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2012年6月27日 (水)

名称と元素記号決定!二つの新元素

★私が定期購読している化学雑誌「化学」(化学同人刊)の2012年7月号に
「名称と元素記号決定!二つの新元素」
という記事が載りました。著者は桜井弘さんです。
記事全文は化学同人のサイトで、電子ブックの形で読めます。
http://www.kagakudojin.co.jp/book/b102650.html
ここでは、ポイントだけかいつまんでお伝えします。

日本化学会のサイトによりますと
http://www.chemistry.or.jp/international/elements114-116.html

114番元素Fleroviumおよび116番元素Livermoriumの日本語名称が決まりました

日本化学会 命名法専門委員会
 国際純正・応用化学連合(IUPAC)は114番元素をflerovium(元素記号Fl)および116番元素をlivermorium(元素記号Lv)と決定し、2012年5月30日に発表しました。
これを受けて日本化学会命名法専門委員会は114番元素および116番元素の日本語名称をそれぞれフレロビウムおよびリバモリウムとすることを決定しましたので、お知らせいたします。

114番元素(ウンウンクアジウム:Uuq)は、Flerovium;Fl       で フレロビウム
116番元素(ウンウンヘキシウム:Uuh)は、Livermorium;Lv  で リバモリウム

ということになりました。名前が決まってよかったですね。

日本語名称というのも、約束事として決めておかないと、FやVの発音をどうするかなどで、表記が揺らぎかねませんので、日本化学会で決めるわけです。
フレロヴィウムとかリヴァモリウムを排除するわけですね。
最近はもうないですが、フレロビュームみたいな表記も排除です。(昔、アルミニュームといいましたけど、あれはもう通用しません)

フレロビウムは、ロシアの核物理学者G.N.Flerov にちなんだ名称です。
リバモリウムは、アメリカのローレンス・リバモア国立研究所(Lowrence Livermore National Laboratory)にちなんだ名称です。

★フレロビウムは、1998年にサイクロトロンを使って、カルシウムとプルトニウムを衝突させて質量数289の114番原子を1原子合成したのが最初だそうです。
Fl1_4

その後、質量数287、286、288の114番原子が合成されました。

質量数287の114番原子がα崩壊するとCn(コペルニシウム)ができ、Cnは既に存在が確定しているので、114番元素の存在が認定された、ということです。
Fl2_2

★リバモリウムは、2000年にカルシウムとキュリウムを加速、衝突させて116番として初めて1原子が合成されました。
Lv1_2

ここでも、質量数291の116番原子が2回α崩壊を繰り返すとCnにたどりつくのですね。
Lv2_4  
これによって、116番元素の存在が認定されました。


P_table
「白」周期表のようなものをささっと書いてみました。
Flは14族ですから、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛と同族ですね。
Lvは16族ですから、酸素、イオウ、セレン、テルル、ポロニウムと同族です。

高校化学では、縦の同じ属の元素は、性質が似ている、と習うはずですが、さて、FlやLvはどうなのでしょうね。

「物質の性質」というのは、まず「物質」がなくっちゃなりません。
物質というのは、6×10^23というような、6の後に0が23個もつくような桁の数の集まりとして普通の化学では扱います。モルというスケールですね。
もちろん、ナノモル、ピコモルといったスケールの化学はあります。
ピコでも、10^(-9)ですから、ピコモルの原子数はまだ10^14個の桁ですね。

FlもLvも、現在まで、「数えることができる」くらいの個数しか存在したことがありません。
しかも、生成してすぐ変化してなくなる。
これではFlやLvの「単体」とか「化合物」など出来そうにないですね。
とすると、FlやLvの「化学的性質」は決められないのでしょうか。

最近「1原子化学」ともいうべき「わざ」が生まれつつあります。
原子が生まれて消えるまでの間に、その化学的性質を調べようというのです。
そのうち、その成果が一般に紹介される日が来るかもしれません。

元素名もね、私が中学生のころは103番は「Lw」と提案されていましたが、高校生になる頃でしたか「Lr」に決まった。その後、長く最後の元素だったのです。
その後、アクチノイドから出て、第7周期が発見されていきましたので、それらの名前や元素記号など、自分で学んだのです。

教師は自分が学んだことを生徒に対して再生産的に教えていたのでは通用しないんです。
科学の世界は日々変化していきますのでね。
学ばざるものは教師たりえません。

さて、いつの日か、118番を過ぎて、第8周期に入る日が来るのでしょうか。
その日まで生きているかどうか、わかりませんねぇ。
楽しみです。

{舞台裏}
元素記号の左下と左上に数字を書くのがつらかった。
右肩や右下につけることのできるソフトはあるのですが、左はねぇ。
エクセルで、縦に3つのセルを結合してそこに元素記号を書いて、フォントを大きくする。
で、左上のセルと左下のセルに数字を書いて、右寄せにして、なんとか、カッコつけたのですが、いかがでしょう。様になりましたでしょうか。

{追記}
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-3bcc.html
2012年5月 7日 (月)
ウンウンセプチウムの話があります。どうぞ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%A8%E6%9C%9F%E8%A1%A8
周期表です。参考にしてください。

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