ニューム
2012.1.26
これ昔からある看板なんです。
で、見るたびに、記念に写真をとらなくっちゃ、と思いつつ何十年も経ってしまって。
雨・風で消えちゃった、残念なことをした、でももう化学教師じゃないからいいかぁ、と思っていました。
たまたま今回、近くへ行ってみたら、残ってますね。
「ニューム」
これ見て何だか分かりますか?
現在の言い方ですと「アルミニウム」のことです。
英語でも公式的には aluminium ですが、口語的あるいはアメリカ英語的には aluminum でしょうか。
元素の名前の語尾の-niumを「ニウム」とすることが日本化学会で決まっていて、それが普及して、現在は誰もがアルミニウムと言っていますが、昔はアルミニュームとよくいいました。{ウラニューム、マグネシュームなどとも言いましたね。}
で、それが略された俗語が「ニューム」なんですね。
単にニュームといったらアルミニウムを指していました。
現在では想像もつかないと思いますが私が小学校に上がる前の頃でしたか。
川底を大きなザルのようなものでさらっているおじさんがいました。
親にあれは何をしているのか?と聞いたら、川ざらいといって、川底に沈んだ銅線やアルミ片を掬って、売ると儲けになるのだ、と教わりました。
まだ戦後が色濃く残っていた時代ですね。
で、冒頭の写真。
古くからの商店なのでしょう。銅やアルミを買い取っていたのだと思われます。
こんなことを知っていますから、高校化学の導入で元素名の話や由来など、生徒の関心を惹く話として有効なんですね。
もう教師じゃないから忘れちゃったっていいんですけどね、
★別件
戦争があると資源が枯渇することがあります。
ベトナム戦争当時、銀が不足しましてね、そのため、高校化学では欠かせない硝酸銀が猛烈な高値になってしまったことがあるのです。
でも硝酸銀は必要。
で、硝酸を入れた水槽を用意しておいて、そこに不要になった写真フィルムをどんどん放りこむんですね。そうすると銀が溶け出るので、それを回収して使ったこともあるんですよ。
★もっと別件。
川ざらい、が行われていたような時代。公園などで「モク拾い」のおじさんがいました。
木の棒の先に細い釘かなんかをつけて、落ちている煙草の吸殻を刺して拾って袋に入れて集めるんですね。いちいち腰を曲げなくても吸殻が拾えるわけです。
で、その吸殻をほぐして、薄い紙で巻いて、たばことして吸っていたわけです。
「モク拾い」って知ってました?
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