衝撃波
2011.11.22
これは朝日新聞の読者投稿欄の面に掲載された写真を加工したものです。
オリジナルをそのまま使っては著作権上問題があるでしょうから、こんな感じの写真だった、ということがやっと分かる程度にまで、色をなくし、縮めてしまいました。
水鳥が飛び立つ際に、水面を脚で叩きながら助走していった跡が見えます。
「教師眼」が動いてしまいました。
これ、物理教師だった時なら、絶対教材に使ってます。
移動しながら(速度V)時間的に等間隔に水面をたたく。
移動速度Vが、水の表面の波の広がる速さvより速いので、波紋の外側をつなぐ線が「尖った三角形」になります。これが衝撃波の生じる原理の説明図になっているのです。
いい加減な図なので、線がずれてたりしますがご容赦ください。
話を単純化して。
1秒間で、点Oから物体が速度Vm/sで点Aまで進みました。
ですから、AOはVという長さになります。
同じ1秒間に、速度vm/sの波はBまで広がりました。
ですから、BOはvという長さになります。
そうすると
sinθ=v/V
となるわけですね。
Vがvより非常に大きいと、θが小さくなるわけです。
Vとvが等しかったら、θ=90度になってしまって、いわゆる「音速の壁」みたいな状態になるわけです。
こんな話をする時の絶好の教材になりますね。
まだ、教師眼が抜けないなぁ。
もうこんな話をすることはないのになぁ。
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