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2011年11月28日 (月)

鉄パイプが落下

★建設中の超高層ビルから鉄パイプが落下するという事故がありました。その記事です

建設中の超高層ビルから鉄パイプ落下 大阪・天王寺(朝日新聞 2011年11月24日)
 24日午前7時ごろ、大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目の近鉄百貨店「Hoop」1階広場に鉄パイプ(直径約5センチ、長さ5.3メートル、重さ14.5キロ)1本と接合部品(重さ0.5キロ)1個が落ちているのを警備員が見つけた。北西に約30メートル離れた場所で建設中のビルの19階部分(高さ97メートル)から落下したとみられる。広場は営業時間外で閉鎖されており、けが人はなかった。
 ・・・(中略)・・・
 パイプは飛散防止用のネットを固定するためビルの外周に組まれたもので、竹中工務店は「強風で揺れて接合部品が外れた可能性がある。落下防止対策を徹底したい」としている。

怖いですねぇ。一体どのくらいの速さで落ちてくるのでしょう?

y=(1/2)・g・t・t     ・・・①
v=g・t                     ・・・②

①式からtを求めて、②式に代入すると
   v=√(2・g・y)
となります。
g=9.8(m/(s・s))
y=97(m)
で電卓を叩くと
v=43.6m/s
となりました。


ついでに、単位を見ると
(m/(s・s))×(m)→(m・m)/(s・s)
これの平方根ですから、(m/s)となり、ちゃんと速さの単位になっていますね。
計算の正しさを単位でチェックする方法です。

秒速の値に3.6をかけると時速の値になります。
43.6×3.6=157km/h
ですね。
すごいですね。高速道路でだって、普通あまり出さないスピードです。見つかったらつかまるゾ。
空気抵抗は無視しても大差ないでしょう。途中何かにぶつかったら速度は多少落ちるかもしれませんが、こういう見積りの時は無視。
こんなスピードで14.5kgの物体が落ちてきて当たったら、これは死にますね。怖い。
そんな物を落っことさないでくださいヨ、頼むから。

★単なる見積りですから、g=10、y=100でやってみると
v=√(2000)=44.7m/s
44.7m/s→161km/h

「時速160km」なんだ!こわいなぁ、という話には充分ですね。
どうせ空気抵抗を無視したり、大ざっぱな見積もりなので、重力加速度なんか「10」で充分です。{ジュウ力加速度はジュウ(10)と覚えておけば充分です。}
そんな数値の細かさより、必要とあらば計算できるというセンスの方が大切ですね。

★物体が地面に当たって停止するまでに、どのくらいの時間を要するのかよく分かりませんが。
もし0.1秒で停止したら。(これだと結構「ゆっくり停止」のような気もするけど。)
大雑把にいって、600kg重を越える力がかかりますよ。

(15kg×44m/s)/(0.1s)=6600N→660kg重
停止までの時間が長ければ力は小さくて済むし、もっと短い時間で停止するのなら大きな力が必要になります。


この計算には「運動量の変化は力積に等しい」という高校物理でやる概念を使っています。
これは別のいい方をすると「物体に力をくわえる時、力の効果は運動量の変化として現れる」といってもいいです。あるいは、運動の第2法則「F=ma」の別な表現形と見てもいいです。

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