気温100度?
朝日新聞の記事です。夕べNHKでもやってました。
熱波の米国、34人死亡 ワシントンは気温40度に(朝日新聞 2011年7月25日)
米東海岸各地は22日、首都ワシントンなど各地で最高気温が40度前後になる記録的な猛暑に見舞われた。熱波は中西部から東に広がっており、AP通信によると全米10州で少なくとも34人が暑さのために死亡したという。
気をつけないといけないのは「40度」という書き方ですね。やはり「40℃」と書くべきです。
アメリカでは日常の生活ではカ氏温度が使われていると聞きます。
カ氏温度での数値をF、セ氏温度での数値をCとすると
F=(9/5)C + 32
こういう関係があります。
Cの値として40を入れてみると・・・
F=104
アメリカの方は「今日は100度だ!」といっているかもしれません。
ね、単位を明示しないと混乱をきたします。日常ではまぁ笑って済ませられることでも、きちっとしましょうよ。
ネジのピッチがinchかmmかの違いでロケットが落っこちた、なんということがあったように記憶しますが・・・。
「ワシントンは気温40℃に」というタイトルで記事を書き、記事中では「カ氏温度を使うアメリカ人は100℉を超えた、とうんざりしている」というようなスタイルでどうでしょう。
◆別件ですが、新聞記事中でよく「キロ」という表示があるのです。これはまずい。
「キロ(k)」は「1000倍」のことで、それだけでは意味がない。
大事なのはそれが「km」なのか「kg」なのか、「m」や「g」なんですけどね。もちろん、文章のつながりで長さのことを言っているのか質量のことを言っているのかはわかるのですけれど。
そういう日常レベルの所から出発して、理科的というか、量的にきちっとした把握をすることに慣れていくべきだと思うんですよ。
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