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2013年3月14日 (木)

コンクラーベ

★ローマ法王を決める選出会議「コンクラーベ」が始まって、第1回目の投票では「未決定」の黒い煙が礼拝堂の煙突から上がった、という報道がありました。(3月13日)

「コンクラーベ」は、ラテン語で「鍵のかけられる部屋」という意味だそうですが、なかなか結果が決まらないものですから、日本語の「根競べ」と掛け言葉にしたくなります。

★3月14日。今回はかなり早く決まったようですね。
新ローマ法王決まる システィーナ礼拝堂煙突から白い煙
                      (2013年3月14日3時22分)
写真:13日、バチカンのシスティーナ礼拝堂の煙突から、新しい法王の決定を告げる白い煙があがった=AFP時事
 ローマ法王庁(バチカン)は13日午後7時(日本時間14日午前3時)すぎ、ベネディクト16世の退位に伴う法王選出会議「コンクラーベ」で266代目の新法王を選出した。システィーナ礼拝堂の煙突から白い煙があがり、サンピエトロ大聖堂の鐘が打ち鳴らされて選出を伝えた。待ち受けた信者らから歓声があがった。
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写真を見ますと、夜7時の暗い空に、確かに白い煙があがっていました。
水蒸気→湯気の多い煙にライトを当てたかな、という感じ。(素人の推測ですから確かではありません。悪しからず)。

★以前の報道の写真を見ますと、焼却炉が二つありますが、一つは投票用紙を焼く炉で、もう一つが煙を白くしたり黒くしたりする発煙剤を入れる炉だそうです。

「1回目の投票結果を表す煙が礼拝堂の煙突から上がったが、色は「未決定」を表す黒だった。」
と報ぜられたのですが、白や黒は「色」じゃないのですよね。実はおそらくそのことが分かりにくさを生む。
もし、青い色の煙と赤い色の煙、というように、色が着けられるのなら、見間違いはそうは起こらない。
白と黒は色ではなくって「割合」の問題なので、状況によって「灰色」に見えたりして、分かりにくくなるのでしょう。で、決定の場合、白く見えるはずの煙の他に、鐘の合図も一緒に、ということになったのでしょう。
報道では、今回の1回目は、煙が上がったのが夜ですものね。見づらいことはなはだしい。

★昼間でのことを考えますが。
黒は比較的見やすいと思います。ススを大量に発生させる方法があればいい。
ところが白い煙が難しいと思いますよ。
どうやって白く見せるのか、なにか伝統的な技法があるのだとは思います。

雪が降ってくる時を歌ったわらべ歌。
上見れば虫、中見れば綿、下見れば雪
ね、中から下で白く見える雪が、空を背景にすると黒い虫のように見えるのです。

青空を背景にした煙は比較的白く見えやすいと思います。
もし、背景が輝く白い雲だったりしたら、おそらく、同じ煙が黒く見えるはずです。
背景からの光の量が多くて、煙が光を吸収すると黒く見えるのです。
背景によって白い煙が灰色にも黒にもなり得るのです。
一様な雲が空い浮かんでいても、部分的に黒かったり白かったり、という経験は誰にもおありでしょう。

白や黒は色ではない。
このことをもっと意識してほしいな、と理科おじさんは思うのです。
「黒白を決める」というのはなかなかにやっかいなことでして、「白黒をはっきりさせる」のは思うほど簡単ではないのです。

★おまけ
不謹慎かもしれませんが「狼煙(のろし)」を思い出しました。「煙通信」ですね。
枯れ草を燃やせばほぼ白い煙が立ちます。
狼の糞を混ぜて燃やすと黒い煙になる、と聞きます。
で「狼煙」なのでしょう。
煙が1本、2本とその数によって、通信内容を豊富にできるとも聞きます。
昔の記憶です。

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