月にはもう梅雨入り。ですから、雲の蓋がなければ、5,6月の値がぐんと大きくなって、グラフはもっと大きな山を描くはずなのだと思います。
鹿児島やつくばでは梅雨が明けると、雲の蓋がなくなって紫外線がぐんと強くなる。と同時に、気温も非常に高くなる。
で、暑い夏には紫外線が強い、という感覚を生じさせるのです。
★というわけで、立夏から夏至、立秋に至る期間、雲がなく晴れた日には、日差しが年間で一番強く、同時に紫外線も一番強いということになるのです。
★ちょっとだけ気になることを追加しておきますが。
朝日新聞の2012年6月21日の記事で
骨粗鬆症 過剰な紫外線ケアも要因
・・・
骨粗鬆症を招きやすくなっている要因として、気にしているのが「若い女性のライフスタイル」だ。偏食や過激なダイエット、運動不足などのほかに、「過度な紫外線(UV)対策」も懸念材料の一つだという。
骨の主成分であるカルシウムの吸収を高めるには、ビタミンDが必要だ。ビタミンDは魚や干しシイタケなどの食物からもとれるが、紫外線にあたることで皮膚でも合成される。
東京都健康長寿医療センター(板橋区)で骨粗鬆症外来を担当する森さんも「過剰にUVケアをすると、骨にはよくない。1日15分を目安に、手首から先くらいは日焼け止めを塗らずに日にあてるようにして」と助言する。
・・・
太陽光は必要なのです。最近の極端な紫外線ケアは不健康ですよ。自分自身の健康のためにも、生まれてくる赤ちゃんの骨形成が充分に行えるようにするためにも、わずかでいいです、紫外線に当たりましょうね。
2013.4.29
例のチョウのおもちゃ、太陽電池でモーターが回り、細い針金でチョウの模型を振動させてはばたいているようにみせる、あれ。
左の方の白いのがおもちゃです。
どうも、モンシロチョウが、ちょっと関心を惹かれるらしい。
そばにやってきて、また飛び去るのを、よく目撃します。
オスが関心を示しているのでしょうかね。
ところで、上の写真の真ん中あたり。
V字形に見えているのは太陽電池。
そこに、ホンモノのモンシロチョウが止まりました。
理科おじさんち生まれの、理系のモンシロチョウでしょうかね。
これが太陽電池、で、モーターで回って、針金が・・・
調べているようですね。
エライやっちゃ。
カエデの鉢植えの方へ移動して休憩。
うちの子です。
2013.5.1
これもナミテントウだと思います。
同じ個体を横から。
後ろから。
ナナホシテントウじゃないし、ニジュウヤホシではもちろんないし。
ナミテントウですね。
5.2
これもナミテントウ。模様が違いますね。
5.8
あったま痛ぇ。
赤と黒の地と模様が反転したぞ。
黄色っぽい模様のと交尾してる。
模様は異なっても交尾可能で、同一種ではあるのです。
模様を表現する遺伝子の組み合わせのせいらしいです。
★関心がおありでしたら是非下のサイトをご覧ください↓
http://nemutou.fc2web.com/namitento/namitento.html
「ナミテントウの斑紋について」という内容です。とても詳しい。
とにかくもう、大変なんです。
2013.4.29
ナナホシテントウの幼虫です。
久しぶりに見ました。
腹部背面の黄色い模様を見て下さい。
これがナナホシテントウのパターン。
背中見せてよ、と指で草をつまんだら、前進してきて、指にぶつかって、戸惑っています。
食いついてます。これ食いものじゃないよなぁ、と悩んでいるか。
弾き飛ばさないように、そっと草を放してやりました。無事成虫になってね。
5.1
これはナミテントウの幼虫。まだ終齢ではないようです。
門扉のアルミの上。
この背中のパターンがナミテントウ。
ナナホシと似てますが、模様のパターンで識別できます。
どうしたんでしょう?興奮させるようなことはしてないのですが。
前脚を振り上げています。白く見えているのはアブラムシではありませんから、エサを捕る行動でもないと思うのですが。
腹端部をアルミ面にくっつけているようです。おそらく粘着性があって、ぺたぺたくっつけながら歩いているのではないかな。落っこちてしまわないように。
ナミテントウの幼虫をいっぱい見ます。ナナホシテントウにも増えてほしいな、と思っています。
下の記事で、鯛の鯛について書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-6b81.html
2013年4月25日 (木)「鯛の鯛」
この記事中、アジを食べたけど見つからなかった、と書いたので、再挑戦。
4月27日、夕食でアジを焼いて食べましたので、注意深く、そっとそっとほぐしていったら、ありましたね。やったね。
エラ蓋の後ろのあたりです。
みごとに魚型の骨がありました。
写真撮ろうと思って、容器に入れておいたら、失念。
思い出して撮影しました。
魚を食べる時は、ぜひ鯛の鯛など探しながら味わって下さい。一段とおいしさが増すことでしょう。
2013.4.29
わぁ、いっぱい。
いろんなものがぐちゃぐちゃ、という状況がお分かりいただけますね。
左の方にはヤマノイモまで見えています。
中央付近の花に虫がいます。接近すると
なんでしょうね、コハナバチの仲間かな。
毛がふさふさしていて、かわいらしい。
花を見れば、たいてい何かがいます。
そういえば、この間テレビで、どこだかでクレマチスの何百種類もの花が咲いている、というレポートがあって、見ていたら、ホソヒラタアブがホバリングしてました。
でも、思うに、カメラマンはあの黄色と黒の模様を見て、ミツバチだ、と思ったのではないかなぁ。
花があって、虫がくる。
多様な花が咲いて、多様な虫がくる。
それはとても自然なこと。
花だけがあって、虫がいないというのは、とても不自然なこと。
どこやらのリゾート施設には、虫なんているはずもない。{不快な場所です}
2013.4.28
多摩川の土手です。
反対方向を向いても同じ眺め。
妻と娘の散歩の一コマ。
3月にツクシ採りに行った時にも、ムラサキハナナというやつだろうな、というアブラナ科の植物が咲いていました。それが、この4月の終わりごろの土手を完全に占領していますね。
少し紫色が薄くって白っぽい気もしますが、アブラナ科の花です。
いくら花がきれいでも、同一種で埋め尽くされているのは「異様」だと思います。
多様なのがいいのであって、一様なのは「あぶない」ですよ。{人間社会も}。
★実はね、4月18日の新聞記事でこんな話を読んでいました。
土手の菜の花、決壊の一因? モグラ集まり、穴だらけに(朝日新聞 2013年04月18日)
川沿いの土手を黄色に染める菜の花。見た目は美しいが、実は堤防の強度を落とす「天敵」だという。ミミズが集まり、それを目当てにモグラも来て、地中が穴だらけになるからだ。国土交通省九州地方整備局は、菜の花などが生えにくい芝生に植え替えを始めた。春の風物詩は消えてしまうのか。
・・・
「アブラナ科の植物は花はきれいですが、実は土手の天敵」。九州地方整備局河川管理課の課長補佐は話す。菜の花が枯れた後の腐った根をミミズが好み、それを餌とするモグラが増える。巣穴が広がって地中に空洞が増え、豪雨などの際、表土が流されやすくなる。根を深く張るアブラナ科の植物は特にミミズやモグラを集めやすく、九州北部を襲った1953年の水害では、筑後川や白川(熊本県)の堤防決壊の一因となったとされる。
・・・
■観光イベント中止も
ただ、菜の花を観光資源として売り出してきた地域は複雑な表情だ。
佐賀県は、神埼市内の城原川沿いで毎春開いてきたウオーキングイベント「吉野ケ里菜の花マーチ」を10年に中止した。95年ごろから旧神埼町や旧千代田町の職員が菜の花の種をまいてきたが、国交省から控えるよう求められ、花も堤防工事に伴って半分ほどに減った。市商工観光課は「防災上良くないのであれば仕方がない」。
筑後川の土手を散歩していた男性(73)は「昔から菜の花で埋まる土手を見てきたので、自然な風景だと思っていた。でも昨年は九州北部豪雨もあった。花が無くなるのは惜しいけど、人の命には代えられないですね」と話した。
という話なのです。
アブラナ科の花は土手の天敵、だそうです。
多摩川の土手は大丈夫でしょうか。心配になります。
モグラが生息していることは確実です。モグラ穴を見たこともあります。
土手がスカスカになっていませんように。
写真の位置の土手が決壊したら、我が家は流失するかもしれません。
もちろん、100%完全に一様ということもあり得ないわけで、シロツメクサが咲いていました。このごろはあまりポピュラーな花ではないような気もします。
交尾中のナガメ。
妻も娘も「虫眼」の持ち主ですから、こういうのは見逃しません。
虫の形態の独特のパターンに強く反応して見つけちゃうんですね。
最高の女性二人なのでした。
2013.4.28
イエユウレイグモが洗面所の天井にいました。
妻によると、朝、洗面台近くの低いところを歩いていたので、いくらなんでもここはダメよ、と隅へ追いやったのだそうです。
で、そこから壁を登って天井にいるところを私に見つかったらしい。
餌は少ないと思うのですが。せいぜいゴキブリの幼虫くらいでしょう。それもそんなにこの場所を走るとも思えない。何を食べているのか、不思議でなりません。
大体、毎年みかけますから、細々と繁殖を続けているのだと思います。
恒温動物の哺乳類である私たちの、やむことのない「代謝」からは、こういう動物の生き方は理解を絶しますね。休み休み生きているというか、むしろ生きている時間の大部分を低代謝で「休ん」でいて、時々活動する、というべきなのかもしれません。省エネな生物です。
ヒトはアイドリングストップのきかない、エネルギー浪費生物です。
2013.4.28
カエデの木の前でテントウムシの幼虫やら、見ていましたら、見慣れぬクモがいました。
緑の葉の上に緑のクモ。
前二脚を大きく広げる姿はカニグモの仲間。
土俵入りのようだ、というやつです。
すごいですね、迫力がある。
頭部のあたりをアップ。
頑張って、ここまで。
単眼がきれいに写りました。
トップの写真の反対側。
強い日差しに輝くカエデの葉に見事な影が映っていました。
クモ図鑑によると
カニグモ科>ワカバグモ属>ワカバグモ
でした。
図鑑の写真からみて、私が見たのはオスです。
「オスはやや小型で、成体になると頭部前方と前脚の基部付近、腹部が赤褐色または黒褐色に変わる」
とあります。
なるほど「頭部前方と前脚の基部付近」が色が濃くなっています。
成体なんだな。
この後、残念ながらこのクモには出会えませんでした。
メスを求めて、さまよい歩いているのでしょう。
近くにメスがいるといいのですが。
2013.4.26
前回は「変化球」的な写真でしたが、今回はストレート。
背景にはカランコエの花が写っています。
カランコエもずいぶん長く咲き続けています。
花を楽しませてくれたり、ビロードスズメの幼虫を育ててくれたり。
すごいパワーですね。
この間、ちょっと園芸店を覗いたら、コオロギやダンゴムシまで「害虫」にされて、駆除しましょう、ですって。ちょっとひどすぎますよね。
きっと、そういう人がビロードスズメの幼虫なんかみたら、卒倒するか、恐ろしさに手も出せずに震えながら救助要請をするんだろうなぁ。
かわいいのにね。
コオロギなんかいいじゃないですかね、きれいな声でなくんだし。いつから害虫にされちゃったんだろう。わからん。
2013.4.26
クロヒラタアブのホバリング。
ん?なんか違うんですか?かかしさん。
後ろ脚を見て下さい。
上の写真では伸ばしているようで、下の写真では曲げてます。
空中でホバリングという激しいはばたきをしながら、脚の屈伸なんかしてますね。
さすが「アブ」、飛翔名人。ゆとりですね。
はばたきが見える写真になりました。すごいですね。
このはばたきが人間の可聴音領域の振動数で、ブーンと聞えるのです。
4.27
負けじとホソヒラタアブもホバリングを披露してくれました。
小松の名花の前で空中停止。
後ろ脚は伸ばしてますね。
花にとまる体勢になると、前脚を曲げて着地の準備をします。
空中での姿勢が写せるのはアブだけですね。
華麗な飛行ショーを楽しみましょう。
{ジェット機の編隊飛行などよりずっと平和的で美しいと私は思います。}
薄いピンクのハルジオンと、花粉を食べるホソヒラタアブ。
太陽の恵みの下、生きる者たち、です。
★昨日の記事↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-a414.html
2013年5月20日 (月)「またわからないのです」
これに kankikoh さんからコメントを頂き、「カズノコグサ」であることが判明しました。kankikoh さんにはこれまでも何度も教えていただいておりまして、有難いことです。
★検索してみました。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/monocotyledoneae/gramineae/kazunokogusa/kazunokogusa.htm
カズノコグサ Beckmannia syzigachne (イネ科 カズノコグサ属)
カズノコグサは全国の水田などに生育する一年生草本。朝鮮半島から樺太・シベリア東部などにも分布し、。水田の周辺の水路などに群生し、やや湿った場所や、表水のある場所に生育する。前川はカズノコグサを稲作の伝来とともに渡来した史前帰化植物の1つとしているが、世界における分布は稲作域というより冷涼な麦作地帯であり、ライフサイクルも麦と一致している。このような観点からは、むしろ麦の伝来とともに渡来したと考える方が良いのかもしれない。
和名のカズノコグサの由来は、花穂を見ると容易に想像できる。花穂は多くの小穂(しょうすい)からなるが、特に小穂が花軸から横に開く前の状態はカズノコのイメージにぴったりである。
http://blog.goo.ne.jp/ets5316/e/dbcc93beb81efe26d60dee4210b9503d
スズメノテッポウとカズノコグサ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%BA%E3%83%8E%E3%82%B3%E3%82%B0%E3%82%B5
カズノコグサ
なるほど完全ナットク。
★私が普段手元に置いてある図鑑は
岩瀬徹 著「形とくらしの 雑草図鑑 見分ける、身近な280種」全国農村教育協会
という図鑑です。写真が大きくて、知らない雑草を写真から判断できるので、重宝しています。
ところが、ザンネン。この図鑑にはカズノコグサが載っていませんでした。
「日本原色雑草図鑑」という分厚い図鑑もありまして。これも全国農村教育協会の図鑑です。昭和52年ころの出版です。古いなぁ。
この図鑑はカラー写真なのですけれどちょと小さい。写真から判定するのはきつい。図版は非常によいので、ある程度知っていて調べるのには適しています。
この図鑑にはカズノコグサが載っておりました。
いやはや「調べる」のは難しいものですね。
皆様のお知恵を拝借しながらこれからも書き続けることにします。
よろしく。
2013.4.22
一目でカメムシ科ということはわかります。
で、そこまで。
初めて見るカメムシでした。
福光村昆虫記を眺めていてみつけました。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/kamemushi3_.html
ミツボシツチカメムシ(ツチカメムシ科)
体長4~6mm。黄銅色の光沢をもつ黒色に、小楯板先に1個、前翅に1対、計3個の白い紋が見られるツチカメムシです。オドリコソウなどの植物に寄生し、5月頃その植物で見かけます。
こう記述がありました。
我が家の近辺では、ホトケノザはあっても、感じのよく似たオドリコソウはないんですけどね。
毎年、毎日、家の周りを小1時間かけて「昼の散歩」をしていて、まだ、初めての虫、というのに出会うんですねぇ。前の記事のクロハネシロヒゲナガもそうだし。
我が家周辺の生態系密度は高いなぁ。別のいい方をすると、いかに手入れをしていないかがわかるよなぁ。手入れをすれば確実に生態系は貧しくなりますからね。
2013.4.22
妙なものを初めて見ました。
第一印象:細い針金がびょんびょんと跳ねている。{マサカね}
続いて:脚の長いクモが、しおり糸を伝いながら空中を歩いている。
目を凝らしてしまいました。よくよく見ると、黒っぽい翅の昆虫が飛んでいるようです。触角が長くて、翅をひらひらさせるたびに、触角がびょんびょん跳ねるように見える。
なんだぁ?これ。
5,6匹いました。
触角がぶれている感じがかえって分かりやすいかも。
翅は真っ黒ではないようです。
黒い帯がありますね。
まいった、これなんだ?
と調べましたところ「クロハネシロヒゲナガ」であることが判明。
★
http://www.jpmoth.org/Adelidae/Adelinae/Nemophora_albiantennella.html
クロハネシロヒゲナガ Nemophora albiantennella Issiki, 1930
科:ヒゲナガガ科(Adelidae) 亜科和名未定(Adelinae)
属:Nemophora Hoffmannsegg, 1798
ガの専門サイトですが、記述があまりありませんでした。
★
http://www.geocities.jp/npo_konrac/book/b090501.html
かわきた第220号(2009年5月発行)掲載 川崎の自然をみつめて
不思議な飛翔をみせる蛾 ~クロハネシロヒゲナガ~
川崎での観察例ですから、川をはさんで大田区で見かけても不思議はないようですね。
★
http://sizenkan.exblog.jp/18750575/
このブログからリンクをたどると、いろいろ面白い話に出会いました。
食草については「クロハネシロヒゲナガの食草は、オオスズメノカタビラ、ネズミムギ、ホソムギなどとされているが・・・」とありまして、この近辺に、オオスズメノカタビラはあるかもしれません。
★
http://www.hokusetsu-ikimono.com/iki-h/kurohaneshirohigenaga/index.htm
大阪での観察例です。きれいな写真がいっぱい。
このサイトでは食草について「カラスノエンドウなどが食草で・・・」とありまして、混乱しています。
カラスノエンドウなら、このあたりにはやたらといっぱい生えています。
比較的レアなガであるらしい。私はごくごく「普通種」でいいんでして、あんまり珍しいのは敬遠気味。それにしてもまあ、クロハネシロヒゲナガとは、「そのまんま」の名前ですねぇ。
{個人的にはチャバネクロオビシロヒゲナガビョンビョンガの方がもっといいような気もしますけど。}
★変なもの見たぞ、と妻には話しておきましたが。
翌日、たまたま二人で線路際の花の様子など見ていて、まだいるかな、と見れば「いたっ」。
妻を引っ張ってきて、見てくれ、これ、これが昨日話したやつ。と二人で騒いだのでありました。
その後はもう見かけていません。極々短い間しか出現しないようです。
しっかしまぁ、不思議なガを見ちゃったなぁ。
感動の4月なのでした。
2013.4.22
ご近所の花。これの名前は何だろうと頭の中にペンディングにしておいたら、園芸店でラナンキュラスという表示を見つけて、忘れないように、覚えてきたのでした。
年のせいでしょう、うっかりすると、「名前を覚えたぞ」ということは思い出せても、肝心の「名前」が出てこなかったりするんですよ。情けない。覚えた名前が脳みそからこぼれないように、そっと大事に、持ち帰って、メモしましたね。そうするとすぐ忘れる。メモしたぞ、という記憶は残る。面白いものですね。
さて、ラナンキュラスというのはキンポウゲ科のことらしくて
学名は、Ranunculus asiatics
らしいです。
別名「ハナキンポウゲ」とも。
園芸品種は難しい。
この花と、タガラシが同じ科だった、という話は以前にしました。
確かに、花のイメージは似ています。大きさなどまるっきり違いますけどね。
真ん中の緑の「玉」の感じがそっくりだったなぁ。
★昔、ある高校で、定期テストの朝。生徒に何だったか話かけたら。
センセ、後にして。今話しかけられたら、せっかく一夜漬けで仕込んできた丸暗記が「こぼれちゃうよぉ」といってましたっけね。
そっとそっと大事にこぼれないように登校してきたらしかったです。
2013.4.19
イチゴが稔ってきました。
四季成り、じゃないんです。園芸店で苗を買ってきたんです。で、さらに「マルチング栽培」までしてます。凝ってます、妻は。黒いポリエチレンシートなんか買ってきて。
順番に行ってみましょう。
開きかけたつぼみ。こういう風情が私の趣味ですね。
もういかにも、バラ科、という花です。
花弁が落ちまして。
花床(花托)の上に、たくさんの実が熟し始めます。
御存知の通り、イチゴの可食部は花床。
普通に「種」といってしまう、粒々が痩果という「実」なんですね。
4月の終わりごろから食べられるようになってきまして、5月の現在、もう100粒以上食べました。
いいでしょ。
香りがすごく「濃い」です。
甘みは市販品には負けますが、酸っぱくはない。
口の中に広がる「イチゴの香り」というのがたまりませんね。
自分ちでとれたものですから、もう、にこにこ。
夕食後のデザートです。
本来、イチゴの「旬」は今頃。
ずいぶん昔に、クリスマスケーキにイチゴが載って、季節外れで商品価値が高かったせいか、冬のイチゴが流行ってしまって、いまでは、イチゴの旬は冬みたいになってしまいました。
やめませんか?
エコじゃないし。
苗に季節外れの冬を経験させるために、高山に運んだり、大型冷蔵庫に入れたり。
で、その後は温室で燃料費をかけて暖かくして実を結ばせる。
自然に、冬には寒く、春から太陽の恵みを受けて
5月がイチゴの旬
でいいのではないかなぁ。
エコロジーをいうなら、身近なところから、と思うのですが。
2013.5.19
咲きました。
向こうに見えるのはゼニアオイ。
ゼニアオイの方は冬の間中ずっと咲き通して、今、なんというか「花叢(はなむら)」とでもいう状況。圧倒されるほど。
で、タチアオイ。種をまいて2年。
うれしいなぁ。
草丈が高くて、茎も頑丈で、そのイメージで想像していたのとはちょっと違って。
花弁は薄く繊細。風にひらひら舞っています。
後ろから日差しを受けて、輝いています。
小さな丸い花粉がもうこぼれ始めています。
ハチが来るかな。
苞と萼と花弁。という三層構造かな。
きっと明日にでも咲くでしょうね。
つぼみの色は濃い。
種をまきましたから、どんな色の花になるか分からなかったのですが、こういう色の花を咲かせてくれるとは。何とも、うれしいかぎりです。
これから当分咲き続けてくれることでしょう。
楽しみが続きます。うれしいなあ。
タチアオイの葉の裏にいました。
ガーディアンですね。
アブラムシがたくさんいますから、どんどん食べて下さい。
ナナホシテントウも見かけたし、今年はテントウムシがかなり多い。
幼虫や蛹もあちこちで見かけます。
かかしさん夫婦の手伝いに励んでくれています。
よかった、よかった。
★悲しい事故がありました。
ゴール倒れ小2重体 指導者らと遊び中 東京・新宿の中学校(朝日 2013年5月14日)
12日午後2時20分ごろ、・・・東京都新宿区の区立中学校で、ハンドボールのゴールが倒れ、区内の小学2年の女児(7)がゴールと地面に頭部を挟まれ、意識不明の重体になった。区が13日に発表した。
区によると、当時、地域のサッカーチームの試合があり、女児は応援に来ていた。校庭にあったハンドボールのゴールで、女児とサッカーの男性指導者、同級生3人が一緒に遊んでいたところ、ゴールが倒れたという。ゴールは高さ2メートル、幅3メートルで重さは約140キロ。重しで固定していたという。牛込署が原因を調べている。事故を受け、区は早急に区内の小中学校や公園のスポーツ器具や遊具の点検を行うという。
事故の詳細はわかりません。強風で吹き倒されたのではないのでしょうから、誰かがぶら下がってゴールが前に倒れたのではないでしょうか。
「重しで固定していた」とあるのですが、ゴールの構造は「テコ」になっていることを忘れていませんか?
ハンドボールのゴールのサイズです。高さ2m、下の奥行きが1.3mです。
Aのところの横棒に人がぶら下がって真っ直ぐに静かにぶら下がっているだけならともかく、揺らすと、Aを力点、Bを支点、Cを作用点とした「テコ」になり、Cの位置の横棒の上に重しを置いても、意外と簡単に持ちあがってしまうと思うのです。
力が約1.5倍に増幅されますからね。
テコというと、一本の棒のように考えがちでしょうけれど、こういう構造もテコです。
釘抜きという道具を御存知ですか?
こういうの。バールとも言います。私の周辺では「バリ」と言っていた人もいましたが。
木に打ち込まれた釘をテコの原理で抜く道具です。
テコ比は異なりますが、ハンドボールのゴールと同じであることは一見して分かりますね。
サッカーやハンドボールのゴールは倒れやすいのだ、重しをのせても、テコで簡単に動いてしまう、だから、よほどの重さの重しでないとダメなんだ、と意識してほしいのです。
可能な配慮としては、コンクリートブロックか何かを、Bの位置にかまして、ゴール全体を少し後ろに傾ける、という手があるかもしれません。
そうすると、人がぶら下がっても、すぐに前に倒れてくるということが減るでしょう。
ただ、スポーツの立場からは、ゴールの正面向きの断面積などが少しずれるんで、公式戦ではやれないかもしれない。でも、学校の校庭のゴールだったら少しくらい後ろに傾けても、大差ないはずですが。
こういう事故が繰り返されないように、配慮して下さい。
2013.5.6
羽化して出ていった後の脱け殻。
なんだか角みたいなのがあったんですね。
「アシブトハナアブ:1」に載せた写真をもう一回よく見たら、確かに突起がありました。
気づいていませんでしたので、それが分かるような取り方をしなかったのです。
見ているつもりで、ホントは見てないんですね。反省しなくっちゃ。
出ていった場所。
丸く開いていますね、実はこれが特徴的なものなのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A8
羽化の際にはさなぎの背中が縦に割れずに環状に開く。このためさなぎの縫い目が環状になっているとの意で「環縫短角群 」、あるいは単に「環縫群」「環縫類」とも呼ばれる。アブは通常ハエとは別の直縫短角群を指す呼称だが、「アブ」と名のつくもののうちハナアブ科やアタマアブ科などはハエの仲間であり、逆に「ハエ」と名のつくもののうち、アシナガバエ科やオドリバエ科などはアブの仲間である。
・・・
ね、アシブトハナアブは「ハエ」なんです。
面白いものですね。
去年のブログなどもお読みください。ぜひどうぞ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-ef8b.html
2012年5月 2日 (水)「ホソヒラタアブの羽化」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-b28b.html
2012年5月 2日 (水)「ハエとアブ」
2013.5.6
わ、羽化してる!
アシブトハナアブだ!
ケースの外からの撮影なので、少し白っぽいです。
こんな近くで顔を合わせたことはなかった。
アシブトハナアブは結構フレンドリーなやつで、屋外でもかなり接近できることもあるのですが、ここまで至近距離でみるのは初めてでした。
ケースに蓋をしたまま、ためつすがめつ。
珍しいから、お腹も写させてもらおうっと。
うむ、足が太い。
{余計なお世話だい}
ごめん。ちゃんとした姿を撮ったうえで
出ていいよ。
やっと終わったか、ドッコイショっと。
で、飛び去りました。
この後、庭でアシブトハナアブを見かけると、「うちの子」感覚が湧いてしまうようになりました。うちで羽化した、あいつかな、元気かい、というような気分です。
とうとう、アブにも「うちの子」感覚が湧くようになったか、とニコニコ笑っています。
★室内の茶箪笥の上の水槽でオタマジャクシを飼育していましたら、妻が、変なのがいる、縦に糸のようなものを引いているのがいる、といいます。
どれどれ、とみると、これ、オナガウジじゃん、ハナアブの幼虫。
そうか、あれか。と妻。
呼吸用の管は長さが変えられるようで、本体が深く沈んだまま呼吸ができます。
★ところが、しばらくして、見えなくなりました。うじゃうじゃいるオタマジャクシに頻繁に体当たりされて呼吸管を伸ばしていられなくなって、死んじゃったのかな、などと思っていました。
そうしたら、妻が、こんなのが茶箪笥の上にいたわよ、とつまんできたのが、ハナアブの幼虫。(怖れを知らぬ人だなぁ)
あれぇ、蛹化しようとして出てきたんだろうけど、死んじゃったのかなぁ。ケースにちょっと入れといてみな。
あら、歩いてるわよ。
2013.4.20
これがその状態。
水槽の陰のホコリが体についてます。
意外と呼吸管が短い。水中では長く伸ばせるんですね。
と、私も眺めていますと、何だか「上へ行きたい」という動きが感じられる。
で、小枝を取ってきて折って、ケースに入れてやったら、やっぱり登ってきて動かなくなりました。
4.21
これがそれ。
蛹になったんですね。
ウィキペディアから
ハエ類のさなぎ形成の際は、終齢幼虫が脱皮せずに、幼虫の体が短縮してコメの様な形になり、そのまま幼虫の外皮が硬化するのが特徴である。硬化した外皮の内側で、真のさなぎがさらに一回り小さく収縮して形成される。こうした二重構造の蛹(さなぎ)を囲蛹(いよう)と呼ぶ。
これです。「囲蛹」。
完全変態昆虫が蛹化するとき、多くのものは、終齢幼虫が脱皮して、姿を変えて蛹になります。
ところが、アシブトハナアブもハエ目ですから、終齢幼虫時代の外皮の中で蛹になったのです。ですから、姿があまり変わらないのですね。
★そうそう、この時点では、ハナアブの幼虫が蛹になった、という認識でした。
タイトルにある「アシブトハナアブ」というのは後で分かったことです。
うまく羽化できるものかどうか分かりませんでしたが、放置して観察を続けました。
★以前の記事も併せてお読みいただくと、オナガウジについての理解が深まります。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-2f7f.html
2008年11月19日 (水)「オナガウジ」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-7530.html
2008年12月 4日 (木)「ハナアブの幼虫(オナガウジ)」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-487f.html
2008年12月29日 (月)「ハナアブの幼虫」
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-487f.html
2009年1月30日 (金)「ハナアブの幼虫」
2013.5.6
もうこうなると、「うちの子」気分ですよね。
げんき元気。
うれしくって仕方ないです。 5.7
ハルジオンで蜜を探っています。
自分の家から羽化させると、すべてのモンシロチョウが、特別なものに見えてきますよ。
5.8
腹を曲げていますね、産卵です。
故郷で、あるいは実家に戻って、産卵。
ありがとうね。ほんとにありがとう。
5.9
結局、今回の一連の羽化で、14匹が巣立っていきました。
脱け殻14個。
なんとなく、ふっというか、ほっというか。
これほどに寄生を受けずに羽化していったというのも珍しい。
ある年は、ほとんどすべてが寄生されてハチが出ていった年もあったしなぁ。
とにかく、ひとつ、気が抜けました。
この先また、いろいろ飼育することになると思います。
忙しい季節になるゾ。
2013.4.16
このごろ、地面から茎がすっくと立ち上がったカタバミを見かけませんか。
春先にはあまりよく分からないのですが、4月くらいになってくると、10cm以上立ち上がって咲いている黄色い花を見るようになります。
スケールを入れていないので分かりにくいと思いますが、結構立ち上がっています。
オッタチカタバミ Oxalis stricta (カタバミ科 カタバミ属)
オッタチカタバミは北米原産の帰化植物。和名の由来はカタバミが這うのに比べ、地表面を這う茎から茎が立ち上がる事によっている。この地上茎が立ち上がることがカタバミとの最も簡単な区別点であるが、早春には区別しにくい。
オッタチカタバミは比較的新しい帰化植物であると思われ、現在分布を広げつつある種と思う。・・・
これだと思うんですよね。ほとんど区別がつきませんが、なんだかすっくと立っているカタバミを見たら、多分このオッタチカタバミではないでしょうか。
2013.4.15
クレマチスのつぼみ。
クレマチス ミゼットブルー
タグがあるのでうれしい。
5.6
きれいですね。
真珠光沢のような感じがあります。
一眼レフのミラー音をカシャカシャさせていたら、この家のご主人が顔を出されまして、恐縮してしまいました。
きれいな花に夢中になって、ちょっと失礼なことをしてしまったかな。ごめんなさい。
★
ミゼットは英語ですと
midget:{名詞}{形容詞}小人;小型の(物);ごく小さい
という意味です。
ですが、私のような年齢ですと「ミゼット」というと
三輪トラックを思い出す。ダイハツでしたよね。
大村 崑さんが、白黒の生放送のCMで叫んでいたような記憶がありますが。
違ったかな。
もっと大きな三輪トラックもありましたっけね。「みずしま」とか書いてあった。
走っているのも見ていますが、空き地の廃車などの集積場に置いてあったのに潜り込んで、オートバイのようなハンドルを握って遊んだものです。
古い記憶がよみがえりました。
2013.4.14
あれ、ヒメオドリコソウがいっぱい咲いてる。
日曜日、ここはいつものプールの駐車場わき。
ヤエムグラやドクダミの他、カラスノエンドウかなにかマメ科もありますね。
私、雑然としたのが好き。
でも、この場所の植生は変わりやすくって。
あまり手入れをしないということはいいのですが、なんだか、毎年いろいろ変わるなぁ。
もうここのプールに通い始めて20年以上になりますが、ヒメオドリコソウがこんなに咲いたのを見るのは初めてのような気もします。
花はホトケノザと似ていますが、葉が違う。
定着してくれるとうれしいのですが。どうかなぁ。
このプールでもう、2600km以上泳いでいます。
以前は年間100kmくらいは軽く泳げたのに、今ではもう年に50km程度です。
年齢ですねぇ。3000kmまではおそらく到達できないと思っています。
人生の「終点」が見えてきたよなぁ。
2013.4.18
切り離された苞はどうなるのか?
当然下に落ちますよね。
上の写真が地面に落ちていた苞です。
そうなんだ。今までだって見てたはずなんですけど、意識していませんでした。
花しか見ていなかったり、実を意識して「見える」ようになったり、今度は苞が「見える」ようになりました。何年かかることやら。鈍だよなぁ。
わあわぁ。すでに基部が切り離された苞が、かろうじてつぼみにくっついています。
この苞は、基部はまだくっついていて、つぼみからは離れてしまっている。
花を保護して、花が咲いたら先に散っていく。見てもらえるわけではないけれど、大事な仕事をしている苞。
花はなぜ咲くのか。
次世代を作るためです。人を喜ばせるためなんかじゃない。
種は未来、なのです。
フック・ブック・ロー「物語は続いてる」から
そうさ花が散るのは 種を結ぶため
明日っていう花 また咲かせるため
物語は続いてる
終わりは次の日々の始まりだ
人もまた同じく。
2013.4.15
シランがもうすぐ咲くところ。
下から上へ咲いていくようですね。
つぼみを包んでいるのは「苞」でしょうね。
おくるみから顔を出す赤ちゃん、という感じ。
苞の中の方のつぼみを覗きこむショット。
解説がなければ何を写したわかりませんね。
記事を書いてきて、確認のために「シラン 苞」という検索をかけたら、すごくいいサイトがありました。以前から時々見るサイトです。花の構造などが詳しい。
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/shiran.html
花序の下から上へと咲いていく。つぼみは膜のような苞で保護されている。花柄は短く、花柄のように見える部分は、付け根近くを除いて下位子房。
なるほど。そうだったのか、と納得。
花の構造が詳しく記載されています。ぜひお読みください。
★このニュース↓の内容はそれでいいのですが、少しだけ、あれ?という気分。
竜巻 開口部できると被害拡大(NHK 5月6日 18時53分)
1年前の5月6日、茨城県と栃木県、それに福島県で竜巻が相次いで発生し、1人が死亡、52人がけがをしたほか、合わせて2000棟を超える建物が被災しました。建物の多くで、屋根が吹き飛ばされる被害が出ましたが、窓などから建物の中に風が吹き込むと屋根にかかる力が2倍になり、被害が拡大することが専門家の分析で分かりました。
去年5月6日に発生した竜巻で、茨城県つくば市などで被災した建物の多くは、屋根が吹き飛ばされることで大きな被害が出ていました。
独立行政法人の建築研究所は、竜巻による風で屋根にかかる力を調べるため、人工的に小さな竜巻を起こす装置と建物の350分の1の模型を使って実験しました。
竜巻が近づくと、建物の屋根には吸い上げられるような上向きの力がかかります。
実験と計算の結果、窓や扉などが開いていない、「開口部」のない建物の場合、つくば市を襲った竜巻に匹敵する風が吹くと、屋根にかかる上向きの力は実際の建物に換算して1平方メートル当たり最大632キロでした。
これに対し、「開口部」がある建物では、上向きの力の大きさが2倍の最大1264キロに達することが分かりました。
建築研究所によりますと、窓ガラスが割れたり、扉が開いたりして建物に「開口部」ができると、風が吹き込んで内側から屋根を押し上げる力が働き、破壊力が増すということです。
建築研究所の主任研究員は「竜巻が近づいた場合には、頑丈な建物に避難することが大切だが、窓ガラスが割れて風が吹き込んだり、けがをしたりするのを防ぐため、雨戸やシャッターなどを取り付けておくことが有効だ」と話しています。
だって
私などは、台風の時に、窓などを破られて、風が吹きこんだら、屋根が持ち上げられて吹き飛ばされるぞ、と幼い頃から聞いて育ちましたよ。
沖縄などで、台風に備えて窓に板を打ち付けたりするのはそのためでしょ。
窓を破られたら屋根まで飛ばされる。風圧でも、物が飛んできても、窓が破られないようにするんですよね。
1948年生まれの私が6歳の9月、洞爺丸台風がきました。
理科年表によると
洞爺丸台風:1954.9.25~27:死者1361、行方不明者400
だったそうです。この年の台風15号だったそうです。
青函連絡船洞爺丸が沈みました。
この時、私たちは東京で借間生活。2階の八畳間に一家4人で生活していました。
父は仕事に行っていて、母と兄と私、三人で激しい風雨に緊張していたのですが。
突然、天井近くの壁面、三尺四方が吹き破られました。
風や雨が吹き込んで来て、ああダメだ、話に聞くように屋根が飛んでいってしまうかもしれない、と幼心に恐怖を覚えました。
母と兄が協力して、リンゴ箱か何かの板を釘で打ち付けて応急的にふさいで、何とかしのぐことができたのでした。(当時はベニヤ板(合板)というものはなかったです。あったとしても、接着剤が粗悪で、とても雨に濡れて耐えられるような代物ではなかったと、あいまいに覚えています。)
というわけで、台風(強風)の時には、雨戸を閉めるのは常識、だと思っていました。
さらに当然、室内側ではカーテンを引く。もし、大きなものが飛んできて、雨戸が叩かれてたわんで、窓が破られても、ガラス片が室内に飛散しないように、ということですね。
そういうことって、防災基礎知識じゃないでしょうか。
今回のニュースの話は、竜巻ですし、数値的な検証結果ですが、台風だって全く同じことですね。
サッシが発達して、雨戸とかない部屋も多くなったのかなぁ。
是非、雨戸は設置して下さい。
じいさんとして、若い方に助言します。
★旧聞に属しますが
★4月19日のニュース(朝日新聞 2013年4月19日)
15人死亡?160人けが 米工場爆発
17日午後8時(日本時間18日午前10時)ごろ、米テキサス州ウェイコ近くの肥料工場で大規模な爆発と火災が起きた。周辺数ブロックの建物が倒壊し、地元警察によると5人から15人が死亡、160人以上がけがをしている。救助作業は続いており、被害者は増える恐れがある。オバマ米大統領は、犠牲者に祈りをささげ、確実に必要な支援をするとの声明を出した。
現地からの報道によるとアンモニアのタンクで火災が発生し、爆発が起きたとみられる。火災原因は不明だが、地元警察は「犯罪であることを示すものはないが、その可能性も除外はしていない」と述べた。
工場はウェイコの約30キロ北にある街ウェストにある。
・・・
爆発は数ブロックの建物を破壊するほどの激しさで、1・6キロ離れた住宅でも窓ガラスが音をたてて揺れ、70キロほど離れた場所でも爆発音が観測された。米地質調査所によるとマグニチュード(M)2・1の地震と同じ規模だった。
・・・
爆発の原因となったとされる肥料原料の無水アンモニアは、吸入したり皮膚についたりすると人体に悪影響を与える。
工場にはまだ多量に貯蔵されているとみられ、漏出や爆発の恐れがあることから、付近の住民約2800人の多くは避難し、周辺への車の進入も禁止された。また、米連邦航空局は現場上空に飛行制限区域を設けている。
このニュースを聞いた時、最初に思ったのは、昔、貨物船の積み荷の硝酸アンモニウムが爆発して大災害となった話です。この話は、授業でも話しました。固体の硝酸アンモニウムが分解して気体になると、とてつもない体積の増加が起こり、「火」「燃焼」がなくても「爆発」になるということなのです。
妻にもその時、硝安じゃないの?と話をしたのですけれど・・・。
でも、「アンモニアの火災らしい」ということだったので、そんなもんかなぁ、と思っていました。
ただ、「無水アンモニア」という言葉が気に食わなくて、なにかブログに書こうかな、と思いつつ放置していました。
「無水アンモニア」というのは要するに気体のアンモニアのことです。それだけのことを「無水」とかいわれると、なんだろう?という気にさせてしまう。そういう余分なことはしない方がいい。
★5月8日のNHKのニュース
米の工場爆発 硝酸アンモニウムが(NHK 5月8日 7時19分)
先月、アメリカ南部のテキサス州で14人が死亡した肥料工場の爆発について、原因の調査に当たっている州当局は、爆発したのが、工場で保管されていた硝酸アンモニウムだったことを明らかにしました。
この爆発は、先月17日、テキサス州のウエストにある肥料工場で起きたもので、消防隊員や住民ら合わせて14人が死亡し、200人以上がけがをしました。
爆発の原因を調査している州の消防当局は、7日までにこれまでの調査結果を公表し、大規模な爆発を起こしたのが工場に保管されていた肥料用の硝酸アンモニウムだったことを明らかにしました。
爆発のあと、硝酸アンモニウムが保管されていた場所には、直径が30メートル近い穴ができていたということです。
一方、爆発の前に工場で起きた火災について、消防では肥料や種を保管する建物が火元だったことは突き止めたものの、詳細は分かっていないとしています。
消防では、引き続き70人態勢で調査を続け、今月後半には火災や爆発が起きた詳しい原因を明らかにしたいとしています。
やっぱなぁ。硝酸アンモニウムだ。私の最初の直感は正しかったようですね。
気体のアンモニアで
「爆発は数ブロックの建物を破壊するほどの激しさで、1・6キロ離れた住宅でも窓ガラスが音をたてて揺れ、70キロほど離れた場所でも爆発音が観測された。米地質調査所によるとマグニチュード(M)2・1の地震と同じ規模だった。」
これはちょっと無理っぽい。
気体アンモニアが「引火」するということはあまり考えなくていいはずですし、爆発範囲も下限が16%、上限が25%(容量百分率)と、範囲が狭いので、大爆発に至るというのは難しいような気がします。
硝酸アンモニウム(俗称「硝安」)は熱分解します。
NH4NO3→N2O+2H2O
200℃を超えたあたりで別の分解過程もあって
2NH4NO3→2N2+4H2O+O2
どちらにしても、固体から大量の気体を発生する過程ですから、これは爆発になります。
引き金になるような、「発熱」があったのでしょうね。火災か、何らかの異状による熱の蓄積かは分かりませんが。あとは加速度的に分解が進んで大爆発事故になったのでしょう。
今回、検索してみたらウィキペディアに事故例がありました。
事故事例
1921年にドイツ・ルートヴィヒスハーフェン近郊のオッパウにあるBASF化学工場で、吸湿して固化した硝酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの混合肥料を粉砕するためダイナマイトによる発破を掛けたところ、4,500トンあまりが爆発し、死者500 - 600人、負傷者2,000人以上の大惨事となった。現場には直径100メートルのすりばち状の穴ができたという。ただし爆轟に導くことは難しく、事実、この工場は設営時から事故時まで継続的にその方法をとっていたが、この事故まで問題は起こらなかった(オッパウ大爆発)。1947年4月16日にはアメリカテキサス州のテキサスシティで、係留中の船舶の火災から積荷の硝酸アンモニウムに引火・爆発して581人が死亡している(テキサスシティ大災害)。この時は消火の放水によって硝酸アンモニウムの吸湿・劣化を恐れた関係者が初期消火を渋ったことで、被害を大きくする一因となったと言われている。
この1947年の事故ですね、私が授業で話したのは。
爆発というと、可燃性の物質の燃焼を考えがちですが、爆発という出来事の本質は「短時間での体積の極度の増大」なのです。
ひとつ疑問が解けました。
2013.4.10
ユキノシタのつぼみに気づいたのがこの日。
4.16
咲き始めたのは六日後。
花に先立ち、地表面に多数の匍匐茎を出し、その先端に新しい個体を形成する。もっぱら繁殖はこの栄養生殖に頼っているようで、果実が形成されたのは見たことがない。このような繁殖形式は岩場などの生育地に適している。
和名のユキノシタは白い花を雪が降るのに見立て、その下に緑の葉がある様子を意味しているという説があり、そうであれば風流な名前である(雪の下でも緑葉を維持しているとの意味でも良いような気もします)。葉は火傷などに貼り付けたり、絞り汁を熱冷ましに利用するなどの民間薬として利用される他、葉を天ぷらにして食べるなどする。裏の赤い葉は浸透圧の実験に使われる。
ランナーを出しての栄養生殖というと、このユキノシタとイチゴが高校生物では必ず出てくるのです。また、浸透圧の実験にも使える。
で、高校の理科室前あたりでよく栽培されますが。
御多分にもれず、このユキノシタは、私の最後の勤務校から頂いてきた記念品です。
門柱の陰で日当たりは悪いですが、かなり茂ってくれています。よかった、よかった。
2013.4.10
今年もヒゴクサが咲いてきました。
白くぽわぽわ目立っているのは雌花部分。
長い穂になっているのが雄花部分。
これが
こう開くわけですね。
調べてみたら5年前に我が家にやってきたもののようです。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_35a8.html
2008年5月 7日 (水)「ヒゴクサ」
ここで「鳥が連れてくるのでしょうか?風が連れてくるのでしょうか?」と書きましたが、やっぱり鳥なんでしょうね。糞とともに、か、体にくっついて、か。
人=我ら夫婦はまったく関わっていません。
あまり茂りすぎないように見ています。
結構、おもしろい植物なんですけどね。
2013.4.9
一目4個、の卵。{向こうの方の葉のぼんやり丸いのも卵なんです}
おねえちゃんだか、おにいちゃんだか。
こんな状態も。
今年はコマツナがにぎやかです。
飼育、はしていませんが、毎日見てます。
★「身近な虫たちの華麗な生き方」 稲垣栄洋 著、小堀文彦 画、ちくま文庫
この本を読んでいましたら、「モンシロチョウ」の項目で
モンシロチョウは、白い羽に黒い紋がついている。黒い紋があるのに、どうして「紋白蝶」と呼ばれるのだろう。
もともとモンシロチョウは、黒い紋のある白いチョウなので「紋黒白蝶」と呼ばれていた。・・・略して紋白蝶と呼ばれるようになったのである。・・・紋のある白い蝶という意味なのである。
子どもの頃から虫好きだった私としては、逆に戸惑いを覚えました。
そうか、そういう発想もあったんだな。
さらに読み進むと
美しい鱗粉は、じつは、さなぎのときに排出できない老廃物を再利用して作られたものだ。モンキチョウのように、チョウの中には黄色い色をした羽のチョウが多いのは、老廃物の中の尿酸によるものなのである。そういえば、モンシロチョウの羽の色も、完全な白ではなく、羽の裏側は少し黄色みがかっている。
これは初耳でした。尿酸はたんぱく質の代謝産物です。蛹でいる間は自由に排泄できないですものね。
この本、挿画がすごい。それだけでも価値があります。
★「私の植物散歩」 木村陽二郎 著、ちくま学芸文庫
{木村先生、とお呼びする立場にあります、わたくし。木村先生のご指導でラテン語の文献を読みました。いや、鍛えられましたっけ。}
この本を読んでいましたら、「菜の花」という章で。あれ?
アブラナは栽培の歴史が古く、油よりも野菜としての変種・品種が多い。東京ではコマツナが代表だが、産地が小松川付近なので名づけられた。早いうちに摘んだのはツマミナという。チスジナは細い葉が千本もあるといわれ、またの名はミズナで、京都に多いため、関東では京菜とよぶ。
物不識というものはつくづく恐ろしいものです。反省。
ウィキペディアのコマツナを検索したら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%8A
コマツナ(小松菜、学名Brassica rapa var. perviridis)はアブラナ科の野菜。別名、冬菜(フユナ)、鶯菜(ウグイスナ)、餅菜(モチナ)。
・・・
ツケナ類(野沢菜、チンゲンサイなど、アブラナ科の非結球葉菜の総称)の一種で、江戸時代初期に現在の東京都江戸川区小松川付近で、ククタチナ(茎立ち)を品種改良して栽培され始めたといわれる。将軍綱吉の鷹狩りの際に献上され、そのときに地名から小松菜の名がつけられた、といわれる。
虫好きとしてはモンシロチョウの食草、でいいですね。この際。
★昨日のNHKのニュースで、東京の都心でのカルガモの赤ちゃん誕生を見ました。かわいかった。
NHK(5月8日 18時15分)
5年ぶり 東京都心のカルガモにひな
東京都心のオフィス街の人工池で、5年ぶりにカルガモのひなが誕生し、かわいらしい姿を見ようと大勢の人が見物に訪れています。
カルガモが誕生したのは、東京・千代田区大手町の三井物産本店ビルの前にある人工池です。
先月上旬から母鳥が池に姿を見せていましたが、7日の朝、母鳥と一緒に泳ぐ10羽のひなが確認されました。
ひなは体長10センチほどで、黄色と茶色の産毛に包まれ親鳥のあとについて泳いだり、岩の上で羽を休めたりしています。
・・・
三井物産によりますと、この池では、30年前から、ほぼ毎年カルガモが訪れ、これまでに250羽以上のひなが誕生していますが、ひなの誕生は、平成20年の7月以来5年ぶりだということです。
カルガモの一家は、1週間から1か月程度この池で過ごしたあと50メートルほどの幅がある道路を渡り、皇居のお堀に引っ越しをするのが恒例となっています。
・・・
ニュース画像を小さくしてモノクロで引用します。
右のヒナのところに線を引いてあります。
雛が泳いだ時に後ろに立つ波の包絡線です。
一応、水の波よりは速く泳げるようで、V字形になっていました。
でもVの開きが大きい。鈍角です。
お母さんが泳いだ時のV字形は鋭角になっていました。
このV字形の開きぐあいが、泳ぐ鳥たちの速さを示しています。
ホントに幼いヒナは、自分が立てた波を追い越せなくて、こんな感じになります。
音波でこの状態がドップラー効果というやつで、音を出しながら移動する物体の前面で振動数が高くなり、後方で低くなる、という説明用の図です。
これは、音速の壁が地上に達するとガラスが破れたりする、という説明のために描いた図ですので、家が描きこんであります。
水波の場合でも同じで、移動速度が水の波の速度を超えると、V字形になります。
波の速さをv、移動速度をVとすると、sinθ=(v/V)ですね。
Vが大きくなれば、θが小さくなります。
ですから、この尖り具合で移動速度の見当がつくわけです。
カルガモが泳いでいたら、この話を思い出して下さい。
母ガモと子ガモの泳力の違いを「目で見る」ことができます。
どうぞ。
★5月7日付で、「これはなんでしょう?」という記事を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-d20a.html#comment-78159770
ここに、kankikoh さんから「キツネノボタンかケキツネノボタンではないでしょうか?」というご指摘を頂きました。
参考サイトも書かれておりましたので、さっそく見に行きましたところ。
花は、キツネノボタン、ケキツネノボタンとそっくりでした。
敢えて言えば、ケキツネノボタンの方が似ています。
http://homepage3.nifty.com/shiro/kitunenobotan.html
キツネノボタン (狐の牡丹)
ケキツネノボタン (毛狐の牡丹)
ただ、葉がねぇ、違う気がします。
2013.4.4
これが妻が奈良の現地で撮った写真。田んぼの縁です。
スズメノテッポウも混じっていますので中央付近をトリミングすると
こうです。
これを東京の自宅に持ち帰って植えたのが
これですね。
葉が細い、切れ込みが見えない。
成長したら姿が変わることもあると思うのですが、残念なことに、現在、成長できずに枯れかかっています。惜しかった。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/familylist.htm
ここで、科名一覧から「キンポウゲ科」を眺めていたら「タガラシ」というのがあったので、移動したら
多分ヒット!
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/ranunculaceae/tagarasi/tagarasi.htm
ここの写真に写っている葉が、我が家にやってきたものに似ている。
さらに
http://matsue-hana.com/hana/tagarasi.html
ここにいっぱい写真があるのですが、花も葉もとってもよく似ている。
一応これで決定にしたいと思います。
タガラシ
★ところでタガラシの学名はというと「Ranunculus sceleratus」です。
はぁ?ですね。
園芸店で「ラナンキュラス」という名前を覚えてきて下の記事を書きました↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-46b0.html
2013年4月17日 (水)「ラナンキュラス(かな)」
ラナンキュラスというのは「キンポウゲ属」という意味でした。
その後ろが種名ですね。
園芸店でラナンキュラスとして見てきたのは
Ranunculus asiaticus
らしいです。
で、今回私が一人で騒いでいた「タガラシ」は「Ranunculus sceleratus」である、と。
いうことで、ここのところは一件落着にしたいと思います。
2013.4.9
妻が連れてきたスズメノテッポウ。
小穂が密集します。
穂の形を鉄砲にたとえたというのですが、あまり実感がわきません。
笛にして遊ぶんですよね。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/monocotyledoneae/gramineae/suzumenoteppou/suzumenoteppou.htm
スズメノテッポウの花茎を抜き取って、笛を作ってピーピーと鳴らして遊んだ経験を持つ人も多いであろう。葉の付け根は花茎の鞘(さや)となっており、こ れを葉鞘(ようしょう)という。この先端には半透明の柔らかい部分があり(葉舌;ようぜつ)、この部分が息を吹き込むと振るえて音が出るわけである。
私はあまり上手ではない。妻は上手。
同い年夫婦は、子供時代の遊びもかなり共有しています。
2013.4.8
カランコエの花にハチが来ていました。
カランコエで虫を見ることは結構珍しいかな。
ニホンカブラハバチだろうと思います。
http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/seibutsu/doubutsu/08hachi/nihonk/index.html
アブラナ科の植物を食草にするハチです.
幼虫は真っ黒い色をしているので,「菜の黒虫」と呼ばれています.
とありました。コマツナやらなんやら、アブラナ科はありますね。きっとそういうところで育ったのでしょう。
爆発的に増えるでもなし、ま、そこそこに我が家の庭で生息してもらっていいです。
2013.4.8
東光院のシャクナゲ。豪華ですね。
ピンクのアセビもあったんだ。
白い方は前から認識していましたが。
★ところで、このページの2種の植物、どちらも有毒です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%8A%E3%82%B2
・・・
シャクナゲは葉にロードトキシンことグラヤノトキシンなどのケイレン毒を含む有毒植物である。摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こすことがある。
・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%93
・・・
馬酔木の名は、馬が葉を食べれば毒に当たり、酔うが如くにふらつくようになる木という所からついた名前であるとされる。 多くの草食哺乳類は食べるのを避け、食べ残される。そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがある。たとえば、奈良公園では、シカが他の木を食べ、この木を食べないため、アセビが相対的に多くなっている。逆に、アセビが不自然なほど多い地域は、草食獣による食害が多いことを疑うこともできる。
・・・
毒成分:アセボトキシン、グラヤノトキシン、アセボプルプリン、アセボイン、ジテルペン、アンドロメドトキシン
毒部位:全株、葉、樹皮、茎、花
・・・
田中修 著「植物はすごい」中公新書2174 を読んでいましたら、鹿のせいでアセビが相対的に多いという話も載っていました。
また、奈良公園では多くのトゲを持つイラクサしか育っていないという話もありました。トゲの少ないタイプのイラクサは鹿に食べられてしまうのだそうです。
トゲといい、毒といい、植物はただ受動的にじっと生きているだけではないのです。
「植物は優しい」みたいなイメージを持つ方も多いのですが、身近な植物にもいっぱい有毒なものがあります。お気をつけください。特別な植物だけが有毒なわけではありませんので。
★参考
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yuudoku/
厚生労働省の「有毒植物による食中毒に注意しましょう」というページです。
「過去10年間の有毒植物による食中毒発生状況」という一覧表もあります。
(アジサイも載ってました。)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/plants/contents.html
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構の
「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」というページです。
ご利用ください。
2013.4.8
あれ、実がなってる。
藤棚のところです。
ソメイヨシノのはずですが。
別の種類のサクラが近くにあって受粉できたのかな?
見回すと、結構ありました。
多分熟すことはないだろう、と思うのですが。
頻繁に見に行っているわけでもないし。
ソメイヨシノは自家不和合性ですし、基本的にすべてのソメイヨシノがクローンですから、実がならないわけです。近縁のサクラがそばにあって、花粉を虫が運んできてくれれば、受精自体は可能なのではないかな。ただ、実が熟すかどうかはよく分かりません。
そんなことを考えていると、ソメイヨシノってかわいそうな植物だな、って思ってしまうんです。
だって、生き物にとって一番大事な「子孫を残す」ということから切り離されてしまっているのですから。
人間の身勝手だよなぁ。
スーパーの新聞折り込み広告を見ていましたら(スパーの名前は仮にA,B,Cとします)
★Aの広告
5月4日(土)は夏の節分です。
とあって、解説がついていまして
節分とは文字通り季節の分かれ目の意味。立春・立夏・立秋・立冬の前日が節分となり一年に4回。縁起の良い巻寿司を食べて邪気を払いましょう。
だそうです。四立の前日を節分という、というのは昔からのことですが。「巻寿司」って縁起がいいんでしたっけ?ま、子どもの日ですから、邪気を払って「無邪気」になりますか。
鯉のぼり手巻、幸運太巻、海鮮太巻 などの広告が載っていました。
★Bの広告
5/4(土)限り:夏の節分 中巻ハーフバイキング(納豆・シーフード等)よりどり3本・・・円
太巻は立春前の節分、という意識でしょうか。中巻と遠慮してますが。
やっぱり「節分商戦」をしたいんですよね。
★Cの広告
5/4は春の節分 まるかぶり恵方巻
2013年の恵方は南南東
わぁ、本気で恵方巻ときた。
立夏の前なんだから、「春の節分」はないんじゃない?
そもそも40何年か前、私が結婚した頃、関東には節分の恵方巻という習慣はなかったのです。
関西の人と結婚しまして、節分には、太巻きを、恵方を向いて無言で食べきるのだ、と教わって、はぁそういう習慣があるのか、と初めて知った次第です。
で、最近、バレンタインデーとかホワイトデーとかなんとか、「○○の日」商戦がにぎやかになって、関東にも「節分の恵方巻」が普及して、相当な大騒ぎになってきましたね。太巻寿司の代わりに、ロールケーキ食べましょう、なんてのも便乗してきたりして。やり過ぎだよなぁ、とガイタン(慨嘆)しておりました。
そうしたら、節分は年4回あるんだから、全部「恵方巻」商戦やろう、ということになったようですね。去年こういう広告があったかどうか、記憶は定かではありません。今年気づいた、ということは確かです。よくやるよ、マッタク。
http://gogen-allguide.com/e/ehoumaki.html
語源由来辞典の「恵方巻き」の項目です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%B5%E6%96%B9%E5%B7%BB
恵方巻
★
せつ‐ぶん【節分】(セチブンとも)
①季節の移り変る時、すなわち立春・立夏・立秋・立冬の前日の称。
②特に立春の前日の称。この日の夕暮、柊ヒイラギの枝に鰯イワシの頭を刺したものを戸口に立て、鬼打豆と称して炒イった大豆をまく習慣がある。<季語:冬 >。[広辞苑第五版]
ふつうやっぱり節分といえば立春前ですよね。なんか、商魂でかきまわされて、いい気分とはいえないなぁ
そういえば
ど‐よう【土用】
暦法で、立夏の前18日を春の土用、立秋の前18日を夏の土用、立冬の前18日を秋の土用、立春の前18日を冬の土用といい、その初めの日を土用の入りという。普通には夏の土用を指していう。<季語:夏> 。「―の丑ウシの日」
うなぎが資源枯渇の危機なので、夏の土用の丑の日のうなぎ、やめません?
私共はもううなぎの蒲焼など長く食しておりませんが。
他の土用に、アナゴやドジョウでも食ったらよかんべ。
と皮肉なかかしさんでした。
2013.4.8
見上げれば高いところに桐のつぼみがいっぱい。
で、妻に、あの桐の木につぼみがいっぱいついていたから、買い物の帰りはあの道の方へ回るようにして、花が咲いたら教えてほしい、と頼みました。
4.22
咲いたわよ!と妻。
あんなに高いところだとは思っていなかったから、うっかり見逃すところだったわ。
高いところの花は、なかなかうまく撮れません。
空を背景にしてしまうと、露出がむずかしい。
なんとか、建物の壁を背景にして、いい具合の写真が撮れました。
また、季節の花300から
http://www.hana300.com/kiri00.html
・紫色の筒状の花を木の上の方につける。(背の高い木なので、下からそうとう見上げないと花は見えない)
・強い芳香がある。(落ちてきた花を拾い上げて匂ってみてください♪)
http://www.jugemusha.com/jumoku-zz-kiri.htm
このサイトによりますと
蒴果は卵形。熟すと2裂する。
一つの蒴果に、小さな種子が多数入っている。種子には膜質の翼があり、風で飛ばされる。
とあります。
前に一度だけ、すでに落ちた実を見たことがありますが、種子はよく分からなかった。
見てみたいものです。
2013.4.8
眼科医へ、定期健診に。
老眼が進行するのはおおよそ65歳くらいまでだそうですよ。
老人性白内障も始まってますし、眼圧も測っておきたい。
時々、眼科へ行くんですね。今回はモンパルで。
そうしたら、マンションの植え込みで、ちょうどいい高さにハナミズキが咲いていました。
モンパルの座席に座ったままでこういう写真になりました。
淡い色で、なかなかいい雰囲気。
公園の藤棚が紫色だった話はすでにご報告済み。
マユミの木の方へ回ってみました。
つぼみがいっぱい。
去年は花までは見たのですが、実(み)は見られませんでした。
季節の花300のサイト↓
http://www.hana300.com/mayumi.html
ここで、マユミの実の写真が見られます。
赤くてとてもかわいらしい実のようなので、是非見たいものです。
花が5月ころ、実は11月ころ、のようですね。
覚えておいて、折りに触れて見に行かなくっちゃ。
2013.4.6
コアシナガバチです。
前回、ご紹介したときよりは特徴が見やすいと思います。
↓前回
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-8f1a.html
2013年4月26日 (金)「コアシナガバチ」
虫の種類調べのときに利用するサイトがいくつかあるのですが、コアシナガバチで一番見やすい写真は「福光村昆虫記」でした↓
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/hachi_.html
このページをどんどん下へおりてください。ほぼ真ん中辺に、コアシナガバチの写真があります。
すぐその上下に、キボシアシナガバチ、フタモンアシナガバチの写真もありますので、見比べて違いを了解して下さい。
この「福光村昆虫記」は非常に優れたサイトですので、ご利用ください。
★「コ」というだけあって、確かに小型。
フタモンアシナガバチと似た感じですが、小型であることと、なんとなくコロンとした感じがあります。
興奮させなけらば危険はないですから、そっと近づいて観察していいですよ。
人間の「子」というのは、虫や他の動物にとっては、かなり厄介な相手です。
大声出すし、手も出すし。
距離をとること、静かにに見守ってあげること、を教えてあげて下さい。
★5月2日の新聞を読んでいましたら、尾車親方の事故の話が出ていました。
[自由自在]尾車親方 奇跡への「まわり道」(5/2)
昨年4月4日。巡業先の福井・小浜で、巡業部長として興行を取り仕切っていた尾車親方(元大関琴風)が、体育館のシートに足を取られ、転倒した。
頭を強打し、頸髄を損傷。首から下が麻痺する大けがで半年間、寝たきりとなった。手足がピクリとも動かず、「自殺しようにも、自殺すらできない体だった」と振り返る。首に10cmほどの傷が残る手術は成功したが、主治医にも「車いすなしでは生活できないだろう」とみられていた。
指が動かず、楽しみだった食への意欲が失せ、体重は25kgも減った。骨盤がベッドに辺り、床ずれに苦しんだ。いまも、いすに座るのがつらい。様々な座布団を試し続けている。
壮絶なリハビリだった。弱音は吐かないが、どれだけ苦しいかは、うめき声でわかる。弟子で幕内の豪風が「鬼気迫る姿に息をのみました」と語るほどだ。
「一生、車いす生活」とみられていたが、杖なしで歩けるようになった。指先は、箸を使いこなすのは難しいが、スマートフォンなら扱えるまでになった。
・・・
そういう事故があったのですね。かなり回復なさったようでよかった。回復しきれない部分が残った時、それをかばうと、また負担が大きくなって故障を起こしがちです。
体と相談しながら、ゆっくりとどうぞ。
★で、その事故の原因ですが。「体育館のシートに足を取られ」たのだそうです。
木の床の保護のために、シートを敷きます。なるべく平らに敷くのですけれど、どうしてもしわが残ります。このしわが危険。
私は「またぐ」ことができませんので、そもそも体育館のシートは敬遠していました。必ず転ぶんですから。
健常な方でも、ちょっと擦り足気味に歩けば引っかかる。
そこにしわがあることを意識していれば、簡単にまたげるのでしょうが、無意識でいて引っかかると、こんな転倒事故になるのです。
私が教師現役時代に年度当初の自己紹介で使ったプリントから引用↓
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/essay/profile.htm
「自己紹介」
・・・
◎「またぐ」というのはまったくダメ。雪の中を歩くのは「またぐ」歩き方だよね。敷居(古寺、仏閣なんかの「敷居」って高いんだよね~)またげません。バス、飛行機、列車、新幹線・・・の横並び座席の恐怖。トイレへ行きたくても、途中下車したくても、「またいで」いかなきゃならないでしょ。体育館のシート。フワフワの床面。布団の上も歩けません。
・・・
障害者である私だけじゃなかったんですね、体育館シートが危険であるということは。
以前、選挙の投票に行くと、投票所が体育館で、シートが敷いてあったのです。怖かった。
そろりそろりと、ひっかっからないように、一歩の歩幅が10cmくらいしかないような歩き方をしましたっけ。
松葉づえの方がシートの上を歩くことを想像して見て下さい。
松葉づえの先端なんて、そう高く持ち上げるわけじゃない。もし、松葉づえがしわにひっかかったら。大変なことになります。バランスを回復することはまず不可能でしょう。
転倒します。
そういう想像力を養って下さい。
障害者に「優しい」配慮は、健常者の危険をも取り除くのです。
ユニバーサル・デザインという概念はそういうことなんです。
障害者を「障害物」をつくって仕切らないでください。
障害物とは、ものであり、構造であり、心です。
電動車いすお断りなんて、それって「障害物」ですよね。
人は自分の意志で行きたいところへ行けるのが「普通」でしょ。
スポーツマンの尾車親方が転ぶ体育館のシートは、やっぱり危ない。
なんとか、安全な床にしたいものですね。
★八十八夜の話を書きましたが、今年の5月2日は八十八夜と同時に「下弦」だったんですね。
で、ちょっと月のお話を。
私たちは太陽暦に親しんでいます。知識として、月の満ち欠けがあることは知っているし、新月、満月、三日月くらいは常識的に「一応」知っている。(つもり)
★では
下のような記事がありました。
幻のきりえ見つかる 「モチモチの木」原画(2013年04月24日)
きりえ作家滝平二郎(たきだいらじろう、1921~2009)が描いた絵本『モチモチの木』(斎藤隆介作、岩崎書店)の原画が、千葉県柏市の自宅兼アトリエから見つかった。現在の版の「二十日の月」と異なり、「三日月」が夜空に輝く幻の原画だ。
『モチモチの木』は、少年が祖父を助けるため、夜中に山を下りて医者を呼びに行く物語。71年に刊行され、130万部を超えるロングセラーだ。一部の教科書には現在も載っている。
原画は滝平の長男加根(かね)さんが見つけた。小雪の舞う夜更け、トチの大木の背後に三日月がかかっている。岩崎書店の元編集者池田春子さんによると、初版は三日月だったが、数年して「丑三(うしみ)つ時に三日月が上るのはおかしい」と小学校教諭から指摘があり、77年から本文と絵を二十日の月に差し替えたという。滝平は不本意で、立腹して三日月の原画を捨てようとしたが妻の普美子さんが止め、現在まで残っていたようだ。
茨城県近代美術館の回顧展を担当した小泉淳一企画課長は「より明るい二十日の月になって、月明かりで大木が燃えるように見える場面の説得力が増したのでは」と話す。
私も子育ての頃、この本をずいぶん読み聞かせしましたっけ。
HOLPの絵本をずいぶん買い込んだなぁ。ずいぶん読み聞かせました。
おそらく、「二十日の月」のバージョンを読んだのだと思います。
で、どうだったかな、「三日月」バージョンを読んでも、私はその「おかしさ」には気づかなかっただろうと思います。
みなさんは、「丑三(うしみ)つ時に三日月が上るのはおかしい」という感覚に、ストレートに「そうだよなぁ」となりますか?
三日月って、いつのぼってきて、いつ沈むんでしょう?
ふと空を見上げたら月が見えた。そのとき、およその感覚で何日の月か分かります?
新月→上弦→満月→下弦→新月→・・・
このくらいの荒っぽい区切りでいいとして。
三日月は新月と上弦の間ですよね。
新月は:明け方に出て、昼に天頂にあって、夕方沈む。
上弦は:昼に出て、夕方に天頂にあって、夜中に沈む。
その間ですから、
三日月は:朝方にのぼってきて、午後に天頂、夕方には西の空に輝いていて夜の8時9時といった時間帯に沈んでしまう。
「丑三つ時」というのはおよそ午前2時くらいでしょ。
な~るほど。「丑三つ時に三日月」というのはないんだなぁ。
とまあ、ずいぶん考えないと分からないんですよ。少なくとも私は。
東京の2013年の5月でいいますと、(理科年表から)
5/13:正午の月齢 3.1:出6時53分。 南中14時6分。入21時18分
5/30:正午の月齢20.1:出23時13分。南中4時6分。 入9時44分
なるほど、二十日の月なら、丑三つ時に天頂の手前で輝いているようですね。
一生懸命考えないと、月の姿と月齢、出・入・南中の時刻が結びつかないんです。
昔の人は、月を見て、ああ今日は何日くらいだな、とかなり正確に分かったはずなんです。
月を見ている日時と、月の姿が結びついていた。
★私は月の姿の変化は知っていても、空の月を見てそれが何日の月か、ほとんど分かりません。情けない。
こういう図はよく見ますよね。
太陽・地球・月の関係を「地球の北極上空」の宇宙から眺めている「神の眼」です。
地球も反時計回りに自転しています。
この時に、同時に、地上にいる自分の「人の眼」も意識して下さい。
地表に乗って一緒に自転している。明け方ゾーンから昼へ移行し、夕方ゾーンを通って夜になる。
この二つの「眼」を同時に意識できると、月の姿と出・南中・入の時刻の関係がおおよそ見えてくると思います。
★5月2日は下弦でした。真夜中に出て、明け方に南中し、昼前に西の空へ沈んでいったはずですね。その時、月の輝いている部分の直線的な部分は「下向き」です。
上弦・下弦というのが、沈む時の弦の向きなのか
それとも、
新月→上弦→満月→下弦と進行するときの、「先に来る」ことを「上」、後から来るのが「下」というのか。{上旬・中旬・下旬は順序ですよね}
よく分からないままの私です。
★ところで、気になることが一つ。
「滝平は不本意で、立腹して三日月の原画を捨てようとした」とあるのですが、その不本意さは何に対して、であったのだろう?と。
自分が間違った絵を描いてしまったことが不本意だったのか。
間違った絵の本を出版してしまったことが不本意だったのか。
他者から指摘を受けた、ということが不快だったのか。
そのあたり、もう少しクリアな書き方をして頂くとよかったなぁ、と思うのです。
★古い歌ですが
よしだたくろうさんの「旅の宿」という歌の歌詞の一部。
部屋の明かりを すっかり消して
風呂上がりの髪 いい香り
上弦の月だったっけ
久しぶりだね 月見るなんて
部屋の明かりを消して「夜空」をみれば「半月」。
そう、その状況で見えるのは「上弦の月」ですね。夜中に沈みます。
間違ってなくてよかったですね、岡本おさみさ~ん。
★昔、小学校1年生のとき。人数が多すぎて普通教室が足りなくって、私のクラスは理科室でしたね。たまたま、担任の女性の先生が、産休を取られまして、産休代替の先生は専門が家庭科。どういう授業だったか詳細は全く分からないのですが、その先生が、月は西からのぼる、と教えた。私、ショックを受けてしまって。月の出の時刻は変化するけど、でも東から出るんだけどなぁ、どうしよう、先生が間違ったことを教えるなんていうことがあり得るんだろうか???
悩んだあげく、母親に相談したら、先生も勘違いすることはあるのだ、となだめられ、私の知らないところで、学校に訂正を求めたようでした。(後から知ったこと)
小学校1年生にはホント、ショックでしたっけ。
蕪村の「菜の花や月は東に日は西に」のようなのを、勘違いしたのかなぁ。
月は東に沈んで日は西に沈む、とでも。
日が西に傾いた時に月が出てくるのであって、つまりこれは「菜の花畑の満月」という風景なのでしょうけれど。
★NHKラジオで聞く気象予報士の伊藤さんのブログをまた引用。
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/05/post-1093.html
2013年5月 6日 10:35
連休は、夏日と雷雨で締めくくり。
・・・
そして今朝3時、タクシーに乗ろうとしたら、東の空に銅色のような月。ちょっと待ってもらって、写真を撮りました。
・・・
いつも朝の5時半過ぎの放送を耳にはさんでいるのですが、午前3時には出勤なのですね、大変なお仕事です。
この2013.5.6は正午の月齢が25.7。
出:2:20
南中:8:36
入:14:59
でした。(理科年表より)
2:20が月の出ですから、3時ころというと、比較的低い東の空だったでしょうね。
上の図で、下弦と新月の間の月の姿を「人の眼」で想像して下さい。
★{皮肉っぽく}
暦の上では五月なのに、寒くて三月並みですねぇ。
よく、「暦の上では立春ですが、寒さの底です」とか、「暦の上では立秋ですが、今が暑さのピークです」とかいいますね。ここでの「暦」は「旧い暦」であって、古いものはダメ、新しいものほど良い、といった価値観がはいりこんでいますね。
古い暦はしょうがない、寒さの底なのに「立春」といい、8月はじめに「立秋」だなんて実際の季節感とは合わないよ、と思うのですね。
あるいは「月遅れなんでしょ。1カ月遅らせて考えればいいんだ」と思う方も多い。
違う話なんだけど。
なに、現代の科学・技術で月の暦を作ったって、いわゆる旧暦と全く同じものができるだけなんですけどね。違いは「月の暦」か「太陽の暦」かという点です。
月の運行は季節には影響しません。潮の満ち干には関係しますけど。
季節を動かすのは太陽です。二十四節気というのは太陽の位置を示す言葉です。
季節感のない月の暦に、季節感を正確に導入するための太陽暦が二十四節気なのです。
前にもお話ししましたが。
立冬から立春まで。太陽の南中高度は7度下がって7度上がるだけです。
アナログ時計の文字盤の60分の目盛りは、360度÷60=6度ですから、目盛り一つ分強、下がって上がるだけ。
立春から立夏まで。太陽の南中高度は32度も上がります。時計の目盛り5分より少し大きい。
すごいでしょ。立春を過ぎると、太陽がどんどん高くなるのです。
年間気温の平年値の底を過ぎるのも立春の頃、立春を過ぎれば、平年値は上昇に転じます。
まさに、「春が始まる」のです。「立春」という名前は季節感に満ちた素晴らしい言葉ですね。
さて、立夏から立秋までは、また7度上がって7度下がる。
確かにこの期間は夏と呼ぶべきですね。
立秋を過ぎて立冬までで、32度下がります。お日様はどんどん低くなり、影が伸びてくるのです。
★二十四節気のうち、二至、二分、四立がやはり生活の中で役に立つと思います。
夏至、冬至、春分、秋分、立春、立夏、立秋、立冬。
360度を8等分すれば45度。
1年365日で360度回るのですから、1日約1度動きます。
45度回るには約45日。
立春から立夏まで90度回るのには、約90日。
ほら「夏も近づく八十八夜♪」
立春から約90日で立夏。八十八夜はその直前。
ね。
立夏は5月5日です。
★NHKの朝のラジオを目覚ましにしていますが、女性気象予報士の伊藤さんという方の声が落ち着きがあって好もしい。天気のワンポイントを五・七・五風に表現なさいます。おもしろい。
今日、5月2日は
寒気来て、霜・雪 注意の「八十八夜」
http://blog.nikkeibp.co.jp/wol/ito_miyuki/2013/05/post-1089.html
日々の気温は年により、土地により変化します。でも、太陽の位置は共通だし、一定。
私も寒いから、たくさん着こんでダルマさんになってますが、あんまり
「暑い寒いと騒ぐじゃないよ♪お日様の位置が大事いだぁよ♪」
ここからの90度=約90日=約3カ月 は、やはり夏と呼ぶべき季節なのです。
参考になれば、と、1年間の日長の変化をグラフにしてみました。
立春→立夏、立秋→立冬の変化の大きさに比べて、立夏から立秋まではやはり「日長に大差なし」。まとめて夏と呼べますね。
同じことが立冬から立春までについても。
立春を過ぎればやっぱり春なんですよ。
★
日高敏隆 著「昆虫学ってなに?」青土社、2013.2.20発行
34ページから引用
けれど、こういうチョウたちも、やはり休眠しているのである。休眠しているのは彼らの卵巣である。冬を越しているチョウのメスの卵巣は、しっかりと休眠状態になっていて、かなり長期間の寒さを経なければ、卵をつくりはじめたりはしない。確実に春になって、卵を産むべき植物、そして卵からかえった幼虫が食べるべき植物が芽吹くまで、けっして卵をつくったりはしないチョウ以外の虫でも、親虫で冬を越すものは、ほとんどがこのタイプの休眠をしている。
・・・
そして多くの虫たちが本当の春の到来を知るのは、暖かさというあてにならないものではなく、日が長くなったという天文学的に信用できるてがかりによっているのである。
虫たちに、立春過ぎたよ、日が伸びてきたね、と声をかけてやって下さい。
★ちなみに
理科年表の「暦」の部で、二十四節気をみますと
立夏 太陽黄経45度 中央標準時で5月5日17時18分
です。
二十四節気というのは本来は「点」に与えられた名前ですので、太陽がその点を通過する時刻を含む日、に、その名前が与えられるのです。
太陽が立夏「点」を通過するのは5月5日の午後5時18分ですので、5月5日を立夏と呼ぶわけです。
2013.4.6
密蔵院前です。水路の縁の石を一緒に写して、高く立ち上がっている、ということをお見せしたかった。
ツツジの間に生えてしまったので、日光を求めてとにかく上へ、と伸びた姿科とも思います。
ただ、それにしても、長いなぁ。
カタバミではなく、オッタチカタバミかもしれません。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/oxalidaceae/ottachikatabami/ottachikatabami.htm
オッタチカタバミは北米原産の帰化植物。和名の由来はカタバミが這うのに比べ、地表面を這う茎から茎が立ち上がる事によっている。この地上茎が立ち上がることがカタバミとの最も簡単な区別点であるが、早春には区別しにくい。
オッタチカタバミは比較的新しい帰化植物であると思われ、現在分布を広げつつある種と思う。以前に近畿地方の河川を調査した際には、おやおやこんな植物が・・・と採集した記憶があるが、最近では岡山でもカタバミよりもよく目立つようになってきた。カタバミは農地周辺の草地などに多いが、オッタチカタバミはより荒れ地の道路の周辺や、植え込みの中などに生育していることが多い。
私にはよく区別ができません。地面近くで背の低い花があればカタバミと思い、スッと立ち上がって、10~15cm、あるいは20cmくらいの高さの花があればオッタチカタバミかな、と思っています。
2013.4.8
前の記事とは逆方向からの撮影。
ずっと先の右側が密蔵院になります。
青空を背景にピンクと
白。
ソメイヨシノが過ぎてしまっていますので、人が少ない。
のんびりと真上を眺めながらアングルを考えている。
実に気分がいい。至福のとき、でした。
★7日は豪雨・強風、大荒れでした。日曜恒例、水泳には行きましたが、お客さんは少なかったです。プールの前で、不思議なものを見ました。スズメが地面をちょんちょんと、跳ね歩くのですが、地面から体が浮いている間に風で体が流され、真っ直ぐ進めないんですね。
見ていて、直進ならこの方向、という方向から斜めにずれて進んでいく。
スズメとしても、気分悪かったでしょうね。歩きにくいったらありゃしない、と。
小さな鳥ですし、歩くのではなく跳ぶ鳥ですから、飛ばされやすかったのです。
大変だったよね。
★で、その大風の翌日の「花見」が上の写真。
去年も同じようなことを言いましたが、花は散る時を知って、自ら散るのであって、風が吹いたから散る、というものではありません。
花ははかなく、風が吹けば散る、というものじゃないんですね。
于 武陵の詩の一部
花發多風雨 (花發<ひら>けば風雨多く)
人生足別離 (人生別離足る)
これを、井伏鱒二さんが訳して
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ
と。
かかしさん曰く「花に嵐が吹いたとて、時至らざれば散る無し」
2013.4.6
ヤエザクラは密蔵院前の歩道沿いに植わっています。
おぉ、みごとだ。と妻と二人で馳せつけます。
花が集まって、まるいボールのようになっていて、必ず葉が一緒に顔を出しています。
花と葉が一緒、というのがいいですね。
色の濃いつぼみから大きく開いた花まで、そして葉も。
みんなで一緒。
★気象情報では、夜から「嵐」。鉢植えを避難させたのですが、モンシロチョウの幼虫がいるコマツナは玄関に。ベランダのコマツナも家の中に入れたのですね。
コマツナの花の香りは独特の「甘さ」があって、閉じた屋内で嗅ぐのはちょっときついかな、と思っていました。ところが、面白いことに、夜になって暗くなったら、香らなくなってしまいました。
はぁ、そういうものだったのか。
おそらく、花の香りは昆虫を誘引する一つの要素なんでしょうね。昼間、昆虫は香りや視覚情報で花に誘引されて花を訪れ、花粉を運ぶ。コマツナにとっての花粉運び屋さんは昼の昆虫なので、夜は無駄に香ることはしないのだろう、と思いました。香りだってやっぱりエネルギーを消費する資源ですものね。
人間の勝手で香ることはしません。
2013.4.5
ガスメーターが新しいものに替わりました。
完全にデジタル化して、サイズも小型です。
大昔、子供の頃、ガスメーターは大きな箱で、くるくる回る小さな針のカウンターがついていたような気がします。
時代は変わるんだなぁ。て、大袈裟だけど。
こういう工事を眺めてるのが私、大好き。
元理科教員ですから、たいていのことの原理は分かっている。
で、それを具体的にどうするのか、その「技」が面白いんだよなぁ。
電話線を使ったテレメトリーのチェックなんかも面白かった。
今、何をやっているか、がほぼ分かりますので、今この人何を欲しているのかな、が分かって、ちょこっと手を貸すことも。若い時から、結構職人さんに好かれていろいろ教わってきたのはそういう性格もあるんです。
しばらく前に、電気メーターの「無停電交換」をやるというので、ぜひ見せてほしいと、脇で眺めていたら、面白がられましたね、逆に。
年とっても、面白いことはいっぱいですね。
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