白と黒:2
★反射することが基本性能である「鏡」を使って、「黒」を作ってみましょう。
6.22
ノートパソコンのキーボードに鏡を乗せて撮影。
フラッシュを使っています。
キーボードはちゃんと写っています。キーボードは表面で乱反射しますので、カメラに光がかえってきます。
鏡に当たったフラッシュの光は反射して液晶画面を照らし、画面から乱反射して散乱。
カメラの側にはほとんどかえって来なかったので、「黒」く写っています。
よく見て頂くと、液晶画面のOFFICE IMEのバーがかすかに写っています。
画面の発光はf10の絞りには暗すぎるんですね。
上で使ったのと同じ鏡を2枚、V字型にして、上下を左手の指で挟んで、右手でカメラ撮影。
鏡の縁はピンボケ状態で両側に写っています。
その向こうにキーボードが見えます。
黒い部分の真ん中に一本線が見えるのは鏡の合わせ目。
ここを紙で覆えば全くの黒にできますが、そこまですることもないだろう、と。
で、この鏡のV字型に正面からフラッシュをたいての撮影です。
フラッシュの光は、2枚の鏡に反射しながら中へ進んでいきます。
反射する度に減衰していきます。
で、かえってくることができない。
{かすかに光の点が見えるのは、鏡筒部分の反射像です}
以前、「理科おじさんの部屋」で描いた図です。反射角なんかいいかげんなのですが、こんな感じ、というイメージをつかんでください。
★参考↓
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/11th/sci_11.htm
シャボン玉の黒い膜の話がちょこっと載っています。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/39th/sci_39.htm
「暗い水」の観察
★
↓以前、理科おじさんの部屋でやった、ナイフの替刃が黒く見える話。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/6th/sci_6.htm
今回、新たに撮ってみました。
6.22
角度をうまく設定して、各々の刃は、銀灰色の金属であることをまず確かめました。
黒いコーティングがあるとか、そういうことはありません。
10枚くらいの替刃がピタッと並んで包まれていたものです。
少し斜めからフラッシュを光らせて撮影。
側面は銀灰色で、折るための筋が入っています。
ところが、刃が並んだ部分は真っ黒。
入射した光が行きっぱなしでかえってこないからです。
真正面から撮ってみました。
かすかに刃の並びが分かりますが、ほぼ真っ黒け。
入射していってかえってこないということの「すごさ」が実感できる写真です。
★身の回りの「白と黒」について、この「光がかえってくるか否か」という基準で見直してみてください。面白いと思いますよ。
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