セグロアシナガバチ:2
2011.11.21
葉の上で身づくろいを始めたので、かなり近づくことができました。
両方の前脚で両方の触角を同時に撫でおろした瞬間です。
わぁ、すごい。
何か用か?という雰囲気だなぁ。貫禄だなぁ。
すごいですね、全身花粉まみれ。
イモムシを狩って肉団子にっしてしまうあの激しさから思うと、穏やかな姿です。
それにしても、アシナガバチが後脚の一部を失うというのはどういう事態だったのでしょうね?
クモ?鳥?
★「能面のよう」という言葉があって、「無表情」の意味ですが、それは「もの」としての「能面」は固定されていて、表情がないということですよね。
でも、能舞台という演劇空間で、演者が面をつけて演じる時、能面は時々刻々と表情を変えていきますよね。演者と観劇者の相互作用の中で「表情」が生み出されるのですね。
昆虫の顔には人間のような表情筋はありません。「能面のよう」です。
でも、昆虫は生きているのであり、アシナガバチの夏の狩りの場における獰猛な姿、今、晩秋になってやっと蜜を見つけて吸う姿、それを見る私。そういう、私と虫の相互関係の中で、セグロアシナガバチに表情があると感じるのはおかしいですか?
夏の猛々しい目つきが消え、透徹したまなざしに変化したと感じました。
敢えて言えば、セグロアシナガバチは「般若」でしょうか。
はんにゃ【般若】
(梵語の音写語。智慧・慧と訳す)
①〔仏〕
(ア)真理を認識し、悟りを開くはたらき。最高の智慧。仏智。三学・六波羅蜜の一。
(イ)大般若経の略。
②能面の一。面打ち般若坊の始めた型の鬼女の面。角があり、妬みや苦しみ、怒りをたたえる。般若面。
②の意味で、肉食動物としての激しい生き方をする般若=セグロアシナガバチから、今、①の意味で、いのちの真理をつげる般若=セグロアシナガバチになったような気もするんですよ。
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