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2012年6月27日 (水)

アゲハ羽化

0610_4ageha1 2012.6.10
アゲハが羽化。
まだ、お腹がぷっくりしていて、体液を絞り切っていませんね。
0610_4ageha2
飛び立つ直前。
アゲハはこうやって翅を開いて見せてくれます。
アオスジアゲハは翅を開いてくれることはほとんどない。
チョウによって、行動が違うものです。
悠然と翅を動かして、やおら、飛び立ちます
0610_4ageha3
高く舞い上がって、木の上にちょっととまって
そして去っていきました。

★朝日歌壇から
雨やめばみかん若葉に揚羽きて卵産みゆく一葉に一つ:(三次市)錦 武志

おみごとです。
詳細な観察眼。
アゲハの前脚には「味覚器」があって、葉を叩いて微小な傷をつけ、そこから立ち上る物質を感じ取って、柑橘類の葉であることを確認して産卵します。
この説明は、間違ってはいません。
でもね、確実に、若い軟らかい葉に産卵しますよ。
葉が含む物質で産卵行動がひきおこされるのでしょうが、大きくて硬い葉と、若く軟らかい葉を識別していることもまた確かです。
アオスジアゲハも、やはりクスノキの柔らかい新芽に産卵します。
卵から孵化した幼虫の最初の食べ物は自分が入っていた卵の殻。
そして、つぎに、お母さんが選んでくれたやわらかい葉なんですね。
昆虫の行動ですが、細やかなものですよ。

カメムシなどのように、まとめて産卵はしません。
一枚の葉に一つの卵。
見ていると、腹をぐっと曲げて産卵行動をしているのがわかります。
一か所で一回。
食物を十分に供給するためでしょうか。
あるいは、寄生者に狙われても、全部共倒れにならないための方策でしょうか。

昆虫の世界は奥が深い。

それに立ち会うのは、無上の喜び、ですね。

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