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2012.10.11
なんだ?ガが写ってなくて、イチイの木の葉だけじゃないですか。
かかしさん、なんかミスってないですか?
いえ、いいんです。
昼の散歩を終わりにしようと戻ってきたら、イチイの木の辺りでガサガサっと音がして、揺れるんですね。
てっきりカナヘビが登っているんじゃないかと思いました。
あの体重だと木の小枝は揺れるし、音も出る。
で、ひょいと音のする方を見たら、カナヘビは見えない。
何かがガサゴソ外の方へ出てきます。
なんだ?と見ていたら、ナント!ビロードスズメが葉をかき分けて出てきて飛び去って行きました。
その出てきたあたりの写真なんです。とてもビロードスズメそのものを写す暇はなくって。
わぁ、飛んでった、記念写真撮っておこう。というわけです。
カラーの葉を丸刈りにしてくれたビロードスズメの幼虫たちがいました。
あいつらのうち、鉢を降りて、このイチイの木の下あたりで蛹になったのがいたんでしょう。
で、羽化して上へ出ようとした。
すごいですね、葉っぱをかき分け、音を立てて、小枝を揺らしながら飛び出してきたんですから。
焦ってたかもしれませんね。出られない、どうしよう、って。
でも、ついに外界に出られて、ものすごい勢いで喜び勇んで飛んでいってしまいました。
また来るのかなぁ、蛇顔して。
あれはあれで、面白いですけどね。
2012.10.11
前にもお目にかけたことがあります。
知らないととても「蛾」には見えないでしょう。
チョウ目 > トリバガ科 > ブドウトリバ
です。
飛行機みたいな、ガガンボみたいな、なんだろう?ですね。
「幼虫はブドウ,エビヅル,ノブドウなどの花,蕾,稚果などを食べる。」と虫ナビにありました。
脚の具合をよく見たいと思って拡大してみましたが、なんだか判然としませんね。
1対の脚を腹部の脇にぴたっと揃えているのです。そこまでは分かる。
で、この腹部に揃えている脚は、後脚だと思うのですが、「出どころ」がよくわかりません。
多分あっていると思いますけどね。
なんか判然としませんね。
もし、次に出会うチャンスがあったら、もう少しそのあたりが見える写真を狙ってみたいものです。
2012.10.10
アダンソンハエトリです。
玄関を入って、すぐの壁。すぐそばに
ミスジハエトリです。
一瞬しかいませんでした。走り去ってしまったので、ピンボケ。すみません。
「日本のクモ」という図鑑によりますと
アダンソンハエトリのところには
温暖化により北上しており、それまで屋内にいたミスジハエトリを追い出して住みつく。
ミスジハエトリのところには
本来は屋内性であるが、アダンソンハエトリの侵入地では競争に負け、屋内より出て野外で生活している。
こうあります。
このことは知っていましたので、ミスジが走り去った後のアダンソンのほうに、仲良くしなくちゃダメでしょ、我が家ではどちらも一緒に生きなさい、と説教しましたが。
効いたかなぁ。
★朝日新聞の読者投稿欄に楽しい投稿がありました。
[声]ヘビに優しい今どきの高校生(10/28)
介護福祉士 53
「おい、ひかれちゃうよ」。先日、2人の男子高校生が田んぼに挟まれた道路の真ん中にしゃがみ込み、何かに話しかけていた。やがて1人が手のひらでそれを軽くたたくと、ひものようなものが蛇行運動を始めた。ヘビだ。私はは思わず駆け寄ると、全長30cmほどのまだ幼いアオダイショウ。人間に驚くことなく、ゆっくりとあぜ道の草の中へ潜り込んだ。
2人ともホッとしたのか、先ほどまでのこわばった表情は消え、ニコニコ笑っている。私が「ヘビは好きなの?」と聞くと、「好きじゃないけど、車にひかれちゃうとかわいそうだから」。私はうれしくなり「ヘビに代わってお礼を言います。ありがとう」と頭を下げた、おしゃれな髪形の彼らは「失礼します」と一礼し、携帯を操作しながら帰って行った。
いい話ですねぇ。
私はよく「好きでなくてもいいけど、付き合い方というものがあるのではないか」という言い方をします。
クモが嫌い。
でも「朝グモは殺すな」というのは、益虫なんだから適当に距離を置けばいいでしょ、という教えだと思うんですね。
チョウはきれいだからいい、でも、イモムシは嫌いとかね。単なる身勝手でしょ。
虫やクモを別に好きになってくれなくてもいいんです、でも、嫌いだからって皆殺し作戦に出るのはやっぱり生き物として変ですよね。適当に距離を置いてつきあうという「良い加減」を知らなくっちゃ。ほどよく生きましょうよ。
アオダイショウなんか、昔は屋根裏に入ると「家の守り神」として大事にしたものでしょう。
ネズミを食べてくれるし。ヘビの脱け殻を財布に入れるとか。いろいろあったよなぁ。
ヘビ好きにならなくてもいいから、ひかれちゃかわいそうだ、という感性を持つというのは素敵ですよね。
★嬉しい話を聞きました。
こういうの「斧」「琴」「菊」っていうんじゃないかな。
↑これ「よき」
楽器そのものの写真はなくって。
菊の花の写真がなくって。キク科の写真で代用。
よき【斧】 斧オノの別称。[広辞苑第五版]
「よき こと きく」=「佳き 事 聞く」です。
★ネット上で新聞を読んでいたら、日経で面白い記事を発見。
水面移動の微小機械 京大など開発、水はじく物質放出(日経 2012/10/29)
京都大学の北川進教授は米ニューヨーク市立大学ハンター校の松井宏教授と共同で、水をはじく化学物質を放出しながら水面を移動する微小機械を開発した。特殊な結晶でできており、全体の大きさは約5ミリメートル角。研究成果は英科学誌ネイチャー・マテリアルズ(電子版)に掲載された。
微小機械は0.7ナノ(ナノは10億分の1)メートル角の立方体が整然と並んだ多孔性金属錯体で組み立てた。水をはじく疎水性がある「ジフェニルアラニン」という物質を内部に詰め込んだ。
実験では立方体を溶かす物質を混ぜた溶液に入れた。内部から疎水性物質が徐々に漏れ出し、水面を20分以上にわたって移動することを確かめた。これまでの人工材料に比べて、2倍のエネルギーを取り出せるという。
光や熱を利用して疎水性物質の放出を調整すれば、より高度な制御ができるという。
なるほどね、と思いつつ、それって樟脳舟と同じだよねぇ。
★
http://www.face-kyowa.co.jp/sclence/familiar/4-3-6_no_show/
協和界面化学という会社のサイトです。「ショウノウ舟はなぜ動くのか?」という記事です。
http://www.proto-ex.com/fmi/xsl/exp3/browserecord.xsl;jsessionid=75DB99AF66FBE905B41B284F384C85D1.cwpe1?-lay=%E6%9C%AC%E6%96%87%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC&-recid=1032&-find=-find
科学実験データベース「管理番号113 しょうのう舟を作ろう」
切り込みを入れたトレイの後部にしょうのうをつけます。しょうのうは,水の表面張力を下げる働きがあるので,舟の後部の表面張力が低下します。表面張力とは,水の表面が自分から縮んで小さな面積をとろうとする力のことです。舟の前後の水面に表面張力の差が生まれ,結果的に船が前へ進むことになります。
他に石けん舟,松ヤニ舟,セメダイン舟,ねりはみがき舟など,表面張力に関わるおもしろ舟は数多くあります。
というわけです。
「ナノテク樟脳舟」と言うべきなのかな。
★この研究に関する京都大学のプレスリリースを見つけました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/121029_1.htm
↑ここです。
タイトルは「水面を泳ぐ化学モーターを、生体から学んで開発-光や温度に応じて物質を運ぶ分子ロボットの開発に期待-」
・・・
さらに、運動の効率を上げるデモンストレーションとして、テール部分に切れ込みの 入ったプラスチック製のボートを作成し、そこにMOF-DPA複合体を積載しました。こ のようにして作成した”MOFボート”は、DPAの放出方向が一方向に制限されたこと から、MOF-DPA単体に比べて運動速度および寿命が大幅に向上することが明らか になりました(図4)。
・・・
MOFは「多孔性金属錯体」、DPAは「ジフェニルアラニン」のことです。
この「図4」というのを見ますと、まさしく「樟脳舟」なのでした。よろしければプレスリリースをお読みください。
私の直感も鈍ってはいないようです。
2012.10.10
ネコジャラシ(エノコログサ)の穂にいたカメムシの幼虫。
あまりなじみの顔ではありません。
丸っこくって、かわいいい感じ。
おそらくシラホシカメムシの幼虫だと思います。(違っている可能性もかなりあります。ごめんなさい)。
★ところで、
http://blog.goo.ne.jp/mushidoko64/e/3ba537ade053941bc3fae372bcb73c5e
鈴木海花さんの「虫目であるけば」というブログです。
記事の題は
足摺岬にアカギの雨降る―『日本原色カメムシ図鑑』をめぐる人々を訪ねて その2
カメムシを中心とした、ものすごく面白い話が載っています。関心が少しでもおありでしたら是非読みに行って下さい。お勧めです。
2012.10.9
目の前をずっと走っていたので、信号停止時にパチリ。
スバルの電気自動車「プラグイン ステラ」という自動車のようです。
東京電力が自社用に購入したのでしょう。電力会社だから。
黄色の5ナンバーですから、軽自動車の扱いです。
調べてみたら、
4人乗り
家庭用の100V電源で8時間くらいでフル充電のようです。
最高時速100km/h
一充電航続距離が約90km
モンパルも便利なのですが、体がむき出しですから、真夏・真冬は乗れません。死にそう。
一人乗りですしね。
最高時速6km/hは、かえって危険な気がします。危険回避のためには逆にもう少しスピードが出ないとこわい。20km/hか30km/hでいいんですけどね。
そろそろ「高齢者」と呼ばれる年齢に突入する「老」夫婦としては。
夫婦2人乗りで買い物に行きたい。子らは勝手にしろ、乗せてやんない。
一般の公道で、最高時速60km/hが出れば十分。高速道なんか乗らない。
自宅から半径10km~15kmくらいの行動範囲で充分。
このくらいのスペックでいいんだけどなぁ。
プラグイン ステラは税抜きで450万円なんですよ。
老夫婦には高すぎる。
老夫婦向け、超低価格EVがほしい!ヨっ!!
★前の記事でご紹介したのは、網羅的な方法でした。
網羅的ではないけれど、すごく面白い方法を見つけましたので、ご紹介します。
話はすごく単純なんですね。
(n+1)^2=n^2+2n+1
という誰でも知っている展開式を
(n+1)^2=n^2+(2n+1)
右辺で、こういうふうに、くくってみると面白い。
詳しくは上の図を読んで下さい。
この考え方をプログラムにしてみました。
「PRGRM.txt」をダウンロード
これもテキストファイルです。
3つのプログラムが書いてありますが、いずれも同じ結果を与えます。
「***** 1 *****」のプログラム
これは、律儀に奇数を順次作って行って、その奇数が平方数だったらn+1とnを出力する、というプログラムです。
ここで「i_sqr()」という自作の関数を使っていますが、これ、ひっそり内緒で自慢の関数「整数平方根」です。
昔、パズルを解くプログラムの問題を解いて応募していた時に。
話は全部整数でやっていけるのに、途中で平方根を求めないとならない部分があったのですね。でも、必要なのは平方根の整数部分だけ。
で、全部整数でできるのに、平方根関数だけ実数を使うのは癪に障るというので作ったのが「整数平方根」という自作の関数。奇数を順次たしていくと平方数になるという性質を使ったもの。
1+3=4
1+3+5=9
1+3+5+7=16
・・・
ね。
解答が載った号で、「面白い関数を作った方がいます」と紹介されて舞い上がったものでした。
それを思い出して再現してみました。
平方根の整数部分だけを返す関数です。
結果の初めの方はこうです。すべての奇数についてピタゴラス数の組が作れるのが面白いでしょ。
ただし
20 21 29
こういう組が生成されてきませんから、網羅的ではないのです。
3 4 5
5 12 13
7 24 25
9 40 41
11 60 61
13 84 85
15 112 113
17 144 145
19 180 181
21 220 221
23 264 265
25 312 313
27 364 365
29 420 421
31 480 481
33 544 545
35 612 613
37 684 685
39 760 761
41 840 841
43 924 925
「***** 2 *****」のプログラム
これは、奇数の平方数を探すのではなく、奇数の自乗は奇数だ、という性質を使ったものです。
奇数を順番につくって、それを自乗し、その数を半分にするんですね。でも奇数だからジャスト半分にはならなくって、差が1の2数にします。これだけ。
この方法を覚えておくと、ちょっと手軽に人を驚かせるかもしれませんね。
13の自乗は169(これは暗算でできますね。)
169=84+85(これも暗算でできます。)
で、13と84と85はピタゴラス数。上の表にもありますね。
これを暗算でやって、どうだすごいだろう、とやってみて下さい。中学生あたりにはうけるかもしれません。
「***** 3 *****」のプログラム
これは、1,2の方法を、完全に公式化してしまったもの。
nを1から順次1ずつ増やしていけば
a = 2 * n + 1
b = 2 * n * n + 2 * n
c = 2 * n * n + 2 * n + 1
これでピタゴラス数になります。確認してください。
単純でしょ。
★記事をアップロードした当初、ファイルが文字化けしましたが「Unicode(UTF-8)」で保存し直して再アップロードしたところ、文字化けが解消しました。知識不足でご迷惑をかけたかと思います。申し訳ありませんでした。(10/31記)
★↓下の記事の終わりの方でピタゴラスの定理の証明の一つをご紹介しました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-8518.html
2012年10月17日 (水) 「算術平均 ≧ 幾何平均」
ピタゴラスの定理は有名で、3・4・5などは誰でも知っています。
5・12・13を知っている方もいらっしゃるでしょう。
あるいは7・24・25とかも。
でも、意外とそれ以上のピタゴラス数は知られていないように思うんですね。
★意地悪かかし先生の問題。
------------------------------
次の3つの数がピタゴラス数になっているかどうか確かめよ。
ただし、答えだけ書いてある場合は、採点しない。
a=173、b=14964、c=14965
------------------------------
これ、どうします?
bやcを自乗するのはうんざりですねぇ。
実はaを自乗すればチェックできるんですよ。(ま、そのくらいはしなくっちゃね)
a=200、b=9999、c=10001
これならなんとなく「見える」でしょ。
(10000+1)^2-(10000-1)^2
こうすれば大した計算なしでできますね。
最初の3数はこれほどすっきりはしていませんが、似たようなやり方でチェックできます。
これがピタゴラス数になっているなんて、ちょっと面白いでしょ
★さて、「かかし」こと私はどうやって、上のような3数の組を見つけたのでしょうか?
プログラムを書いてパソコンにピタゴラス数を作らせたのです。
↑ここに書かれた方法は網羅的にピタゴラス数を作り出します。
この方法をプログラムにしました。(使っている文字はちょっと違いますが。)
エクセルのVBAで書いたプログラムにリンクしておきますので、読んでみたい方はクリックしてください。
これはテキストファイルであって、実行ファイルではありません。ダウンロードしても自分で動きだすというようなことはありませんから安心下さい。
エクセルのVBAに貼り付ければ、ご自分のエクセルで走らせることは可能です。
で、このプログラムが出力した "Result.txt" というテキストファイルをお目にかけますので、ご覧になりたい方は、クリックしてみて下さい。長大なリストです。ダウンロードして数学の授業に使って下さっても構いません。(数学的な事実の一覧ですから、著作権などないですよね)。
テキストファイルですので、ワープロソフトでも読みこめますが、ファイル形式をテキストにして読みこんで下さい。
m を 2 から 100 まで変化させ、各 m について n を m-1 から 1 まで変化させながらピタゴラス数を作っています。結果的に、これで、2040組のピタゴラス数を得ました。いくらでも増やせます。
お楽しみください。
★記事をアップロードした当初、ファイルが文字化けしましたが「Unicode(UTF-8)」で保存し直して再アップロードしたところ、文字化けが解消しました。知識不足でご迷惑をかけたかと思います。申し訳ありませんでした。(10/31記)
2012.10.8
ヒメヒラタアブの翅が虹色に輝いていたので、フラッシュなしで撮影しました。
私の腰の不安定さのせいでしょうね、ぶれました。
でも、翅の輝きはなんとか見えるかな。
シャボン玉の膜のように薄い翅なんです。
で、翅の膜の表面と裏面で反射した光が干渉して虹のようになる。
「生きたシャボン玉」のようなもので、美しく輝きます。
そういう薄い翅で見事なホバリング飛行。すごいですよね。
見ていて飽きませんでした。
フラッシュなしでこういう瞬間が撮れるとは。
さすがアブはフォトジェニックな昆虫。
今年はどういうわけはホソヒラタアブがほとんどいません。
(ミナミ)ヒメヒラタアブが時々姿を現して慰めてくれます。
ありがたいことです。
{写}2012.10.8
庭へ出て、ゆっくり一歩ずつ移動して行きます。
一歩動いては辺りを見回し、また一歩・・・。のんびりした散歩中。
ランタナの前まで来たとき。
左後ろからほとんど私の頬に触りそうな近さでチョウが顔の前に飛び込んできました。
はばたきの風圧を感じました。
わっなんだぁ、と、ビックリした瞬間、あ、アゲハだ、という認識が成立し、反射的にレンズを向けてシャッターボタンを押しました。ファインダーなんか覗いている暇なし。カメラをオートフォーカスにしておいて良かった。一枚だけ写っていました。ボケてますがダイナミックな写真。
ホントに目の前だったんだ、ということがお分かり頂けると思います。
ランタナの花にちょっと止まって、蜜を吸ったな、と思ったら、すぐ飛び去って行きました。
びっくり、おおよろこび。
絶対これは私に挨拶に来たのですよ。そう信じて疑いません。
10.7
10月7日に羽化したアゲハの写真。
元気なチョウでしてね。あばれてしまった。
外は雨で、大丈夫かなぁ、と心配したのですが、チョウの翅は完全防水で濡れることはないですから、自分で雨宿り場所は探せるだろう、と放してやったのです。狭いケースの中で暴れて翅を傷めてしまうよりはずっといい。
というわけです。
ゼッタイ、このチョウが、挨拶に来たんだよなぁ。
元気だよ、っとね。
うれしくってたまりません。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-8993.html
2012年10月25日 (木)「ヒメムカシヨモギ OR オオアレチノギク」
↑ここで「さて、どっちかなぁ」といった植物の花です。
2012.10.8
これを、つらつら眺むるに。
ヒメムカシヨモギ、と叫ぶことにします。
多分あってると思うけどな。
別の場所で。花がもっと撮影しやすかったのでじっくり撮りました。
白い舌状花が目立ちます。これはやっぱりヒメムカシヨモギでしょう。
花に集中していたら、おや、カメムシだ。
多分、ヒメナガカメムシだと思いますが、花に意識が向いていて忘れてしまって、ちゃんと撮りませんでした。
イノコズチと一緒に。
こういう眺めって、心なごみませんか。
華美な花よりいいなぁ。
媚がない。
一生懸命生きる姿が美しい。
2012.10.8
家の外の道を歩いていました。
そんなとこ歩いてると車に轢かれちゃうよ、と保護したのですが。
何の幼虫だか、さっぱりわからない。
体長2cmくらいあって、結構大きい。
「蛆」っぽい感じです。しかし大きいなぁ。
いわゆる蛆の「ぷよぷよ」感がないですね。
この大きさで蛹になって羽化したとすると、アメリカミズアブの大きさになりますか。
コンポストのある場所から、この発見場所まで、直線にしたって4mはあるでしょう。
途中にブロック塀がありますから、それを上り下りしないと、発見場所にはたどり着かない。
そんなに歩いてきたのかなぁ。
腑に落ちません。
暫定的に、アメリカミズアブの幼虫の可能性あり、までですね。
安全な場所に放してやりました。
★「無理」数とか「虚」数とかのお話をしました。
言葉の意味を拡大しない方がいい、定義された意味だけにとどめるのがいい、操作的に把握してしまうのもいい、と。
で、言った本人が言葉遊びをしたくなったんですよ。鏡の前で歯磨きしていてね。
★鏡って、昔から人にとって不思議なものでした。
鏡の向こうにはこちらと同じ世界があるように見える。でも鏡の中には入れない。
こちらが現「実」の世界なら、鏡の中の世界は「虚」の世界。
さて、完璧な鏡があるとします。厚みのない100%の反射率の反射面。
その面上に起点「O(オー)」を置き、鏡面に垂直で現実世界の方へ延びる半直線を考えます。
数の半直線です。
0(ゼロ)は鏡面上にあり、自然数、有理数、無理数などがびっしり乗った半直線。
鏡を見ると、手前の「実世界の数の半直線」の虚像が鏡の中に「向こうへ向かって」延びています。
ということは、向こう側に延びているのは「虚の世界の数の半直線」でしょうね。
そうすると、私たちが今「負の数」と呼んでいるものは、「虚の世界の数」なのかな?
●これを「虚数」と呼んでもよかったかもしれませんね。
と、これがやりたかった言葉遊びなのです。
実世界と虚世界の境目にあるのは「鏡面」。
実と虚からなる数直線に垂直に鏡面内に垂線を立てましょう。
これが、私たちが今「虚数」と呼んでいる数の直線。
これが鏡面に乗っているのですね。
鏡面とは行ってみれば「虚実皮膜の間(あわい)」
その「虚実皮膜」に乗っている数ですから、「被膜数」とでも名付けますか?
広辞苑第五版から引用
きょ‐じつ【虚実】
①無いことと有ること。空虚と充実。
②うそとまこと。「―相半ばする」
③防備の有無。種々の策略を用いること。「―を尽して戦う」きょきょ‐じつじつ【虚虚実実】
(「虚実」を強めていう語。「虚」は備えのすき、「実」は備えのかたいさま) 互いに敵の虚を衝ツき、実を避けるなど、計略や秘術の限りをつくして戦うさま。「―のかけひき」きょじつ‐ひまく【虚実皮膜】
(近松門左衛門の語。「難波土産」に見える。「皮膜」はヒニクとも読む) 芸は実と虚との皮膜の間にあるということ。事実と虚構との中間に芸術の真実があるとする論。
近松門左衛門によれば「芸は実と虚との皮膜の間にある」のだそうですから、敢えて言葉遊びを発展させれば
●私たちが今「虚数」と呼んでいる数は「芸数」なのかもね。
気ままに遊んでみました。
「芸数は、虚にして虚にあらず、実にして実にあらず」なのでしょう。
ところで、ふと思い浮かんだのですが、
実世界の数半直線上で、小さい数から大きい数を引くと、鏡の中の虚世界の半直線上にいってしまいますね。
鏡の中の世界へ侵入する手段は「引き算」にあるのかな?
などと、この際、目一杯「意味つながり」で遊ぶのも楽しいかもしれません。
★オマケ
凸レンズでできる実像と虚像の簡単な図を載せておきます。
実像の位置にスクリーンを置けば、像が写りますが、虚像の位置においてもなにも写りません。そこにはないもないのです。
鏡の場合も、向こう側にものが存在しているように見えますが、向こう側には何もないのですよね。
鏡に初めて接する子や、動物などが、鏡の向こうを覗いて見て「悩む」ということがありますね。
「虚」というものに初めて接するのが「鏡」なのでしょうね。
2012.10.6
門の外、すぐ脇、デュランタにクロウリハムシがいました。
デュランタはクマツヅラ科でしょ、ウリ科じゃないでしょ。いいのかい?
一枚、スナップ。
線路際のカラスウリの葉にハムシがいました。
トレンチ行動というのをやっているようにも見えるのですが、位置関係が変だなぁ。
自分の外側に円形に溝を掘るんじゃないの?
http://sasadon.blog110.fc2.com/blog-entry-136.html から引用
観察されたハムシの輪作りは、「トレンチ行動」と呼ばれているものです。
トレンチ行動は、葉を円形に傷つけることにより、円内に流入する植物の摂食阻害因子(苦味や粘性のある防御物質)をシャットダウンし、葉を食べやすくするための行動と考えられています。
おそらく、これから自分の周りに傷をつけるのでしょう。
ここはおそらく別のハムシがトレンチ行動をおこなった場所だということなのだと思います。
こういう顔をしていました。
この写真をよく見ると、ピンボケなのですが、虫の体の左側に葉に傷をつけた跡があるようですね。
撮影時、全く気づいていなかったので、それをちゃんと撮っていませんでした。残念です。
最初の写真では虫の体の右側を見ていましたので気付かなかったのです。
やはりトレンチ行動をしていたのだということに、写真を眺めていてやっと気付いた次第です。
2012.10.6
門の内側に植えてあるカエデの木。
今年、なんだか葉の様子が今までと異なる枝が伸びてきた、とお話ししました。
先ほど、ヨモギエダシャクの幼虫の大きさを測ったスケールが胸ポケットに入れてありましたので、測ってみようと思い立ちました。
まずは石の上に置いただけの写真が上の一枚。
大きさ、色合い、葉としての姿が違っていますよね。
スケールを置いてみました。
一本の木で、こういう変化が今年始まった。
どうなっていくのか、これからが見所ですね。
季節が進めば紅葉するはず。
紅葉はどうちがうのか。
来年、もし花が咲くとしたら(今年は咲かなかったのですが)どういう違いが出てくるのか。
とても不思議な気分がしています。
2012.10.6
思わず笑ってしまいました。ヨモギエダシャクの幼虫です。
フウセンカズラの枝で~す、と主張しています。
枝=体の安定化に糸を張っているのが見えます。
そりゃ「シャクトリムシ=エダシャク」の幼虫ですからね、枝に擬態していますが、フウセンカズラの枝というのはちょっと唐突でねぇ。看破られてしまった。
拡大。
3対の脚をぎゅっと固めています。
実はこのそばにもう一匹、ヨモギエダシャクの幼虫がいました。
これ。
本当は縦で、頭を下にしていたのですが、写真の向きを90度回転させました。
7cm弱ありますね。大きな終齢幼虫です。
胸部3対の脚までを入れトリミングしました
気門も見えています。
小さなトゲがあります。痛くはないです。
頭。
背側にこういう突起があってトゲが生えています。
これはヨモギエダシャクの特徴です。
★以前はヨモギエダシャクというからには、メインの食草はヨモギだと思っていました。
ところが。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/010921b1.html
から引用
食草 ホウキギ(箒木)の枝にいた。
庭園樹や果樹などいろいろな樹木や花卉の葉を食う。ダリア,キク(菊),ムギワラギク(麦藁菊),ヒメジョオン(姫女苑),ブタクサ(豚草),チャ(茶),アズキ,ダイズ(大豆),クズ(葛),ユスラウメ(ゆすら梅),ミズキ(水木),クワ(桑),アカメガシワ(赤芽槲),バラ(薔薇),ナシ(梨),モモ(桃),クリ(栗)
とまぁ、なんでも食べますね。追加でフウセンカズラも。
フウセンカズラはムクロジ科です。
フウセンカズラの種もおっそろしく硬いのですが、ムクロジの実のように羽子板には使えませんね、小さいから。
ある時、フウセンカズラの種子に錐で穴をあけて独楽を作れないかと試したことがあるのですが、硬くてまったくだめだったことがあります。
★別件
ムクロジを漢字で書くと「無患子」です。行きつけの医者の待合室に患者さんたちが寄せた絵手紙が貼ってあったのですが、「無患子」が読めませんでした。医者に、あんたこれ読めないか?と聞かれて、「患者が無くなる健康にいい草とか?」と笑いましたが、当時の同僚の国語の先生に聞いたらあら「むくろじ」よ、とあっけなく返事されて、さっそく広辞苑をコピーして医者に届けたのでした。思い出してしまった。
2012.10.5
さて、妻を助手席に乗せて、車を運転して買い物に。
いつもの買い物、というやつです。車を止めていても全く邪魔にならない場所、というのがあって、そこで妻が買い物を済ませてくるのを待ちます。
何かが視界の中で動く。
見れば、車のウィンドウの外側にツマグロオオヨコバイが止まっているではありませんか。
ふ~ん、我が家から車にくっついてきてしまったのかな。
携帯しているコンデジで、ぎりぎりの接写。まぁまぁ、ですね。
ツマグロオオヨコバイの腹なんて見たことなかったなぁ。
脚の先端部はハエみたいな構造、これでガラス面にくっついているんだな。
長い後脚が中脚と交差しています。なるほど。
なんとなく「きょとん」とした顔に見えるのは、こちら側からでも同じなのですね。
何枚か撮っているうちに飛んでいきました。
で、改めて車の外を眺めると
秋の雲ですね。
うろこ雲ですか。
高いところのすじ雲ではないですが、秋だなぁ。
ちょっと前にここで車を止めていた時に見たのはもくもくとわき上がる積雲でした。
空には空きが来ていました。
2012.10.5
あれまぁ、です。
カラーの葉が、ビロードスズメにほぼ食いつくされましたが、その後何とか頑張ってまた伸びて葉を出して復活してきていたんです。
気づいたら、そこにこんどはセスジスズメの幼虫がいました!
前回のセスジスズメはホウセンカにいたのですが、今回はカラーにセスジスズメ。
もうずいぶん大きく成長した幼虫です。
おみごと!スズメガの幼虫です。っ。
尻尾がなんともいえませんねぇ、愛嬌がある。
ま、我ら夫婦のことですから、いいです。カラー食べて、大きくなって下さい。
ただ、飼育はしませんので、屋外で自分で場所を探して蛹になって下さい。
いやはや。
かわいいなぁ、とか。
飼ってみる?とか。
何となく未練も残るけど、でも、飼わないぞ、と決意しました。
★別件:1959年にコニー・フランシスさんの「Lipstick On Your Collar (カラーに口紅)」が出ました。私は11歳、ガキでしたので、カラーに口紅がついているなんてことの意味は全く理解していませんでした。マセガキではなく、純朴なガキでした。
で、替え歌。「Sesujisuzume on Calla♪」
字余り気味。歌ってみて下さい。
「カラー」のスペルは異なります。
(ネイティヴの人は、これ、発音し分けられるのかなぁ?
2012.10.5
ザクロの実を見ていたら、あれっ、ハラビロカマキリの卵囊じゃない!
他所のお家のものですから、勝手にとってくるわけにも行きませんので、経過を見続けることにしましょう。
うれしいな。
ご近所に増えるといいな。
できればオオカマキリも増えるといいんだけどな。
多摩川の河川敷が整備され過ぎなんです。
30年前には、もっと虫にとって住みやすい環境だったのですが、今は整備されてしまって、虫さんの住環境は悪化しました。
虫が住みにくければ、鳥だって住みにくいはずなんですよ。
愛鳥家の皆さん、鳥のために、虫を増やしましょう!
環境を適度に放置して、虫も鳥も住みやすくしましょう!
この卵囊、私の身長より高いところにあります。180cmくらいかな。
カマキリがその冬の積雪量を予知する、という言い伝えがありますが、あれは間違いのようですよ。
もし当たったら大変。今年の冬は、大田区南部は積雪180cmになりますが・・・。
雪に埋もれるカマキリの卵はいっぱいあるそうです。耐寒性の強い卵囊ですから、中が凍りつかなければ大丈夫。
たまたま、積もった雪の表面より高い位置に出ていた卵を見た人が、そう言い始めたのではないかな。後付でものを考えてはいけません。{占いというものが成立するのは、基本的に後付で考えるからです。}
弘前大学名誉教授の安藤喜一氏が「カマキリの積雪量予知は誤りである」という結論を書いた本を書店で見たことがありますが、さすがに専門書過ぎて、買いませんでした。
読むべきだったかなぁ、4年くらい前の本だったような、・・・、う~む。いいや。
今年の7月5日付で書いたザクロの花の、その実です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-58e8.html
この場所で完全に熟したザクロを見たことはないような気がします。
少し先へ行って、踏切を渡って、多摩川の土手の方へ行く途中にザクロがあって、ここでは真っ赤に弾けた実を季節になるとみられるんですけどね。
この写真の実がどこまで熟すか、時々見てみましょう。
2012.10.4
線路向こうにあるんです。
我が家の前の赤いヒガンバナが咲いているので、向こうのも咲いているだろうと、散歩を少し伸ばしていってみました。
白とはいっても、薄いピンクですね。
まず目的地へいこうという意識で歩いていて、見落とし。
線路のこっちがわに一株だけ引っ越してきてました。
この品種には種ができるのでしょうか?それとも、やはり塊茎をひとつここへ移動させてきたのでしょうか。
増えるといいですね。
ところで、調べてみたらこのシロバナヒガンバナの学名は「Lycoris albiflora Koidz」だそうで、「albi」は白、「flora」は花ですから、学名からしてシロバナなんですね。ナットク。
普通の赤い花のヒガンバナは遺伝子が3倍体なので結実しないのですが、2倍体の変異種もあるようで、それなら減数分裂が可能です。そういう変異種と「ショウキズイセン(鍾馗水仙 )」が自然交雑して、シロバナヒガンバナができたという話でした。
http://www.hana300.com/syousu.html
ここにショウキズイセンの写真があります。
なるほど、と納得のいく姿の花でした。
2012.10.4
わぁわぁ、ですね。雌雄です。
雌雄がいる場合、当然「女性優先」。和服の「褄」という感じがいいですね。
この間にオスは飛んでいってしまいました。
ツマグロヒョウモンも羽化失敗のないチョウです。
アオスジアゲハがセンシティブで失敗しやすいです。
今年はそういう悲しい思いはせずに済んでいますけど。
10.5
5日に羽化したオス。
ツマグロヒョウモンはどこかひょうきんな感じがしてしまう「顔つき」です。何となく人懐っこいし。
毎日毎日、わぁ羽化した、わぁ飛んでった、やぁうれしいなぁ、と。
騒がしい夫婦なのでした。
なんとなく、ふっと、気が抜けた感じもするんですよ、無事旅立たせるとね。
感情移入してしまっているから。
2012.10.4
アオスジアゲハの撮影に熱中していましたら、視野の中に黄色いチョウが割り込んできました。
キタキチョウです。
アオスジさんばっかりほめてないで、私も見てよ、とディスプレイにやってきたという気分。
ひとしきりアオスジを撮って満足して、見ればまだすぐそばで蜜を吸っている。
このチョウがじっと目の前にいるというのも珍しい。
で、ぱちり。
よくみれば、ササグモも一緒に写っていました。
サイズ的にキタキチョウはちょっとササグモには大きすぎますね。
目をやれば虫がいる、という庭です。
おいしいよぉ。
なんだかまぁ、すごい写真が撮れましたねぇ。
こういう時はどうしても、おじいちゃん私を撮って、とやって来たように思えるのです。
案山子写真館店主 白(もう)す。
★すごかったんです、1週間。
10月1日(月)から10月7日(日)の一週間で、チョウが15匹も羽化して行ったのです。
毎日アゲハは羽化しまして、アオスジアゲハやツマグロヒョウモンも羽化して、多い日は1日4匹も羽化して行きました。
やあ、さすがに私共夫婦も大忙し。こんなに羽化が続くのは全く珍しい。
この一週間の後はもう、秋の陽射しに変わって、羽化はポツンポツン。
蛹で冬越しをするのが来るかもしれません。
★今年はずいぶんいっぱい旅立たせたね、何匹くらい我が家から旅立っていったんだろう?と日記メモをたどってみたら、全部記録したかどうか、判然としなくなっていますが、確認できたものの表を作ってみました。
4月のモンシロチョウは蛹で越冬していたものです。
5月のルリタテハは、ホトトギスの葉にいた幼虫6匹が無事成長して羽化して行ったものです。その後はルリタテハさんは来てくれないなぁ。
ということで、10月の20日現在で「71匹」が我が家から旅立っていったのでした。
何匹かガも羽化しましたが、ここには入っていません。
すごいわね、すごいな、と夫婦。
すごいでしょ。虫的時間の中に生活する夫婦なんですよ。
皆さんもいかがですか。
2012.10.3
庭のフウセンカズラのネットにヒメグモの巣があるのですが、持ち主の姿があまり見えずにいました。
ふと見ると、ダンダラテントウでしょうか、獲物がかかって食べていました。
右上にゴミを円錐形にした隠れ家がありますね。ふだんこの中にいるはずです。
ところが、高さ的に微妙な位置でして、私の腰の「性能」ではかがんで覗きこむことが出来ないのです。
で、中に主がいるのかどうかわからずにいたわけですが、今回、食事のために出てきたところにお目にかかれました。
拡大です。
出糸突起から巣網に糸が伸びています。
獲物が暴れてしまった場合でも、自分の安全は確保できますね。
獲物と一緒に落っこちるというようなことはありません。
図中、複素平面上のA点は(a+bi)という複素数です。
これに「i をかける」と90度回って、B点に移ります。
計算は図中に書いておきました。
さらに、もう一回「i をかける」と、C点(-a-bi)に移ります。
Bからは90度ですが、最初のAからは180度回りました。
180度回るのは「-1をかける」操作。(a+bi)に「-1」をかければ、確かにC点に移りますね。
そして
(a+bi)+(-a-bi)=0
ですので、逆元の関係にありますね。
「-1をかける」という操作は、数直線上でも、数平面上でも「逆元へ移行する」操作であることは同じなのです。
2回「i をかける」操作=「-1をかける」操作。
したがって
i×i=-1
なのですね。
★質問!
2回「-1」をかけると、360度回って、元に戻ってくる。
4回「 i」 をかけると、360度回って、元に戻ってくる。
じゃあ、3回かけたら360度回って元に戻ってくる、という操作はないんですか?
あります。
原点を中心として、360度を3等分する角度ならいいのです。
1から出発して3回かけると戻ってきますね。
これは
x^3-1=0
という3次方程式の解なのです。
ですね。
この数は有名で「ω(オメガ)」という記号までもらっています。
複素平面上では、1を頂点とする正n角形を描くと、x^n-1=0 のn個の解が描けるんですね。
個別に名前を与える必要はありません。
実数と虚数の「複合した」数ですべて表すことができるからです。
★今回のお話はここまで。
複素数の四則演算やその他諸々、について立ち入ることはしません。
ただ、複素数では、掛け算に「回転」が入ってくることを頭の隅っこに入れておいていただくといいかな。なにかと。
★「無理数」「負数」と名前で「つまづく」話をしてきましたが、「虚数」も名前で コテン の方が多かったことでしょう。
「虚」なるものが「存在する」ってどういうこと?「実」なる数が存在するのはわかるけど。
とはいえ、そもそも「数」って存在してますか?
「数」というのは実在ではなくって、実在から抽出された概念なのですよね。
実数といったって、存在しているわけじゃないんですけどね。
なのに、虚数になると、「虚の存在」なんていう言葉の「意味」にひっかかってしまうんだなぁ。
★負の数を考えたときに、「-1をかける」と原点の向こう側へ180度回る、という操作で理解すると楽ですよ、とお話ししました。
原点からある方向へ延びる半直線上にあった数が、「-1」をかけることによって「向こう側の世界」=「負の世界」へ反転し、数直線になったのです。
この数直線上で、自然数、整数、有理数、無理数、超越数などが発展して、数直線は完全に「密」につまったものとなりました。
ところで、数直線の原点から垂直に立った方向というのは、開拓されてませんね。
半直線の「向こう側」のように、数直線の垂直方向というのもあるんですね。
{歴史的な発展過程をたどってはいません、悪しからず}
★操作的に考えましょう。
「-1をかける」という操作が「180度の回転」であるなら、
「ある操作」を数直線上の数に行う(かける)と「(反時計回りに)90度回る」という操作があったっていいでしょ。
その操作を2回続けて行えば180度回ります。
180度回る操作に「-1をかける」という名前をつけたように
90度回る操作には「iをかける」という名前をつけます。
何でもいいんです、実は、単なる名前ですから。
数直線上の「1」に「iをかける」と90度回って数直線から出てしまいます。
その数に、もう一回「iをかける」とまた90度回って、数直線に戻ってきますが、着地点は「-1」です。
そこで、「i」を「2回かけると-1になる」のですね。
「2回かけるとmになる」数を「√m」というのでしたね。
ですから、「i」という操作は「2回かけると-1になる」のですから「√(-1)」なのです。
それだけのこと。悩むほどのことでもない。
蛇足ですが4回「iをかける」と当然、元に戻ってきます。
そう約束すると、数直線から飛び出した側方世界が開けてきて、数の世界がまた一段と広がって自由で爽快な世界になるわけです。
数学的な拡張はいつも「自由の拡大」なのです。
気分いいですね。
一応の名前として、最初の数直線上の数に「実数」という名前を付け、原点で実数の数直線に垂直に交わる、「i」をかけた数の世界を「虚数」という名前をつけたのです。
あえて言ってしまえば、実数=「普通の数」の世界と、虚数=「側方に展開する数」というように考えてもいいでしょう。{かかし流です。数学本流ではありません。念の為。}
実数は完全に密ですから、それを90度回した虚数も完全に密な数の世界です。
{連続だとか完備とかいう用語はここでは使わないことにします。めんどっちい。}
★半直線だった数の世界が、「-1をかける」ことで数直線になり、数直線上で数が発展したのでした。
今度は、数直線に「iをかける」ことで、虚数という別の数直線を生み出しました。
いってみれば数直線から「数平面」への発展です。
この「数平面」上の点は、実数と虚数のセットで表現される数です。
a+bi
というように。
「実数と虚数のセット」ですから「実数と虚数の『複合数』」といっていいでしょう。
で、複合=complex で、 数=number
ということで実数と虚数がセットになった数をcomplex numberというのです。
これを日本語に訳して「複素数」としたのですが、これ、いい訳だったかなぁ。
複合数でもよかったのではないかなぁ。
で、複素数で構成される「数平面」なので、この平面を「複素平面」というのです。
★
英和辞典を見ますと
complex {形容詞}多くの部分から成る,合成[複合]の;複雑な.
なのですが、日本語で「コンプレックス」というと
コンプレックス【complex】〔心〕
①心の中で抑圧されて意識されないまま強い感情をになっている表象の複合体。病的行動の原因となることがある。精神分析の用語。
②特に、インフェリオリティ‐コンプレックス。「―を抱く」
[広辞苑第五版]
劣等感とかね、こんな感じになってしまう。
英語本来の意味もちゃんと日本に根付いてくれればよかったのにね。
名前としての「虚」にこだわらない方がいいですよ、というお話しでした。
事故がありましたね。
地下鉄丸ノ内線車内で洗剤の缶破裂 男女2人重傷(2012年10月20日 朝日新聞)
・・・
20日午前0時20分ごろ、東京都文京区本郷2丁目の東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅に停車中の電車内で、「乗客の女性が持っていた缶を振っていたら破裂した」と110番通報があった。東京消防庁や警視庁によると、中に入っていた液体が飛び散って乗客にかかるなどし、11人が手当てを受けた。いずれも意識があり、男女2人が重傷という。
東京消防庁によると、11人は20代から50代で、男性4人、女性7人。このうちの20代の女性が持っていた容器が破裂したという。メトロによると、缶には「強力洗剤」と書かれていた。東京消防庁によると、女性は、コーヒーのキャップ付きアルミ缶に強アルカリ性の業務用洗剤を入れていたという。
・・・
丸ノ内線14人けが洗剤破裂か(NHK 10月20日)
・・・
この女性は警視庁に対して、「自宅を掃除するために、勤めている飲食店から油汚れを落とす強力な液体洗剤を分けてもらい、500CCのコーヒーのアルミ缶に入れて持っていた」と説明しているということです。
・・・
油汚れを落とす業務用洗剤だったんでしょうね。
アルカリのかなり濃い溶液(販売できる濃さというと5%程度以下でしょうけど)と界面活性剤の混合物かな。
いわゆる「苛性ソーダ」「苛性カリ」ですよ。
苛性というのですから「性質が劇しい」のです。
私の化学の授業をちゃんと受けた人だったら、こういう失敗はしないなぁ。(と思うけど。)
●アルミニウムは金属ですからね、酸と反応して水素を発生します。塩酸で書けば
2Al + 6HCl → 3H2 + 2AlCl3
金属が酸と反応して水素が出るというのは、小学校でもやるのかな。
ですから、アルミニウム容器に酸を入れようという人はあまりいないでしょう。
古い話、毎日アルマイトの弁当箱に日の丸弁当を詰めて食べると、そのうち、梅干しに当たっていた部分が腐食してきましたよね。
●ところが、アルミニウムは両性金属。アルカリとも反応します。
「アルカリとも反応」と書くと、酸とは激しく反応し、アルカリとは酸ほどではないけれど少しは反応する、と言う感じがしてしまうかもしれません。
ところが違うんだなぁ。
「もののことはものに聞け」なんです。物質ごとに性質は異なるのです。
アルミニウムは酸より、アルカリとの方がよく反応するのですよ。「よく」というのは「激しく」ということです。
2Al + 2NaOH + 6H2O → 2Na[Al(OH)4] + 3H2
いろんな書き方がありますが、よくアルミン酸ナトリウムといいます、ちょっと別の形で書いてみました。
本当は Na[Al(OH)4(H2O)2] と書いた方が正確かとも思います。
NaAlO2 と書くことも多いです。
2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
こうかな、金属のアルミニウムが放出する電子が水分子を還元するのでしょう。
★授業で。3年生の少人数講座での生徒実験。
普通に使う試験管より少し太めの試験管に、6Mの水酸化ナトリウム水溶液を3mLくらい入れ、くしゃくしゃに丸めたアルミホイルを投入します。すごい勢いで反応が始まりますので、マッチの火を近づけると、試験管の口に炎が立ち、「火炎放射器」状態になります。水素の発生速度が激しすぎると、炎が成立せず、水素ガスで水素の炎が吹き飛ばされて消えてしまいます。
亜鉛と塩酸の反応に比べて、アルミと水酸化ナトリウムの反応の激しさはものすごいものです。
酸よりアルカリの方が危険ですので、この実験は気心の知れた3年生向けの実験。
1年もしくは2年では、塩酸と亜鉛、塩酸とアルミ箔の反応ですね。
★さて事故の話に戻って。
アルミ缶の内側は酸化膜の上にさらに保護膜がコーティングされています。
でも、小さな傷などがつくことはいくらでもあり得ますよね。
ですから、アルミ缶にアルカリ性の洗剤を入れて、ネジの栓を閉めたらとんでもないことになります。少しずつ少しずつ反応が進み、内部で発生した水素の圧力が高まる。コルク栓のようなものなら吹っ飛びますが、ネジの栓は吹っ飛びませんので、やがて強烈な破裂を起こすことになります。爆発です。
ペットボトルだったらなぁ、おそらく大丈夫だったんだけど。
アルミ缶では絶対だめ。
強アルカリ性の固体や溶液は、ポリエチレンの瓶にいれるのが一番安全です。
事故に遭われた方の中で、目に入った方がいらしたようでした。
大丈夫かなぁ。皮膚や角膜はたんぱく質で、アルカリの存在で加水分解してしまうので、酸よりもアルカリの方が怖いのです。もし、目に入ったなと思ったら、緩やかな水流でじっくり目を洗って下さい。激しい水流だとかえって角膜を傷めますから。眼科医に処置してもらうのはその後でもいい。とにかく、まず洗うこと、これが第一です。
・掃除に重曹(炭酸水素ナトリウム)を使うのが流行りですが、これだって目に入ったらかなり危険ですよ。
「伊達眼鏡」をして掃除して下さい。直撃は避けられます。(少し鬱陶しいかもしれませんが、目を傷めることを考えたら我慢できるでしょ。)
★もう一つ。重大なミスがあるんです、この事件には。
洗剤を「コーヒーのアルミ缶」という食品容器に入れた、ということ。
食品容器には食品以外のものは絶対に入れてはいけません。
うっかり、食品のつもりで口にして、重大な事故になることがかなりの頻度で起こるのです。
これは絶対に守って下さい。
自分は分かっているから大丈夫、とは思わないこと。
昨日の自分は、今日の他人、なのです。
自分が何をしたか、全部覚えてる人などいないのです。
自分の命を守るために、そして身の回りや周辺の人の命を守るために、このことは必ず守って下さい。
★「化学知識は命を守る」のです。
化学を学んで身につけましょうね。
化学は生きる力であり、生活の知恵になるのですから。
2012.10.2
私が好む「時間を写し込む」というタイプの写真。
つぼみから花、実、実の落ちた後、まで。
熟した実がないのがいけませんね。
青い実のうちにずいぶん落ちてしまいます。
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/yabugarashi.html
↑ここにヤブガラシについての素晴らしい写真や記述があります。ぜひお読みください。
2012.10.2
頭は下の方です。触角がありますよね。
写真はこの一瞬だけ。
すぐに飛んでいってしまいました。
私の肉眼視の記憶で、あれは確かウラナミシジミだったよなぁ、と思っております。
もうちょっと、ちゃんと翅を見せてくれればいいのにね。
右の翅には尾状突起がありますね、左のはよくわかりません。
http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/seibutsu/doubutsu/06chou/chou/hp-8/urashi.html
↑いい写真があります
2012.10.2
前の記事のササグモとは別の場所で見かけたササグモです。
ツユクサの花の上ですね。
なんだか変な格好しているんですよね。左後脚だけがぴょんと上がっている。
よく見たら、糸が脚にかかっているんですね。
ほら。
この場所へ飛び下りてきたときに出したしおり糸でしょうか。
糸で網を張ったりはしませんが、ジャンプする時などにしおり糸を接着して引いてくる、というのはクモの共通の特徴で、ササグモももちろんそれをやります。
ちょっと脚にくっついてしまったかな。いや、引いている糸に脚を乗せているのかもしれません。どっちかな。
不思議なスタイルを見せてもらいました。
「サル(=ヒト)だって木から落ちるんでしょ」
「クモだって、たまには変わったこともやるんですっ」
ナルホド。
★「日本のクモ」という図鑑で、アリグモについてこんな記述があります。
アリに非常によく似ているので、糸を引いて降りるまではクモと気付かないことがある。
ね、みんな糸を引いて跳ぶんですね。
★テキスト・エディタで書き始めてみて、「x (エックス)」と「× (かける)」が極めて識別しづらいので、ちょっと変則的な書き方にしました。
ワードを使って、英数小文字はSMPLX martini というフォントで、全角文字はMSゴシックで書きました。
これだと「x」と「×」は区別できます。
その文書をコピーしてペイントに貼り付けますと、画像として保存できます。
その画像を下に置きますので、クリックして読んで下さい。
公理から出発して、逆元の存在が一意(unique)であることに帰着させただけです。
「意味」のほとんどない、乾燥した論理になっていると思いますが。
自分で読みなおした限りでは論理ミスはしていないつもりですが、私の論理力は甘いからなぁ。
これを全面的に信用したり、このままで引用しないで下さい。
引用する時はご自分で証明をやりなおしてからにして下さい。
やはり、視覚的・操作的に理解すれば充分だと思いますね、我々非数学的人間は。
★
⑤この集まりに属する0でないどのxについても
x+a=a+x=0を満たす数がこの集まりに中にただ一つ存在する。このaをxの逆元と呼び「-x」記す。
こういう記述がありますね。これが負の世界の定義そのものです。
特に、なんだかんだと意味を考える必要はないのです。
原点の向こう側の世界に、自分(ある数)の「像」が1つあって1つに限る。ということです。
その「像」へ移行する操作が「-1をかける」という操作なのですね。
一応その数に「-x」という記号を与えますが、別に、どんな記号でもよかったのだし、名前も「マイナス」という「マイナス・イメージ」の言葉である必要もないのです。
言葉の意味に過度にとらわれずに、やり過ごして下さい。
数学というのはそういう乾燥した居心地の良い世界なのですから。
★先日、「有理数・無理数」という用語は、「比」で表せるかどうかについて与えられた名前だという話をしました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-6193.html
★中学校の数学で「正負の数」というのも「躓きの石」らしいですね。
「正」に対して「儲け」、「負」に対して「損」を、アナロジーとして対応させることはよく行われますね。(歴史的に、負数が発見されたときにも、やはり損得の話のアナロジーが使われた、というように聞いています。)
「アナロジー」とは「類推・類比」「たとえ話」です。
アナロジーはある側面で出来事の性質をよく表現することができることがあります。
ある側面で有効なアナロジーだからといって、全面的に有効であることは稀です。
ですからアナロジーを無限定に拡大してはいけません。
どうしても人は「言葉の意味」にとらわれてしまう。
で、損と損が掛け合わさって儲けになるのはおかしい、納得できない、というようなアナロジーの拡張に戸惑ってしまうのです。
アナロジーは、「損と得という、反対向きの出来事」くらいのところで止めておけばいいのにね。
★「0(ゼロ)」を起点として、右に伸びる半直線上に1,2,3・・・と自然数を書いて行きます。
この半直線では足し算は右に行くことです。
2+3は、2の位置から3つ右に行くこと、ですね。
この半直線上で足し算は自由にできます。
では引き算はどうでしょう。
3-2なら、3の位置から2つ左に行く、でいいですね。
ただ、差し当たって、半直線は原点で閉じてますから、無制限に左には行けない。
2-3だと、原点を超えてしまう。
こういうとき、数学は多少、経験的・感覚的に抵抗があっても、制限を外して新しい概念を作っちゃおう、と考えるのですね。窮屈な制限を取り払って、広々と自由な方がいい、と考えるのです。
原点より左側、というのがあってもいいじゃないか、そうすれば引き算も自由になる。世界が広まります。
●原点を超えて左側の領域に「負」という名前を与えました。
で、負の方向にも半直線を際限なく延長して、直線にしてしまいましょう。
そうすると、この直線上では、足し算も引き算も完全に自由になります。制限なし。気分いいですね。
負の数というのは基本的にそれだけなんですよ。
引き算も制限なく自由にできる世界、です。
★ところで操作的にものを見る、というのも大事です。ちょっと数学的な厳密性には欠けますけどね。
数直線があります。差し当たってここには整数が目盛られています。
なんでもいい、ある正の整数「m」に対して「-1をかける」という「操作」を考えます。
●「-1をかける」というのは、原点を中心として180度回すことと約束します。(反時計回りに、ということにしておきます、便宜上。)
そうすると「m」は負の領域へ飛びこんで「-m」の位置へ行く。
じゃあ、「-m」に「-1をかける」とどうなるでしょう?
同じこと。原点を中心として180度回すのですから、また「m」に戻ってきますね。
単純明快。
「-1をかける=180度回す」のですから、2回「-1をかける」と360度回って元に戻ります。
マイナスの領域にある数は負の数、それに「-1をかける」と正の領域の正の数になるのですね。
操作的に考えてしまえば楽でしょ。
「損の損は得なのか」なんてあんまり言葉の意味を拡張して悩まずに、単純に理解すればよいのです。
以上。
★(-2)×(-3)は
{(-1)×(2)}×{(-1)×(3)}と考えられます。すると
{(-1)×(-1)}×(2)×(3)
{ }内で、(-1)を2回かけてますから360度の回転、これは「1」
そうすると
(-2)×(-3)=(1)×(2)×(3)=6
詳しく分解するとこうなりますかね。
★一応、厳格な証明も考えましたので、次回でご紹介しましょう。
2012.10.1
何をやっているのかといいますと。
体の掃除、翅の手入れ、なのです。
後脚を器用に背面に回して、翅をこすって汚れを落としているのですね。
生ごみなどの分解を手伝ってくれますから、体が汚れる。
翅もベトついたりするんでしょうね。ですから、掃除をしてきれいにしておかないと、飛行にも影響がでかねない。
きれい好きなんですね!
この複眼の模様が面白い。
触角を交互に縦に振る動作が特徴的。
脚が白い。
これがアメリカミズアブ。
ベンジョバチと通称されるアブがもう一種いまして「コウカアブ」。
コウカは後架で、便所のこと。
脚が黒いです。で、区別がつきます。
どっちも「刺す」ことはないです。アブだもん。
後脚を浮かせてますね。おもしろいポーズです。
平均棍も真っ白ですね。ハエ目の証拠。
陽射しが暖かい。
生ごみをコンポストなどで処理する人も多くなってきましたが、そこでは、生ゴミが微小動物によって細かくされたり、発酵によって分解されたりするわけです。
そのことを環境に優しい行為だ、と評価するのなら、アメリカミズアブのような昆虫もそれなりに遇してほしいと思うんですよ。
一緒に手伝ってくれているんだから。
不潔といったって、小さな昆虫、そうむちゃくちゃに黴菌がついているわけではない。
人間側が衛生管理をすれば済むこと。
うまくつきあっていきませんか。
2012.10.1
四季成りイチゴのプランターの縁。
アオオビハエトリがアリを捕獲していました。
前回、アオオビハエトリがアリを攻撃しているのを見た時は、飛びついては離れ、を繰り返していたので、アリの蟻酸攻撃に負けて飛びのいているのか、攻撃は失敗したのかなと思ったら、捕まえていた、のでした↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-d00e.html
2012年6月25日 (月)「アオオビハエトリ」
その行動は「アリを見つけるとアリの後から攻撃し、逃げるアリの脚を数回にわたって噛みついては離れ、少しずつ弱らせて捕える」という本来の狩りの動作だったのです。
今回は攻撃を見ることはできず、既に捕獲していました。
一番前の脚、一対を振り上げていますよね。
この動作、アオオビハエトリに独特の動作です。
アリグモでは、触角に擬態して動かしますが、アオオビハエトリではこれは触角には見えないし。
青い色がキラキラしてきれいですね。
他のクモたちがあまりエサにしないアリをエサにする、という生態的地位(ニッチ)の開発者なのですね。
新しい食料源を確保するということは、生存競争でのある種の勝者なのです。
生存競争というと、互いに食ったり食われたり、ということを考えがちですが、それよりは食料の確保競争の方がシビアなんですよ。食料が競合するというのが一番シビアな生存競争です。
2012.10.1
イチョウの鉢に見覚えのある草。
これ、オオバコ=相撲草じゃないか?
気づかずにいるうちに花が終わって実が実り始めていました。
熟しきって、もう種を播いた実もあります。
妻に、あれスモウグサじゃないの?と聞いたら、そうよ大切にしてるのよ、だそうです。
地面にもう一カ所あって、それと合わせて消えてしまわないように見ているのだそうです。
★子どものころ、この草で「草相撲」遊びしませんでしたか?
茎を「く」の字にして交差させ、引っ張ってどちらが切れるか、切れた方が負け、というの。
「雑草図鑑」から引用します。
ロゼット型で葉は踏みつけに耐え、種子はぬれると根粘つき付着しやすい。人の動きにともなって広まり、しばしば農道や山道などの路上に帯状に群生するのを見る。オオバコは大葉子で、中国名の車前は生育のようすをよくあらわしている。
「踏まれても踏まれても耐える雑草」というイメージの代表格なのです。
踏みつけに弱い草には進出できない所へ進出していく。人の生活の「縁(ふち)」のところで人と共に栄えている草なんですね。
★先日、10月12日付で「失敗は終了ではない」という記事を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-cb14.html
山中さんご自身の言葉は「成功=完成ではない」なのですが、少しもじらせていただきました。
元高校教師として「失敗こそ大事なんだよ、『失敗したらもうおしまい』じゃないんだよ」というメッセージを発したかったからです。
10月12日付の読売新聞でこんな記事を読みました。
山中教授「いっぱい失敗して」高校生らにエール
ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「次世代へのメッセージ」(読売新聞社主催)が12日、東京都目黒区の東京工業大学で開かれ、さまざまな臓器や組織に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を作製し、今年のノーベル生理学・医学賞に決まった京都大学教授の山中伸弥さん(50)が講演とパネル討論を行った。
山中さんは「失敗すればするほど幸運は来る。若い間に、いっぱい失敗して、挫折してください」などと語り、会場の高校生らにエールを送った。
(後略)
「失敗すればするほど幸運は来る。若い間に、いっぱい失敗して、挫折してください」
いいですね。とってもいい。
失敗一つしないで過ごしてきた人間なんて、薄っぺらくてどうしようもない。
人間的な厚み、人間的な迫力、人間的な存在感、いろんな言葉がありますが、これらはみんな、たくさんの失敗を積み重ねて、失敗を自分のものにしてきた人にのみ生じるものなのですよ。
失敗を怖がってはいけない。失敗と正面衝突して、真正面から受け止める、それをしておそらく「成功」というのではないですか。
夢があってもうまくかなわないことばかりなんです、失敗は続くんです。
でも、振り返って、自分は夢を中心軸として生きてきたんだよな、ということには必ずなるのです。
それは保証します。
夢は必ずかなう、なんて言っている人の薄っぺらさに比べて、人間思うようにはいかないものさ、とおっしゃる方にこそ圧倒的な存在感があるのです。
失敗は決して終わりじゃない。挫折したらそこで終わり、じゃない。
私自身のメッセージでもあります。
★タイトルをご覧になって、ムッとしてませんか。まぁ、気を落ち着けて読んで見て下さい。
高校数学で習うのですよね、算術平均 ≧ 幾何平均 というやつ。
(a+b)/2 ≧ √(ab) というあれ。
左辺を算術平均(相加平均)といい、右辺を幾何平均(相乗平均)といいます。
普通は、「平均」といえば算術平均です。ただ、成長率とか、経済的なところでは幾何平均も使われていますが、あまり意識されていないですね。
単純に言えば、算術平均は2本の棒の長さの中間、ですね。
幾何平均は、長方形の面積を変えずに正方形に変形した時の正方形の一辺、ですね。
★ところで、10月8日(月)付で、「平方根(ルート、√)の作図」という記事を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-7cfb.html
この中で、「ちょっと面白い作図をご紹介しましょう」といって、「作図可能な任意の数」の平方根を作図する方法を書きました。
あの図を、自分で眺めていて、「そう、面白い話があったっけ」と思い出しましたので追記します。
あの図の方法を使って「算術平均 ≧ 幾何平均」を証明してしまおうというのです。
数学の授業でオーソドックスな証明を学んだかもしれません。さして難しい証明ではないですけどね。
大小関係は自乗しても変わらないので、不等式の両辺を自乗して、差をとり、計算すると、((a-b)^2)/4の形になり、自乗はゼロまたは正ですので、証明終わり、と。
★これを視覚的にやってみましょう。
これだけ。
PD=√(ab)になっているというところに、平方根の作図の相似関係を使っていますが、めんどくさいのでここには書きません。(△DAPと△BDPが相似です。)
直感的にOCはPDより大きいですから、証明終わり。っと。
「明らか」なんて言葉を数学で見かけて「どこが?」とムッとすることはよくありますけどね。
明らかでしょ。
直感的には「明らか」だけど、ホントに直感だけでいいの?という向きには
図の右下。sinが1より小さいことを使えばいいでしょう。
というわけでした。
★別の、面白い証明も思い出してしまった。
これだけ。
「4畳半」みたいな図ですが、図の右に書き込んだ証明でお分かり頂けるでしょう。
全体の正方形の面積=(a+b)^2 は、部分である4枚の長方形の面積の和=4ab より大きい、ということを使っています。
等号が成立するのはa=bのときのみ、というのも明白ですね。aとbが等しいと、真ん中の斜線部分が消えてしまいますね。
数学って、分かり切ったようなことをうまく使うものです。
★ところで、思考が飛んで歩いて。ピタゴラスの定理の証明を思い出しました。
{似てないですけどね。なんだか記憶がむずむむずしました。}
全体の正方形の面積から、4枚の直角三角形の面積を引くと、中の斜めの正方形の面積になる、ということを書き表しただけです。
証明終わり。
面積を移動させるオーソドックスな方法は、実に見事な方法だと思いますが、直観的に明白、というのもいいでしょ。
★別件:ピタゴラスの定理でまた思考が飛び回っていまして、ピタゴラス数を網羅的に作るというのを、そのうちお目にかけます。それなりに面白いはずです。
2012.9.29 夕方5時半ころ
水まきに出ていた妻が、ヒキガエルがまた鉢にいるわよ、と呼びます。
「また」というのは、去年の夏にも、ヒキガエルが鉢に入っているのを観察していたからです。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-40a3.html
2011年7月28日 (木) ヒキガエルの夏眠
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-fe92.html
2011年8月 9日 (火) Don’t disturb
暑いときでしたから「夏眠」だろうと思ったのですが、今年は暑さの最盛期には来ませんでした。
9月も末になって見つけてしまった。
ゆったりした生活感覚の動物ですね。
悠々、焦らず、のんびりと。
夏眠かなぁ。そんなに暑くはないと思うけど。
くつろげる場所を見つけた、という気分なのでしょうか。
眠そうではあります。
ヒトと構造は違いますが、横長の瞳と虹彩。
虹彩の、瞳の両端に接する部分が黒くって、横に完全に切れたように見えますね。
そのことに何か意味があるのかな?
よくわかりません。
ヤモリの瞳は縦長でしたよね。
動物によって、ずいぶん違うものです。
ま、何にせよ、我が家の池でオタマジャクシから成長した「大人」でしょう。
また、春先に、産卵に来てくれますように。
2012.9.29
そろそろ雨戸を閉めようか、とガラス戸を開けたら目の前にオンブバッタ。
なんだか脱力して、グダァっとしてます。引っかかっている、という感じ。
どっこいしょ、と体を起こしたところ。
体色が緑ではないタイプ。時々いますが、どういう条件で体色が決まるのかはよく知りません。
ひょいと手を伸ばして。
つままれちゃったよ、なにすんだよ。
複眼の模様が面白いですよね。
めったにないチャンスだから
顔を見せてもらいました。
二つの複眼の間に、単眼が見えています。
放してよ、と、もぞもぞしますので、放してやったら、跳ねてベランダから飛び出していきました。
ぐだっとしていたので心配したのですが、元気でした。
さよなら。
2012.9.29
アシナガグモが門とカエデの枝の間に網を張っていました。
私の身長より高い位置です。
背中側が撮れました。
風通しのよい場所で、なかなか静止してくれませんでしたが、何とか、一枚。
私のイメージでは、アシナガグモというと、水面近くの低いところ、という感じ。
我が家の小さな池の水面近くにもいることがあります。トンボの羽化の季節には、さすがに網を壊してしまいます。せっかく羽化してきたトンボが獲物になるのは避けたい。
「日本のクモ」という図鑑によりますと
人家、神社、寺院などの庭園の池の周囲、水田、水路、小川、河原などの水辺、林道、渓流沿いの樹間、草間に水平円網を張り、中心に歩脚と腹部を真っ直ぐに伸ばして静止する。昼間は網の一端の枝に潜むことが多いが、枝に長い歩脚と腹部を伸ばして止まっているので、極めて見つけにくい。
「水辺」ですね。
まあいいや。近いといえば近いから。
網を強調してみました。
上3枚は、午前10時少し前。
9.29
午後2時ころ。
網の一方はカエデの木の枝なのです。
おや、網にクモがいない、と思ったら、カエデの枝にいました。
「昼間は網の一端の枝に潜むことが多いが、枝に長い歩脚と腹部を伸ばして止まっているので、極めて見つけにくい」というのは確かですね。
枝の色が褐色だったら見つけられなかったかもしれません。緑の枝ですからね、見つけやすい。
またアップを一枚。
翌日からはこの場所にはいなくなりました。
どこか、人通りの少ない場所に移動したのでしょう。
高い位置にいてくれて、接写しやすくて、助かりました。ありがとう。
2012.9.28
ニラと一緒になってヨモギも生えているんですが。
なんだか見かけない姿。
これヨモギか?そうよヨモギよ。ふ~ん。
これヨモギの花なんですねぇ。
これは知らなかったぞ。
9.29
不思議な姿の花ですね。
構造がよくわかりません。
葉っぱも少し細めになってます。
秋のヨモギはこうなのかな。
http://www.geocities.jp/mc7045/sub132.htm から引用
ヨモギの花は秋に咲くが、春の若葉が古くから草餅(ヨモギ餅)や笹団子に使われていた為、春の植物のイメージが強く、しかも、秋のヨモギは全体が大きく生い茂るのでヨモギのイメージとはかけ離れた姿をしており、ヨモギの花と気付く人も少ない。
しかも、風媒花で、昆虫がいなくても受粉できる為、他のキク科の花に比べるときわめて地味な花つけ、いっそう目立たない
なるほど。そうなんですね。
プランターで栽培してみて初めて知りました。
よもぎ餅は毎年作りますが、秋のヨモギの姿を知りませんでした。
2012.9.28
まだ続くアゲハの飼育。
飼育していると、当たり前の事実として受け入れてしまっているのですが・・・
アゲハの幼虫がほかの芋虫と違うのは、発生の途中つまり、四齢から五齢に脱皮するときに紋様を変える点だ。チョウは完全変態昆虫であるから、幼虫は脱皮を繰り返して大きくなるが、アゲハのように脱皮の際に紋様などを大胆に切り替えるものは意外に少ない。
「似せてだます擬態の不思議な世界」藤原晴彦著、DOJIN選書、化学同人、2007年1月20日
より。
そうなんだ!鳥の糞タイプから緑の「ヘビ」or「葉」タイプに変わるのって、少数例なんですね。
この本によりますと
強制的に幼虫の体内のJH(幼若ホルモン)濃度を高めてやると、五回目の脱皮をした五齢幼虫は「葉」の紋様ではなく、四齢幼虫のような「鳥の糞」紋様になった。この興味深い結果は、「四齢初期からJHが少しずつ下がり、その濃度変化がクチクラ合成時の紋様形成の運命を決める」という仮説が考えられる。
なるほどねぇ。白黒で、ぷちぷちデコボコの多い体が、緑で滑らかな体に変わりますものね。不思議なものですね。
昆虫の擬態に関心がおありでしたら、上記の本、すっごく面白いです、絶版にはなっていませんので、簡単に手に入ります。ぜひお読みください。
価格は税別1500円です。
2012.9.28
このところ、ヒメヒラタアブをよく見かけて、このホソヒラタアブやクロヒラタアブをあまり見かけません。
久しぶり。
出会ってしまえば、このヒラタアブの仲間は非常によい被写体になってくれます。
こんなに近づいても大丈夫。
普通にアブとハチを見分けるには、この顔を見れば大丈夫。(例外的なのはもちろんいますよ)。
触角がハチとは全然違います。
ウィキペディアの「昆虫の翅」という項目から引用
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%86%E8%99%AB%E3%81%AE%E7%BF%85
大部分の昆虫は、翅を四枚もつが、実質は二枚として使い、トンボのように前後別々に動かすことはない。チョウは前後の翅の一部を重ね、同時に羽ばたかせる。セミやハチ、チョウ以外の大半のチョウ目(いわゆるガ)などでは、前翅と後翅がばらつかないよう、前後の翅が引っ掛かるように鉤がついている。
・・・
さらに、ハエ目では、翅が二枚しかない。これは、後翅がごく小さく、先端が球状に膨れた、こん棒状の構造になってしまっているためで、これを平均棍とよぶ。平均棍は前翅の運動と同期して高速で回転し、ジャイロスコープと同様に慣性によって虫体の動きを感知する感覚器として働いている。昆虫でもっともうまく飛ぶのもハエ目のもので、種類にもよるが、昆虫のなかでは最速のもの、空中停止(ホバリング)できるもの、宙返りできるものなど、さまざまである。また、カ類の羽ばたき回数は毎秒600回に達し、ブユなど毎秒1000回の羽ばたきをするものさえいる。最速の羽ばたきをする昆虫はヌカカであり、毎秒1046回羽ばたいている。これは全ての生物の中で最速の羽ばたきである。
ハチを見ても、普通、翅が4枚には見えないですね。鉤で連動してるんですね。
チョウははばたき下ろす時は同時のようですが、上へ翅を上げる時は前翅の方が先に上がってい様子が時々写ります。
上の写真では、平均棍が写っていて。平均棍については記述も多いのですが・・・
私が気づいちゃって、何度か書いたことがありますが、ネット上で見たことがないのは、前翅の付け根に、切れ込みがあって、上に折り上がっていて、平均棍とぶつからないようになっているのかな、という構造です。
上の2枚目の写真をよく見て頂くとそれが見えます。
今年、2012年の気温のグラフです。生のデータを、平年気温のグラフと重ねてあります。
毎日の新聞掲載データをグラフ化していますが、時々気象庁の公式な気象統計データを見に行って、公式データにしてあります。
なんだかんだ言っても、確かに平年気温の辺りを上下しながら移り変わっていくものですね。
さすが「30年」という重みが平年気温にはあります。
毎日激しく上下する気温の傾向を知るために、移動平均をとった線を黒線で描き加えてあります。
前後に7日間のデータをくわえて、延べ15日の上下の間を縫って行くようにしてあります。
正式な気象データ処理手法ではありません。個人的に「こんなもんで、どうだ」とならしてみているだけです。
7月末からの「高温」が「身に染みましたが」こうやって見ると「目にもしみますね」。
平年気温からの高さがものすごい。
この平年気温からのずれだけ取り出してグラフ化すると
こうなります。
7月に入ってから、ぐんぐん高くなりましたね。
きつかった。
現在、秋が進行中ですが、今年のまとめは、また後ほどお目にかけます。
★毎日新聞のサイトを見ていましたら下の記事に出会いました。
http://mainichi.jp/select/news/20121014k0000e040114000c.html
熊本電気鉄道:「ケロロ軍曹」ラッピング列車が運行開始(毎日新聞 2012年10月14日)
漫画家、吉崎観音(みね)さんの人気アニメ「ケロロ軍曹」のラッピング列車が13日、熊本市の熊本電気鉄道(北熊本−上熊本間、3.4キロ)で運行を始めた。
同社の5000系電車は丸っこい緑色の車体から青ガエルの愛称で親しまれており、吉崎さんが熊本育ちという縁で実現した。土日祝日を中心に1日29往復する。
列車は東急電鉄の車両として55年前に誕生した唯一の現役という。数年後に引退する予定だが、声優らの車内放送に子供たちも大喜びで「これで人気もよみガエル」と関係者。
リンク先に「青ガエル」の写真があるのです。この写真で、あ!あれだ、と嬉しくなってしまった。
http://kumanichi.com/news/local/main/20121006003.shtml
熊ニチの記事。写真もあります。
「青ガエル」がケロロに変身 熊本電鉄運行へ 2012年10月06日
熊本電鉄(熊本市)は、「青ガエル」の愛称で親しまれている5000系の車両に、人気アニメ「ケロロ軍曹」のキャラクターを描いたラッピング電車の運行を13日から始める。鉄道愛好家にも、アニメファンにも愛される電車を目指す。
青ガエルは車体が緑一色で、正面がカエルの顔に見えるためその愛称がついた。全国でも現役は同社のみ。一方、ケロロ軍曹作者の吉崎観音[みね]さんは、小・中学生時代に同市に在住。熊本ならではの組み合わせとなっている。
同社の青ガエルは1957年製で、85年に東急電鉄から譲り受けた。現在運行している2両のうち、1両をラッピング。車体にケロロ軍曹と仲間を描き、車内にキャラクター紹介の中づりポスターやステッカーを飾る。車内アナウンスはケロロ軍曹役の声優、渡辺久美子さんが務める。
上熊本-北熊本間を1日29往復運行。老朽化などを考慮し、2014年秋までの限定運行となる。
北熊本駅(北区室園町)で13日に開かれる「電車ふれあいまつり」で出発式がある。同社は「青ガエルは熊電の顔。ケロロ軍曹とのコラボで地元の名物電車になれば」と期待している。
私が高校生から大学生、世田谷に住んでいた頃、東横線をよく利用していた時代、この青ガエル、東横線も走っていました。車体断面が角張っていなくて丸みを帯びている。それが人気ですが、ラッシュ時の利用者としては、ドアの前で足元が詰まって少し立ちにくかった、と思い出します。
大田区に引っ越してきて、目の前が目蒲線=今の多摩川線。
この電車走ってたんですよね。
ウィキペディアで調べたら「1986年6月18日限りで5047-5354-5050の3両1編成が目蒲線での運用を終了し、これをもって東急での運用は全て終了した。」
私の子らも小学生で乗ったことがあるはず。
やはり「青ガエル」とか呼んでましたが、「イモムシ」という愛称もなかったかなぁ。
引退が近い熊電の「青ガエル」車両も、きっと私ら乗ったことがあるんじゃないかな。
あまりに懐かしくって、ご紹介しました
目蒲線はもうなくなってしまって、東急多摩川線になっちゃったし。
教師だったのがもう退職して長くなりましたし。
時代は変わる。のですね。
2012.9.28
高いところで咲いています。
濃い色がきれい。
10月までは咲き続けます。
塀の外を通る人の中に、この花に気づいていて、きれいですね、と声をかけて下さることもあります。
アサガオも、特段の手入れをせずに放置しておくと、花の時期は8月末から9月になりますね。東京のこの辺りでは。
http://www.sc-engei.co.jp/plant/green/cultivate/?kid=73
住友化学園芸というところのサイトです。
「ノアサガオ(宿根アサガオ)の育て方」という表題。
流通名「琉球アサガオ」や品種名‘オーシャンブルー'、‘クリスタルブルー'などが、5月頃から流通します。
という記述がありました。
いろいろな名前で呼ばれるようですので、混乱なさいませんように。
★山中さんのノーベル賞受賞でにぎわっていますが、iPS細胞そのものにはコメントしません。
山中さんを紹介する記事の中に下のような逸話がありました。
朝日新聞(2012年10月9日)
●テーマは「記憶」、中学で初の論文
山中さんの「初の論文」と友人の間で言われているのが、中学時代の自由研究「記憶能力について」。学校で優秀作品に選ばれたという。
当時、人間の脳に興味があったという山中さんが、でたらめな10種類の単語を覚えてから、1時間おきに何個覚えているかを自身で実験した。復習すれば、記憶が続くかも、何通りかで試している。最初から2時間以内が一番忘れやすいとして、復習するならこの時間で、効果は12時間くらいたって表れる――と結論づけた。ほかに印象の強さと記憶の関係についても調べている。
論文の最後には「研究は実験がスムーズで成功だったが、成功=完成ではない」とある。同級生が「常に目標をもって、反省しながら、努力を続けていくタイプ」と話す山中さんらしい結びで締めくくられた。
「成功=完成ではない」 これいいですね。
成功したらそれでピークに達しておしまい、ではなく、更にそこから先がある。
成功は次のチャレンジへの出発点。
昔、ある年配の同僚が、自分の人生の頂点は大学に入学したあの時だった、と懐古するんですね。
ある成功体験で自分を語ろうとする。そこから先に進もうとしない。それって、もう、今を生きていない、過去にすがりついて生きてるってことですよね。
私共のような引退老人にもよくあるんですよ。
かつての役職・肩書きにしがみついて、今を生きてない人がね。
成功は完成ではありません。
★失敗したらおしまいか。
教師現役時代から感じていたのですが、生徒があまりにも失敗を恐れすぎる。
ちょっとでも失敗したら、自分の存在が全否定されたように感じてしまう。
自然科学では失敗こそが前進の原動力なのにね。
失敗こそが出発点なんです。
失敗してこそ前進あり、なんです。
そんなことを、ふと思いました。
★iPS細胞について一言だけ言っとこかな。
・読売新聞では「iPS細胞(新型万能細胞)」としていましたが、これはちょっと頂けない。
「i」は「induced」の頭文字なんで、「induced」を「新型」と訳すのはちょっとなぁ。
・朝日新聞では「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」としていました。これが通常の訳です。
「induced」は「誘導された」というような感じですが、「人間が人為的に誘導した」のですから「人工」でもいいでしょう。
さらに
<iPS細胞> 皮膚などの細胞を操作し、心臓や神経など体のさまざまな細胞になれる能力を持たせた。様々な細胞になる「万能性」は、1981年に作ら れた胚性幹細胞(ES細胞)と同じだが、受精卵を壊して作るES細胞と違って、倫理的な問題を避けられる。induced Pluripotent Stem cell(人為的に多能性を持たせた幹細胞)の頭文字で、山中教授が名付けた。(2012年10月9日 朝日)
iPS細胞は、induced Pluripotent Stem cellの頭文字で、山中さん本人が名付けた。「i」だけが小文字なのは、はやりの米アップル社の携帯音楽プレーヤー「iPod」にあやかって、広く普及して欲しいとの遊び心だ。(2012年10月9日 朝日)
と解説されていました。
さて。「omnipotent」という単語をご存知ですか?「omni」と「potent」に分解できます。
「omni」は「全・・・」とか「総・・・」です、「すべて」。
「potent」は「力」とか「能力」です。
合わせて「omnipotent」は「全能の」という形容詞になります。
じゃあ、「pluri」は?
英語の辞書で、名詞の複数形に「pl.」って書いてありますよね。あれは「plural form」です。
「plural」は「複数の」「多数の」ということですね。多分ラテン語あたりが語源でしょう。
そうすると「pluripotent」は「多能」とうことになります。
「stem」は「幹」です。そこからたくさんの「枝」が出るところですね。
「stemcell」 は色々な能力に分化する前の「幹(みき)」の細胞。
全部合わせて「人為的に誘導された」「多能性の」「幹細胞」なのでした。
★どうも、余計なお世話でしたね。ごめんなさい。
iPS細胞そのものの解説なんか始めたら、もう止まらなくなってしまいますから、やめときます。教師時代は、日本人がノーベル賞を受賞すると、解説プリントを作って、1時間くらい話をしましたけどね。
★2012年10月 8日 (月)の「平方根(ルート、√)の作図」という記事です。↓
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-7cfb.html
この記事を書いた時に、私は無造作に「有理数、無理数」という言葉を使いました。
数学が苦手とおっしゃる方の中には、「無理な数が存在するなんて変だ。「理がある」数ならわかるけど」というような感覚をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
科学や数学ではやたらと難しい用語が使われていてとっつきにくい、とお考えかもしれません。
実は、科学や数学の「用語」というのは、正確なコミュニケーションをするために、言葉の意味を狭く限定しているのです。
日常の言葉は、多様な意味を持っていたり、あいまいさを持っていたりします。
それが日常会話にはいいのですし、詩などでは、多様な意味が重なりあって新たな言語世界を切り開いて見せてくれたりもするわけです。
ですが、それでは科学の文章は書けません。ある言葉が著者と読者で違う意味になったのではどうにもなりません。ですから、意味を限定して使うのですね。それが、日常語の「ゆるさ」に慣れた方には窮屈に感じられるのでしょう。なれると、あいまいさがない分、すっきりしていいものなのですが。
★さて、「有理数、無理数」ですが・・・
広辞苑を引いてみますと
ゆうり‐すう【有理数】〔数〕(rational number) 二つの整数a、bによって a/ b の形で表される数。
むり‐すう【無理数】〔数〕(irrational number) 有理数でない実数。例えば √2,3√5,π(円周率)など。
こうなっています。定義は正確です。で、英語の部分を見て下さい。「rational」という言葉があります。
英和辞典では
rational
{形容詞}合理的な,道理にかなった;理性的な; 数 有理の.
irrational
{形容詞}不合理な;理性のない; 数 無理数の.
こうなっていますから、訳せば「有理数・合理数」「無理数・不合理数」となってしまうんですね。
数学用語を日本語に訳した時の失敗作の一つですね。
おそらく、数学に慣れない方は、この「合理・不合理」というような意味で捉えてしまって、変だなと感じられるのでしょう。
実は、もう一段先がありまして
ratioという言葉なのです。
ratio {名詞}((複数形)ratios)比率;割合(to); 数 比(to).
これです。「比」なんですね。
「平方根(ルート、√)の作図」の記事でも使いましたが、比を「a:b」と書かず、「a/b」のように書くのです。
分数を見たときに、これを「比」と見ることは、ほとんど学習していないかもしれないんですね。ですから混乱する。
「 二つの整数a、bによって a/ b の形で表される数」と広辞苑にあるのは
「 二つの整数a、bによって a:b の比の値として表される数」としたほうがいいのかもしれません。
「a:b」と「a/b」は同じものなのだという理解がここでは大切です。
ですから、有理数というのは実は「有比数」、無理数というのは「無比数」なのです。
整数の比で表せるか、表せないかの違いなんですね。
別に「合理的だ」とか「不合理な無理な数」じゃないのです。
というわけで、この「比」で表され得るかどうか、という一点に意味を絞って使えばこんな便利な言葉はないのですね。
言葉というラベルの日常語的な意味に振り回されると、本来の概念を見失います。
約束事ですから、ああそうですか、と気楽に相乗りさせてもらえばいい。
単なるラベルでしかない言葉に、意味を見い出そうとしない方がいいです。
意味を限定するための定義を理解すればいいのです。
科学用語に出会ったら、そんなスタンスで接してみて下さい。
気楽になりますよ。そして視界がクリアになります。
詩ではないのであいまいさはありません。
2012.9.22
ケースから飛び出して、そばのランタナの葉にとまった1匹。
のんびりとこっちを向いている。それじゃあ、顔を撮らせてよ、と。
なんだか、こう、ちょっと深刻な顔つきじゃありません?
眉間に縦じわでも寄りそうだ。{チョウの眉間ってドコダヨ}
私はどう頑張ってもおでこに縦じわのよらない人です。深刻な顔つきにならないんだよなぁ。どう頑張っても横じわしかよらないという、タコおやじなんですよねぇ。
ふわっと翅を上げて打ちおろそうとしていますね。
ダイナミックでパワフルな姿です。見ていてほれぼれしますね、この力感。
ホントに、役者じゃのぅ。
みんな行ってしまった跡。
みんな赤い蛹便をして、体を絞ったあとです。
卵からずっと見ていた連中も旅立ったしなぁ。
またパンジーでも買いに行くかなぁ。
2012.9.22
フウセンカズラの葉の上です。
平均棍まできれいに写って嬉しい。
ところで、今まで私は、このアブについて「キタヒメヒラタアブ」という種名を使っていましたが。
キタヒメヒラタアブの分布はロシアまでで、日本のものはミナミヒメヒラタアブ
と呼ばれるようになりました。
あらま、そうなんですか。
平群庵昆虫写真館というサイトでも
http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_abu_hae/kitahimehirataabu.htm
ハナアブ科 体長:9~10mm 平群庵昆虫写真館
キタヒメヒラタアブ(マメヒラタアブ) Sphaerophoria philanthus
改め
ミナミヒメヒラタアブ Sphaerophoria indiana虫の名前に、江戸の奉行所の交代みたいなことが起こっていました!?
これまで Sphaerophoria philanthus(キタヒメヒラタアブ) と思われていた日本のアブは、それとよく似た別種のSphaerophoria indiana(ミナミヒメヒラタアブ) であることが分かった、と言うことらしいのです。
だから、これまでキタヒメヒラタアブとしていたアブの写真はミナミヒメヒラタアブと名前を改めるのですが、では、この写真のアブは本当のキタヒメヒラタアブの可能性はないかと言うと、その確率は少ないものの断言はできないらしいです。要は写真ではどちらであるか区別がつかないのです。
と言うことは Sphaerophoria indiana(ミナミヒメヒラタアブ) で通用することになります。
そうなのか。ちょっと混乱してしまいましたので、当分「ヒメヒラタアブ」でいきます。
ここは東京ですから、ミナミヒメヒラタアブが正しいのかと思います。
2012.9.21
今年は一体何匹羽化して旅立っていくのか。
楽しくも嬉しい忙しさです。
羽化したら、時間を見計らって、充分に体が乾燥して飛ぶ気が起きたところで出して上げます。暴れさせて翅が傷んだら申し訳ないし、まだ体が重くて充分に飛べないのに放したら危険でしょうし。
ツマグロヒョウモンには寄生者があまりいないようです。チョウの北進に寄生者がついてこられないのかな。
都会であっても、パンジーとかスミレ科の花がたくさんありますのでおかげで、「都市蝶」という感じで増えているようですね。
タフなチョウですが、顔を見るとひょうきんだったりして。
ランタナ、ブッドレア、デュランタなどがあると、蜜源として遊びに来てくれますよ。
産卵はまた別としてね。
★アゲハ・アオスジアゲハの羽化のサポート
ところで、こんな工夫をご紹介しておきましょう。
紙を切って、三角コーンにベロがついたようなものを作って壁面に貼っておきます。
そこに、蛹を入れておくのです。ここに入っているのはアゲハの蛹。
蛹化したけれど、糸の張りが不十分だったりしたときには、この方法を使って下さい。
入れておくだけでいいです。接着とかはしなくていい。接着剤を使うと、どうしても蛹にしみこみそうで不安です。
白いカーテンのようなものはティッシュペーパー。
上の方でセロテープでケースの縁に固定してあります。
羽化して出てきたチョウの足場です。
足場を失って落ちて翅を展開できないと、飛べなくなってしまいますが、このティッシュペーパーのカーテンをしてあげるようになってから、羽化時の失敗はほとんどありません。
チョウを飼育しておられる方はぜひご利用ください。
2012.9.20
今が最盛期ですね。
オーシャンブルーと何となく覚えてしまったのですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%AC%E3%82%AA
ウィキペディアによりますと
ノアサガオ Ipomoea indica
沖縄県原産で、同県では低地の森林や藪にごく普通に分布する野生種である。多年生・宿根性で、関東以南では越冬して成長し古い茎はやや木質化する。ノアサガオの園芸品種が「琉球アサガオ」「オーシャンブルー」「宿根アサガオ」など多くの異なる名称で販売されている。草勢はきわめて強健で、蔓は数mの高さにまで伸び、垣根や家の壁面などをカーテン状に覆い尽くす。葉もアサガオより大きく、掌大のハート形で、花は多数が房咲きし壮観である。時刻と気温によって花の色が変化し、早朝は青く昼は紫になる。結実しにくいので挿し木で繁殖させるが、夏から秋に古い蔓を30cmほどに切って浅く植えると簡単に根付き、繁殖は容易である。暖地なら露地でも越冬するが、0℃以下だと株が凍死するので鉢上げして室内に取り込む。
いろいろな名前で呼ばれているようです。
「草勢はきわめて強健」なので、うっかりすると伸びすぎることもありますので、ときどき詰めて、コントロール下に置かないといけません。野放図はダメ。
東京ではシーズンが終わっても放置しておくとまた来年出ますよ。
実はなりません。
★ちょっと前の記事「平方根(ルート、√)の作図」を書く時にインスパイアを受けた、季刊「理科の探検」(RikaTan)の2012年夏号「√2が開いた科学の扉」という記事には、ピタゴラス音階の話がちらっと載っています。
これにまたインスパイアを受けまして、ちょっと「和音の可視化」を試みてみましょう。
音階の話に深入りはしません。ピタゴラス音階、純正律音階、十二平均律について、和音を可視化してみようという話です。
★各音階で、ハ長調について、振動数比と、基音を100Hzとした場合の振動数を表にまとめてみました。
・純正律(Just intonation)では、うなりを伴わない純正な和音が得られるが転調・移調ができないと聞いております。ギターを昔ちょっといじった程度の音楽知識ですので、いい加減です、ご容赦を。
・転調・移調が自由な十二平均律(equal temperament)では、r=2^(1/12)(2の12分の1乗 ≒1.059)を12回かけると、振動数が2倍になるわけです。
表を見ると、振動数比が微妙に違います。当然、基音を100とした場合の振動数も結構違うものだな、ということが読み取れます。
★楽器の音の波形は複雑なものなのですが、ここでは音を完全な正弦波として扱います。(音叉の音が正弦波に近いです。)
和音というのはこの正弦波の足し算ですので、エクセルを利用して簡単に正弦波の足し算およびグラフ化ができます。
(初めは十進BASICという言語で書きました。このソフトは安全なソフトではあるのですが、今はフリーソフトを紹介するのがチト気分悪いご時世なので、エクセルで実験してみたところ、うまく行きますので、だれでも手軽に試せるエクセルでの試みをご紹介します。)
音楽そのものの話ならA=440Hzという振動数を使うのがよいのでしょうが、話はどうせ相対的なものですし、440Hzでは、1秒をグラフ化しても線が重なってつぶれてしまいます。
そこで、基音を100Hzにして、作図してみました。
本物の楽音の、ごく短い時間を拡大したものだと考えて頂けばよい、ということです。
●1純正律でのドとミ
きれいですね。すべてが狂いなく規則的に繰り返されています。これは耳に澄んだ音として聞えるパターンです。
●2ピタゴラス音階でのドとミ
振幅が変化する部分は「うなり」として、ざらつきが聞こえるのでしょうが、ドミの重ね合わせではうなりはあまり大きくないようです。
全体的には規則的に見えますが、細部を見ると乱れていて、完全な繰り返しにはなっていない部分があります。
●3十二平均律
うなりも発生していますし、細部はかなり不規則です。これが「濁り」なのでしょうね。
というわけです。
純正律はいくつ重ねても澄んだ和音です。
ピタゴラス音階は、3つ重ねるとさすがに唸りが聞こえそうですね。図中で3回くらい大小を繰り返しています。
十二平均律はというと、うなりが図中でほぼ2回で聞こえやすくなり、そのうなり自体も乱れていますので、耳の鋭い音楽家の耳には和音が濁ってしまうのだと思います。
★このグラフをお目にかけることが今回の記事の目的ですので、ここまで読んで頂きましたら、もう一回、それぞれのグラフを拡大して、「和音を目で見て」ください。
★
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%94%E6%AD%A3%E5%BE%8B
ウィキペディアの「純正律」という項目で、ここに「純正律と平均律によるド-ミ-ソの和音」などの視聴ができるようになっているのですが、私にはダメでした。聞き分けられません。
わっかんないや。いい加減な耳ですね。
和音を目で鑑賞するだけです。
★グラフの描き方ですが。
これ私が「ド・ミの和音」を作ったシートの一部です。
・一番左の列が時刻で1000分の1秒刻み。これを実際には1秒まで下に引っ張ります。
・本当は数値が表示されている状態でグラフ化するのですが、どういう式が書き込まれているかを表示してみました。
・平均律の場合は、2^(1/12)の値の入ったH1セルの値をを絶対指定して利用しています。
で、適当に、散布図でグラフ化して下さい。詳細は省略します。
2012.9.18
フウセンカズラの花の前にいましたら、セイヨウミツバチがやってきました。
せわしなく花から花へと移り飛びます。
おかげで、空中姿勢が撮れました。
やはり、ネコも、チョウも、ハチも、空中で向きを変えようとすると、まず目のある頭部からひねって、体がそれに追随して行くように思えます。
上の写真でも、頭部がひねられているようです。
こんな空中姿勢も写っていました。
前脚を軽く組んだようにしています。そこにとんがった口が見えます。
フウセンカズラの花にとまりました。
ハチ顔ですね。触覚が全然違うでしょ。複眼の形も。
毛むくじゃらで、いかにも効率的に花粉を採取できそうです。
そして、写真の右下、矢印で指し示したところが、花粉バスケットです。
体についた花粉を櫛のような毛で梳きとってここに集めるのですね。
脚がここでは平らになっていて、周囲を毛が取り巻いていて、いかにもバスケットになっています。
ミツバチを見ると、よく後脚に花粉団子をつけて飛んでいますが、この場所に花粉団子をくっつけているのです。
確か、蜜を少し混ぜて粘り気を与えて団子状にするのではなかったかな、ちょっと記憶があいまいですが。
実によくできた仕組みでしょ。
体全体が、花粉と蜜を効率よく集められるようになっているのです。
2012.9.17
夕方、庭で水やりをしていた妻が、見慣れないクモがいた、とケースに入れて連れてきました。
先ずは一枚、ケースの外から腹側をパチリ。
この「構え」が見覚えありますね。
今度は背側から。
この構えは「カニグモ」の仲間でしょう。分かるのはそこまでですが。
調べてみたらワカバグモのようです。網を張らずに待機するタイプ。
頭胸部の拡大。
分かりやすい単眼ですね。左右それぞれ4個ずつ、計8個。
一番外側の目はかなり後方を向いています。
ケースの外からなので、こういうローアングルも可能。
2対目の単眼が正面を見据えているように見えます。
ハエトリグモの正面の目のようには大きくないけれど。
もう一回、単眼の辺り。
正面を見ていた目がどれだかすぐ分かりますよね。
真上を見ている目もあるんですよね。
クモの見る「視覚世界」ってどんなものなのでしょうね?
動物それぞれに自分の世界を感じ取っています。
世界は人間が見る通りだけの存在ではありません。
写真撮影後は、捕獲した辺りへまた放しておきました。
元気でね。
2012.9.17
ランタナの葉を曲げて卵のうを作って母グモが守っていた場所。
子グモの出囊です。
透明感のあるからだ。青みを帯びた脚。独特の「顔つき」
かわいいでしょ。
ササグモの子のかわいさはまた独特です。
母グモはいなくなりました。多分死んだのでしょう。
出囊するまで頑張っていたのに。気が緩むのかなぁ。ほぼタイミングを合わせて死んでしまうようです。
9.18
少しずつ子の集団がばらけていきます。
やがてみんなそれぞれに生きていくことになります。
ヒメグモとはやり方は違うけれど、どちらも子の生き始めのある時期を守ってやることで、生存率は産みっぱなしよりずいぶん高くなるはずです。
がんばって大きくなれよ。
9.17
そばには、くつろいだ様子のササグモがいました。
これは母グモではありません。
母グモが卵のうを守っていた時から、この辺にいたクモです。
見守ってくれるわけではないけれど、こんな風に、大きくなってね。
2012.9.17
ご近所で栽培しておられるアオジソ。
ビワの実がなった時に、一枝差し上げたら、お礼にとシソの葉を頂いたことがあります。紫蘇味噌をつくって食べたらおいしかったですよ。
とまあ、それは前の話。今はシソの花。
元祖「シソ科」の花です。なるほどなぁ。
我が家のように、オンブバッタに葉を食べられてしまわないようにはしていらっしゃいますが、翅のある虫は飛んできますよね。
アブがやってきました。蜜を吸っています。
シマハナアブだと思います。
この大きさでこの模様だと、ミツバチかと思う方もいらっしゃるでしょうね。
慣れてくると「ハチ顔」と「アブ顔」はすぐに区別がつきます。
これはアブ顔。
うまいこと平均棍まで写りました。
平均棍があるのはハエ目です。
アブも花粉の媒介に大きな働きをします。
ミツバチだけをひいきしないで、アブも可愛がってあげて下さい。
2012.9.17
思い出して、マユミはどうなったかな、と見に行きました。
これ、マユミの実の形だと思うのですが、ほとんど残っていない。
木の下にも落ちていました。
赤い実を期待して見に行ったのですが・・・
http://www.hana300.com/mayumi.html
季節の花300 というサイトです。
赤い実がなるはずだったんだけどなぁ。
なかった。
頻繁に見に行っていれば事態がどう進行したのか分かったかもしれませんね。
ズボラして、花からここまで、「キセル」だもんな。
こうなっていた、というご報告にしかなりませんでした。
2012.9.17
昼の散歩に出たら、眼鏡の視界に何か入りこんできました。
眼鏡を外してみたら、虫がとまっている。そんなところに来るなよな、とぼやきながら、でもまぁ、記念写真くらいは撮ろうか、と撮影。
裸眼でファインダーをのぞいても、なんだかよくわからない。視力調節はできますが、そんなことしている暇もない。オートフォーカスにまかせて、とにかく視野の中心に捉えて何枚か撮影しました。
初めて見る虫です。
ハムシの仲間だということは、まず間違いない。
ブタクサハムシではないでしょうか。
食草がないんですけどね、このあたりには。
ブタクサもヒマワリも。
虫ナビによりますと
アメリカから来た小型ハムシ。
黄褐色に縦長の特徴的な黒い紋がある。
1996年に関東で見つかり、鹿児島県まで広がっている。
本種は主な食草であるブタクサ以外にも、ヒマワリも食害する為害虫となっている。更に本種の食草であるブタクサも北アメリカ原産の帰化植物であり、花粉がアレルギーの原因になっているなど、これらの外来種による日本の生態系に悪影響を与えている。
16年くらい前に関東で確認された外来種だそうです。
さてなぁ、同定ミスかもしれません。
どうか、この写真、じっくりご覧になって、間違っていたら教えて下さい。
やっぱ、眼鏡なんかにとまるなよな!
2012.9.15
今年、何回か経験しているのですが、このグンバイムシに好かれてしまった。
腕がむずむずするな、と思って見ると、こいつが腕にとまっている。
なんでかな。そんなに、「飛び回る虫」とは認識していなかったのですがね。
この時は、右腕にとまられました。右腕では写真は撮れないよ、とそっと左腕に移動させて撮影。これでも、カメムシの仲間です。別にヒトの皮膚を刺したりはしません。
こっちは刺して血を吸う方。
ヒトスジシマカ。叩きました。
きっと、ツツジグンバイは叩かなかったのに、こっちは叩かれるなんて、差別だ!と叫んでいるかもしれません。
翅の付け根のところを見て下さい。
白い矢印で指しているところ。
判然としないのですが、丸いものが写っています。
ひょっとすると、これ、カの平均棍かもしれません。
カもハエ目昆虫ですから、翅は1対2枚。後翅は退化して平均棍になっているはずなのですが、これまで見たことがない。
ハエやアブでははっきり視認できるし、ガガンボでも見えました。
カだけがまだなのですが、これがそうなのかな。
もう少し気合を入れてちゃんと観察すればいいのでしょうが、どうも、ぺちゃんこに叩き殺したくなってしまって、気が逸る。いかんなぁ。
そのうち、カの平均棍と卵舟は見たいものだと思っています。
2012.9.15
食べものがないぞ!コラ、と言われていますね。
なんとか、スミレ科の葉の追加を探しに行かずに済みそうですが、ぎりぎりです。
丸坊主になったのは、日を当てて、葉を復活させています。
枯れてしまったわけではないので、植物のパワーで葉が復活してきます。
前蛹になったばかり。
しばらくこの状態でじっとしていて、脱皮すると蛹になります。
食べて成長する時期から、飛んで交尾して次世代を残す時代へと体を変えます。
不思議な生き方を選択した動物ですね。でも、完全変態昆虫の隆盛をみると、この生き方は大成功のようです。
それにしても、ツマグロヒョウモンがこの地でもごく普通の種になったのは、そう遠い昔ではない。64歳の私の人生の3分の2くらいの時間はツマグロヒョウモンなんてそう身近ではなかった気がしますが。
★季刊「理科の探検」(RikaTan)という雑誌があります。
2012年夏号に「√2が開いた科学の扉」という記事がありました。
自然数、有理数、無理数そして実数、というようなお話で、ピタゴラスの定理から無理数が生まれてしまうことが簡潔に述べられています。
そこに下のような図がありました。
雑誌の図版は正確できれいです。
私の図は、作図ソフトをちゃんとコントロールするのがめんどくさくって、ずれを生じていますが、こんな図だという「感じ」さえ伝わればいい、ということでずさんな図を載せました。
間隔が「1」の平行線を使って、1と1から√2を作図、1と√2から√3を作図・・・と進めていけば、原理的に全ての自然数の平方根を作図できますね。
私が中学生のときは、原理は同じなのですが、ちょっと見、違うスタイルで学びました。
このように、次々と直角三角形の斜辺上に作っていくわけです。
どちらも、自然数の平方根は作図出来ますが、順番に作っていくしかない、という方法です。
★そこで、ちょっと面白い作図をご紹介しましょう。
まず「1」という長さは絶対必要です。任意に「これが1だ」と定めます。
次に、平方根を作図したい有理数「m」が与えられたとします。
直線上にAP=1、PB=mとなるような、線分ABをとります
線分AB=1+mです。
ABを直径とする半円Oを描きます。
PからABに垂線を立て、円との交点をCとします。
すると、図の下に書き込んだように
△ACPと△CBPの相似から、比例式が書けます。
ここで、分数形で「AP/PC」というような表記をしているのは、比の表現です。
「AP:PC」というような表記よりも、比でありながら分数としての取り扱いもできて便利なものです。幾何をやった方ならストレートに理解して頂けるでしょう。図形の中の比を扱う時は全て分数形で行います。
で、図中に書き込んだように
PC=√m になります。
●こうして、与えられた任意の有理数mの平方根が作図出来ます。
1という長さに対して、作図可能な長さであるなら、mは必ずしも有理数に限定しなくてもいいのですが・・・。
例えば、無理数である√2は作図できるのですから(√(√2))も作図出来ます。いろいろ何が作図できるか探ってみて下さい。
「任意の(=すべての)」という言葉をつけられるのは有理数に限定したときだけですね。
●ところで、上での私の書き方は、すべての有理数が作図できることを含意していますね。
ほんとでしょうか?
詳しくは省略します。図中の書き込みをよく読んでいただければ難しいことは書いてありません。
OP=1、OA=m、OB=nとし
ABに平行なPQを作図しますと
OQ=n/m となりますので、2つの自然数m、nが与えられれば、n/mは作図出来ます。
オマケ:普通、二つの自然数m、nを掛けるという作図を考えると、m、nを2辺とする長方形を描けばその面積がm・nになりますが、面積と長さでは比較できません。
m・nという2つの自然数の積を長さで求めることはできないのでしょうか?
図中、色のついた線が積を作図する線です。
PBに平行なARを引きますと、OR=m・nとなります。
2つの自然数の積を長さで表示出来ました。
★最初歩的幾何のお遊びでした。
2012.9.14
先日、10月3日付で、ツユクサの受粉について書きました。
他家受粉を基本としながら自家受粉も可能だ、という話です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-3afd.html
で、どちらの受粉形態だったかは分かりませんが、実が熟してきたのを見つけましたので写真に撮りました。
摘み取って、手のひらの上で開いてみました。
中から出てきたのはこんな種。
めでたし、めでたし。ですね。
2012.9.13
フウチョウソウを見かけました。わたし的には久しぶりです。
つぼみがまだ開いていないうちに、蕊が弓なりに出てきています。
独特な姿ですね。
何となく私の頭の中には「花鳥風月」というような言葉があって、「風鳥」草のような気がしてしまうのですが。
「風蝶草」ですね。
http://www.hana300.com/seiyou.html
このサイトをよく利用します。
解説を読んで下さい。
2012.9.13
そばにダリアも咲いていました。
ゴージャスですね。
キク科です。そりゃそうだ、この姿ですものね。
Dahl さんという人命にちなんだ名前だそうです。
写真のファイル名にダリアをちゃんと書こうと思って調べたら「Dahlia」でした。その時に由来を知ったのでした。
2012.9.29
ヒガンバナのつぼみ。
今年は去年より少し遅いですかね。
いっぱい咲きそうな気配ですね。
硬いつぼみ、ほころび始めています。
開いてきました
わぁ、花がでてきますよ
開いた花もありましたが、線路の草刈り作業の際に倒れたのかもしれません。
草刈り作業の人もこういう花は刈り残していってくれます。
律儀にお彼岸のころにちゃんと咲いてくれますね。
この花の持つある種の「凄み」が、彼岸という宗教行事と重なって、いろいろな話が生まれるのでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%8A
部分引用
異名が多く、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、はっかけばばあと呼んで、日本では不吉であると忌み嫌われることもあるが、反対に「赤い花・天上の花」の意味で、めでたい兆しとされることもある。
2012.9.13
最初にこの写真では、なんだ?と思われるでしょう。
たまたま真後ろから見てしまったものですから。
横へ回ってみたらチュウレンジバチだったという次第。
申し訳ないことに、排泄中でした。
固形分のない、人間的に言えばおしっこという感じの排泄物でした。
昆虫は、大小と分けて排泄するわけではありません。まとめて排泄です。
ハチ目>広腰亜目>ミフシハバチ科>ミフシハバチ亜科>チュウレンジバチ
ということいなります。
我が家ではどうも、ツツジが食われているようです。
園芸好きの方はご注意ください。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/tyuurenjibati010727.html
↑ここに幼虫の写真があります。見覚えのある方も多いのではないでしょうか。
2012.9.12
草のてっぺんを糸でまとめているクモがいるようです。
どんなクモかな、とよくよく見たら
あれ、ネコハグモですね。
普通、ネコハグモは葉をたわませて、そこに糸を張っています
9.13
こんな風に。
あるいは人工物の角・隅を利用したり。
9.13
こんな風に。
これは玄関灯のアクリル製のカバーの溝に入っているネコハグモです。
脚をぴたっとそろえて固まっていることが多くて、頭胸部がなかなか見えないというのも特徴ですね。
オープンな草のてっぺんで、片側が閉鎖されているような状況ではないというところで、糸で草を寄せ集めてその中にこもる、というのは私の見る範囲では珍しいことです。
そういう技もあったのか、と感心しました。
2012.9.12
特別なことはなくって、普通のキバナコスモスの花なのですが・・・。
この写真を撮った時の私の頭の中はというと・・・。
「これ、日時計みたいだなぁ」
と。
日時計は英語だと「sundial」です。
「 dial 」は時計の文字板、目盛り板のことですね。
中央の花の影が、日時計の目盛り板に落ちているような感じがしませんか?
ヒマワリがサンフラワーなら、キバナコスモスはサンダイアルでもいいかもね、と思った次第です。
★ところで「妄想」。
東京スカイツリーの影を追跡して歩く「東京スカイツリー日時計計画」なんてのはダメですかね。
上見て下見て歩いてると交通安全上問題ありかな。
春分の日・スカイツリーを日時計にして楽しもう!というような企画、立ててみませんか!?
春分の日、うちの店の前にスカイツリーのてっぺんの影が落ちてきたら○○時ですよぉ。その時にご来店の方に◎◎のサービスします。
とかね。
2012.9.11
ツユクサがいっぱいきれいな花を咲かせています。
9.22
この写真の方が花の構造が分かりやすい。
http://homepage2.nifty.com/hih/C.communis.htm
ここに、ツユクサの花の構造が詳しく載っています。
ツユクサには3種類のオシベがあるのだそうです。
詳しくは、このサイトをお読みください。
また、「雑草のはなし」田中修 著、中公新書1890 によりますと
この花には、萎れるときにオシベとメシベが寄り添って受粉、受精をするしくみが備わっている。一日花であるから、タネを確実につけるために、ハチやチョウが他の株の花粉を運んできてくれなかった場合の保険をかけているのだ。
とありました。他家受粉を基本としながら、保険として自家受粉もできるという花なのですね。
2012.9.10
ホップに花が咲き始めましたが・・・
ホップは雌雄異株だそうです。
これ、雄花のような気がします。
手でつまんでみましたが。
なんだか花の様子がよく分からない。
オシベしかないのですね、ここには、おそらく。
いろいろ撮ってみましたが、どうも、雌花はないみたい。
いっぱい咲いていますけど、実はならないわけか。
そもそも、今年ここにホップが伸びていることがかなり謎なんです。
以前、何年も前に、ダイニングの窓の外にホップを植えたことはあるのです。
その時は花が咲いた覚えはありません。グリーンカーテンとして最適とはいいかねたので、その年限りでやめたつもりだったのです。
今はその場所に毎年オーシャンブルーが伸びています。
今年のホップは、家の外。以前の場所からは20~30mは離れています。
種を蒔いた覚えなし。
なんでだか、見覚えのある葉っぱの蔓性植物が生えてきちゃった。
ホップだよなぁ。
どうしてここに来たのかが分かっていません。
せっかくだから、雌株くればよかったのにね。
成り行きを見守っています。
2011.9.10
ふだんは、のんびり被写体になってくれるイチモンジセセリですが、たまにフラッシュ光に反応する時があります。
上の写真はランタナの葉にとまっていたイチモンジセセリをフラッシュを使って撮影しようとしたら、光り始めに反応して飛び上がり、空中姿勢が撮影されたものです。首をひねっていますね。
おみごと!
これも空中姿勢が写ってしまいました。
人間的な感覚でいうと、黒くて丸い複眼の{写真上での}下方に口がありそうな気がしませんか?
ところが実際には、まるで触角か何かのように、頭のてっぺんのような場所から出ているのが口吻です。
蜜を吸っている時にフラッシュが光ったものだから、口吻をしまいきれないまま写ってしまったというわけです。
脚の姿も面白いですね。
ランタナの花に口吻を伸ばしているところが撮影できました。
で、パソコン上で見たら、口吻に何か白いものがついていますね。
拡大してみるとどうも、ダニじゃないかな。
これは空中姿勢のショットのアップ。
これは蜜を吸っている時のアップ。
ぶれてしまっていますが、何か脚がある「動物」がくっついています。
こんなところにダニがつくか?
花にいたダニが、たまたま蜜を吸うべく入ってきたチョウの口吻にくっついてしまったのか?
よくわかりませんが、不思議なこともあるものです。
これ、チョウは自力で取り除くことができるんでしょうか?
ちょっと心配ですね。
{人間が取ってあげるというわけにもいかないし。}
2012.9.9
この写真一枚に、多分7匹の幼虫が写っていると思うのですが。
すごいことになってきた。
この幼虫たちの食欲ときたらもう、ものすごいものです。
あきれるほど、むしゃむしゃ食う。
エサの調達に苦労はしますが、嬉しいものです。
このニオイスミレの一鉢を一晩で食べちゃうことも。
「おいしい、おいしい」という声が聞こえてきそう。
こういう「勢い」のなかに、「おいしい」という満足感を聞きとるのは行き過ぎですか?
でもな、やっぱり「おいしい」「まんぞくだ」という「こころ」があるように思うんですよ。
言葉での表現ではなく、生きることの姿そのものがそう語っている。
ツマグロちゃんのいいところは、最初に食べたその「種」のスミレの葉っぱしか食べないというのではなく、いろんな種類のスミレ科の植物の葉なら何でも食べてくれることです。
パンジーだって食べますよ。元気な子たちです。
2012.9.8
初めて見るカメムシですが、何となく「姿」的には見覚えがあるようで、でも色合いとか見慣れない。赤茶色っぽいですね。
調べたらやはり「アカ」という名前がついていました。
ヘリカメムシの姿でもあるわけです。
そうなのか、と納得。
特定の「これ」という植物につくわけではないようです。
http://ujiharao.exblog.jp/4191685/
ここにこのアカヒメヘリカメムシの幼虫の写真があります。かなり「トゲ」っぽい幼虫のようです。まだ見たことはありません。
★台風17号が関東の近くを通過していきました。
読者のみなさんのところでは、被害はなかったでしょうか。心配です。
私の住む東京南部では、風がかなり強かったのですが、雨量は心配したほどではなく、ほっとしました。
★NHKニュースから。
東急 田園都市線など見合わせ(9月30日 20時3分)
台風による強風のため東急電鉄は、田園都市線、大井町線、世田谷線、こどもの国線、目黒線、多摩川線で午後7時16分から全線で運転を見合わせています。
東急線が全線で運転見合わせというのは珍しいです。「災害に強い多摩川線」などといっていますが、そうそう止まる路線ではありません。
家の外からの電車の走行音が聞こえなくなったな、と意識するのは結構むずかしい。
音がしていなかったのが聞こえ始めると、ああ聞えて来た、とは思います。
東急電鉄 全路線で運転再開(9月30日 23時9分)
運転を見合わせていた東急電鉄はすべての路線で午後11時から運転を再開しました。
11時過ぎ、お、多摩川線の電車が走り始めた、というのは気づいていました。音がし始めたから。
また、そのころ、家のそばの高架から、新幹線か横須賀線の電車の「徐行運転音」が聞こえ始めました。音で電車の運行状況が分かる家です。
風が強かったのですね。新幹線、横須賀線、東横線は多摩川などを渡っていきます。川を吹き抜ける風というのは、強烈なものです。そういうのも影響したでしょうね。
★多摩川の水位
国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所のサイトからの引用です。
水防団待機水位 4.50m
氾濫注意水位 6.00m
避難判断水位 7.90m
氾濫危険水位 8.80m
です。
グラフを見ますと、水位はずっと水防団待機水位レベルで遷移したようですね。
水害については今回はあまり心配せずに済みました。
以前の台風では、このサイトのこのグラフを見ていたら、ぐんぐん水位が上がって、高台に避難しなければならないかな、と本気ではらはらしたこともあります。
多摩川の堤防のすぐ外側にある小学校が近くにあります。あの小学校の先生方は、おそらく、多摩川の水位には敏感だろうと、推察します。溢れちゃったらもう、避難ができるような位置ではないからなぁ。
★台風一過
2012.10.1
朝、7時少し前です。
「台風一過、雲ひとつない青空」という題名の写真です。
すごいでしょ。
コンデジの一番広角側で空を撮ってみました。
大学生の頃、「原生花園の青空」という青一色の写真や、「摩周湖の霧」という灰色一面の写真とか撮って楽しみましたっけ。写真屋さんが失敗作だと思って焼きつけてくれないんですよね。「これはちゃんと意図通りに写ってるんですからプリントして下さい」と声を大にして頼みに行くのがまた楽しかったな。
おそらく、多くの方に経験があると思いますが、子どもの頃の私はラジオで台風情報を聞いていましたから(テレビはまだなかった)、てっきり「台風一家」だと思い込んでいましたね。お父さんお母さん子どもたちとそろってやってくるのかな、と。
洞爺丸台風で、借間の壁が一部吹き破られて、恐ろしい思いをしたという記憶があります。
1954年の9月下旬でしたね。母と既に小学校にあがっていた兄が、ベニヤ板を切って懸命に打ちつけていましたっけ。
「一過性」という言葉を知ったのはかなり後のことでした。
「一過性」は英語なら「 transient 」ですね。
この言葉は難しいものな、きっと現在でも多くの子どもたちが困惑しているのではないでしょうか。それもまたよし。
近所で、タマスダレがまとまって咲いていました。
我が家の近辺では木が倒れるとかの被害はなく、植物たちはみな、しなやかにあの暴風をやり過ごしたようですよ。ほっとしました。
被害があわれた方に 心からお見舞い申し上げます。
しなやかに、生活を立て直されますよう。
かかし 白(もう)す。
2012.9.8
フウセンカズラの花をスケールにして大きさを感じて下さい。
スズバチとかのハチだと、花を抱え込むようにしていますが、このアブだと、小さな花の中に頭を突っ込むという状態になります。
いつも思うのですが、フウセンカズラの花は、人の目には小さな白い花ですが、ハチとかアブにはすごく人気があります。チョウでも、シジミチョウなどはきていますが、他のチョウはあまり見かけない。
何か「視覚的」に特定の昆虫にだけ見える色があるのかもしれません。多分「紫外線色」でしょうけれど。ここに蜜があるよ、と宣伝しているのだと思います。
人間の色覚は結構貧弱なものでして、昆虫の見ている色彩世界は想像もつきませんが、多「彩」なもののようです。
2012.9.8
ヒメカメノコテントウです。
小型のテントウムシですが、やはり成虫も幼虫もアブラムシを食べます。
相変わらず、ナナホシテントウは姿を見せません。寂しいな。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/syu_k/koucyu5_1.html
福光村昆虫記のサイトです。
このページの中ほどに、ヒメカメノコテントウの写真がありますが、色が赤いものや、紋が全然違うものなど、多型があるのが分かります。
今回の私の写真は、標準的なスタイルのものです。
2012.9.8
久しぶりに見たオジギソウの花。
この花、大好きです。
ちょいと指先で刺激して、葉を閉じさせてみました。
す~っと順番に閉じていく。
これ、葉の付け根のところの細胞から水が抜けて変形することで閉じているそうです。
★ツマグロヒョウモンの話をしていて、突然オジギソウが出てきたのはどうしてでしょう?
実は、スミレの葉が足りなくなって、2駅ほど先の大規模スーパーのガーデニング・コーナーへスミレ探しに出かけたのです。
ショッピングカートを押しながら、ないなぁ、ないわねぇ、と歩き回っておりましたら、店員さんが、何かお探しですか、と声をかけてくれた。
ん~スミレ科を探して、と私が言っちゃった。
店員さんは、ニオイスミレがいくつか残っているかなぁ、と妻を案内して行った。
私は、このオジギソウが気になって、残ってコンデジで写真を撮っていたのです。
すると、遠くから妻の声が少し聞こえてきた。ツマグロヒョウモン・・・。
あ、ばれちゃったのか。まずかったかなぁ。スミレ科なんて言わなきゃよかったかなぁ。
残っていたニオイスミレの鉢を全部(といっても9個くらい)買い占めてしまいました。
花屋さんに虫のエサの葉を買いに来るなんて、申し訳ないことです。
と謝りましたところ
いやいや、結構なことです。
と全然気にしていない。それどころか喜んで下さる。
どうも、この店員さん、退職後のパート勤務でここにいらっしゃるらしいと拝察しましたが、もともとが、農林関係か環境関係のお仕事をなさっていらっしゃったよう。プロです。
で、個人的には、「虫屋」さんでいらっしゃいました。
私共はひそかな「虫飼い夫婦」ですが、この方はその方面では「かなり有名なマニア」でらっしゃるようで。
はぁ、恐れ入りました。
アゲハやクロアゲハ、ナガサキアゲハのためにミカンやキンカンを植え、アオスジアゲハのためにクスノキを、ツマグロヒョウモンのためにスミレを、ルリタテハのためにホトトギスを、オオスカシバにヒメクチナシ・・・などという話をしたら大いに喜んでいただきました。
今、セスジスズメとビロードスズメの幼虫もいるんですよ。と言いましたら
それはいい、スズメガはいい、スズメガはいい、と大喜びしていらっしゃいました。
巨大なヘビ型幼虫など、詳しくご存知の様子。
不思議な出会いをしてしまった。
なにか、虫屋は虫屋のにおい、でもするのでしょうかねぇ。
申し訳ないので、園芸用の土を一袋追加して買って、帰宅。
9.9
そのニオイスミレの写真を撮り忘れていたので、9日に撮影。
この一鉢を一晩で食べてしまうんですよ~。
スミレの生えている場所、何カ所かを知っていますので、それも採集してきて与えています。
今いる幼虫は何とかなりそうですが、まだこれからもツマグロヒョウモンは来そうな気配ですから、パンジーとか、なにか、スミレ科を蓄えておかなければいけないねぇ、と妻と二人で話をしています。
http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-nioi-sumire_large.html
ここに、ニオイスミレのよい写真があります。
「学名:Viola odorata 」だそうで、「odor」は英語で「におい、芳香」ですから、その語源のラテン語なのかな。そのまま「ニオイ・スミレ」なのですね。
ツマグロヒョウモンが食べた後、復活できたら花を咲かせてみたいものです。
どうなることでしょう。
花の店に来て、虫のエサを購入するのはやっぱり少し申し訳ない。
罪滅ぼしに、園芸用の土を一袋一緒に買いました。
そういえば、以前、プランターや土を買いこんだときに、「何を植えるんですか」と聞かれて妻が「レンゲソウ」と答えて、一瞬、がくっとなった店員さんがいたっけ。たしかあの時の人と、今回の人と、同一人物の気がする。不思議な夫婦だなぁ、と思われているでしょうね。
ども。一段落つきましたので、再開します。お待たせしたというほどのこともないでしょうけれど、またお楽しみください。
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2012.9.7
雨も降らず、暑い日々が続く9月の初め。
少しは暑さがおさまってくる夕方、妻は毎日鉢植えなどに水やりに出ます。
で、虫がいると、ひょいとつまんで連れてくる。
見たことがあるようなバッタ、といって連れてきたのがコレ。
確かに、見覚えのあるような顔。
大雑把にいえばキリギリス科の姿です。
終齢幼虫ですね。翅がまだ完成していません。
なんだっけなぁ。この顔見覚えあるなぁ。
ふだんは撮れないアングルですので、せっかくですから腹側を一枚。
さて、ササキリ、ヤブキリ・・・なんだっけ。
で、一応の到達点はウスイロササキリではないか。
成虫になれば、もう少し分かりやすくなりそうな気もしますが。
捕まえた場所に放してもらいました。
大人になったらもう一回捕まってくれると嬉しいんだがなぁ。無理だろな。
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