磁石
RikaTanという大人向け理科雑誌を読んでいることはどこかだ書きましたっけね。
で、その雑誌にちょっと磁石のことで写真などお送りしたものですから、ここで、ちょっとご紹介しておきます。
アルミは磁石につかない。
銅も磁石につかない。
マンガンも磁石につかない(これは日常経験ではないですが、そんなもんかと思って下さい。)
ところがですね、アルミと銅とマンガンの合金が磁石にくっつくというのですね。
最初の写真の合金を入手した時に付属していた解説書の一部です。
教材として特別に作ってもらったということです。
さて、では、磁石にくっつくのか?
は~ぃ、くっつきました。
不思議なものですね。
磁石にくっつくという性質は、原子核のまわりをまわっている電子によって生まれるものです。
3種の金属はそれぞれ単独で金属である時は、原子核の周りの電子の配置が、磁石にくっつく性質を生み出さないのです。
ところが合金にして、原子が格子を作って並ぶと、電子の相互作用で、磁石の性質を生む電子が生じるんですね。
自然の仕組みは不思議です。
合金というものは、成分の金属の性質の足し算のようにはなりません。新しい性質が生み出されることも多々あるのです。
「ものの性質はものに聞け」というのが化学の基本。
化学好きは実は「『もの』好き」なんですねぇ。
私はもちろんもの好きな爺さんです。
(もちろん、化学には理論的な側面もいっぱいあるんですよ、理論好きの方にも化学は大きく開かれていますので、ご心配なく。)
« オオカナダモ | トップページ | これも磁石にくっつく »
「理科おじさん」カテゴリの記事
- 化学の日(2022.10.26)
- 秒速→時速(2022.09.01)
- 風速75メートル(2022.08.31)
- 「ウクライナで生まれた科学者たち」(2022.05.31)
- 反射光(2022.05.09)
コメント