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2013年4月 9日 (火)

放射能汚染水漏れ

★福島第一原子力発電所で地下の貯水槽から大量の汚染水が漏れました。また別の貯水槽でも漏れているようだ、というニュースが報じられました。

NHKのニュースを聞いていると「最大で3リットル程度」という表現があり、どうにもおかしな表現だとおもわれます。
 全体で約1,0000トンの汚染水を貯めた貯水槽の話ですよ。密度は水と同じとして考えますが、約1,0000トンの水は、約1000,0000リットルです。1千万リットル。
そこから漏れ出した水の量を「3リットル程度」という1の桁の精度で測定できると思いますか?
ヤカン一杯程度の水。そりゃ無理だよ。

東電の発表を鵜呑みにすることも出来ませんが、日経の報道のように「流出したとしても、ごくわずか」というのはほぼ妥当な表現でしょう。測定された放射能レベルから漏出量を推定しているのでしょうから、3リットルなんて数値は絶対に出るわけがない。
読売は「漏水量は多くても数リットルとみている」と報じています。
この表現と、「流出したとしても、ごくわずか」という表現はほぼ等価なものだと考えられます。

★さて、「数」という表現には問題点があります。
私はどういうわけか「数人」とか「数億円」とか「数」を使われると、四捨五入して五入の方へ行く大きさだと感じてしまいます。四捨五入して「10人のレベル」「10億円のレベル」と。
つまり「数人」は「5,6人」と感じるんです。
でも、世の中の趨勢はそうではないらしく、「数」というのは四捨五入で四捨のほうであるらしく、たいていの場合「2,3」らしいのですね。
おそらく、NHKでニュース原稿を書いた人は、「数リットル」は「2,3リットル」くらいだろう、なら「最大で3リットル」というような、思考があったのではないだろうか、と推測します。

だからぁ、「数」というあいまいな表現はやめましょうよ、とくに重大なニュースでは。
他方で、約1000,0000リットルという量を扱っている時に、「3」なんて量が測定できるわけないでしょ、という「量感覚」を養ってほしいんだなぁ。
3/10000000=0.3×10^(-6)→0.3ppmですよ。
放射性物質だからこのくらいの微量でもすぐ検出できるし、議論できますけど、非常に小さな量の話なんだ、という認識をもってほしいな。

もちろん、汚染水の漏れはあってはならない。
そのことと、報道の精度レベルとはまた違うこと。
ニュースを聞く側は、報道者のレベルということも同時に考えながら聞かなければなりません。


東電という「電気屋さん」がね、配電盤の事故でてこずったりしてましたね、この間。
あんたら電気屋さんでしょうが、何やってんの?
といういらだちを覚えますよね。

「もんじゅ」の事故では、ナトリウムの流れる中に温度計の計測部分を流れに垂直に挿入して、カルマン渦で揺さぶられて金属疲労を起こして折れ、大事故になりましたよね。
測定器が原因で事故起こすなよな。工学技術者として恥ずかしいだろ。
測定器というものは可能な限り測定対象に影響を与えないように設定して測定するものでしょうに。違うかなぁ。

今回の汚染水漏れでも、漏水をモニターする検知器を設定するために防水シートに穴開けた?
ん?何考えてんの?じゃないですか。
漏水をモニターする検知器が漏水を引き起こすなんて、あんまりにも杜撰過ぎません?
悲劇というか、それをこえて、喜劇的じゃないですか。
あんたらそれでも、技術者?
ポリエチレンなどのプラスチックが老化することは当たり前でしょ。
引っ張りゃ伸びるのも当たり前でしょ、そこに穴をあけておくの?
シートを敷く前に、地面に溝を掘って、そこに検知器をはめるなり、埋設するなりして、その上からシートを敷く、そのくらい考えるべきでしょうに。それでもシートの老化劣化の問題は残りますけどね。一時しのぎとしてはまだいいんじゃないですか、その方が。

失敗が起こったら自動的に安全な方向に向かうようにする、というのは安全工学の最初の最初じゃないんですか?
私は理学系なので、安全工学に詳しくはないけれど、出来事の内容は分かるというタイプです。
その素人目で見ても、原発を取り巻く「技術」はあまりにもずさんですね。

★資料
NHK(04月08日 07時09分)↓

   汚染水漏れ相次ぎ対策見直しへ
福島第一原子力発電所で地下の貯水槽から大量の汚染水が漏れた問題で、別の貯水槽でも漏れていることが分かり、東京電力は、当面、監視を強化しながら汚染水を移すことにしていますが、今後早急に、汚染水対策の見直しも迫られることになります。
福島第一原発では、地下に設置した貯水槽から汚染水120ト余りが漏れているのが見つかったのに続き、7日、東隣にある別の貯水槽でも漏れていることが分かりました。
東京電力は、試算の結果、漏れたのは、最大で3リットル程度とみています。
また、漏れた状況などから、貯水槽の上の方から漏れている可能性があるとして、1万トン余りの汚染水のうち、およそ2000トンを別の貯水槽に移すことにしています。
さらに120トン余りが漏れた貯水槽でも、およそ1万3000トンを別の2つに移す作業を続けていて、東京電力は、貯水槽の合わせて24か所で1日2回程度、サンプルを取って調べるなど、当面、漏えいの監視を強化することにしています。
汚染水の管理は、地下水が流れ込み増え続けているなか、大量に保管できる貯水槽で水漏れが相次いだことで、これまで以上に厳しい状況に置かれ、東京電力は、今後早急に、汚染水対策の見直しも迫られることになります。

日経(2013/4/7 12:33)↓

   福島第1原発、別の貯水槽でも汚染水漏えいか
 福島第1原発構内の地下貯水槽から放射性物質に汚染された水が漏れた問題で、東京電力は7日、隣接する別の地下貯水槽でも汚染水が漏えいした可能性が高いと発表した。「流出したとしても、ごくわずか」としている。
 ・・・
 新たに漏えいが疑われる貯水槽は、最初に流出が確認された貯水槽の北側に隣接。地盤を掘り下げて防水シートを三重に敷いた構造で、原子炉を冷却して汚れた水から放射性セシウムを除去した上で保管している。容量は最大約1万1千トンで、現在ほぼ満杯状態になっている。
 東電が6日にシートの間にたまった水を調べたところ、1立方センチ当たり1800ベクレルと高濃度の放射性物質を検出し、漏えいの疑いが強まった。シート外側の土壌でも微量の放射性物質が検出された。貯水槽の水位はほとんど低下していないという。〔共同〕

読売新聞(2013年4月8日01時20分)↓

   別の貯水槽でも汚染水漏れ…シート強度不足か
 東京電力福島第一原子力発電所で地下貯水槽から汚染水が漏れた問題で、東電は7日、新たに別の貯水槽で汚染水漏れが見つかったと発表した。
 貯水槽内の汚染水の水位が変化していないことなどから、漏水量は多くても数リットルとみている。止水シートの接合部の強度が足りず、汚染水の水圧の影響で破損した可能性があるとの見方も示したが、強度不足の原因が設計ミスや施工不良かどうかは「確認中」と説明した。
 ・・・

朝日(2013年4月7日20時49分)↓

   別の地下貯水槽でも汚染水漏れか 福島第一原発
 東京電力福島第一原発にある地下貯水槽から放射能汚染水が漏れた問題で、東電は7日、隣接する東側の3号貯水槽からも水漏れが確認されたと発表した。同じ遮水シートを使った貯水槽で漏れが相次いだことで、施設の構造や施工に問題があるおそれが高まった。
 新たに漏れが見つかったのは、5日に発覚した2号地下貯水槽の海側に隣接する3号貯水槽。縦56メートル、横45メートル、深さ6メートル。原子炉で溶けた燃料を冷やした後、セシウム吸着装置で処理した後の汚染水1万1千トンが保管されている。この汚染水の濃度は、原子炉建屋内にある汚染水のおよそ半分の、1立方センチメートルあたり29万ベクレル程度。
 6日に外側から微量の放射性物質が検出され、さらに3層の遮水シートの間にたまった水を調べたところ、1立方センチメートルあたり高濃度の2200ベクレルが検出された。原因として、作業員が溶接したシートの継ぎ目からの漏れや突起物によるシートの破損などを挙げた。水の重みでシートが引っ張られ、検知器を差し込んだ地上の貫通部の穴が広がって漏れ出た可能性もあるという。

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