音楽昔話
★2012年6月28日付で、「ザ・ピーナッツ」の伊藤エミさんが亡くなられたことが報ぜられました。
白黒テレビで、シャボン玉ホリデーやザ・ヒットパレードを見ていた世代ですから、思い出話を始めてしまったら尽きません。{一つだけ。「振り向かないで」を聞いて、どきどきしていた少年でした。ガキが色気づいてきたころです。}
私共、団塊の世代が、フォークだ、グループ・サウンズだといって騒ぎだす、そのはるか前を先行していって、日本の歌の世界に与えた影響は測り知れません。
合掌、瞑目。
★少しずらしたところで思い出話。
報道に「恋のバカンス」のシングルジャケット写真がありました。
眺めていたら、
HIGH FIDELITY
45 r.p.m.
という印刷が目に入りました。
ひょっとして、今の若い世代の方々には何のことか通用しないのかもしれない、と思いました。
1:古いところで、ハンドルを回してゼンマイを巻き、金属製の針をレコードに置いて、針の振動を振動板で聞くという、メカニカルな蓄音器。
私それを知っている世代です。
ゼンマイがほどけてくると、回転数が落ちるので、あわててハンドルを回してゼンマイをまた巻くのですね。信じられないでしょ。
2:電気式になって、電気蓄音機=電蓄がでました。
ゼンマイを巻かなくてよくなりました。
レコードの回転数は78回転です。
3:ステレオの概念が出てきました。
試聴用に、蒸気機関車が右から走ってきて左へ走り去るレコードがありました。
本当に「立体的」なんだ!と感動したものです。
NHKが第1放送と第2放送のそれぞれに左トラック、右トラックの音を流して、2台の受信器でそれぞれを受信してステレオとして聞く、という時期が短かったけど、ありましたね。
4:テープレコーダーもモノラル・ワントラックから、モノラルの往復2トラック、ステレオ2トラック、往復4トラック、と進化していったんですよ。オープンリールでね。カセットテープが出た時は感動でした。
5:HIGH FIDELITYというのは「ハイファイ」という略語で広がりました。
原音への忠実度が高い、という意味です。
今じゃ「なにそれ、ワイファイじゃないの」と言われそうですね。
6:レコード・プレイヤーは78回転、45回転、33と(1/3)回転の3種類のスピードが使い分けられるのが普通でした。
ここでの回転数は「1分あたり」の回転数ですから「rotation per minute」で「r.p.m.」です。
長時間録音ができるので「LP」(Long Play)でした。
中学高校時代に小遣い貯めて買ってくるのは、このLP。高かったなぁ。
7:そのうちCDが出始めたんです。
デジタル技術ですね。
で、なんだか、デジタルは味気ない、アナログがいい、LPレコードの音質は最高だ、とおっしゃる方もいるんですが、強く反論もしませんが、私個人はちょと違う。
レコードですと、どうしても針が溝をこする「擦過音」が入るな、と聞いていました。CDにはメカニカルな接触がない。ですから、音の透明感は圧倒的にCDの方がいい、と感じたものでした。
8:FM放送も音の透明感が高くて感動しましたね。
東京では、NHKとFM東海(今の東京FM)の2局の時代が長かった。
FMからエアチェックで、オープンリールのテープレコーダーに録音して楽しみました。
その前は中学生のころ、ラジオのスピーカーのところからハンダづけで音声電流を取って、オープンリールに録音し、中波でモノラルで、エアチェックしてました。
J-WAVEという局が現れたときはビックリでした。一日中のように音楽をかけ流してくれて、なんという「気持ちよい」局だろう、すごい、と感動したものです。
(最近は、FM局が増えた割に、個性がなくなった。グルメ情報なんかが多くなって、「耳で聞くものに、食い物の話流してどうすんだ!」と怒っております。)
★左耳の聴力が落ちてしまって、ヘッドフォンで音楽を聞くことはなくなりました。
目的の音だけを聞き取る能力もほとんどなくなった。
ですから、少し離れたところから、「まとまって」とんでくる音楽を全体として聞くしかない。
ま、それでも、ジャズなどのライブは録画して楽しんでいますが。
★いやあ、ばかばかしいお話をしてしまった。
笑って読み飛ばして下さい。
ごめんなさい。
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