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2012年8月20日 (月)

チョウの吸水行動

★8月19日のデジタル朝日の記事。

雄チョウが尿に集まる理由は… 広大教授ら習性の謎解明
 雄のチョウが家畜や人の尿などでできた水たまりに集まる不思議な習性は、子孫繁栄のための行動であることを広島大の本田計一名誉教授(化学生態学)らのグループが突き止めた。尿に含まれるアンモニアを、雌を追いかけるのに欠かせない筋肉や精子などをつくる原料にしていた
 羽化間もない主に雄のチョウやガは、水たまりに集まって、長いときは数十分間にわたって「吸水行動」をとることが知られている。尿を出しながら吸水する種類もいるため、水分に含まれる何らかの栄養素を取り込もうとしていると考えられてきた。
 研究グループは、吸水行動を頻繁に行う琉球諸島にすむシロオビアゲハを選んで、アンモニアを加えた砂糖水を、羽化翌日から5日間与えた。その後、目印をつけておいたアンモニア中の窒素が体のどの組織になっているかを解剖して調べた。
 その結果、体内でアンモニアからアミノ酸が合成され、胸の筋肉組織や精子がつくられていることが分かった。砂糖水だけを与えた個体群に比べて、精子の数は3割ほど多くなっていた。ほかのチョウでも同様の合成を行っている可能性があるという。
 実験に当たった生物圏科学研究科大学院生の高瀬浩行さんは「繁殖の成功度を高めるために積極的にアンモニアを取り入れているのではないか。チョウの飼育、絶滅危惧種の保全にも役立てられるかもしれない」と話している。
 研究結果は、独科学誌に掲載された。

なるほど。吸水行動自体は昔から知られています。私も見たことがあります。
現在のように「きびしくない」時代、未舗装路で立ちションなどすると、チョウがやってくることもありました。

これまで、体温調節のためだ、という説と、ナトリウムイオンの補給ではないか、という説があったことを知っています。

窒素だったんですね。
「目印をつけておいた」というのは同位体のことだと思います。
通常、自然に存在する窒素は99.636%が質量数14の窒素で、0.364%が質量数15の窒素です。
この質量数15の窒素の含有量を増やしておくのか。
あるいは、チッソには質量数12の放射性同位体があるので、これで標識したか。
ただ、半減期が9.965分と短いので、ちょっと無理かもしれない。
あるいは、アンモニア(NH)の水素にトリチウムを入れておくとかの方法もありかな。
ちゃんと書かれていないので、よくわかりません。

前の記事で、スズバチが蜜を吸っていましたが、それはそのハチの活動用のエネルギー源でしょう。糖がほとんどで、たんぱく質(窒素)はほとんど入っていない。

精子を作るには、核酸を大量に作る必要がありますが、核酸には窒素が必要。
それを補給するんですね。

肉食性の昆虫だと、食料から、たんぱく質が得られますから、アンモニアを必要とはしないのでしょう。
チョウの口では、液体を吸うしか栄養摂取の方法がないから、窒素分が必要な場合、他の動物の排泄物などからの摂取が必要になるのでしょうね。

活動するだけなら糖の摂取だけでよいでしょうが、精子を作るのは大変なのですね。
メスはどうなんだろう、卵に与える栄養分を大量に必要としているはず。それは羽化時にもっているのかな。窒素は羽化時に持っていて、糖を補給すれば卵が作れるのかな。

詳しく知りたいですね。

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