光線のような光
★NHKのニュースを見ていたら、妙な表現を聞いてしまいました。
NHKのサイトから引用します。
ヨルダン戦で選手に光線 連盟に抗議文(3月27日 17時58分)
サッカー、ワールドカップアジア最終予選の日本対ヨルダンの試合で、日本の選手の顔などに緑色の光線のような光を当てられた問題で、日本サッカー協会はアジアサッカー連盟に抗議文を提出しました。・・・
「緑色の光線のような光」という表現が2回あるんです。
「緑色のレーザー光線のような光」と言いたかったのだろうと推測しますけど。
原稿を校閲する人はいないのかな、少し年寄りぎみの人で。うるさ型の。私みたいな。
「光線のような光」なんてなんだかなぁ。
広辞苑第五版
こう‐せん【光線】クワウ :①ひかり。光のさすすじ。
・朝日では
「レーザー光線のような光が照射された」
「緑色の光線が何度もあてられた」
「レーザー光線のような緑色の光が複数回当てられた」
・毎日では
「レーザーポインターによる光線の照射を受けた問題」
・読売では
「レーザー光線を当てられる妨害を受けた」
・スポニチでは
「レーザーポインターによる光線の照射を受けた問題」
▲ちょっと、NHKは恥ずかしかったですね。
★昔、物理でレーザー光線を利用して、音叉の振動を黒板に投影し、正弦波であることを見る装置を自作して、生徒に見せていた時に、うっかり、レーザー光線が私の目を横切るという「事故」をやってしまいましてね。私の眼の網膜には、細い線で波状のやけどが残っているようですよ。
出力の大きなレーザー光は危険です。
軍事用の武器として、大出力レーザーを戦闘機に積み、相手の戦闘機のパイロットに照射して、パイロットを瞬間的に失明させて、墜落させる、という武器を開発しようという話がありました。その後どうなったかは知りません。(撃ち落とすのではないから、人道的だ、とかヘンチキリンな理屈をこねていたように覚えてますが)
音楽や演劇の舞台で、レーザー光を使って、出演者の背景に絵などを描く演出がありますが、万一レーザー光のコントロールを失って人の顔に当たったら大変なことになるのにな、と心配もしています。
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