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昨日、フチベニベンケイの葉でのササグモの話を書きました。
8月16日に出のうして、その時母グモは子を見守っているようでした。
8月18日にアリグモの襲撃があったのでした。その時母グモは死んでいました。
ブログ用の写真をストックしてあるフォルダを見たら、8月17日の写真というのが残っていましたのでお目にかけます。
2011.8.17
これです。
この時もう母グモは死んでいますね。
そうだったんだ。
母グモの保護がなくなっているところへヤガタアリグモが襲撃をかけたのですね。
母グモが生きていたら闘ったのでしょうけれどね。
子グモの出のうが母グモの寿命ギリギリだったとは。
卵のうを守っている間獲物をとらえるということもなかったように思います。
「卵のうを守る」という「意志」のようなものを感じますね。
出のうを見届けて安心して気力が切れた、というように感じられてしまいます。
クモに意志や気力を感じ取るのは行き過ぎかなぁ。
でも何だかそんな気がして。
ちょっぴり、つらいや。せつない。
2011.8.17
コクロヒメテントウの幼虫がアブラムシを食べています。
クサカゲロウの幼虫はアブラムシの食べ殻を背負っていましたが、コクロヒメテントウの幼虫の白いもじゃもじゃは自分自身の分泌物のようです。
「幼虫図鑑」では
カイガラムシのように見えるが,白いのは分泌した蝋物質で,アリに対して「私はカイガラムシです」と偽装しているのだそうです。蝋物質を取ると緑っぽい色をしているそうですが,かわいそうで確かめられませんね。
とあります。愛があふれてますね。
ここで見えるのは頭です、アブラムシではありません。
あちこちにいました。
で
そばで仲間が襲われているのに、近くのアブラムシは全然気づかないんですね。
私ら哺乳類の「常識」としては、仲間が襲われれば警戒信号が発されるんですけどね。
昆虫の世界を見ていると、なんだか歯がゆくなることがよくあるんですよ。
おい、いいのかよ、と声をかけたくなる。
2011.8.15
コフキコガネがクルミの葉を食べていました。
食事中を見るのは初めてかもしれない。
口(顎)が左右に開閉するのですから、やっぱりこういう向きが食べやすいですよね。
穴をあけるなんて作業はどうやるのか、削る、のだろうなぁ。でもきっと大変。
夢中です。
まぁ、いいさ。
蛇足ですが、いつも言うように、私たち脊椎動物の口は左右ではなく体軸方向に動きますね。
金魚のパクパクをみれば、ああ魚類は仲間なんだなぁ、とわかります。
カエルでもヘビでも、トカゲでも、ワニでも、猫や犬でも、みんな同じでしょ。
昆虫たち無脊椎動物は別の柱なんですね。
私たちの耳の耳小骨は鰓の名残なんですよ。
魚の鰓の弓状の部分を鰓弓といいますが、魚の先祖の鰓弓が魚では鰓に、私たちの方では耳小骨になったのです。
魚を食べる時は、そんなことも思い出しながら、脊椎動物の「思い出」を語り合って下さい。
2011.8.15
目の前の木でミンミンゼミが鳴き始めました。
耳がギンギンしてくるような音量です。
先日、コオロギの耳は音を出す瞬間に感度を落としている、というような話をしましたが、セミの場合はどうなのでしょうね。
メスはオスの鳴き声を聞かねばならないのですから必ず聴覚器がある。
セミの腹側を見ると腹弁という「フタ」のようなものがありますね。オスは大きくてメスは小さい。あの腹弁の奥にどうも聴覚器があるようなのですが・・・。
まぁ、メスは聞くだけでいいけれど。
オスはどうしてるんでしょうねぇ。
コオロギやスズムシの比ではない大音声で鳴いていて、自分の声は聞こえているのでしょうか?
オスの場合、腹弁のあたりから鳴き声が響き渡ってきますから、まともに聴覚器が働いたら、いくらなんでもおかしくなりそうですが。
よくわからないのでした。
2011.8.18
あぁ~っ。
ヤガタアリグモがササグモの卵のうに覆いかぶさっています。
やられたか。
アリグモの後ろに重なっているのはやられた子グモではありません、念の為。
これは脱け殻。
でもなぁ、この写真の時点で、口のあたりに見えるのは餌食になった子グモでしょうね。
何匹かはやられてしまった。
右下は母グモですね。
子グモが出のうして間もなく寿命が尽きて、ヤガタアリグモの襲撃を防げなかったのか。
生きてはいたけれど衰えてしまっていて、ヤガタアリグモにやられてしまったのか。
いずれにせよ、この写真の時点では既に死んでいます。
脚を体の中央に折り曲げてしまっていますよね、これは死んでしまった時の姿勢です。
ヤガタアリグモの下の方には、元気だよ、っという子グモたちもいました。
この大きさだと運動能力はありますから、逃げられるでしょう、多分。
餌食になったのと逃げのびたのと、どっちがどのくらいか分かりませんが、生きのびて成長するのもちゃんといます。
矢印で指しているのは脱け殻です。クモの脱け殻って、独特な姿をしています。
頭胸部の上半分がそぎ落とされたような形になっているものが多いようです。
しっかしなぁ、さすがに、驚きました。子グモの敵としてクモもいるとは。
それでももちろん、全滅ということはないのです。
頑張れよ~。
2011.8.14
足元の草の向こうにカナヘビがいました。まだ幼体です。
指先がヤモリとは全然違いますね。
鮮明ではないのですけれど、後から写真を見たら、「第3の目」の場所が見えます。
白い矢印で指しておきました。
今年、カナヘビで第3の目が見られるということを知ったのはすごい勉強でした。
知らなかったことを知ることができる、というのは純粋な喜びですね。
63歳にもなって、それが何の役に立つの?と問われれば、一切何の役にも立ちません、と答えます。
役に立たないことこそ面白いのです。
役に立つことなんてその場限りで面白くもない。
きっとね、私は死の床で、カナヘビの第3の目を見たのはうれしかったなぁ、なんて呟くんですよ、そういう爺さんです。
2011.8.13
結構大型のハエです。
ニクバエとかではないと思う。
ヤドリバエの仲間ではないかと思いますが、確定できません。
翅を透かして見える平均棍がすごく大きい。うちわみたいですね。
アゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、ツマグロヒョウモンなどチョウの飼育が好きな私共としては「にっくき かたき」なんですけどね。
新芽に産卵された卵を採り入れて飼育するのが寄生を避けるまずは第一歩。
それでも、葉に産み付けられたハエの卵を幼虫が食べてしまって寄生されることもあります。
屋外で見つける幼虫は、かなりの高率で寄生されています。
でも、それでバランスがとれるようにチョウの産卵数も決まっているのでしょうから、生態系そのものに影響は出ないのでしょう。
寄生バエ・ハチだって、寄主の幼虫もろとも鳥に食べられてしまったり、そうそう高い率で成虫になれるわけではない。
自然界では「一方的な出来事」というのはなかなか起こらないものなのです。
害虫退治に天敵を、という話もありますが、天敵を使っても「殲滅」はできませんよ。
殲滅しようとするのはヒトだけです。
自然のバランスを逸脱した生物ですね、ヒトって。
2011.8.13
キンカンの木にハラビロカマキリがいました。
悠然たる風格ですね。
何か用か?と問われました。
いえ、用というほどのものではありません、とへりくだりたくなりますね。
複眼の中の黒い点、偽瞳孔といって、こちらを向いている個眼が光を吸収するので黒く見え、こちらを見ているように感じられるものです。
これが、なんとも、擬人化したくなる風情なんだよなぁ。
横から撮ってもこっちを見てる
後ろから撮ってもこっちを見てますね。
いやあ、久しぶりにオオカマキリを飼いたくなりますねぇ。
肉食性の昆虫って、残酷だとか言って、嫌われがちなんですが、人間の無残なほどの冷酷さに比べれば何のことはない。生きるために食べる、それだけですもの。
腹がいっぱいのときはエサに入れてやったオンブバッタをカマで、邪魔だっと弾き飛ばしてしまうこともあるんですよ。
それと、交尾中にメスがオスを共食いするとかいって不快がられますが、あれもほとんどウソ。
元気なうちは、交尾が済むとオスはメスから飛び降ります。まずつかまったりしません。
秋も深まって動きが鈍くなったらそういうこともあるのかもしれませんけどね。
我が家で6年間飼育していてオスがメスに食べられたことなんて1回もないのです。
大きな空の水槽に足場として枝を入れ、天井は足場になるように板で蓋をします。
オスを先に入れて落ち着かせておいて、後からメスを入れます。すると、オスはすでに落ち着いていますからメスを認識してそっと近寄って飛び乗り、交尾します。何時間か経って、交尾が済むとぱっと飛びおりますので、すかさず蓋を開けてオスを出します。屋外でしたらあのひとっ飛びで1mやそこら離れてしまうでしょう。
◆一度、不思議な光景を見ました。
メスの真正面からオスが近づいていき、腹端部を左右に振ったのですね。次の瞬間、オスはメスの正面から飛びついて交尾に入りました。
どうしてあの時メスは攻撃をしなかったのか。
私の仮説ですが。
カマキリは両眼視によって立体視をしています。(これは本当)。
そうして、相手までの距離を測るのですね。
うまくいかないときは体を左右に振って立体感を把握し、距離を測っています。
カマが届く範囲に入ったと見るやカマを伸ばして攻撃するわけです。
さて、オスが正面にいて、腹を振るとそれを注視したメスは、まだカマの届く範囲にいないと判断するのではないでしょうか。そのすきをついてオスは飛び乗ってしまう。
こういう想像をしています。
カマキリが飼いたくなったぞ。あれは楽しい。
2011.8.12
アシダカグモの幼体だと思います。
去年、台所で成体を見かけ、我が家にもいるんだと嬉しくなり、今年、ガレージを走っているのを見かけ、やっぱりいるんだ、と思っていました。
そうしたら、この日、一齢か二齢くらいの小さな幼体を見つけました。
しかも、いっぱい。
風呂場やらトイレやらあちこちで走ってます。
総数は分かりませんが、ざっと10匹は超えているでしょう。
どこかで孵化して散らばって来たんですね。
ケースに入れて撮影。
垂直面でも走ってきますので、蓋をずらしてすき間から撮影したり、結構緊張させられました。
腹側です。糸くずみたいなものが一緒に写ってしまいましたがご勘弁を。
風呂場なんかにいるとシャワーで流してしまうかもしれないし、成長できるのはごくわずかでしょう。屋外の方がエサが豊富でいいのにね。
8.13
廊下の壁で。
8月も下旬になって、数は減りましたが、成長して、この時より1,2齢進んだと思われる個体を、確実に3体見ています。家のあちこちで。
大きくなって、天井裏など走ってくれるといいですね。
ゴキブリ食べてもいいよぉ~。
妻は台所の隅に置いてあったゴキブリホイホイを撤去しました。
アシダカグモホイホイになってしまったら大変だ、といっております。
どういう夫婦なんだかね。
我が家ではたまに来る子らも含めて誰もクモなんか気にしません。
そのうち大きくなってきたのを撮影出来たらまたお目にかけます。
2011.8.12
私の乏しい英語力では確かシャクトリムシのことを「omega worm」というのではなかったか。
omega = Ωですね。「Ω虫」って気に入ってるんですがね。
オメガはギリシャ語のアルファベットの最後ですから
「from A to Z」の代わりに「from alpha to omega」という言い方もあるはず。
「究極の虫」だったりしてね。
それはさておき
ここはフウセンカズラの茎の上。
私の乏しい昆虫知識では、このシャクトリムシがヨモギエダシャクに見えるんですけどねぇ。
わかりません。
猛烈な勢いで新芽を食べていました。
見ている間に芽が消滅する。
柔らかくっておいしいのだろうなぁ、と思ってみていたら、本当においしそうな気がしてきた、いかん、フウセンカズラの葉を食うサルになっちゃマズイ。
2011.8.12
庭にいるとよくアゲハやアオスジアゲハなどが身の周りを飛び回ってくれます。
暗くてぼやけた写真ですけれど、せっかく遊びに来てくれたので載せたい。
アゲハの動きをフォローできませんでした。
こんなに流れてしまった。
ゆとりがあるなら、手ぶれ防止機能を、流し撮り用に切り替えるといいのですけれどね。
そういう暇はなくって。
少し落ち着いてくれたので多少は様になった写真を。
チョウたちが遊びに来てくれるなんて、幸せ者です。
人物を撮影するのですと、「顔識別機能」というのは役立つのでしょうが、昆虫が相手だとあの機能は邪魔でしかありません。
私は常にファインダーの中央に被写体をとらえるようにしています。
それが習慣づくと、こういう急ぎの場合にファインダーを覗かなくてもボディの構えだけで大体なんとかとらえられるようになります。
フォーカシングポイントを右や左に変更することはできますが、そういうのは花など撮っていて、ゆっくり構図を考えられるときだけしか使いません。
デジカメを始められる方がいらっしゃいましたら、まずは画面中央に被写体をとらえる習慣をつけられるといいと思いますよ。余計なおせっかいですが。
2011.8.11
この写真、しばらくサムネイルのまま見てください。
指先が光っていませんか?
そのつもりになって、サムネイルをクリックして拡大して下さい。どうなっているのか分かります。
これね、今回初めて気づいたのですが、かなり強く光りますよ。
もちろん自発的な発光ではなく、透明な壁面との接触面が光を強く反射するようです。
あれ?と思いましたね。
ヤモリの指にはこういう風に横に走る襞がたくさんあるのですね。
その襞の微細構造が滑りやすい壁面にもくっつくことを可能にしているようです。
で、横に走る襞ですから、指の付け根付近から、指先へ、接触面を移動させていくと、接着力を維持しながら、接触面に移動が起こり、最後に指先付近の襞を引きはがすだけで接触が解除されるのでしょう。
一個の吸盤のようなもので、ぺたっと張り付いたけど引きはがすのが大変、ではヤモリの行動力は生まれません。強い吸着力と軽い引きはがし力が両立する構造なのだと思います。
光をまともに当てるとこう見えます。
見事な構造ですね。美しい、と感じます。
指の先端に小さな爪があるのかないのか、判然としません。
トカゲやカナヘビのようなすごい爪はないのですが、痕跡くらいはあるのかなぁ。確認できませんでした。
ヤモちゃんに怒られそう、なんというアングルで撮るのだ!と。
腹部と尻尾の境目というのはこういうものなのです。
ヘビでも、腹側からみれば、ヘビの「尻尾」がどこからか分かります。
2011.8.11
まだ子どもです。
トカゲやカナヘビを今年はよく見かけていましたが、ヤモリにご無沙汰。
ひょいと顔を見せてくれて、夫婦は大喜び。
ちょろちょろかわいいのですよ、これが。
部屋の中を走られると猫が関心を示すかもしれないので危険。
屋外の電灯のあるあたりへ放してやります。光に集まる虫も飛んでくるし、いいんじゃないかな。
屋内でも猫のテリトリーでなければ一向に構わないんですけどね。天井裏とか押入れの奥とかね。
瞳が縦長ですね、これが特徴。
左足を見てください。指が反っています。
壁面との接触面積を保ちつつ引きはがすのも楽なようになっているのではないでしょうか。
ケースに写った指の影など見るとよくわかります。
耳孔ははっきり分かりますが、「第3の目」はちょっと分かりませんね。あるのやらないのやら。
2011.8.12
シオカラトンボが羽化しました。翅の付け根が黒くないのでオオシオカラトンボではありません。
写真左上に、小さくモノサシトンボが写っています。共にこの池で成長して羽化したものです。
枝の先にとまって落ち着いていますので、やっこらせ、と姿勢を低くして横から撮影。
先日、オオシオカラトンボで気づいた、前脚2本を頭と胸の間に上げてしまって、4本脚でつかまっている、というのをシオカラトンボでも確かめたいという思惑です。
この写真でも分かるのですが、大きくしてみましょう。
ね、枝には4本脚でつかまっていて、前脚を頭の後ろに引きつけていますね。
やっぱり、シオカラトンボでも同じ行動をするということが分かりました。
うれしかったな。
で、まあ、生き物ってのは、自由度が高くって、結構いい加減なところがあるのでして。
見てください。
脚5本でつかまってますよ。
右の前脚だけ頭の後ろに引きつけて。
なんとなく、ずぼらな雰囲気がするなぁ。
いろんなことをやって見せてくれるものです。アリガトネ。
2011.8.11
休養モードのフタモンアシナガバチ。
フウセンカズラの花に頭を突っ込んでいます。
ハチにとっても深さが具合いいのでしょうね、いろんなハチがこの小さな花を抱えて頭を突っ込みます。
花はフウセンカズラですが、背景の細い葉はルコウソウです。ごちゃまぜに成長しているものですから。
ルコウソウの葉の間を探索しています。
でも狩猟モードの激しさを感じさせる動きではない。
歩きまわっている、だけです。
狩猟モードではもっとすごいですよ、歩き、飛び、潜り込み、夢中になりますものね。
いかにも、「歩きまわっている」という感じが伝わるでしょ。
小型のアシナガバチなので、怖がらないでいいです。
単独で行動している時に出会っても、興奮させなければどうということもありません。
じっくり観察できます。
2011.8.11
朝8時25分。
羽化直前の蛹はこんなふうに変化してきます。
翅の模様が透けて見えますね。
12時25分
全体が透けてきました。
15時55分
出たいと言ったので、出してやりました。
まだ明るいし気温も高いので大丈夫でしょう。
蛹の殻がこの時透明化するのか、それとも、もともとほぼ透明な中で、翅の模様が急速に色づいてくるのか、よくわかりません。両方とも起こっているのでしょう、とは思いますが。
不思議です。
すごい速さなんですよ。
何度見ても不思議で感動的。
人間のやらかすことなんか全然感動もしないけれど、小さなチョウ一匹が誕生して羽化していくまで、ここには、心揺さぶられることがいっぱいです。
羽化したチョウを放す時、もう次のチョウが羽化への最終段階に入っていました。
すごいですね、次々と羽化していきます。
蛹の周りにティッシュペーパーを張って足場を改良してやるようになってから、羽化の失敗はほとんどなくなりました。
飼育なさっていらっしゃる方は参考にして下さい。
羽化が近いなと思ったら、蛹の周囲にティッシュペーパーをセロテープで張ってやります。すると、脱け殻から出てきて歩こうとした時に落ちなくなりますので、安心していられますよ。
2011.8.10
イチモンジセセリがランタナの花にいました。
パチリ。
口吻を伸ばそうとしているところですかね、面白い一瞬が撮れました。うれしいな。
人間的な感覚でいうと、口吻の出口がちょっと不思議でしょ。
目と目の間の頭から口が出ているようですね。
種にもよるのですが、意外とこういうところに口があったりします。
長さもちょっと気にとめておいてください。
蜜を吸っているようですが、口吻の長さと、ランタナの花の深さ(以前指摘しました)とから考えると、まだ蜜に届いていないのではないでしょうか。
素敵な髪形ですね。反射光が虹色に光っている部分があったりして、きれいです。
かなり深く口吻を入れないと蜜までは届かない様子。
頑張っています。
きょとんとしたおめめがかわいいイチモンジセセリです。
2011.8.10
都内で。
富士山ナンバーというものを初めて見ました。
たまたま前を走っていて、たまたまその位置関係のまま信号停止したので、パチリ。
帰宅して調べたら
山梨、静岡両県から新たな地域名表示ナンバープレート(いわゆる「ご当地ナンバー」)として要望のあった「富士山」ナンバーについて、平成20年11月4日(火)より交付を開始することと決定しました。
富士山周辺地域における地域振興、観光振興、地域の一体感等を醸成するためのシンボルとしての役割を、「富士山ナンバー」が果たしていくことを期待しています。
こういう記述を見つけました。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha08/09/090415_.html
↑ここです。
そうだったのか。3年前から交付されていたんですね。知りませんでした。
「ご当地ナンバー」についてはウィキペディアがありました
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%94%E5%BD%93%E5%9C%B0%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC
興味がおありでしたらどうぞ。
◆ピノに乗り換えたときに、ディーラーから、ナンバーに関して何かご希望はありますか?といわれたのですが、「いいえぇ、私には一切のpreferenceはありません。四苦八苦でも死苦死苦でもいいですよ」と答えて、取れたナンバーをそのままに乗っております。
数字の縁起、というようなものを一切拒否して生きてきた私です。
縁起などというものとは無縁な人生です。
完璧なる偶然を、ありのままに受け入れたい、自己の意志として受容しよう、と願う案山子なのです。
{「むき出しの偶然に、人は耐えられない」という話もありますが、全然!どういたしまして。}
2011.8.9
今年はトカゲやカナヘビをよく見ます。
繁殖しているらしい。
外猫のチャコちゃんも見飽きて手を出さなくなったか。(?)
猫の運動能力だと、トカゲをつかまえるなんてのは簡単なことなんですけどね。
ネコ科の動物の前腕のスピードはとてつもない。
サルのスピードではかなわない。サルの前腕は木にぶら下がる方に適してますものね。
スピードはない。
変な方向に話がそれたな。
写真のトカゲ、腹部がぷっくりしてませんか。
何かをくわえているのですが、識別できるような写真は撮れませんでした。
かなり遠いんですよ、これ。カメラから2m程度でしたかね。
塀の下。小さな公有地で、落ち葉など放置してありますので、生活しやすいのでしょう。
2011.8.9
ナンテンの葉のところで生まれたササグモ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-ece8.html
2011年8月22日 (月) ササグモ:4 で、8月8日の写真の下に、「ほぼ全員去っていきました」と書いたのですが。
8月9日の朝8時過ぎ、見ると一匹の子グモがいました。
同じ8日の昼12時半頃、いなくなってました。
この辺りにいる個体も何匹かいるのでしょう。
8.11
なんだか大きくなったような感じですね。
生まれた場所に戻ってきたりするのかな。
腹部がコロンとしてなくて、とんがっている。
脱皮したのかな。
8.12
さすがにもうこれ以降は、この近くでは見かけていません。
遠く散っていったのでしょう。
このササグモというクモ、好きだなぁ。
2011.8.9
オクラの葉の形がいつもと違う。切れ込みが深い。
なんか、栄養状態とかで変わるとかなんとかいう話もあるのかな。
とくに何にもしてないのですけれどね。
この時は、花を何げなくアップに撮って終えたのですが。
2011.8.18
ふと、花粉が気になった。
オシベの葯が開いている様子。
黄色くて真ん丸なつぶつぶなのですね。
顕微鏡で観察したらまたもう少し細部が分かるのでしょうけれど、滑らかな球形の花粉だということはほぼ間違いない。
で、花が咲いたと思うと、すぐすぽっと落ちる。そうするとすぐさま実がぐんぐん伸びてくる。
ものすごく速いんですよね。自家受粉かもしれない。昆虫が潜り込んでいく、というような状況を見たことがなくって、そう思うのですが。
本当のことは私は分かっていませんので、信用しないでくださいね。
2011.8.9
ケースの中で羽化したチョウをいつ外の放してやるか、というのは結構微妙なところがありましてね。
もちろん完全に体や翅が乾いてからでなければならない。
軽くパタパタして、そろそろ出たいよ、と言い始めた時が潮時なんですが、天候や時刻との関係もある。
あまり激しく暴れさせると翅が傷みますからそれは避けなければならない。
上のアオスジアゲハの時は、少し早めだったのですが、出たいよ、と言い始めましたので外へ放しました。
ランタナの葉につかまってしばらく翅をパタパタさせていましたが、やがて旅立ちました。
前翅を閉じて、後翅を開閉する、というような、普段あまり見せないはばたきをしていたので、ちょっと気にしていたのですが、無事飛び去りました。
よかったよかった。安心しました。
2011.8.8
フウセンカズラの花を抱えるヤマトシジミ。
花の後ろ側から抱きついていますね。
ヤマトシジミの口吻は短いですね。
フウセンカズラの花にちょうど合うくらいの長さ。
これだとランタナの花にはちょっときついかもしれないな。
花のサイズ、蜜までの距離、チョウの口吻の長さ、これは相関しているわけで、それぞれのチョウに適合する花、というものがあるわけですね。
蜜を吸うガもそうです。
花に潜り込む小昆虫だとまた花の側の戦略も変わる。
花と昆虫は一緒になって進化してきたということなのです。
★アングレカム・セスキペダレという「距」の長いランを見たダーウィンは、距の奥の蜜腺まで届くほど長い口吻を持ったガがいるはずだ、と推論したのですね。1862年です。
その推論はダーウィンの死後、1903年にキサントパンスズメガという口吻の長いガが発見されて、確認されました。
「共進化」という概念の有名な話です。
鎌倉蘭友会という会のHP
http://www.kosjp.com/season/s1006_01.html
などご覧ください。
2011.8.8
珍しくじっと止まっているオオスカシバを見かけました。
いつも飛びまわったり、吸蜜にホバリングしたり、という姿しか見かけません。
翅が透明で体に黄色や黒があるので、ハチだと思う方もいらっしゃるとのこと。
ガです。
クチナシ、ヒメクチナシの葉が食われていたら、ほぼ確実にこのオオスカシバの幼虫です。
あるいは、クチナシの木の下にコロコロとした糞が落ちていたらオオスカシバの幼虫がいます。
緑色で、3cmくらいか、イモムシですが、腹端部に「しっぽ」がぴんとあります。
刺さりません、柔らかいです。警戒しなくて大丈夫。
羽化した直後は翅に鱗粉がついていて不透明なのですが、体が乾燥すると鱗粉は落ちて透明になります。
いろいろ面白いので、飼育してみるといいですよ。
ナデシコというと、もう女子サッカー一色になってしまった。
もともとサッカーには全然興味ない私。申し訳ないけど、ナデシコ・ジャパンにも全然興味なし。
このごろ、何かというと、「勇気を与える」とか「感動した」とかそんな言葉が飛び交って不愉快でたまりません。
勇気なんか与えられてたまるか、受け取ってやんねぇ。
感動を呼び起こすものからは身を引きはがしましょ。
感動は危険です。感動していると、どこへ引きずられていくか分かったものじゃないですよ。
恐る恐る、白けた気分で、十分に見まわして、のんびり行きましょう。
{ファシズムは怖い顔してやってはこない。優しく、勇気を鼓舞しながら、感動とともにやってくるものなのですよ。}
★別件
「撫子」これ、「なでしこ」ですよね。
じゃあ、牛が一匹やってきて
「撫牛子」となったら、これ、読めますか?
昔は旅行もできたし好きだった私には読める。
正解「ないじょうし」
青森県弘前市にあります。
2011.8.6
このごろ御無沙汰気味です。
「逆向き」への擬態とでもいいましょうか。よくできてますよね。
複眼も体色とほとんど同じになっていて目立たない。こうやってフラッシュ光を浴びせても偽瞳孔すらはっきりしない。
で、翅の末端の黒い模様が全くの話「目」に見えます。
触角でも生やしたような、翅の黒い筋、なども凝ってます。
さて、これで本当に、捕食者が前後を間違って襲いかかってきて、逃げおおせるチャンスが増えるのでしょうか。そのあたりはよくわかりません。
飼育下で捕食者に襲わせて、襲撃の成功率でもカウントしたらわかるんでしょうけどねぇ。
今のご時世、そういう研究は受け入れられないだろうなぁ。何かに役立たない研究は無意味だ、というのが時流だものなぁ。
「すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなる。」というのは、伝説の元灘中・高国語教師・橋本武さんのお言葉なんですがね。
私はこれはとても大事なことだと思いますよ。
2011.8.6
モンシロチョウがね、私の目の前へやってきて、ランタナの蜜を吸うんですよ。
わざわざ、高いところの花にとまってくれる。
ちょっと離れては、また目の高さのところに来る。
嬉しいですね。撮りやすいように配慮してくれているようだ。
大型のチョウではあまり感じないのですが、小さめのチョウやアブになると、ランタナの花に頭っから突っ込んでいくんですね。
シジミチョウなんかもそうです。
これ見てください。理由が分かります。
花が咲いている時は、小花の集団の外側の丸い部分に目がいくわけですけれど、こうやってみると、実がなる部分、つまりメシベの子房は花の奥の方にあるんですね。
おそらく、その付近に蜜があるのでしょうから、見かけよりも深いところに蜜があって、口吻が短いチョウは頭から突っ込んでいかざるを得ないのでしょう。
チョウたちに教わりました。
なんだかすごく一生懸命花の中に頭を突っ込むのですもの。
2011.8.6
全身が黒いアリグモ。
ハエトリグモ科>アリグモ属>アリグモ でいいと思うんです。
2011.8.13
ハエトリグモ科>アリグモ属>ヤガタアリグモ だと思います。
腹部に黒い帯があるんですね。
「日本のクモ」新海栄一著、文一総合出版によりますと
タイリクアリグモに極めてよく似ており、外見での区別は難しい。2004年の日本蜘蛛学会第36回大会において、池田博明により日本新記録種として発表された。
とありました。ずいぶん最近の発見なんですね。
私は新種発見というようなことには興味がほとんどなくて、身の回りの普通種を見たいというのが基本なのですが、さすが、専門家は違いますね。
ヒメグモの研究をした女子高校生の論文についてご紹介しましたが、その高校の生物部の顧問が池田さんでした。さすがぁ。
2011.8.12
母グモがいなくなりました。
子グモ達はまだ集まったままのようです。
子グモの出のうを確認して母グモが立ち去ったのか、子グモの出のうまでなんとかがんばって出のうを確認して寿命を終えたのか、分かりません。
今の私は、後者ではないかと考えています。
8.13
毎日見ていたら
8.15
子グモ達は解散して散り散りになっていきました。
8.16
そして誰もいなくなった。
できれば、何回か繰り返して観察したい。
一回きりの観察では、確定的なことは言いにくい。
ヒメグモ、ササグモ、オオヒメグモと3種類のクモの、卵守り、子育てなどをかなり詳細に観察できたのはすごいことでした。
それぞれの種で異なるんですね。
クモって、愛情深いものだ、とつくづく心揺さぶられました。
子の生存率を高めるために発達した行動に過ぎない、と言ってしまえばそれまでですが、日時をかけて見続けていると感情移入してしまって、クモの「心」のようなものに接することができた思いがします。
もっと見たい。是非見たい。
2011.8.5
少し前に、ヒメグモの「子育て」のシリーズを書きました。
母グモがいなくなって、子グモも解散して終わりになったのですが、あの時もおそらく、母グモは寿命が尽きたのだと思います。出のうしてから、1カ月くらい子育てしてましたからね。
それだけ子育てすれば、子の生存率はずいぶん高くなるでしょう。お疲れ様、命の限りを使いきってしまう子育ての姿に、心震える思いでした。
さて、また別の場所でみかけたヒメグモ。
冒頭の写真では、枯葉のようなものを屋根にして、自分一人。
このスタイルはヒメグモがよくやるスタイルです。
屋根を作って隠れている。
8.10
お、獲物をつかまえてる、とパチリ。
大きな獲物ですね、もう糸でぐるぐる巻きにしています。
ふと気づくと↓
産卵したんだ!
このヒメグモは前のヒメグモより体が小さめなんですが、ずいぶん大きな卵のうを作りましたよ。
私がそばでフラッシュを光らせたりしたせいか、獲物から離れて、卵を見に戻りました。
やっぱり気になるんですね。
卵を守る、という「意識」と、獲物を狩り食べる、という「意識」が、並立しているんですね。
クモにも「意識」というのか、「心」というのか、があると私は思います。
二つのことを並立させ、関心を移動させながら行動を律しています。
観察者が影響を及ぼしてはいけませんので、さっさと立ち去りました。
ごめんね。
2011.8.6
前の記事では子グモ達をアップしましたが、ここでは、母グモ。
ササグモの典型的なポーズをとっています。
周囲を子どもたちがわいわい。
しあわせってこういうことをいうのですよね。
母親としてのしあわせに浸っている、と感じとるのは感情移入しすぎかなぁ。
お腹はペッタンコ。
実はおそらくもう寿命が尽きるところなんですよ。
翌日にはこの母グモ、いなくなっていました。
出のうを見届けて次の産卵への準備に入ったのかな、とも思いました。
でも、このサイズの生き物の寿命を考えると、次の産卵は無理っぽいかもしれませんね。
ぎりぎり、子グモの出のうまでは守り続けよう、という意志のようなものを感じてしまいます。
本当に翌日、いなくなってしまったのですから。
意志の力で命を保っていた、という気がしてなりません。
小さなクモですが、胸を打たれます。
卵を守るって、本当に命の限りを尽くすことだったんですね。
2011.8.5
★ナンテンの葉を曲げて産卵し、母親が守っていた卵のうです。
ちょっと前に、キキョウの葉に産み付けられた卵のうは、どうも、よくわからないままに終わってしまったので、ぜひ、このナンテンの葉での出来事は詳しく追いたかった。
この日は、雨上がりで、水滴が大きくついています。母グモはぼんやりと写っています。
卵のうの表面が破れ、中が少し見えます。
卵は卵のうの中で「孵化」し、幼虫は一回脱皮してから「出のう」するのだと思います。
ですから、卵のうから子グモが出てくるのを「孵化」というのは、本当は間違いですが、かなりいい加減に書いておりますので、ご容赦ください。
ササグモの幼体がまもなく「出のう」するはずです。
★出のう
2011.8.6
昼の散歩です。12時半頃。
わいわいわいわい。
出ましたねぇ。
とにかく。いっぱい!
一人前のササグモ・スタイル。しびれますねぇ。
2011.7.19
この日はまだ、ハチの土に体半分もぐっていました。
8.20
あら、また出かけていってしまった。
東京はこの日から涼しくなりまして、エアコンも扇風機も一日中使わずに、汗もかかない日が来ました。
動きやすくなって、また出かけていったのでしょう。もしまた暑くなることがあれば戻ってくるかもしれないし、このまま帰ってこないかもしれません。
どっちでもいいですよ。自由に生きてください。
自由奔放、差別も何にもない、ゆるやかな生き方の生物ですからね。
★ところで。
私が「かかし」「案山子」「崩彦(くえびこ)」などと名乗っていることはご存知かと思います。
高校生の頃にもう「案山子」という妙なペンネームを使い始めていました。
大学の教養で、古事記・風土記などの講読の講義をとり、そこで「崩彦」という神様を知って、以来、崩彦を名乗っております。最高に楽しい講義でしたね。毎時間最前列に陣取って、食いつくように聞き入りましたっけね。
「足はあるかねども、天の下の事をことごとに知れる神なり」というのが気に入ってしまったのでした。左脚に障害を持つ自分に重ね合わせたんですね。
ところで、この間、本屋で「本に浸って『本浴』を楽しんで」おりましたところ、中公新書の表題が目に入り、立ち読みしてきました。
検索して題名など確定させましたら
西條勉 著「『古事記』神話の謎を解く」中公新書2095、2011.6
という本です。
この本の「はじめに」に
ヒキガエルが出てきて案山子なら知っているはずだというので、案山子に聞くと、・・・
という行があったのです。
はぁ、わたしゃ、そんな大昔からヒキガエルさんとお知り合いだったのか、とびっくりしました。
で、帰宅して、自分の「古事記」角川日本古典文庫を開いてみたら
ここにその名を問はせども答へず、また所従(みとも)の神たちに問はせども、みな知らずと白(まを)しき。ここに多邇具久(たにぐく)白して言(まを)さく。「こは久延毘古ぞかならず知りつらむ」と白ししかば、すなはち久延毘古を召して問ひたまふ時に答へて白さく。・・・
スクナヒコナという神についての話なんですけどね。
さらに、広辞苑第五版を引いてみました。
たに‐ぐく【谷蟆】ヒキガエルの古名。万葉集5「―のさ渡る極み」
ひき【蟇】ヒキガエルの別称。<季語:夏> 。
ひき‐がえる【蟇・蟾蜍】 ガヘル
カエルの一種。体は肥大し、四肢は短い。背面は黄褐色または黒褐色、腹面は灰白色で、黒色の雲状紋が多い。皮膚、特に背面には多数の疣イボがある。また大きな耳腺をもち、白い有毒粘液を分泌。動作は鈍
く、夜出て、舌で昆虫を捕食。冬は土中で冬眠し、早春現れて、池や溝に寒天質で細長い紐状の卵塊を産み、再び土中に入って春眠、初夏に再び出てくる。日本各地に分布。ヒキ。ガマ。ガマガエル。イボガエル。 夏 。色葉字類抄「蟾蜍、ヒキカヘル」が‐ま【蝦蟇・蝦蟆】
ヒキガエル。<季語:夏> 。日葡辞書「カマ」
なるほどねぇ。「たにぐく」という名前があったのですね。当然、講義を聞いた時にこの部分も読んでいたはずですが、私の意識は「崩彦」の方にもっぱら集中してしまって、ヒキガエルを忘れておりました。
そうなんだぁ。大昔からの知り合いだったんだね。どおりで何となく親しみを覚えてしまうんだよなぁ。納得。
「くえびこ」「たにぐく」コンビだったのか。
「かかし」と「ひきがえる」は昔から親しまれていたんだなぁ。
ただそれだけ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-ba03.html
2011年8月19日 (金) スズムシ:2 鳴くオス
↑この記事で、
音を出すための脳からの信号が出て、羽を動かすための筋肉が働くと、聴覚の感度を下げるための信号が働き、耳に入った音の信号を脳に伝える回路の途中にある神経細胞が抑制されて、音に対する感度が下がったのです。
こういう話をご紹介しました。
いわば、「電気的な」感度コントロールですね。
では、ヒトにはこういう機構はないのでしょうか?
実は「メカニカルな」感度コントロールがあるんですよ。
◆その話の前に、軽く、ヒトの聴覚について。
・音=空気の振動は鼓膜を振動させます。
・鼓膜の振動は、槌骨(つちこつ)・砧骨(きぬたこつ)・鐙骨(あぶみこつ)という3つの耳小骨で「増幅」されます。
・耳小骨の振動は、蝸牛(うずまき管)の卵円窓といういう部分の膜を振動させ、蝸牛のなかのリンパ液を振動させます。
・リンパ液の振動は聴細胞に振動をもたらし、聴細胞の興奮が大脳に伝えられて「聴覚」が生じます。
まわりくどいでしょ。鼓膜と卵円窓の膜を一体化させて、音がストレートに蝸牛のリンパ液を振動させるというわけにはいかないのでしょうか?
これが、だめなんですね。空気中の音は液体中にはほとんど入らないのですね。
シンクロナイズドスイミングで、観客は選手が舞う音楽を聞いていますが、その空気中の音楽は水中の選手には聞こえないのです。ですから、別途、水中スピーカーで水の中に音楽を流さないと、選手には音楽が聞こえない。
そこで、耳小骨が登場するのです。
耳小骨はテコとして働きます。鼓膜での「振幅が大きくて弱い振動」をテコの仕組みで「振幅は小さくなるけれど強い振動」にかえるのですね。その強い力で卵円窓の膜を押し引きして蝸牛内のリンパ液を振動させるわけです。効率よく音のエネルギーがリンパ液に伝わるのです。
また、鼓膜の面積に対して、卵円窓の面積が小さいので、「広く薄い」エネルギーを「狭く濃い」エネルギーに変えてもいるのです。(これは外耳にも当てはまります。外耳道の入り口は広く、鼓膜の位置では狭い。エネルギーの濃縮が起こっています。)
「解剖生理学」高野廣子 著、南山堂、2003年
という本によりますと、
鼓膜は音(空気の振動)を受けて振動します。この振動は耳小骨によって20~25倍に増幅されて内耳に伝えられます。
耳小骨には、2個のきわめてちいさな横紋筋(鼓膜張筋とアブミ骨筋)が付いています。これらの筋は過度に大きな音(とくに振幅の大きな低音)を受けると反射的に収縮して内耳を保護し、微やかな音に対しては鼓膜を緊張させて、その振動を高める働きをもちます。
◆ほら、ここに「『メカニカルな』感度コントロール」が登場しました。
実物を見たことはないですが、この筋肉は糸のように細くて、人体の中で最も小さな筋肉だそうです。筋肉を縮めて、耳小骨の動きを制限して、大音響から内耳を守るんですね。
反射という仕組みで筋肉を動かしていますので、100ミリ秒程度の反応時間がかかります。そのために、あまりにも突発的な大音響には対応しきれないこともある、と聞いています。
◆どうもヒトは自分たちを「万物の霊長」とかいって、自分たちこそ進化の最先端の最も優れた生物だ、とうぬぼれがちなんですね。
とんでもない。地球上にありとあらゆる生物たちはみんなそれぞれの進化の最先端を生きているのですよ。これは忘れてはいけないことです。
で、自分たちの感覚は最高のものであり、ヒトの感受する世界こそ最高の世界なのだ、と思い込みがちです。
でも、人間の視覚の三原色より、鳥や魚や昆虫の色覚の方が広範囲だったり精細だったりします。紫外線は見えません。偏光も分かりません。
嗅覚は犬の方が圧倒的に優れています。
聴覚ではヒトには超音波が聞こえないというのはよく知られています。ゾウはヒトには聞こえない超低周波で連絡を取り合っています。
◆というわけで、コオロギの聴覚の感度コントロールメカニズムを知ると、なんだか、すごく優れ物に思えてきますねぇ。
ヒトの場合についてご紹介しました。
耳の構造についてはメルク・マニュアルを読んでみてください。
http://merckmanual.jp/mmhe2j/sec19/ch217/ch217b.html
話がまとまっていませんが、思いついたことをどんどん書きました。
雌雄の識別は成虫では簡単。
当然、産卵管の有無でわかります。
また、当然ですが、翅の大きさも違います。
オスの翅は広くて、共鳴しやすいような共鳴板になっています。
メスの方は、腹全体を覆っていないですし、翅脈が細かくって、共鳴板にはなっていません。
当たり前ですね。
写真の中に白い矢印で示してありますが、触角が途中で「切り替わった」感じになっています。これは肉眼的には、鞘とその中身、みたいに見えますが、そうではなくって色の違いだと思います。ここを境にして白くなっているのです。
なにせ、触角は細い。うまく写真に鮮明に写らなくって困りました。
肉眼って不思議ですね。ぱっと見て取る、ということができます。
毎日、大声で鳴いて家の中、どこにいても声が楽しめます。
意外と秋になる前から大騒ぎなんですね。
猛暑日にもめげずに鳴いていました。
活動時間とか、活動するときの気温とか、調べればいいのでしょうが、いいやぁ、楽しませてもらうだけにします。
いろいなアングルで鳴いているオスを撮ってみました。
初めの頃は、人の気配を感じると鳴きやんだのですが、このごろは、ケースの蓋を開けてエサのナスの交換をやっている時でも鳴きます。なじんでしまったようです。
左の尾毛というのかな、が欠けている。
もうオスどうしの争いとかがあるんでしょうね。
メスがオスに誘引されているのかどうかは分かりません。
音でメスを呼び、さらにフェロモンでメスを誘引するのだったと思います。
まてよ?翅が1対2枚しかないゾ。
後翅はどうした?
どうも、成虫になってからしばらくすると抜け落ちてしまうようですね。
鳴くのに邪魔なのでしょう。
飛ぶ必要はなくって、跳ぶだけだし。なくても大丈夫。
とはいえ、原則2対4枚あるはずの翅を捨てるなんてね、思い切った生き方ですね。
飼育していると思いますが、ケースを開けて世話をしていても脱走する気配は全然ないですね。飼育しやすい虫です。すんごく小さな幼虫の頃から脱走はしなかったな。
面白い習性です。
翅を立てて鳴くオス。
翅の重なり合ったところをこすりあわせて振動を起こし、翅全体を共鳴板にして大きな声を響かせます。
左前翅の表てに「ツメ」というか「バチ」のようなものがあり、それで右前翅の裏の「ヤスリ」状の部分をこするのです。
左前翅が手前になっていて、右前翅が向こう側になっているところまではこの写真で確認できます。
ツメとヤスリまでは分かりません。
寿命がきて死ぬ個体が出てきたら、翅を外して観察してもいいかな、とは思いますが、今一生懸命鳴いている時にはとてもこれ以上のことはできません。
★ところで、ところで。
スズムシの耳はどこにあるでしょう?
スズムシでは、前脚の膝みたいな関節の下すぐの内側にあります。
コオロギでは外側です。
さて、疑問。
家中どこにいても人間の耳に聞き取れるような「大音声(だいおんじょう)」で鳴いているわけですが、発音器と耳が近すぎませんか?
自分の出す音のあまりの大きさのために耳が変になりそうだ、と思いませんか?
あまりにもやかましい、という気がしますね。
ロック・ミュジシャンなんかで、自分の出す音が大きすぎるので、耳栓したり、アンプを介した小さな音を聞くこともありますよね。
大音量で鳴くスズムシさんは耳は大丈夫?
すごく面白い話があるのですよ。
(下線は私がつけました)
http://web.mac.com/nakagome1/iWeb/Site/140CDB20-CCC4-4E62-B9E5-BCA2A53AB88B.html
中込弥男:「虫の鳴き声と聴覚」 雑誌「遺伝」2002年11月号の自著より改写
秋になると、鈴虫、コオロギなど、さまざまな虫が盛んに鳴きます。素晴らしい声ですが、体の大きさを考えると、ずいぶん大きな音です。鳴いている虫自身の耳は、大丈夫なのでしょうか。人間でも、サイレン並みの大音量を耳もとで何日も続けて鳴らされたら、耳を傷めてしまうでしょう。コオロギについての研究ですが、虫が耳を守っているメカニズムがわかりました。
コオロギの雄が鳴くのは、雌を引きつけ、逆にライバルの雄を追い払うためです。コオロギの「鳴き声」は、前羽をこすり合わせることで出しています。音量は100デシベルにもなります。音を感じる聴覚器(以下、耳)は前脚にあるので、音の発生源のすぐ近くです。自分の声がすぐに耳に入るので、何時間も聞き続けるのは耐えられないレベルでしょう。耳の感度を落とすわけにはいきません。ライバルの声や雌の気配を知るためには、鋭敏な聴覚が欠かせないのです。大きな声と鋭い聴覚の組み合わせの辻褄は、どうやって合わせているのでしょうか。
英国のケンブリッジ大学の研究者がメカニズムを調べました。コオロギの脳の神経細胞に微小な電極を取り付け(!)、音に対する反応を調べたのです。音に反応して聴覚の感度が下がることが分かりましたが、大きな音に反応して感度が下がるのか、自分が音を出すための動きに反応して感度が下がるのか、二つの可能性があります。そこで、音を出すための前羽を片方だけ取り去って、音が出ないようにしたコオロギを調べました。そのようなコオロギでは、前羽をこすり合わせるための筋肉を動かすと、音は出ないのに聴覚の感度が下がったのです。
音を出すための脳からの信号が出て、羽を動かすための筋肉が働くと、聴覚の感度を下げるための信号が働き、耳に入った音の信号を脳に伝える回路の途中にある神経細胞が抑制されて、音に対する感度が下がったのです。信号を出すのは遺伝子の働きです。
鳴き声とのタイミングは絶妙で、音を出す前羽の動きに連動して、聴覚の感度が上下します。声が出る直前も、直後にも鋭敏な聴覚が戻っているのです。このようなメカニズムによって、大きな鳴き声と鋭敏な聴覚という組み合わせの辻褄を合わせていたのです。いやはや恐れ入りますね。自然や生き物には、さまざまな不思議が隠されています。
これはコオロギについての話ですが、恐らくスズムシでも同様の機構が働いているのではないでしょうか。別のメカニズムを考える方が不自然ですよね。
すごいですねぇ。
耳がガンガンになってしまわないようにちゃんと調節しているんですって。
「遺伝」という雑誌掲載時に、同僚の先生から教えられて読み、感動しましたが、それがネット上で読めるようになっていて幸いでした。
コオロギやスズムシや、秋の虫たちの声を聞いたら、音を鑑賞する、音を出すメカニズムを思って感動する、耳の感度を調整するメカニズムまで思って驚嘆する、というのはいかがですか?
秋の夜長が楽しくなること請け合いです。
2011.8.8
妻が勤務先から頂いてきたスズムシです。
炭にくっついた幼虫の様子がいつもと違います。
よく見ると脱皮直後ですね。
触角が長いですねぇ。
ここまで雌雄が判然としていなかったのですが、この脱皮で産卵管がはっきり見えるようになりました。メスです。
最初の写真の体の部分だけトリミングするとこうなります。
翅の「芽」ができました。
カマキリなんかの感覚でいうと、終齢になった、というところですね。
スズムシの場合にはどうなのか、確定できませんが。
これが脱け殻。
この脱け殻で見る限りでは産卵管ははっきりしませんね。
この脱皮で短めの産卵管ができて、もう一回脱皮して完全な産卵管になるのでしょう。
しばらく時間を置いて再度見たら、体の色が黒くなっていました。
脱け殻は無くなっていましたから食べてしまったのでしょう。貴重な栄養源ですものね。
メスの成虫の姿はこうなります。
産卵管が長い、翅が腹部を覆い尽くしていない、というような特徴があります。
今回はメスの成長の一部でした。
2011.8.5
もくもくと湧く雲です。
この写真で右の方から日がさしています。
雲って白い?黒い?
両方、というのが答。
太陽光が当たって反射してくるところは白いんですね。
で、厚みや角度などの違いで、光がこちらへ向かってやって来ない部分は黒いんですね。
空からは「青」の特定の波長の光がやってきますから、空は「青」という色がある。
雲からは、波長に関わりなく、たくさん光が来るところは白く、あまり来ないところは黒い。
白や黒は「色」ではありません。
光が返ってくる量なんですね。
もし雲の中に特定の波長の光を吸収するような物質があれば「色がつく」ということもありましょうが、普通そういうことはない。(夕焼け雲が赤いのは、赤い光で照らされているからです。)
白といい黒といい、相対的な話でして、背景との関係で見え方も変わります。
雲を見たらそんなことも考えてみてください。一味違った見え方になるかもしれません。
前の記事の続きです。
前の記事で、鉢に帰って来た水草だらけの姿を載せました。
翌日↓
2011.8.12
体にくっついた水草が少なくなりました。
ただ単純に寝ているのではないのですね。土の表面を体の厚みくらいでひっくり返しながら動き回るのです。なにやってるんだか。じっとしてりゃいいじゃん。
動き回って、水草は取れました。
ところがですね、また居なくなっちゃったのです。
また池に行ったかねぇ、と妻と笑って、追求もしませんでしたが
8.17
また戻ってきましたよ。
また水草いっぱいつけて戻って来た。
やっぱり池に行っていたんですねぇ。
どこに行っていたか、ちゃんと報告してくれるところがおかしい。
18日19日、鉢の土に潜っています。
夏眠であることは間違いないのでしょうが、なんだか不思議な行動です。
ヒキガエルって愛嬌がありますねぇ。庭の素敵な住民です。
ところで、鉢の所から、池まで、直線距離で4、5mあるでしょう。
鉢にどうやって登るかどうやって降りるか、というのも問題ですが。(転げ落ちるんじゃないかなんて言いましたっけね。)
池までの道のりがどうやってわかるんだぁ?
視覚で把握しているとは思えませんね。目で見て、あっちが池、あっちが鉢、と見定めて行動できるとは思えない。ヒキガエルの「視覚世界」はそれほど広範でクリアだ、とはとても思えません。匂いですかね。道中の匂いを記憶しますか。
これについては、通常の行動についてではないのですが、面白い記述があります。
「カエル――水辺の隣人」松井正文 著、中公新書 1645、2002年
ところで、ヒキガエルの産卵場所への集合について、もう一つ重大な問題がある。それはあちこちに散らばっているヒキガエルが、毎年、同じ――しかも多分自分の生まれた――池に集まるらしいことである。それではカエルはどのようにして池の位置を知ることができるのだろうか。(中略)この問題をきわめて見事に解決したのは、純粋な生態学者や行動学者ではなく、内分泌学の権威、早稲田大学の石居進教授であった。結論だけいうと、ヒキガエルは自分の生まれた池までの道筋の臭いを覚えているらしい。詳しくは先生の著書『カエルの鼻』(石居、1997、八坂書房)をお読みいただきたい。面白いこと、教わることの多いこと請け合いである。(後略)
毎年、産卵のために自分の生まれた池に集まるには嗅覚が利用されているらしいのですね。
この行動の応用問題として理解していいのかもしれません。
自分の生まれた池を中心にして、嗅覚地図が脳内に形成されていて、その地図の中で行動しているのかな、とも思います。
これは確証のあることではないので、信用はしないでください。個人的な感想のようなものです。
それにしてもまぁ、楽しませてくれますねぇ。
今年生まれて旅立っていった連中も、そのうちまたこの池に戻ってくるようになるんでしょうねぇ。
いいですよ、戻ってらっしゃい、待っています。
ヒキガエルが玄関脇の鉢で夏眠をしているという話を2回書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-40a3.html
2011年7月28日 (木):ヒキガエルの夏眠
使った写真は2011.7.22で、初めて気づいた話です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-fe92.html
2011年8月 9日 (火):Don’t disturb
使った写真は2011.7.31で、まだ同じ場所にいました。
2011.8.4
気づいたらいなくなってました。
鉢の土を盛大に耕していってしまった。
7月下旬から8月の初めにかけては東京は比較的気温が低く過ごしやすかったので、涼しくなって活動性が高まってどこかへ行ったのだろう、とは思っていました。
2011.8.11
1週間後。なんと、同じ鉢に戻ってきていました。多分同じ個体ですよね。
その上ですね、どこへ行っていたか、ちゃんと証拠を持ってきた。
池の水面に浮かぶ水草を背中に貼り付けているではありませんか。
妻にも知らせて、二人で大笑い。このヒキガエル、正直者です。
暑いから鉢に夏眠に来たんですよね。
で、涼しくなって、池へ「避暑」にいったの?
ちょっと違うなぁ。
お腹が空いたんでしょうか。でも、別に水に浸らなくてもいいはずなんだけどなぁ。
やっぱ、水をかぶると気持ちよかったのかなぁ。
鼻の穴のところにまで水草がついてますよ。くすぐったくないかね。
8月11日の東京は35.2℃の猛暑日でした。
孤立した鉢の土に埋まっているより、池の中にいた方が涼しいのではないだろうか?
広い地面なら潜れば下の方はひんやりかもしれないけど、鉢だからなぁ、全部温まってしまっているのではないかね。
う~むぅ。どういう行動なのか、はっきり把握できません。
2011.8.4
このところ毎日のようにオクラが食べられます。
わたくしどものようないい加減な栽培でもこうですから、きちんと手入れをして世話をすればきっとすごい収穫が得られます。
上は、ちりちりの葉芽。
ちょっと開くとこうなります。
すごい勢いで成長し、開花し、結実するので面白い姿を見たらすぐ写真に収めておかないと翌日には変化してしまいます。
で、ちょっと脇道ですが、この鉢に隣接してシソが生えてきてしまった鉢があるのですが。
オンブバッタがたくさん生まれてあちこちの葉を穴だらけにしていて。
シソの葉はものすごくぼろぼろにされましたが、くっついているオクラの葉は全然食べないのです。好みがあるんですねぇ。知らなかった。
オンブバッタにとってはオクラの葉はまずいらしいですよ。
2011.8.4
偶然にも、すごい色の取り合わせになりました。
サザンカの赤い葉の上に、緑のウンカです。
緑色で、軍配のような形をしたウンカですから、一度覚えれば忘れない。
きれいですけど、ウンカですからカメムシ目。植物の汁を吸います。
真上からではちょっと分かりづらいのですが、こうやってみると、翅がすこし「屋根型」になっているのが分かります。
ところで、このミドリグンバイウンカの幼虫が面白い。
「後光が差して」いるんですね。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/midorigunbaiunka.html
これは幼虫図鑑。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/MidorigunbaiUnka_.html
これは福光村昆虫記。
福光村の写真の方が「後光」らしくて面白いですよ。是非ご覧ください。
ありがたくって手を合わせたくなりますよ。
さっきカナヘビの頭頂眼の話を書きました。
2011.8.4
これはトカゲの頭部です。
カナヘビの頭頂眼がある左右の大きな鱗の間の真ん中の鱗、に対応する鱗は確認できますが、カナヘビにあった「ポチ」という陥凹部は確認できませんね。どうなんだろう、あるのかなぁ。チャンスがあったら、この頭のてっぺんを意識した写真を撮りたいと思います。
2011.8.4
さて、話の本題はこちらでして。
道に出て「虫目」でぶらぶらしておりましたら、後ろでガサガサっと結構大きな音がしました。
なんだ?と振り返ったら、2匹のトカゲがエサをめぐって争っている様子。
遠くから、まず撮ったのがこれ。
かなり大きな獲物を口にくわえて走っています。
獲物は何でしょう?
昆虫であることはまず確かでしょうが、特定はできません。
で、この獲物をめぐって争いがあったらしいのです。
私に見つかったことにも気づいて反転して走ります。
手の動きが早すぎて見えません。
そうしてものすごい勢いで走り去っていきました。
これがどうやら争っていた相手なんですね。
逃げられた、と{悔しがっていたかどうかは別として}静かに被写体になってくれたのでした。
で、比較的クリアに写りましたので、今回、この記事を書くに当たって、再度トリミングしたのが冒頭の写真です。
家の庭やら周辺でトカゲやカナヘビが例年になく繁殖しています。幼体も見かけて嬉しくなっています。生態系というシステムは構成員が多い方が安定性が増す。
食べられてしまう虫も増えますが、でも全体としては生態系が豊かになります。
食べた、食べられた、気持ち悪い、とかいってないで、生態系を楽しみましょう。
それが最終的にはヒトが生き延びていく道になるはずです。
積ん読になっていた本を読み始めました。
「感覚器の進化」岩堀修明 著、講談社ブルーバックス B-1712,2011年1月20日
という本です。
46ページまで読み進んで、あっと驚いてしまいました。
第2章 視覚器
2-5”第三の眼”頭頂眼
●頭頂眼をもつ動物
・・・
現生動物の中では頭頂眼を観察できるのは、ヤツメウナギ類や、カナヘビなどのトカゲ類の一部だけとなってしまった、これらの動物の頭頂部は、皮膚の一部が欠如していたり、やや陥凹したりしているところの透明度が高くなっていて、その奥にごく小さな眼が隠れている。透明度の高い皮膚は角膜の役割を果たしていて、頭頂眼はそこを通して光を受容している。
「頭頂眼」というものは知っていました。理科少年でしたから小学校の高学年か中学校くらいでは知っていたと思います。ムカシトカゲの頭頂眼というのは結構有名な話ですから。
でも、ムカシトカゲなんて実物を見たこともないし、日常の生活でそういう頭頂眼を持つ動物がいるなんて全く知らなかった。
カナヘビに頭頂眼があるなんて!知らなかったゾっ。
本にはカナヘビの頭部の写真が入っていて、「頭頂陥凹(透明度の高い部分)」という写真があります。「カナヘビの頭頂陥凹は、光を通し、角膜の働きをしている。この奥に頭頂眼がある」というキャプション。
わぁ、そうなんだ、カナヘビの写真ならあるじゃん、見てみなくっちゃ。
2011年8月 9日 (火) カナヘビの子
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-b588.html
2011年8月11日 (木) カナヘビ
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-6dab-1.html
この二つの記事で使った写真の元の写真を新たにトリミングしてみました。
2011.8.1
これは幼体の写真です。
頭部は大きな鱗で覆われていますが、一番後ろにある左右2枚の大きな鱗に接する中央の小さな鱗の上に丸いポチがありますね。
白い矢印で指しておきました。
2011.8.2
こちらは成体。
丸いポチはくぼんでいますね。
これが「頭頂陥凹」です。ここが光を通して、このポチの下の頭頂眼が光を受けているのです!!
ここに頭頂眼があるんだ!!
いやぁ、うれしい。知らなかったことを知ることができる、というのは純粋な喜びですね。
庭を日常的に走り回っているカナヘビに頭頂眼があったなんて。なんということでしょう!
ただひたすら喜びに浸っております。
★ところで
ブルーバックスの続き
●内分泌器官への転身
頭頂眼の元になる眼は左右1対となって発生する。しかし間脳胞の天井部分は左右の幅が狭いので、目が大きくなるにしたがって横に並ぶことができなくなり、前後に配列するようになる。
この2つの眼のうち、頭頂部に近く、光を受けやすい位置にある方が頭頂眼となり、もう一方は光を十分に受けられないため「松果体」という内分泌器官となった。多くの動物では、松果体が生き残り、頭頂眼は痕跡のみを残すか、または消滅していった。
まったくもってリーズナブルな話ですね。基本は「対」。
頭頂眼の片割れは?
松果体なんですね。
私たちの脳内にも松果体はあります。ただ、直接光を受けてはいなくって、眼からの信号を間接的に受け取って、ほぼ1日周期の活動のもとになる、生物時計の時刻合わせをしています。
★
「動物たちは何を見ている?」武藤政春著、泰流社 刊、1994年9月10日 第一刷発行
こういう本がありまして。
眼科医の武藤さんが、「眼科臨床医報」という月刊誌に連載したコラムをまとめたものです。
で、
◆ムカシトカゲ
ニュージーランドの小さな島には、ムカシトカゲという「三つ目小僧」のような動物がいます。ムカシトカゲは、七千万年以上も前に地球上に現れ、恐竜時代に全盛を迎えましたが、現在はほとんど絶滅してしまい、わずかにニュージーランドに残る「生きた化石」ともいうべき動物です。体長は60~70cmくらいで、日中はミズナギドリの巣穴に居候していて、夜になると外に出て昆虫を食べて生活しています。
ムカシトカゲの特徴は、小さいときに目を三つ持っていることです。成長するにつれて頭皮が第三の目をおおってしまうので分かりにくくなりますが、一対の目のほかに頭頂部に、頭頂眼と呼ばれる簡単な構造をした目を持っています。この目は、おそらく昆虫の単眼と同じように、外界の明るさの移り変わりのサイクルを認識する器官だろうと考えられています。
・・・
ヒトの目は、物を見る本来の役目と、生物時計を働かせる頭頂眼の役目をあわせ持っていて、物を見る中枢を大脳後頭葉が、生物時計中枢を松果体が担っているようです。もしも目に異常がなく、大脳後頭葉の視中枢が破壊されたとしても、その患者さんは自分の目が見えないことを否定します(これをアントン徴候といいます)。これは、物を見る中枢が破壊されても、明暗の区別の分かる目と、松果体の生物時計回路が健在なので、自分が明るい所にいるのか暗い所にいるのかが分かるからなのです。物を見る機能と、明暗を区別できる機能の両方が失われると、大変つらいことですが、初めて患者さん自身も自分の目が見えないことを認めるのです。
こういう話が載っておりました。
そういうものなんですね。
★初めに引用した「感覚器の進化」の初めの方にこんなことが書いてありました。
感覚器からの情報が脳に伝えられることにより生ずる印象が「感覚」である。感覚に、強さや時間的経過などが加味されると「知覚」になる。さらに知覚が過去の経験や学習に基づいて解釈されて「認知」となる。
指で鉛筆に触れたとき、何かに触れていると感じるはたらきが触覚という感覚であり、触れたものの大きさ、形、表面の様相などを知るはたらきが知覚である。さらに、これらの情報から、過去の経験に基づいて、指で触れたものが「鉛筆」であることを認めることが任地である。
・・・
刺激によって生じる感覚は、刺激の性質によって決まるのではなく、どの受容器が刺激されるかによって決まる。受容器がどのような刺激によって興奮しても、その受容器に特有の感覚のみが感知されるのである。
かなり考えさせられますね。私たちがとらえている世界は「ヒト」という生物の感覚器を通して受け入れられた姿なのであって、他の動物がどのように世界を感じているのか、知ることはできません。
★カナヘビの頭頂眼からずいぶん脱線しましたが、実に楽しい読書を続けております。
1000円足らずでこんなすごい喜びに心ふるわせることができるのは読書だけだよなぁ、と無趣味なかかしは思います。
2011.8.4
ちょっと距離のあるブロック塀の隅を歩いていったカメムシ。
以前、ヒョウタンナガカメムシの仲間を見たことがあるので、てっきりそれだと思いました。
で、パソコン画面で見て、確認したらどうも以前に見たのとは違うようです。
調べた結果、オオモンシロナガカメムシではないか、というのが結論。
http://www.insects.jp/kon-kameoomonsiro.htm
このサイトによりますと
黒褐色で、翅の中央やや下よりの部分に一対の白色紋を持つ細長いカメムシ。
おもに照葉樹林の林床で見られ、地表を歩き回って落下した実や地下茎の汁を吸う。
とありました。
照葉樹林というわけではないですがね、我が家は。
歩きまわるカメムシだ、というのは納得です。
見ているとどんどん歩いていってしまいます。
大抵のカメムシは植物の茎や葉に長い時間止まっていることが多いので、このカメムシはずいぶんスタスタ歩くなぁ、という感じがします。
2011.8.3
今年はアオスジアゲハがどんどん羽化します。
嬉しいことに羽化の失敗もなく、みんな元気に旅立っていきます。
上の写真は今飛び出そうという直前。
どうしても旅立ち記念写真を撮りたくなるし、そうするとブログにアップしたくなる。
「かわいい子」なのです。
8.10
線路際に立っておりましたら、右手、かなり低い位置から目の前へ、2匹のアオスジアゲハが絡み合いながら舞いこんで来ました。
一挙に2階くらいの高まで舞い上がって、
また目の前の高さに戻って来た。
わぁ、わぁ、わぁ、と思わず声を上げてしまいました。
必死になってレンズを向けてシャッターを切る。
もう、どきどきわくわく、です。
やがて絡み合ったまま、視界の外へ飛び去っていきました。
いやぁ、大型のチョウの舞いはダイナミックなものです。
はぁ~、とため息をついて見送りましたが、あのチョウたち、ひょっとすると我が家で育って羽化していったチョウかもしれない、と思うと嬉しくって。
わざわざ目の前にやって来てくれたような、ファンタジックな思いに浸るのでした。
2011.8.3
これハゼランの実を割ったところです。
中から種がでてきました。なんだか白いエライオソーム的なものがくっついているように見えます。
手のひらに広げてみると
まん丸くなくてカンマみたいな恰好をしています。
さて、私としてはこれをどうしよう?
我が家に来てもらった株の「本家」はコンクリートの塀の根元に並んで生えているものでした。
で、ネット上で「道ばたのコンクリートの隙間などにもよく生育している」、こんな記述も知っていましたので、我が家のブロック塀の下のすき間に、一粒ずつ蒔いておきました。
後で妻に話したら、それって虐待じゃない?、と笑われてしまった。
妻はもっと穏やかで良好な環境に蒔いて次の世代を育てるつもりです。
今日、グーグルの検索サイトへ行くと下のような絵が検索窓の上にあります。
これフェルマーの定理だなぁ、と検索窓にフェルマーと入れて検索してみました。
ヒットした、ウィキペディアから引用します。
ピエール・ド・フェルマー(Pierre de Fermat、1607年末もしくは1608年初頭- 1665年1月12日)はフランスの数学者。「数論の父」とも呼ばれる。ただし、彼は実際には弁護士を職業としており、数学は余暇に行ったものである。
正確な生年は確定されていないが、通説では1601年8月17日もしくは1601年8月20日である。 1607年末・1608年初頭との説もある。
フェルマーの最終定理とは、3 以上の自然数 n について、x^n + y^n = z^n となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがない、という定理のことである。フェルマーの大定理とも呼ばれる。
なるほど。今日が誕生日という説があるのでした。
グーグルでは時々こういうことをやります。
ツールバーでグーグルを使っていた時は気づきませんでしたが、現時点でFireFoxでグーグル・ツールバーが使えないものですから、お陰さまでこういうことに気づくようになりました。
これもまたおもしろいですね。
2011.8.3
モノサシトンボのメスが、私の立っている高さの葉っぱにやってきました。
「やってきました」としか言いようがないなぁ。普通は腰より低いくらいの高さしか飛ばないのです。それが私の目の高さのところまでやって来たのですから。
で、じっとしている。撮らざるをえませんね。
このアングルは目の高さに来てくれたおかげで撮れたものです。
腰をかがめていてはワンショットでさようなら、なんですが、この時はじっくりと被写体になってくれて、こうなりました。
意外とごつくって迫力あるな、と思う方もいらっしゃるでしょうし、やっぱりかわいいなぁ、と思う方もいらっしゃるでしょう。
虫さんたちの顔って、個性的で素敵なものなんですよ。
★昨日、ヒメグモのレポートを書きました。
1カ月にもわたる長期間、子グモたちを集合させていたということは、多分給餌をしていたのではないか、と書きました。
ネットで検索したところ、興味深いことが分かりましたので、まとめとしてご報告します。
http://www.ne.jp/asahi/jumpingspider/studycenter/himegumo/itohime.htm
飼育条件下でのヒメグモの子育て行動の観察:伊藤千都子
という論文です。(下線は「かかし」がつけたものです)
はじめに
多くのクモは卵または卵のうを世話するが,通常,出のう後の幼体は世話しない。しかし、一部のクモは子グモがある程度成長するまで食物を与える。
Kullmann(1968)は放射性同位体を使って、ヒメグモ科のヨーロッパ産の一種Theridion sisyphium の母グモが吐き戻しをすることを実験的に証明した。同様の方法が次の種にみられる。ヒメグモ科のTheridion impressum (Kullamnn et al.1971/1972)、Anelosimus studiosus (Barch,1977)、イワガネグモ科の Stegodyphus paciphicus (Kullmann et al. 1971/1972)、 S. sarasinorum (Kullmann et al. 1971/1972)、 S. minosarum(Kullmann et al. 1971-1972)、そして数種のガケジグモ (Gertch,1949)。 クモの子供の世話行動は生活史と関連して重要であるばかりでなく、社会性の行動の進化を論ずる課題でもある。 本論文では、著者が、日本中に広く分布するヒメグモ Theridion japonicum (2000年現在の属はAchaearaneaである)の子育て行動を若干観察した結果を報告する。給餌過程
吐き戻し給餌の代りに、ヒメグモの母親は餌を捕獲し、幼体のために吸飲した(sucked)。その過程を模式図に表した。
生きたショウジョウバエを与えたとき、母親がそれを捕獲し、少しかむ、その間、幼体は網内で集合しているが、無視している(図2B)。母親が自分自身で食べるときは、餌の一箇所をかみ、幼体に与えるときは数箇所をかんでいた。母グモはまだ餌をかんでいる間に(図2C)、母親がかみ始めてから17分後だが、数匹の幼体は接近してきて(図2D)、他の幼体は別に餌の周囲に集まってくる(図2E)。幼体は集合し始めてから約25分後に餌の周囲に塊りを形成した。この過程の間に、母親と集合した幼体は餌に一緒にかみつく。その後、母親は餌から離れ、幼体はブドウの房状に塊っていた(図2F)。約105分後、幼体は次第に離れていった。最初の捕食行動から3-4時間後、同じことが繰り返された。すなわち一晩に二回であった。
すごいですね、子が吸いやすいようにしてやっているんですね。
約三週間のこのような幼体への給餌が続いた。卵のう2から出た幼体は卵のう1の幼体より、出のう日の違いから大きかったし、自分で餌を取り始めるようになったのも早かった。卵のう2から出た幼体が自分で餌を取り始めるようになった時期に、卵のう1の幼体はまだ母親から給餌されていた。一ヵ月後、母親が死ぬと、その体は幼体に吸飲され、その後、幼体は分散し、独立生活を始めた。
この論文では、母親が死ぬと、子が餌として吸飲される、となっています。
母親による「餌かみ」の意味
出のうしたばかりの幼体は小さく、口器もじょうぶではないので、大きかったり、固かったりする餌はおそらく食べられないはずである。母親と幼体の牙の長さを測定したところ、幼体のそれ(63μm)は母親の牙(203μm)の3分の1以下であった。
母親自身が食べるときは餌を1箇所かむが、幼体に与えるときは数箇所かむ。この事実は母親が積極的に幼体に給餌している証拠のひとつである。
★さて、この論文を踏まえた女子高校生の論文もありました。
http://www.ne.jp/asahi/jumpingspider/studycenter/seisyohime.htm
ヒメグモの生活史を探る(マイとメグのヒメグモ日記):神奈川県立西湘高等学校
素晴らしい論文ですので、是非お読みください。
個体識別のためにクモに愛称をつけて呼んだりして、思い入れの深さが伝わってきます。
なのに、
委託の落ち葉かき清掃の業者が入った結果です。毎日パートタイムのおばさん達が熱心に落ち葉かきをしていました。葉も剪定されていましたから、その勢いで処理されてしまったのです…
「調査中。さわらないで下さい」と立て札をしてあったのですが、その立て札も無残にも無視されて、鉄の棒が折れ曲がり倒れていました
なんということでしょうね。悲しくってやりきれなくなります。
ヒメグモの子育て行動と母親食いを報じたIto(1985)の論文については、この事例は繁殖時期を外れた母グモの例外的な現象であったと思われますが、通常の時季ではどうなっているのかを問われたときに、誰も答えられる人はいませんでした。
そこで、継続観察により卵のうの数とその出のうや子育てについても明らかにしたいと思いました。
丹念な観察です。
9月11日に葉裏で死亡している母親「ゆず」がいますが、幼体に捕食されていません。
同様に、母親が死亡した例を他にも2例観察しました。母グモが死んだとしても幼体は母親を食べないのではないでしょうか。
このような結論を得ています。これは結論の一部ですので、ぜひ全体はご自分でお読みいただきたいと思います。
1カ月も世話を続けると、おそらく母グモとしてはもう寿命だろうと私は思います。
母は力尽きて去り、子らは旅立っていく。そう考えたいと思います。
この論文を書いたお二人のもう一つの論文もありました。↓
http://www.ne.jp/asahi/jumpingspider/studycenter/himefusigi2.htm
ヒメグモの生活史を探る
これも読みごたえのある論文ですので、クモがお好きならぜひ読んでください。すごいです。
★ところで、この高校生が属していた生物部の顧問は「池田博明」先生とおっしゃいますが、クモ好きの方なら、えっ、あぁそうなんだぁ、と納得されると思います。
クモに関する専門家です。この方の御指導のもとでの研究だったのか、と得心しました。
http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/asjapan/spiderwebikeda.htm
ここに『クモの巣と網の不思議』というクモ好きの方必見の論文集がありますのでどうぞ。
8.14
母グモがいなくなりました。
どうしたでしょう。
ここまで育てばよし、と去っていったのか、
エサをとりに行って、帰れなくなる事態に陥ったか。
解散指令を出して、母グモが去ったと思いたいですね。
ここまで育てれば、この後の生存率は孵化直後にばらけさせてしまうよりずっと高いはず。
お母さん、十分面倒を見ましたよ、といってあげたい。
で、母グモは次の産卵に向かうことができるのか、それとも寿命なのか、そういうことも分かりません。
8.15
念の為。15日の状況。
やはり母グモは去り、子グモたちの旅立ちがはじまったようですね。
ちょっと感慨深いものがあります。
一か月もの間、子育てをした、と思います。
絶対なにか食べ物を与えなければ持つはずがない。
それがスパイダーズミルクなのか、捕獲したエサなのかは分かりません。多分後者でしょうが。母グモが自分自身を餌として与えてしまうクモもいますが、そういうやり方でもない。
いやぁ、クモってすごいですね。
ヒメグモの育児を、ずっと見続ける事が出来てとてもうれしいです。
こんな育児を見たのは初めてだ。
ありがとうございました。
2011.8.3
頭の上をヘリコプターが飛んでいったので何げなく一枚。
絞りはf11、シャッター速度は1/250秒です。
4枚羽根のローターが少しのぶれでほぼ止まって写っています。
ローターの回転数がどのくらいのものかは知りませんが、1秒間に10回転しているかどうか、かなぁ。そのくらいなら、250分の1秒で10度程度ですか。
写真での羽根のぶれ具合からすると、まぁ、そんなものかな。
ド素人の当てずッぽです。詳しい方がいて、これは違う、であってもあまり怒らないでくださいね。
我が家のあたりある種の「ヘリコプターの道」の下みたいなんですよ。
羽田から飛び立って、多摩川沿いに上ってきて、中原街道の上を都心方向へ向かう。
そんな感じでしょうか。結構ヘリコプターをよく見かけます。
第二京浜とかもあるし、第三京浜、玉川通りなどもあるし。いろいろあるんですけどね。
目的地によって、やはり地上の構造物を見ながら飛んでいくんでしょうね。
2011.8.3
これ、シェフレラですよね。
通称はカポックだけど。
街中でよく見かけるし、カポックだと教わるんですが、どうしても私の中でストンと落ちないんだなぁ。
カポックというと私のイメージでは「綿」「カポック綿」。
でもなぁ、この通称カポックでそういう実がなっているのを見たことないしなぁ。
パンヤ綿とかもいいませんでしたか。
防水性が良かったり。手芸でぬいぐるみに詰めたり。
で、今回検索してやっと分かりました。
科技研のサイトです。
http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-schefflera-arboricola_large.html
シェフレラ(Schefflera)
ウコギ科フカノキ属の常緑低木
別名:シェフレラ・アルボリコラ、ヤドリフカノキ、アンブレラツリー(Umbrella tree)
シェフレラ(Schefflera) は、よく見かける半耐寒性常緑低木です。
日向を好みますが日影にも強く一年中観賞されます。葉は緑色で縁にギザギザが無く(全縁)、丸味を帯びた長楕円形で皮質の光沢があり比較的厚みがあり、葉のつき方は互生です。8~9枚の小葉が集まった掌状複葉の形をしています。
シェフレラ=カポックと思っていましたが、私達が普段目にしている植物の正式名称は、シェフレラが正解のようです。カポックはキワタ科インドワタノキ属であり、樹高20m以上の大木となる落葉高木をさします。
一般名:シェフレラ(Schefflera)
学名:Schefflera arboricola(シェフレラ・アルボリコラ)
別名:シェフレラ・アルボリコラ、ヤドリフカノキ、アンブレラツリー(Umbrella tree)
科属名:ウコギ科フカノキ属
原産地:中国
観賞期:周年 葉色:緑 樹高:10~500cm
参考サイト
http://www.kanyoplant.com/ichiran/capocc.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%AF
最近テレビのCMで「アンブレラツリー」という言い方も聞き、すごく気になっていたので、調べてみました。
なお、冒頭の写真はご近所で栽培しておられるシェフレラの幼い葉に目がいって、撮影したものです。
2011.8.3
松の実の赤ちゃん。
成長はのんびり。
1年半くらいかかるのではなかったでしょうか。
のんびり見続けていきましょう。
人間社会は、みんな「前のめり」。
ひたすら前へ、だもんなぁ。疲れるこっちゃ。
前へ進めばいいことがある、って信じ込んでいませんか?
のんびり、ゆっくりいくのは楽しいですよ。
私はポリオ後遺症で左脚が不自由で、歩く速さが普通の人の半分ですね。
電車に乗るときは、なるべく出口から遠いところに乗って、みんながわぁっと殺到するのをやり過ごして、とぼとぼと最後尾を行く。
いいもんですよ。急いでいく人たちが見逃してしまういろいろな出来事を見る。
それは「障害があるからこそ」です。
私はよく「ゆっくり ゆっくり ほんとうにいそがなければならないことなんて そう ありはしない」というのですが、これは障害に導かれて到達した悟りなんですね。
ありがたいことです。障害は人を深く豊かにします。
{「一日一歩、三日で三歩、三歩進んで四歩退る」というのが60歳も過ぎた人生の撤退戦の極意ですね。徐々に降りていくのがよいようですよ。}
2011.8.3
これは産卵した方のヒメグモではなく、別の場所のヒメグモ。
ニジュウヤホシテントウが網にかかったようです。
かなり大きな獲物ですね。
糸でぐるぐる巻きにしてあります。
ヒメグモの場合、食事が終わると、切り離して巣から捨ててしまうように見うけています。
それが確かだとすれば、この場合は、まだ食事は終わっていないのでしょう。
いつ切り離したかは分かりませんが、翌日には無くなっていました。
★さて、今日も暑くなりそう。
屋外での観測値は「熱帯夜」ですが、どうも室内は一晩中30℃を切らないようです。
建物が温まってしまって、冷えないんですね。
運動に於いては「慣性」という性質があって、力が働かない限り、止まっていたものは止まり続け、動いていたものは等しい速さで真っすぐ進み続ける、のですが。
熱的には、冷たいものは温まりにくい、温まったものは冷めにくいですよね。
これを便宜的に「熱慣性」とでも呼んでみましょうか。
あたたまりやすくって冷めやすいものは、熱慣性が小さい。
あたたまりにくくって冷めにくいものは、熱慣性が大きい。
と。
{実は熱容量という言葉でいいのですが、言い換えてみただけです。イメージしやすいかな、と。}
建物は熱慣性が大きい。
梅雨も終わりの頃、建物自体はまだ暖まりきっていないのに、湿った熱風が吹くことがあって、建物がじとじとに結露することがありますね。学校などでは廊下がまるで水浸しになることもあります。
そして、新学期、多少秋めいてきても、建物はなかなか冷めない。教室は暑いんだぁ。
人間一人の発熱量が約100W程度。教室に40人いれば、4kWの暖房入り空間ですからね。「君ら、暑いよ」などと暴言を吐きつつ、新学期の授業に臨んだものでした。
家もなかなか冷えにくい。
熱帯夜が終わっても、しばらくは熱い夜が続くでしょう。
お大事に。
★夏場、エアコンの設定温度を25℃とか、キンキンに冷やしてしまう方がいる。
そこで、節電の必要があるから設定を高めにしましょうと、「エアコンの設定温度は28℃にしましょう」と言い始めたのではなかったでしょうか。
なんだか、いつの間にか、28℃が至適温度みたいな言い方にかわって、28℃を超えると熱中症が増えるから、室温を28℃以下に保ちましょう、みたいに変化してしまっていませんか?
実際に28℃になると、はっきりいって寒いです。適温じゃないです。
設定が28℃で、熱の流入によって実際の室温は30℃くらいになる、というのがいいんじゃないですか。
昔から夏は30℃を超えて当たり前。猛暑日なんてなかったけれど、30℃を超えたからって、そうそう、死にはしない。昔よくあったのは、扇風機の風に当たりっぱなしで寝てしまって、心臓発作を起こして亡くなる方がいた。
いつから、28℃を超えると危険だってことになりましたかね?不審だ。
流されないようにしたいものです。
私のいる部屋では、午前中はエアコンなし。午後は設定温度30℃で使っています。
普通のタオルを水でぬらして絞って、肩から首筋にショールのようにかけていると、蒸発熱で冷やされて室温32℃くらいまではそう辛くないです。
特に商品化されたものでなくても大丈夫。生活の知恵。
ただ見てくれが悪いですから、私のような引退した爺さん向き、とはいえますね。
皆様、お大事に。
今の頑張りで、秋に疲れがどっとでますからね。そういうのが夏バテなんです。
夏バテは秋に来る。
養生なさってくださいますよう。
わぁ、支離滅裂だぁ。
{歯槽膿漏をもじりまして、こういう状態を「思想朦朧」と申します。}
2011.8.2
ミンミンゼミに遅れてアブラゼミが鳴き始めました。
夜明けごろに最初に鳴き始めるのもミンミンゼミ。
アブラゼミは遅れて鳴き始めます。
そういう順でしたっけ。よくわからなくなった。
8月8日には「事件」。
道路の突き当りのあたりに立っていた私の顔面に茶色い塊がぶつかってきました。
なんと、アブラゼミが私の鼻に、1,2秒間とまったんですよぉ~。
わたしゃ枯れ木だ、生木じゃない!
と、口から息を吹きかけたら飛び去りましたが。
セミにとまられるようになってしまった。ナント。
2011.8.14
ワンショット5匹ですねぇ。
中望遠ですからこの程度。広角だったら10匹は入るかな。
肉眼では、視線をさ~っとひとなですると、20匹は軽く勘定できます。
大集団ですね。
さすがに、このアブラゼミたちとミンミンゼミが一緒に鳴いている下へ行くと、耳の筋肉がびりびりする感じになります。大音声(だいおんじょう)です。
8月15日、今朝、ツクツクホウシがこの夏の初鳴き。
私には「オーシーツクツク」と聞こえるんですけどね。
子どもの頃の記憶。
まず、前奏が長かった。じ~~~っと言っている時間がすごく長くて、その後、じゅくじゅくじゅく、っと言ってからおもむろに、ゆっくりと、お~しぃ~、つくつく。と始まって。
それを続けて、だんだんテンポが速くなっていって。
最後に、{私の聞きなしでは}
つくしぃお~す、つくしぃお~す、つくしぃお~す~~~~、と終わったように記憶していますが。
最近は、何だかせわしないような気がして。
前奏が短い。エンディングも短い。
そんな気、しません?
★昔話の続き。
私自身が大昔、小学校入学前後に恐竜少年でした。
で、子育て中、子らもいっぱしの恐竜少年少女になりました。
家族旅行で秋田の方へ車で行くことが恒例になっていましたが、ある年、いわき市のフタバスズキリュウの複製の展示を見てから秋田方面へ行くことにしました。
一般道を走っていわき市へ。
見ましたよ。感激しましたね。
{展示館で食べたカレーライスもうまかったな。}
ひとしきり楽しんだ後、再び北を目指して出発!
そうしたら道路の案内板に、矢印「フタバスズキリュウ発掘地点」というのが出てきた。
びっくりしましたね。これは予定外だったのですが、反射的に「行こう!!」と曲がって入っていきました。
そうしたらありました。川が深く崖をえぐって流れている、その崖の上に「フタバスズキリュウ発掘地点」の表示板。
崖の上から覗き込むと、なんだか、深い淀みがあったりして、神秘的な雰囲気。
感動しましたねぇ。
いわき市に行くのだからと「くびながりゅうの発見」だったかな、そういう本を持っていったのですが、表紙がフタバスズキリュウの頭部だったと思います。
車を、脇道へ入れて家族4人で下りて、記念写真を撮ったのです。
子らは嬉しそうに並んで「くびながりゅう」の本を持ち、写真に納まりました。
この撮影時、夢中になって気づかずにいたのですが、私が車を止めた脇道の向こうからダンプカーがやってきて、本道へ出ようとしていたのです。
でも、私たち親子が、くびながりゅうの本を持って家族で発掘地点で記念写真をとっているのを見て、待ってくれていたのです。クラクションも鳴らさず、にこにこ待ってくれていたのです。
写真を撮って、振り返るとダンプが待っている、びっくりして、恐縮して急いで車を移動させて、ダンプに通ってもらいました。
運転手さんが笑って挨拶していってくれました。
恐竜好きの家族がいわき市のフタバスズキリュウの発掘地点まで見に来てくれたということで、きっと地元の運転手さんなんだろうなぁ、優しくしてくださったのだと思います。
うれしかったなぁ。
全身骨格の展示も見たし、発掘地点にまでいけたし、もう、大変な大収穫に大喜びしながら、家族旅行を続けたのでした。
めでたしめでたし。
★朝日新聞の朝刊1面の下に「しつもん!ドラえもん」という小さな欄があり、質問が書かれいます。「こたえ」は朝刊のどのページに書かれているか示されていないので、自分で紙面を繰って探しにいかなければなりません。子どもに新聞への興味を持たせようという企画です。
その7月19日の分ですが
[しつもん!ドラえもん]538 きょうりゅう編
恐竜時代に生きていた首長竜で、見つけた福島県の高校生の名前がついたものは何かな。
[こたえ]フタバスズキリュウ
1968年に高校生の鈴木直(ただし)さんが今の福島県いわき市で見つけた。フタバ(双葉)は発見した地層の名前だよ。長さ約6.5mの海にいた爬虫類なんだ。
これを読んでいて思い出したことをちょことこと。
和名がフタバスズキリュウ(双葉鈴木竜)なんですね。
で学名はというと「Futabasaurus suzukii」といいます。
「フタバサウルス・スズキイ」ですね。
ウィキペディアから引用します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%82%A6
命名
「双葉鈴木竜」という名は発見者の苗字「鈴木」と、発見された地層の「双葉」層群から名付けられている。発見直後に調査のため来日したサミュエル・ウェルズにちなんで「ウェルジオサウルス・スズキイ」という学名が提案されていたが、当時は新種かどうかの判断がつかず、発見後38年たった2006年(平成18年)5月に国立科学博物館の佐藤たまき特別研究員と真鍋真主任研究員、群馬県立自然史博物館の長谷川善和館長ら3人の研究チームによってようやく新属新種の首長竜と判明し、「Futabasaurus suzukii (フタバサウルス・スズキイ)」という学名で正式に記載された。
というわけで、発見から記載まで38年もかかりました。
佐藤さんは若手女性研究者なのですが、こんなこと言ってますよ。
「私が好きになったんだからオスでしょう」と言い、勝手に「カレ」と呼んでいる。
私の個人データベースを検索したら、2006年5月19日の記事がヒットしました。
それによりますと、佐藤さんは
「ティラノサウルスの人形でリカちゃん人形に襲いかかる悪役を楽しんだ」
という女の子だったそうです。
当時、妻に「フタバサウルス・スズキイ」という名がついたよと話したところ、「Suzuky」のような愛称、という感じでとらえたようでした。
いや、違うんだ、スズキイの「イ」はラテン語で人名を表す語尾なんだよ、と話したら、そうなんだぁ、と納得していました。
-i なら男性の名前、-ae なら女性名です。
かなり昔、「ケツァルコアトルス・ノルトロピ(Quetzalcoatlus northropi)」という翼竜の学名がついた時、ノルトロピってなんだろう?と長く悩んだものでした。
これは「全翼機の開拓者ジャック・ノースロップの空気力学に対する功績を讃えての献名」だそうです。男性ですから northrop-i なのですね。「ノースロップ イ」と読んだほうがいいのかなぁ。
★この記事を書こうと思い立ってからちょっと時間がかかりました。(7月19日からですから)。
その間に、こんな話が載りました。
2011年8月12日の朝日新聞記事です。
首長竜の「クー」、赤ちゃん産み子育て? 米チーム研究
プレシオサウルスという首長竜の仲間は、卵ではなく赤ちゃんを産み、群れで暮らしながら子育てをしていたかもしれない。化石になった身重の母親を調べた米国の研究チームがそんな論文をまとめ、12日の米科学誌サイエンスに発表する。
チームが、米カンザス州の7800万年前の地層から掘り出された化石を調べたところ、母親の腹の部分から胎児とみられる骨も見つかった。胎児は1頭。母親の体長は4.7メートル。胎児は少なくとも1.5メートルで、比較的大きかった。
海で暮らす古代の爬虫類には、卵でなく赤ちゃんを産んでいたとわかっている仲間もいるが、産むのは1度に複数。大きな赤ちゃんを1頭だけ産むという特徴は、むしろシャチや小型のクジラなど、群れを作って子育てをする現代の生き物に近く、チームは「同じような暮らしぶりだったかもしれない」と推測している。
同じ内容の毎日新聞記事には
首長竜にくわしい佐藤たまき・東京学芸大准教授は「古生物の生態に関する情報は化石に残りにくいため、非常に重要な発見だ」と話している。
こういうコメントがついてまして、佐藤たまきさんのお名前が出てきてしまった。
さすが首長竜に詳しいんだ。
で、こりゃいかん、早いとこフタバスズキリュウの記事をかけってことだな、と催促された気分になりました。
ということで、まずは、思い出話のPart1でした。
★お暑ぅございます。ぐったりです。熱中症にはなってませんからご安心を。でも伸びてます。
ブログもしばらくはペースダウンでいこうと思います。
8月8日は立秋でした。例によって「暦の上では秋だけど・・・」というのが決まり文句で、この言い方の「暦」は「古いもの、旧暦」のような意味合いを含ませているように感じられます。暦ではそうだけど、暑いじゃないか、ということですね。
春分点から90度進むと夏至。さらに90度進むと秋分。
その中間点、春分点から135度進んだところに何という名前を与えましょう?
「立秋」実に最適な言葉ですね。これは太陽暦そのものなのです。
★今年、気温の平年値が古い10年分を捨てて、新しい10年分を加えた30年間の値に変更になった、ということはすでにお話ししました。
東京での話ですが、
旧平年値では
最高気温のピークは 8/2 ~8/9 31.2℃
最低気温のピークは 7/31~8/15 24.4℃
でした。
新平年値では
最高気温のピークは 8/3~8/9 31.4℃
最低気温のピークは 8/5~8/12 24.8℃
と変わりました。
最低気温が0.4℃上がりましたね。寝苦しくなったわけです。
かろうじて、平年気温が熱帯夜にはならずに済みました、それだけが救いか。
ピーク幅が狭くなりましたね。このことの意味はよくわかりません。
で、まぁ、日本全国ほぼ同じ傾向になると思いますが、「立秋」のあたりが年間の気温のピークなんですよ。
で、立秋を過ぎると、平年値はゆっくりと下がり始める。秋が兆すわけです。
猛暑日なんてものは、かつては例外的なことでしたが、近年は気象情報で猛暑日の予報がどんどんでるようになり、様変わりですね。
確実に暑くなった、熱くなった、というのが実感ですね。
もうしばらく、耐えましょう。
立秋来りなば秋分遠からじ。と。あと45度ですっ!
{もう夕方が早く来るようになったでしょ。日脚が短くなってきています。}
2011.8.2
コクロヒメテントウの幼虫がアブラムシを襲って食べています。
この白いものは、写真写りが悪くて、なかなかすっきりした写真にならず苦労しますが、今回はまあまあかな。
幼虫図鑑によりますと
カイガラムシのように見えるが,白いのは分泌した蝋物質で,アリに対して「私はカイガラムシです」と偽装しているのだそうです。蝋物質を取ると緑っぽい色をしているそうですが,かわいそうで確かめられませんね。
ということです。
もちろん幼虫も成虫もアブラムシを食べます。
成虫もナナホシテントウのイメージでとらえる「テントウムシ」とはかなり姿が違います。小さいし。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/syu_k/koucyu5_3.html
このサイトに大きな写真がありますのでご覧ください。
覚えておいて、害虫扱いしないように。
2011.8.2
ネコジャラシの穂に、アリがいる。
で、正しいでしょうか。
アリがこんなにネコジャラシの穂に潜り込んでいるのはあまり見ない気もします。
ホソヘリカメムシの幼虫はアリに擬態している、という話を聞き知っておりますが・・・。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/hosoherikamemusi.html
ここに、ホソヘリカメムシの幼虫の写真がありますが、それとは違う姿だな、と思います。
でも、実物を見たことがない、と認識しています(見ているかもしれないけれど、そうとは認識していない)のでよくわからないのです。
アリだと思うけどなぁ。
2011.8.2
新しい枝をとってきて、幼虫を移らせたら、早速に若い葉をむしゃむしゃと食べ尽くして、勢い余って、茎までむしゃむしゃ。
写真の真ん中より少し上の方で茎を抱えているのは腹脚です。
きゅっとしがみつく姿がなんともかわいい。
ほら茎の先端をかじっています。
ここで茎を抱えているのは脚です。
ここで、白い矢印で指しているのは脚のように見えますが、顎です。
上の方に3対の脚はあるでしょ。
もともと、各体節に1対の付属肢があって、顎もその付属肢から作ったものなんです。
似ていて当然なのです。
あらまあ、枝まで食べちゃってるわ、と妻が笑うこと。
まったく、旺盛な食欲で夫婦を楽しくさせてくれる幼虫たちなのでした。
2011.8.2
妻が勤務先で頂いてきたスズムシですが、7月31日に、一声二声、鳴いたように思います。
おっ、と思ったのですが、初鳴き、という程度でおしまい。
8月1日から、本格的に鳴き始めました。
で、2日に写真撮影。
もちろんオスです。産卵管がなくって、翅が幅広ですね。
実は、大昔スズムシを甕で飼っていたことはあるのですが、こういうふうにちゃんと見たことはない。生態もとんと知らないのです。
こんな顔してました。
まじまじと見たのは初めてだなぁ。
もっとぴょんぴょん跳んで、餌替えなんか大変なのかと思っていましたが、ほぼ歩くだけなんですね。跳ばない、飛ばない。
飼いやすい虫です。
この日以降、鳴き声が家中に響くようになってきました。
2011.8.1
もう出たくて仕方がないんです。
あまりばたつかせると翅を傷めますので、見計らって旅立ち。
チョウというと、ひらひらとはかなげだ、ということになっていますがどうしてどうして。
精悍でタフそうな体つき、顔つき。
ふたの裏からそのまま高く飛び去っていきました。
こちらの個体は、羽化のタイミングが少し後だったんですね。で、まだバタバタしてはいない。
でも、十分に翅も乾いたようですし、出してやりました。
しばらく、そばのランタナに止まっていましたが、少し後で見たらもういませんでした。
次々と羽化していきます。
我が家のクスノキで見つけてなるべく寄生されたりしないように飼育して、旅立たせる。
そうすると、いつも庭周辺をアオスジアゲハが飛び回ってくれていて、うれしいものですよ。
何となくチョウとの「交感」があるような気がしてしまう私たちです。
と言っております。
7月28日に「ヒキガエルの夏眠」という記事を書きましたが、その続きなのです。
時々動くらしく、鉢の中の土を「耕して」います。
「金沢城のヒキガエル」奥野良之助 著、平凡社ライブラリー564、2006年1月11日初版
という名著がありまして、そこからちょっと引用します。
ヒキガエルの一年の活動は、以上のように、基本的には気温によって支配されていると言ってもよいようである。最低気温でみて、0~10度で繁殖活動、10~20度で採食活動を行い、それ以上でも以下でもどこかへもぐってしまって動かない。マイナス40度からプラス40度の間で働いている人間からみると、なんとぜいたくな温度に対する好みであろうか。
金沢での観察の結果であることは含んでおいてください。
東京の場合最低気温の平年値が0度を下回ることはないのですから、冬眠不要になってしまいます。土地柄によって活動の状況は変わると思います。
東京で最低気温の平年値が20度を上回るのは、大体6月の末ごろから9月の半ばまでなんです。この期間全部が夏眠期間とはちょっと思えないですね。
それにしてもまぁ、エコな生活だなぁ。
本当に、私も夏眠したいゾ。最高気温が35度なんて猛暑日は絶対夏眠するべきですよね。
上の本を読んでいて、もう一つ強烈に印象に残った部分を
ところが、ストーブを囲んで雑談していた時、「先生、ヒキガエル掘りにいきませんか」と言い出した学生がいた。彼はこれまでに何回か冬眠中のヒキガエルを掘り出したことがあるらしい。学生運動に熱を上げているとはいえ、根は生き物好きな生物学科の学生のこと、われもわれもと志願者が続出して、その場で「ヒキガエル冬眠発掘隊」が結成され、スコップをかついで本丸跡に乗り込むことになった。
・・・
冬眠の仕方は私の想像とはまったくちがっていた。石のすき間にもぐり込まず、石の上で直接雪に埋もれて冬眠していたのである。「ヒキガエルって、相当いい加減な生き物ですね」と、集まってきた学生も少々呆れ気味であった。
いやぁ、読んでいて思わず吹き出してしまいましたね。「いい加減な生き物」にされてやんの。
直接雪に埋もれているなんて、ずさんな冬眠だなぁ。ま、雪は断熱材ですから、0度以下にはならないのででしょう。体液は濃いから凍らない、それでいいんでしょうね、冬眠としては。冬眠も省エネなやつですね。
東京だとどうなるのか。落ち葉の下にいるだけでいいんだろうな、少しだけ土に体を埋もれさせて。冬眠発掘をしたことはありません。
ここでいう「学生」というのは恐らく私と同世代の団塊世代でしょう。何だか親しみを抱いてしまいましてね。実に面白い読書でした。
2011.8.1
足元に「子」が走る!
一瞬、ヤモリの子かと思ったんですよ。
でも違う。歩き方も違うし、顔つきが違う。
頭でっかち、尻尾みじか。
完全な「幼児体型」ですね。
おぉ、あわてなくていいぞ、じいちゃんは襲わないぞ、と思わず呟いてしまった。
短時間ですがじっとしていてくれたので接近。
そうか、脚の指先が全然違うよな、ヤモリとは。
これはカナヘビの子なんだ。と完全に納得。
ヤモリの脚はこういう風に爪のある尖った指ではないんですね。
ほら、りっぱな顔。
ニワトリの爪を思わせる、鋭い爪。
一人前だなぁ。
カナヘビもこの庭で繁殖しているらしいですね。
うれしいことだなぁ。
なんという「生態系」がこの庭に成立していることか。
さっそく妻にも、この写真を見せて、二人でニコニコ喜んだのでした。
先日、大変興味深い新聞記事を読みました。(以下、皮肉です。そのつもりで)
たばこ賞味期限、ペンで改ざん 震災品薄、店主書類送検:2011年8月4日
たばこの賞味期限を改ざんして販売したとして、警視庁は4日、東京都江東区のたばこ店の男性店主(77)を不正競争防止法違反の疑いで書類送検し、発表した。店主は「東日本大震災で納品が少なくなり、もったいないので期限切れの品を売った」と話しているという。
生活経済課によると、店主は4月2~6日、「マイルドセブン・ボックス」(410円)20箱に白色で書かれた賞味期限「H23・3」の文字を修正ペンで「H23・8」に改ざん。うち2箱を同14日、店の前に設置してある自動販売機で売った疑いがある。ほかにも3月末~4月初旬、日本製のたばこ60箱の賞味期限を改ざんし、うち51箱を販売したという。
・・・
同課によると、たばこの賞味期限は約10カ月。期限切れでも体への悪影響はないが、乾燥して風味が落ちる可能性があるという。
たばこを吸うなら賞味期限切れに限りますね。だって「期限切れでも体への悪影響はない」のですから。
あれまぁ。
もともと害のあるたばこなんですから、賞味期限が切れたら安全になるのかな?
25年くらい前までは私、喫煙者だったのですが、たばこに賞味期限なんてあったっけ?
製造年月日はあったかなぁ。
どうせ煙を吸うんだから、賞味期限が切れて煙が出やすいのか出にくいのか、どっちにしても大したことないじゃないのにね。
燃やして煙を吸うんですよ。「風味」なんてそんな微妙なものを感じ取っているんですか?
試しにね、パイプや葉巻を吸って、紙巻きたばこと比べてごらんなさいませ。
紙巻きたばこは紙の焦げる匂いがきついんですよ。
ちなみに葉から淹れる紅茶と、ティーバッグを比べてごらんなさいませ。
ティーバッグの紅茶は紙臭いんだから。
「違いが分かる」男は、「店主、このたばこ、風味が落ちている、香りが薄い。賞味期限切れではないのか」くらい言って追求なさいませ。
どっちにしたって体に良くないのは同じです。為念。
笑ってしまった。
2011.7.30
アオダイショウ騒ぎの後なのですが、まだガレージで。
車の下を、す~っと走る小型のクモ。
前脚の先から後脚の先までで、1cmを超えるかな、という小さなクモなんです。
ですが、私の印象では、これはアシダカグモだ!なんですね。
大人のアシダカグモが走るときのイメージとそっくりなんです。
滑るように、細かく脚を動かして。す~っと滑らかに動く。
埃の塊りとか、抜けた髪の毛の塊りが風に吹かれて床を滑る、という感じの滑らかさ。
ということで、アシダカグモの幼体ではないか、と思います。
「日本のクモ」という図鑑では、アシダカグモと隣り合わせて、アワセグモというクモの写真があって、私が撮影したクモと似ているのですけれど、分布が違う。アワセグモは恐らくここ東京にはまだいない。ということで
アシダカグモの幼体です。
アシダカグモは「徘徊性のクモでは日本第2位の大型種」で、ゴキブリも捕えて食べます。
嫌わないでください。なんたってゴキブリをつかまえてくれるんですよ、っ。
写真の個体の大きさではまだ無理ですけどね。
2011.7.30
車をガレージに納めて閉めようとしていたら、なんと、今度はアオダイショウの幼体が出てきました。
ずいぶん細かくくにゃくにゃしてますね。最初なんだ?と思ったのですが、アオダイショウかと意識が定まった所で全体像が把握できました。
紐みたいです。私のいる方へ進んでいたのですが、見つかったということに気づいて向きを変えました。
ヘビの側からいって、右へ転回し、隅の枯れ葉に潜り込もうとしたのですが葉の量が少ない。
で、私がまだカメラを持って迫ってきた。
まずい、と、この後方に置いてあるモンパルの下に潜り込みました。
多分しばらく逃げない、と踏んだ私は玄関を開けて妻を大声で呼んで、アオダイショウの子がいるぞ~!
走り出してきた妻とモンパルの所へ一緒に行って、多分この下にいる、カバーをさっと引き揚げるから逃げ出す前に見てくれ、と腰を据えてモンパルのカバーを持ち。
ぱっ。
いたわ!細いのねぇ。
びっくりした子ヘビはあわてて家の裏の枯れ葉の積もった中に走り去っていきました。
いやぁ、楽しかった。
去年はツバキの葉の間から顔を出した大人のアオダイショウを見ました。
で、今年、子ヘビを見た。
つまり少なくとも1対のアオダイショウがいて、繁殖しているんですね、我が家の周辺で。
うれしいですねぇ。家の守り神が増えましたね。
多分家の中、天井裏などに、ヤモリもいるはず。守宮ですからね。守り神。
庭のあちこちにヒキガエルもいるし。
まぁ、なんという素敵なボロ家でしょう。
この日はカナヘビ、トカゲ、アオダイショウ、といっぺんに顔をそろえてくれました。
いい日だ、いい日だ。
2011.7.29
ミスジハエトリのオスです。
メスは地味です。
パッと見たときに、この目のあたりの赤い色が目立ちます。
上から見ても頭胸部の前の端が赤い。
すぐわかります。
ところで「日本のクモ」という図鑑によりますと
本来は屋内性であるが、アダンソンハエトリの侵入地では競争に負け、屋内より出て野外で生活している。・・・
ということです。「競争」って具体的にはどういうことなのでしょうね。直接対決して食うか食われるかの闘いを行った、ということではないと思うのです。共に屋内にいると、エサを取る能力で負ける、というようなことではないでしょうか。
さて、このミスジハエトリ、どこで見かけたかと言いますと
玄関ドアの外側。
屋内と野外の境界の野外側なのでした。象徴的だなぁ。
2011.7.28
オオヒメグモがアリを捕えていました。
アリを捕えるというとアオオビハエトリしか見たことがありませんでした。
オオヒメグモもアリを餌に出来るんですねぇ。
蟻酸を吹きかけられたりはしないのか、ということが気になります。
「アリを捕えるクモ」で検索したら素晴らしいサイトがヒットしました。
池田博明さんの『クモの巣と網の不思議』というサイトです。
その中の
http://homepage3.nifty.com/~hispider/spiderwebbook/ikedah/preycatching.html
ここに、オオヒメグモの話が載っています。
オオヒメグモの捕えた獲物をみると徘徊性のものばかりだというのです。翅のある昆虫が飛んで来て不規則網に引っかかるのではないのだそうです。
オオヒメグモの不規則網は、歩き回る虫を捕らえる「釣り舟」のような網だったのです。クモは船の上からたくさんの釣り糸を地面に垂らして、来る日も来る日もこの罠にかかる獲物を待っているのです。
詳しくはこのサイトへ行ってお読みください。
すごいものですねぇ。感心しますよ。
2011.7.28
キョウチクトウの花というのはすぐぐちゃぐちゃになってしまいます。
しかも、どうにも花の構造がよくわからない。
http://www.jspp.org/cgi-bin/17hiroba/question_search.cgi?stage=temp_search_ques_detail&an_id=1601&category=mokuji
日本植物生理学会のサイトでこんな記事を見つけました。
お便りにあるように,キョウチクトウの花は複雑な構造をしています.
5本の雄しべは,花粉のはいった葯の先端が細長く伸び,毛のある糸状の構造(付属体)をしています.“よじれたおしべと”いうのはこの付属体のことでしょう.葯はやじり型をしていて,お互いにくっついて半分開いた傘のようになっています.雄しべの柄(花糸)は太く短く,花の下側,細くなった筒の入り口についています.花を上から見ると,この花糸の間から花の奥がかすかに見えます.
雌しべは1本で,その形はろうそくのような,例えるなら“京都タワー”に似ています.京都タワーのリング上の展望室より上側の部分は,キョウチクトウの雌しべでは先端がとがった緑色のふくらみになっています.この部分は葯の傘がのっており,花の上から直接みることはできません.一般的な花では,この先端のとがった部分が花粉を受け取る柱頭になっています.しかし,キョウチクトウ科の植物では,これは花粉を受け取る働きを持っていません.その下側の白い筒状の部分,京都タワーで言えば4階展望室に相当する部分が花粉を受け取ります.さらに下側は長い柄(花柱)が花の筒の奥に伸びています.その根元にはたぶん蜜が分泌されると思われる緑色のお皿のようなもの(花盤)があります.
中央で、白い毛のあるものがよじれてますが、これがオシベですかね。
メシベはここでは見えていないのでしょう。
自家受粉はせず、昆虫が受粉を媒介する、とありました。
この花に虫が飛来しているのをあまり見たことがありませんでした。
アリが花の中を歩いていますけれどね。
ややこしい花だなぁ。
2011.7.28
これコニシキソウでいいのですよね。
毎年、生えてたのかなぁ。意識していなかったのですが、今年はなんとなく気づいてしまった。
地面を這うような草ですから、あまり腰をかがめて見ようともしなかったのですが、上から眺めていて何だか花が咲いたのかもしれない。
頑張ってカメラを低くして撮ってみました。
やっぱり花が咲いていますね。実もいっぱいなんだ。
腰をかがめない位置からはよくわからずにいました。
トウダイグサ科 > ニシキソウ属 > コニシキソウ
コニシキソウは北アメリカ原産の一年草の帰化植物。畑や路傍、荒れ地に生育している。地面をはって広がり、茎から根を出すので、畑や庭では嫌われる雑草である。傷つけると乳液を出す。葉の中心部に赤紫色の斑紋がある。
和名は小錦草であり、よく似ているニシキソウに比べて小さいことを意味している。ニシキソウとは、葉に明瞭な斑紋があること、植物体に毛が多いことで区別できる。
なるほど、葉の中央部に斑紋がありますね。
これからこの線路際の柵のあたりで繁茂するんでしょうかね。
2011.7.28
なんだか、おいしそうな飴みたいな感じがしませんか?
キバナコスモスのつぼみです。
萼の中に浮かんでいるような。
もうちょっと若いつぼみだと緑がまだ濃い。
連日きれいな濃いオレンジ色の花が目を楽しませてくれます。
8.3
花が咲けば必ず虫たちがやってくる。
ミツバチですね。ニホンかセイヨウかよくわかりませんが。
蜂蜜屋さんの広告
「花の蜜=はちみつ」と思われがちですが、実はそうではありません。巣に帰ったミツバチは、体内の酵素を加えて、集めた花蜜の成分をショ糖から果糖とブドウ糖へと変化させます。そして、羽ばたきによる温風で糖度の低い花蜜の余分な水分を蒸発させ、糖度を高めます。・・・
おおよそ誤りはありませんが、「体内の酵素」というよりは、唾液あるいは消化液の酵素です。真の体内から消化管という体外へ分泌された酵素ですね。運んで帰る途中でもその反応は起こっているはず。
で、口から吐き戻すのです。
こう書いてしまうと、汚らしいイメージになりそうなので、上のような表現になったのでしょう。
2011.7.28
ゼニアオイの花なのですが。
雨上がりでした。
水がたまっています。
最初は、花弁の隙間では表面張力で落ちないでたまっているのかな、とおもって撮影したのです。
水が見づらくて申し訳ないですが、どうにもくっきりは写りません。
で、よくよく見ると、どうも、花弁の間には萼が見えているようです。
ですから、花弁と萼で「どんぶり」ができて、水がたまったのでしょう。
おかげで、メシベ・オシベは水没してしまいました。
この後、花粉は乾燥したでしょうか?
あるいは、水浸しになった花粉は、浸透圧のために破裂したかもしれませんね。
浸透というのは、半透膜を隔てて濃度の異なる水溶液が接した時、薄い方から濃い方へ水が浸透していく、という出来事です。
花粉の中の液は濃い、雨水は薄いのですから、花粉に水が浸透し、膨らんで、耐えきれなくなれば破裂します。
生物で習いましたよね。
2011.7.27
少し前にカエデにヒロヘリアオイラガの幼虫が発生して、20匹あまりを処分したという話を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-3eb0.html
ここです。
ところが、あの時、見逃してしまった幼虫がいて、大きくなって再登場。
苦手な方は拡大しない方がいいかもしれません。
でも、きれいですね。緑色のトゲがすごい。
前の方にオレンジ色で針のないとげがあったりして、オシャレ。
何に擬態しましたかね。まさか「ドクロ」じゃあるまいし。
細い針が痛そうですね。
オレンジ色のトゲには針がありません。
どうしてこういうアクセントをつけたりするのかな。
チャドクガの毒毛のように、幼虫が死んでも毛だけで被害が出るということはないようです。
「庭のイモムシ ケムシ」によりますと
1979年ころまで九州の一部でしか見られなかったが、関東地方まで急速に分布を伸ばしている
そうです。
気をつけてください。
2011.7.27
先日、サザンカの実の話を書きました。3個くらいありそうです。
で、ツバキの実もちゃんと見ておかなくちゃ、と見たら。
つやつやなんですね。
サザンカの実は毛がいっぱい。つやはない。
ツバキの実はテカテカ光っているのですね。
ちゃんと見てないものです。おはずかしい。
思い出を書いているでけじゃなく、ちゃんとやった方がいいのかな、というのがツバキの種。
種の先端を、コンクリ面でこすって削り、小さな穴をあける。
中身を母親に借りたヘアピンなどで掻き出して、中を空洞にする。
これを下唇に当ててうまく息を吹き込むと、笛になるんですね。
50年以上前の記憶なのですが。
うまく再現できるかどうか。
一度やってみなくちゃいかんかなぁ。
2011.7.27
前の記事のトカゲを見た場所から1mくらい離れたところ。
付近を歩いてきて戻りがけ、なんだか、カサコソと音がするのですね。
見ればトカゲが干からびたミミズをくわえて運んでいます。
音はミミズが枯れ葉に触れて枯れ葉を動かす音。
さっきのトカゲとは別個体だと思います。
大きなものをくわえていますので、いつものように軽快に走るわけにはいかない。
ちょっと口を放して休憩。
舌でもちょろちょろっと出さないかな、と狙ったのですが、舌は出しませんでした。
改めてがっぷりくわえ直すと
がんばって運んで行きました。もう追いません。
乾燥したミミズも食べるんですね、これは初めて知りました。
あの口の大きさからすると、かなりの量の御馳走でしょうね。
おいしいものが見つかってよかったね。
2011.7.21
前の記事のオンブバッタのいた位置からは直線で1mちょっと離れたところ。
アサガオがネットを登っている場所です。
葉に穴を開けて食べてました。
やべ、見つかっちゃった、みたいな顔に見えるでしょ。
偽瞳孔のおかげでこちらを見上げているように見えます。
穴の縁をかじっています。
ほらね。
昆虫の口は左右に開きますから、葉っぱをかじるにはこうなるはずなんです。
穴をあけるのは大変だと思うんですけどね。左右に動く口で表面を削って穴にするんでしょうね。葉っぱの外側の縁を食べればいいのに、と思うんですが、オンブバッタはそうしないようです。
ところで、この一連の写真を妻に見せたら、このバッタは何というバッタか、と聞くんですね。
オンブバッタだよ。
でも顔が変だ。といいます。
確かにね、オンブバッタが顔を立てている状態なんてそう見るもんじゃないからな。
肉眼で見れば間違いなくオンブバッタなのですけれど、こうやって写真にしてみると、なんだか、顔がものすごく強調されて、何か別の種類のバッタに見えますね。
珍しいものを見てしまった、と楽しんでください。
2011.7.27
オーシャンブルーの葉の上。
一時はホウズキカメムシの独占状態でしたが、今度はオンブバッタがこのあたりで孵化したらしくいっぱい。
上は「一目2匹」
下は「一目3匹」
足して「いっぱい」
こいつが妙なやつでしてね。
後脚をたたんで体にくっつけているので、脚が4本みたい。
いろんなことをやるんですよ。
これは頭をかこうとしているところ。
ほらね。
目のあたりをこすってますね。
写真は撮れなかったのですが、長い後ろ脚をあげて頭をかくんですよ、これが。
シャッターに指をのせているとやらない。
疲れたな、と指をはなすと頭をかく。
3回くらい繰り返して、あきらめましたが、初めて見た行動でした。
おもしろいものですね。
2011.7.27
フタモンアシナガバチがくつろいでいる。
せわしく狩りに飛び回るときとはちょっと雰囲気が違います。
よくみると、身づくろいをしているんですね。
頭や脚などが汚れたか濡れたか。
この写真では前脚をアゴで挟んでクリーニング。
見ていたら、すごい格好!
前脚をこんなふうに動かせるなんて知らなかった。
なんだかすんごいところを見ちゃったな。
(古い歌:あらみてたのねぇ!)
頭や眼や胸を前脚で拭って、その前脚をアゴできれいにしているのですね。
これ、カマキリもよくやります。カマキリの場合だと、カマの内側がブラシのようになっていて、頭や複眼を拭って汚れを取ります。そうしてそのカマを口できれいにする。
エサを食べた後などに丹念に掃除します。
獲物を見る複眼、獲物をとらえるカマ、など常に清浄に保っているのですね。
匂いなどもしてはいけないでしょうし。
総じて、肉食性の昆虫はきれい好き。
(猫もよく体を拭いて舐めてますね)
カブトムシやクワガタムシは、甘い果汁や樹液に浸って、その体を掃除できない、しない。
で、体がべとべと、ダニがついたり、大変。
肉食性昆虫は飼育していてきれいで好きだなぁ。
カマキリ大ファンの夫婦としては、またカマキリを飼いたいなぁ。
2011.7.27
ネコハエトリの幼体です。頭でっかちで腹部が小さい。
ね、幼児体型というか、子どもっぽいでしょ。
★実はですね、素晴らしい本を見つけてしまった。
「庭のイモムシ ケムシ」
川上洋一……[文・構成]
みんなで作る日本産蛾類図鑑……[編]
東京堂出版、2011年6月30日初版発行
こういう図鑑ですね。普通に見かけるイモムシ・ケムシならかなり調べがつきます。
「みんなで作る日本産蛾類図鑑」というのはネット上に図鑑を公開しています。
http://www.jpmoth.org/
ここです。
実に充実したサイトで、非常に頼りになるのですが、私のような初心者が最初っからこのサイトで調べようとすると「つらい」。多すぎる。
他のサイトであたりを着けてから、確認に行くことが多いです。
さて、この本には「帯」がありましてね。
本の中にはまったく登場しない「やくみつる」さんが帯だけ書いていらっしゃる。
動物のこどもは
総じてカワイイ♡
アザラシの赤ちゃんもスズメガの赤ちゃんも
たいして変わらないから、観てごらん!
(ドクガの幼虫だけはカンベンね)…………やくみつる
こうきましたよ。
この帯にもう、痺れて、買ってしまいました。
すでに「イモムシ ハンドブック」文一総合出版というのも持っているのにね。
ネット上で「幼虫図鑑」も頻繁に使っているのにね。
やくみつるさんのこの帯に痺れた。
家に帰って早速妻に見せたところ、大喜び、大笑い。
やくさんのこの帯でこの本の売り上げ大幅増でしょうね。と。
私共夫婦は、イモムシも、ヘビも、ヤモリやトカゲも、子どもはみんなかわいい、という認識を共有しております。
もちろん、鳥も魚も、哺乳類も。
で、ヒトの赤ちゃんもかわいい。
みんな並べるのは恐れ多いですか?
いや、実際かわいい。
冒頭のネコハグモの幼体の写真見てください。
やっぱりかわいい、よなぁ。
付け加えて言えば、実は、植物の赤ちゃんもみんなかわいい。
芽生えはみんなかわいいですよね。
いきものみんなあかちゃんはかわいい。
2011.7.26
いつも見るアシナガバチではないな、と撮影。
調べたらオオフタオビドロバチでした。
腹部の2本の黄色い帯が名前の由来ですね。
完全に背中の模様までは撮れませんでしたが、少しだけ。
キョウチクトウのつぼみなのですが、何をやっているのでしょう?狩りでしょうか。
虫ナビのサイトによりますと
http://mushinavi.com/navi-insect/data-hati_doro_oofutaobi.htm
スズメバチ科 > ドロバチ亜科 > オオフタオビドロバチ
成虫のエサ:花の蜜
幼虫はメイガ科,ハマキガ科の幼虫。
♀は竹筒やカミキリムシの脱出孔などに巣を造り、幼虫のエサとして蛾類の幼虫を狩る。
とありました。
ドロバチ科は初めて見たのかもしれません。
さて、つぼみが甘いのか、ガの幼虫でも探しているのか。
甘いんだろうな、きっと。
この狭い庭で、初めて見る昆虫のまだまだ多いことよ。
生態系って、すごいものですね。
2011.7.26
前の記事に書いたように、アオスジアゲハを旅立たせました。
無事旅立っていくと、いつものことながら、なんだか少しほっとして、脱力感があって、あ~よかったなぁ、嬉しいなぁ、と夫婦二人して感慨にふけります。やたらと感慨にふける回数が今年は多いのですけれど。
で、その脱力感のなか、さて、ケースを閉じて家へ入ろうか、としたら、左手にセスジスズメがひっそり。
わ、セスジスズメだ、っと叫んで早速撮影。
なんだかものすごくスマートでカッコイイ「ガ」でしょ。
スズメガ科>ホウジャク亜科>セスジスズメ
ですので、幼虫には立派な「しっぽ」(尾角)があります。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/020926a1.html
幼虫図鑑です。ここでご覧ください。
ちょっと奥まったところで、これ以上深い角度では撮影できませんでした。
あくまでもスマートですね。
これまでも、このすっきりしたラインは知っていましたが、今回こうやって見ていて、初めて気づいたこと。
両翅の中央付近に、プチ、があるのですね。
傷かな?とか思いましたが、これは模様です。
みんなで作る日本産蛾類図鑑によりますと
http://www.jpmoth.org/Sphingidae/Macroglossinae/Theretra_oldenlandiae_oldenlandiae.html
【幼虫食餌植物】 ブドウ科:ヤブカラシ、ノブドウ、ツリフネソウ科:ホウセンカ、サトイモ科:サトイモ、テンナンショウ、コンニャク、カラスビシャク、ムサシアブミ、ヒルガオ科:サツマイモ、ミソハギ科:タバコソウ=ベニチョウジ、アカネ科:フタバムグラ、ツリフネソウ科:ニューギニアインパチエンス、アカバナ科:ミズタマソウ、アカネ科:クササンダンカ
こうありまして、いろいろ食べますね。
なんか、そういうものはこの辺りにあると思います。
茶色のガですけど、毒があるわけではなし、このかっこよさにしびれてください、安心して眺めていられます。
2011.7.26
ケースの外からそっと撮影。
ぼんやりしていてすみません。
中の翅の模様が透けて見えます。
これはもう羽化寸前です。
羽化しました。
白いのはティッシュペーパーです。
蛹の両脇にティッシュペーパーを垂らして上をセロテープでとめてあります。
羽化したチョウは蛹の殻から上へ歩き出て翅を伸ばします。その時に足場が悪いと落っこちて翅をきれいに伸ばし損ねて飛べないチョウになってしまいます。
このティッシュペーパー作戦は大成功で、羽化失敗はほぼ無くなりました。
でも、このクリティカルな時間帯には刺激を与えたくないので、写真は一枚だけ。
翅が完全に乾くのを待ちます。
これは飛び立たせる寸前、ケースの蓋をそっと持ち上げ、隙間からの撮影。
これでふたを完全に開ければ、元気よく飛び立ちます。
今年はアオスジアゲハがいっぱい飛来して、舞い、産卵してくれます。
飼育屋の楽しみ全開ですね。
ありがたくって、虫に感謝の日々です。
2011.7.25
ヒメグモが卵囊を守っているという話を書いたその日の昼、孵化していました。
丸いぷちぷちがいっぱい、これが子グモの腹部でしょう。
ところどころで線が見えるのは脚でしょうね。
上の写真は一応「全体像」。
脚が見えます。頭胸部が見える個体もあります。
いかがでしょう、なんとか子グモの姿が分かるでしょうか。
網が立体的でこれ以上は接近できません。
母親を脅かすわけにはいきませんから、このくらいの写真でご勘弁ください。
初めて見ました。ヒメグモの子。
ところで、
小野展嗣 著 「クモ学」 東海大学出版会、2002年刊にこんな記載があります。
タナグモ科やヒメグモ科では、さらに進んで、親子が同居する間に母親が食べたものを吐き戻して子グモに口移しに給餌する種があることが知られている。この消化済みの液体をスパイダーズミルクと呼んでいる。愛情のこもったクモの乳だ。
そして
ヨーロッパ産ヒメグモ科の1種 Theridion notatum の子育て.子グモは母親の口からスパイダーズミルクをもらう.[Bristowe(1947)より]
こういう図があるのです。
日本のヒメグモの生態については記載はありませんが、どうなのかなぁ。
その後現在に至るまで、子グモ達は散っていっていませんから、給餌している可能性はあるかもしれません。
この日以降の写真はまた後ほどお目にかけます。
上の写真、母親の「愛情あふれる眼差し」が見てとれるでしょうか。
じっくりどうぞ。
2011.7.25
このところ、庭にトカゲやカナヘビの姿をよく見かけます。
ヒキガエルも鉢に潜っているしなぁ。
爬虫類、両生類も住みやすい庭になって来たらしい、楽しいことです。
アオダイショウもどこかにいますしね。
家の天井裏とかにはきっとヤモリもいるでしょう。
生態系がどうとかこうとかエコロジーがなんとやら。まずはちゃんと見ることから始めてください。イメージだけで気持ち悪い、汚い、危ない、と騒がないこと。
ヒトという動物は「巨大な動物」なんでして、おおむね、相手の動物が警戒してくるのです。ヒトが一方的な被害者なんてことはない。
相手の動物を興奮させないように、静かに、そっと接してみてください。
意外な側面が見えてくるはずです。
楽しいですよ。みんな一緒に生きているんだから。
2011.7.24
前の記事のハゼランの写真を整理していたら、背景に何の光か分かりませんが、光点があったのですね、それが真っ暗な中に浮かんでいた。
見てください。何角形ですか?
7角形なんですね。
解説かなんかで読んではいたのですが、忘れていた。
絞りの羽根が7枚なんです。
で、こういう条件での画像が7角形になるんですね。
普通7角形、ってあまりなじみがないでしょ。珍しいものを見た気分になります。
羽根の枚数が多い方が、「角(かど)」がなめらかになって、ボケ味がよくなる、と聞いています。でも、羽根が多いと今度は駆動するのが大変。
で、6,7,8,9そんなところが一般的なようです。
開放で使うと(角(かど)がないから)ボケ味がきれいですが、被写界深度が浅くなります。
私のように、虫に可能な限り近づこうとすると、絞らないと全体像が写りにくい。
適度なところで妥協してください。
いろいろ撮って試してみるのが先ずは第一歩です。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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