雪の溶け方
2013.1.18
線路の礫の上の雪。
一様に溶けるわけではありません。
線路わきの雑草の枯れ草の上。
枯れ草の間の空気が断熱材になって溶けにくいのですが、どこかが部分的に溶け始めます。
雪の下からユキノシタが顔を出したのですが、この場所を囲んでいる石の方から溶け始めました。
さて、雪が溶けるということは、熱が伝わってきて溶ける、わけですよね。
一面に積もっているのが、どこかから溶けるからには、そこに多くの熱が伝わった、ということですね。
逆の考え方も可能です。(正統的ではないけれど)
「負の(マイナスの)熱」というものを考えて「冷」と名付けます。
熱が伝わる時、冷が逆向きに伝わると考えてもかまいません。
熱の物理的実体は分子運動のエネルギーで、それを便宜的に「流体」風に考えるのですから、冷には物理的な実体はありません。ただ、熱流体の反対として冷流体を考えても、同じように考えることができるということです。
さて、雪の中から石が顔を出した。
石は枯れ草層に比べて熱伝導率が大きい=冷伝導率が大きい。で、石のところから冷が地面に逃げていったので、そこだけ溶けたんだな、と考えてみましょうか。
べったり一面雪、ほぼ全面的に0℃。
なんだか、どこが暖かいんだかよく分かりません。
冷の逃げ道を探して見る、そうすると、雪の溶け方に別の理解ができるかもしれません。
お湯を沸かしたヤカンに手を近づけると熱の放射で、接触しなくても暑さを感じますよね。
夏、氷柱のそばに立つと、手を触れなくても、その付近に立つとひんやりしますよね。
冷についても放射を考えても、間違いじゃないんです。
放射冷?
変ですね。論理的に逆向きにできる、ということではありますが。
放射冷はやりすぎかな。
冷の伝導を考えるのは、ちょっと視野を広げるにはいいかもしれません。
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